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国民スポーツ大会高等学校野球競技

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

国民スポーツ大会高等学校野球競技(こくみんすぽーつたいかいこうとうがっこうやきゅうきょうぎ)は、国民スポーツ大会における高等学校野球大会である。

概要

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秋季地区大会の最中に行われることになるため、高校野球三大大会(明治神宮野球大会・選抜高等学校野球大会・全国高等学校野球選手権大会)を優先し、3年生のみで参加する高校も多い。2009年現在、硬式の部と軟式の部がある。高校硬式野球については第1回大会から実施されている。第1回から第3回まで正式競技として実施され、これらの大会では実業団野球の試合も実施された。第4回から第9回まで公開競技、第10回から第30回まで正式競技、第31回から公開競技となって現在に至っている。出場校は、第43回までは回によって実施時季がまちまちのため、選抜出場校から選出されることもあれば、選手権出場校から選出されることもあったが、第44回からは実施時季が初秋に固定されて、選手権出場校からのみ選出されるようになった。選抜出場校から選出されていたことがあるため、第19回優勝の博多工をはじめ、選手権出場歴はないのに、国スポ出場歴はある学校も存在する。2000年の55回大会から9回引き分け抽選が導入され、2013年の68回大会からは引き分け抽選に代えて延長戦ではタイブレーク制が導入されている。なお2022年以降は硬式・軟式各8校が出場。

日程の都合上、雨天などで一定期間内に終了しなかった場合は打ち切りとなり、打ち切り時点で勝ち残っていた出場校全てが優勝となるが、ベスト4が未確定のまま打ち切られた場合は優勝校なしとなる。

