千貫石ため池
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千貫石ため池 | |
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千貫石ため池付近の空中写真。1976年撮影。 国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。 | |
所在地 | 岩手県金ケ崎町 |
位置 | |
成因 | 灌漑用人造湖 |
淡水・汽水 | 淡水 |
プロジェクト 地形 |
千貫石ため池(せんがんいしためいけ)は、岩手県胆沢郡金ケ崎町千貫石にあるため池である。貯水容量は516万8000立方メートル、湛水面積47ヘクタール[1]。2010年(平成22年)3月25日に農林水産省のため池百選に選定された[2]。
概要
[編集]- 1682年(天和2年)仙台藩主・伊達綱村の命により、胆沢郡相去村六原の灌漑用水源として着工。普請奉行は水沢領主・伊達宗景。初めの三年間は毎年大破したので「おいし」という若い女性を銭千貫で買い、牛とともに人柱にしたという悲しい伝説が残る[3](この池の名前の由来は「千貫で買ったおいし」から命名されていると伝わる[4])
- 1691年(元禄4年)工事完成[5]
- 1778年(安永7年)6月6日に大雨により決壊し下流に甚大な被害を及ぼした[6]ため放置されていた。
- 1924年(大正13年)旱魃による水不足を解消するため耕地整理組合が設立した。
- 1931年(昭和6年)3月31日起工
- 1935年(昭和10年)11月20日アースダムとしては竣工当時は全国最大であった。
- 1935年(昭和10年)12月1日より「六原模範農村部県営開墾計画のかんがい用水源」増堤工事を起工
- 1954年(昭和29年)県営溜池改修事業
- 1959年(昭和34年)災害復旧事業
- 1960年(昭和35年)県営千貫石老朽溜池事業から1962年(昭和37年)にかけて改修
- 1976年(昭和51年)5月11日岩手県営千貫石地区灌漑排水事業として、水路改修、堤防波返補強を起工し、
- 1985年(昭和60年)10月竣工、堤長247.5m、堤高30.7のため池となった。[7](詳細は右表)
アクセス
[編集]道路
[編集]- 岩手県道37号花巻平泉線・千貫石森林公園
路線バス
[編集]- 北上駅下車 タクシー
脚注
[編集]- ^ "千貫石ダム"(ダム便覧)2024年8月24日閲覧。
- ^ 千貫石ため池
- ^ 千貫おいし, p. 12a「お石の入った石の櫃は、工事現場の川底深くに沈められました。この時、冥土(めいど)へのみやげとして赤牛1頭を一緒に沈めました」
- ^ 千貫おいし, p. 12c「この溜池は千貫文で買われてきたお石を、人柱にしたことから千貫石と呼ばれました」
- ^ 千貫おいし, p. 12b「工事は予定よりだいぶ遅れて、完成するのにさらに7年もかかってしまったのです。」
- ^ 千貫おいし, p. 14「溜池が完成して、百年も経とうとしたある年の春のことです。大雨が7日7晩降り続き、川の水があふれ、堰が切れて、津波のような鉄砲水が村を襲いました」
- ^ 千貫石地区灌漑排水事業完工記念碑-河川ネット
参考文献
[編集]- “岩手県 - いわての農業農村紙芝居”. 千貫おいし(金ヶ崎町). 岩手県 (2020年6月15日). 2021年4月24日閲覧。