高校軟式野球については、第1回、第3回、第5回軟式野球競技の中で行われ、第8回から高等学校野球競技の中で行われるようになった。

2024年第78回大会より「国民スポーツ大会」へ改称。

歴代記録と大会結果

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歴代優勝校一覧

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年度 中等学校/高等学校 実業団
優勝 結果 準優勝 優勝 結果 準優勝
1 1946年 浪華商(大阪) 8-3 東京高師附中(東京) 大日本土木(岐阜) 1-0 門司鉄道局(福岡)
2 1947年 岐阜商(岐阜) 2-1 小倉中(福岡) 大日本土木(岐阜) 6-5 鐘紡
3 1948年 西京商(京都) 2-0 小倉(福岡) 大洋漁業(下関) 4-2 明電舎
年度 硬式 軟式
優勝 結果 準優勝 優勝 結果 準優勝
4 1949年 静岡城内(静岡) 2-1 明治(東京) 実施せず
5 1950年 瑞陵(愛知) 2-1 宇都宮工(栃木) 軟式野球競技で実施
6 1951年 広島観音(広島) 1-0 芦屋(兵庫) 実施せず
7 1952年 盛岡商(岩手) 4-0 芦屋(兵庫) 実施せず
8 1953年 中京商(愛知) 2-1 徳島商(徳島) 早稲田実(東京) 5-0 釜石(岩手)
9 1954年 高知商(高知) 2-0 新宮(和歌山) 早稲田実(関東) 2-0 和歌山商(近畿)
10 1955年 四日市(三重) 4-3 若狭(福井) 中京商(愛知) 1-0 早稲田実(東京)
11 1956年 中京商(愛知) 1-0 米子東(鳥取) 中京商(愛知) 2-0 都立一商(東京)
12 1957年 坂出商(香川) 1-0 広島商(広島) 早稲田実(東京) 1-0 秋田(秋田)
13 1958年 作新学院(栃木)4‐1魚津(富山)
高松商 (香川)1‐0 清水東(静岡)[1]
中京商(愛知) 3-1 備南(岡山)
14 1959年 日大二(東京) 4-2 平安(京都) 徳島工(徳島) 1-0 静岡商(静岡)
15 1960年 北海(北海道) 3-0 米子東(鳥取) 静岡商(静岡) 3-0 秋田市立商(秋田)
16 1961年 中京商(愛知) 6-1 報徳学園(兵庫) 平安(京都) 1-0 静岡商(静岡)
17 1962年 西条(愛媛) 2-0 久留米商(福岡) 松商学園(長野) 3-1 御所工(奈良)
18 1963年 下関商(山口) 5-4 磐城(福島) 大原(岡山) 3-2 静岡商(静岡)
19 1964年 博多工(福岡) 2-0 尾道商(広島) 新津(新潟) 2-1 習志野(千葉)
20 1965年 銚子商(千葉) 4-1 岐阜短大付(岐阜) 北海(北海道) 4-3 中京(岐阜)
21 1966年 松山商(愛媛) 1-0 津久見(大分) 北海(北海道) 1-0 日田商(大分)
22 1967年 大宮(埼玉) 5-1 大分商(大分) 高崎商(群馬) 8-2 北海(北海道)
23 1968年 若狭(福井) 4-1 松山商(愛媛) 富山商(富山) 2-0 上五島(長崎)
24 1969年 静岡商(静岡) 1-0 玉島商(岡山) 札幌商(北海道) 4-1 東邦(愛知)
25 1970年 PL学園(大阪) 2-1 大分商(大分) 上五島(長崎) 2-1 小野田工(山口)
26 1971年 岡山東商(岡山) 5-3 報徳学園(兵庫) 熊本商(熊本) 1-0 県和歌山商(和歌山)
27 1972年 明星(大阪) 7-2 高松一(香川) 飾磨工(兵庫) 5-3 函館有斗(北海道)
1973年 岩国(山口) 5-1 宮崎実(宮崎) 実施せず
28 1973年 銚子商(千葉) 3-2 作新学院(栃木) 銚子商(千葉) 3-0 双葉農(福島)
29 1974年 土浦日大(茨城) 2-1 銚子商(千葉) 竜ヶ崎一(茨城) 6-3 宇久(長崎)
30 1975年 習志野(千葉) 4-3 新居浜商(愛媛) 秋田商(秋田) 6-0 静岡商(静岡)
31 1976年 PL学園(大阪) 2-1 海星(長崎) 六甲(兵庫) 4-1 西和賀(岩手)
32 1977年 早稲田実(東京) 5-2 東洋大姫路(兵庫) 中津(岐阜) 7-3 隠岐(島根)
33 1978年 報徳学園(兵庫) 3-2 中京(愛知) 浜田(島根) 8-7 東大寺学園(奈良)
34 1979年 箕島(和歌山)3‐0横浜商(神奈川)
都城(宮崎)11‐6城西(東京)
浪商(大阪)4‐3星稜(石川)
浜田(島根)7‐6池田(徳島)[2]
静岡商 4‐0 大鉄(大阪)
高鍋農 1‐0 松山商 (愛媛)[3]
35 1980年 横浜(神奈川) 4-2 秋田商(秋田) 能代(秋田) 3-0 静岡商(静岡)
36 1981年 今治西(愛媛) 2-1 早稲田実(東京) 松山商(愛媛) 2-1 大津(山口)
37 1982年 広島商(広島) 3-1 池田(徳島) 玉野(岡山) 4-0 蒲江(大分)
38 1983年 中京(愛知) 4-3 横浜商(神奈川) 高崎商(群馬) 1-0 松商学園(長野)
39 1984年 取手二(茨城) 5-4 PL学園(大阪府) 平工(福島) 5-0 松山商(愛媛)
40 1985年 高知商(高知) 5-1 宇部商(山口) 河浦(熊本) 3-0 県岐阜商(岐阜)
41 1986年 鹿児島商(鹿児島) 3-1 東洋大姫路(兵庫) 広陵(広島) 3-1 北海(北海道)
42 1987年 帝京(東京) 1-0 沖縄水産(沖縄) 横浜商(神奈川) 6-5 八重山(沖縄)
43 1988年 沖縄水産(沖縄) 6-0 江の川(島根) 中京(愛知) 3-0 河浦(熊本)
44 1989年 上宮(大阪) 5-2 福岡大大濠(福岡) PL学園(大阪) 8-0 愛知(愛知)
45 1990年 鹿児島実(鹿児島) 4-3 松山商(愛媛) 作新学院(栃木) 3-1 平工(福島)
46 1991年 松商学園(長野) 5-1 星稜(石川) 中京商(岐阜) 3-2 松商学園(長野)
47 1992年 星稜(石川) 3-0 尽誠学園(香川) 四日市(大分) 4-0 茨木(大阪)
48 1993年 修徳(東京) 10-0 小林西(宮崎) 中京商(岐阜) 2-1 四日市(大分)
49 1994年 北海(北海道) 7-2 愛知(愛知) 中京(愛知) 2-1 鹿児島商(鹿児島)
50 1995年 PL学園(大阪) 7-6 柳川(福岡) 開新(熊本) 4-0 四日市(大分)
51 1996年 PL学園(大阪) 7-2 福井商(福井) 桐蔭学園(神奈川) 8-0 松山商(愛媛)
52 1997年 徳島商(徳島) 5-4 前橋工(群馬) 育英(兵庫) 6-5 河浦(熊本)
53 1998年 横浜(神奈川) 2-1 京都成章(京都) 平安(京都) 1-0 作新学院(栃木)
54 1999年 智弁和歌山和歌山 7-1 滝川二(兵庫県) 作新学院(栃木) 6-5 浜田(島根県)
55 2000年 横浜(神奈川) 6-4 長崎日大(長崎) 育英(兵庫) 3-0 松商学園(長野)
56 2001年 横浜(神奈川) 6-5 智弁学園(奈良) 中京(岐阜) 2-0 河浦(熊本)
57 2002年 川之江(愛媛) 5-4 帝京(東京) 崇徳(広島) 5-4 育英(兵庫)
58 2003年 光星学院(青森) 9-7 小松島(徳島) 育英(兵庫) 3-0 倉敷工(岡山)
59 2004年 横浜(神奈川) 10-3 東北(宮城) 浜松商(静岡) 10-2 広島商(広島)
60 2005年 駒大苫小牧(北海道) 9-1 遊学館(石川) 大津(山口)
作新学院(栃木)[4]1-1
61 2006年 早稲田実(東京) 1-0 駒大苫小牧(北海道) 作新学院(栃木) 1-0 広陵(広島)
62 2007年 今治西(愛媛) 2-1 広陵(広島) 茗溪学園(茨城)0‐0 富山商(富山)抽選勝ち
羽黒(山形)3‐2 新見(岡山)[3]
63 2008年 (優勝校なし[5] 作新学院(栃木)5‐0 河浦(熊本)
中京(岐阜)1‐0 報徳学園(兵庫)
比叡山(滋賀)2‐0 滝川西(北海道)
広島商(広島)5‐0 宇佐 (大分)[2]
64 2009年 県岐阜商(岐阜) 11-4 都城商(宮崎) 東山(京都) 5-1 神戸弘陵(兵庫)
65 2010年 (優勝校なし[5] 作新学院(栃木)
中京(岐阜)
天理(奈良)
関西(岡山)
新田(愛媛)[6]
66 2011年 日大三(東京) 4-3 習志野(千葉) 作新学院(栃木) 2-0 天理(奈良)
67 2012年 大阪桐蔭(大阪)13‐0 桐光学園(神奈川)
仙台育英(宮城)11‐1 県岐阜商(岐阜)[3]
大津・大津緑洋(山口) 2-1 作新学院(栃木)
68 2013年 大阪桐蔭(大阪)
修徳(東京)[4]
10-10 - 鹿児島工(鹿児島) 2-0 早大学院(東京)
69 2014年 明徳義塾(高知) 3-2 健大高崎(群馬) 南部(和歌山) 3-1 神港学園(兵庫)
70 2015年 東海大相模(神奈川) 7-5 中京大中京(愛知) 作新学院(栃木) 1-0 津久見(大分)
71 2016年 履正社(大阪) 14-6 広島新庄(広島) 天理(奈良) 4-0 早大学院(東京)
72 2017年 広陵(広島) 7-4 大阪桐蔭(大阪) 中京学院大中京(岐阜) 6-1 仙台商(宮城)
73 2018年 浦和学院(埼玉)4-3報徳学園(兵庫)

金足農(秋田)7-0常葉大菊川(静岡)

大阪桐蔭(大阪)5-3済美(愛媛)

近江(滋賀)13-12日大三(東京)[2]

中京学院大中京(岐阜) 3-0 能代 (秋田)
74 2019年 関東一 (東京) 10-2 海星(長崎) 中京学院大中京(岐阜) 1-0 仙台商(宮城)
77 2022年 大阪桐蔭(大阪) 5-1 聖光学院(福島) 作新学院
鹿児島実[4]
0-0 -
2023年 仙台育英(宮城)9-7北海(北海道)

土浦日大(茨城)8-7履正社(大阪)[3]

天理(奈良) 1-0[7][8] 河南(大阪)
78 2024年 明徳義塾(高知) 3-1 小松大谷石川 中京(岐阜) 6-0 横浜商(神奈川)

中継

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  • テレビ
    2006年は一部日程をスカイ・Aが中継。
  • インターネット配信
    2016年から「バーチャル高校野球」(スポーツブル・スポーツナビ)で全試合無料ライブ配信を行う。

脚注

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  1. ^ 国体開催期間中に準決勝までしか消化できず、決勝戦に進んだ作新学院と高松商を優勝校とした。国体終了後に行われた非公式の決勝戦では作新学院が1-0で勝利した。
  2. ^ a b c 雨天のため大会打ち切り、大会規定により4校優勝
  3. ^ a b c d 雨天のため大会打ち切り、大会規定により両校優勝
  4. ^ a b c 規定により引き分け、両校優勝
  5. ^ a b 雨天のため大会打ち切り。準々決勝が消化できなかったため、大会規定により優勝校なしの扱いとなった。
  6. ^ 雨天のため大会打ち切り、大会規定により5校優勝。4校でないのは、準々決勝で引き分けが1試合あったため。
  7. ^ 天理が5大会ぶりV
  8. ^ 木村心粋投手が完全試合

参考文献

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  • 『国民体育大会の歩み』都道府県体育協会連絡協議会、1980年
  • 『国民体育大会50年のあゆみ 競技記録編』日本体育協会編集・発行、1998年

関連項目

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外部リンク

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