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大相撲令和3年7月場所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
大相撲令和3年7月場所
基本情報
会場 ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)
番付発表 2021年6月21日
開催期間 2021年7月4日 - 7月18日(15日間)
各段優勝・三賞
幕内最高優勝 白鵬翔(15戦全勝)
十両優勝 水戸龍聖之(12勝3敗)
幕下優勝 北青鵬治(7戦全勝)
三段目優勝 鳩岡良祐(7戦全勝)
序二段優勝 長内孝樹(7戦全勝)
序ノ口優勝 春雷正真(7戦全勝)
殊勲賞 該当者なし
敢闘賞 琴ノ若傑太(初受賞)
技能賞 豊昇龍智勝(初受賞)
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大相撲令和3年7月場所(おおずもうれいわさんねん7がつばしょ)は、2021年(令和3年)7月4日から7月18日までの15日間、愛知県名古屋市中区ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で開催された大相撲本場所である[1]

概要

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行に伴い、先場所の5月場所に続いて、人数制限をかけての開催となった。令和2年7月場所は東京開催だったため、令和元年7月場所以来2年ぶりに名古屋で開催された。

先場所優勝した大関・照ノ富士と先場所優勝同点の大関・貴景勝が綱取りに挑む場所、また横綱・白鵬が6場所連続休場明けで進退をかける場所となった。

7月場所に関する時系列(全て2021年)
  • 5月21日 - 国技館が、ボクシング会場となっている東京五輪へ向けた準備により、使用できないため国技館での合同稽古をしないことを発表[2]。 
  • 5月26日 - 名古屋場所の番付編成会議を開催、荒篤山荒汐部屋)の新十両、阿炎錣山部屋)、矢後尾車部屋 魁勝浅香山部屋)の再十両昇進を決定[3]
  • 6月21日 - 番付発表[4]
  • 7月2日 - 関脇・髙安の休場発表[5]
  • 7月5日 - 大関・貴景勝が休場を発表[6]
  • 同日 - 関脇・高安の再出場発表[7]
  • 7月8日 - 東前頭筆頭・遠藤が休場を発表[8]
  • 7月10日 - 西十両3枚目・白鷹山が休場を発表[9]
  • 7月17日 - 東十両2枚目・旭大星が休場を発表[10]

番付・星取表

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幕内

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東方 番付 西方
備考 成績 力士名 力士名 成績 備考
幕内最高優勝 15戦全勝 白鵬 横綱
場所後横綱昇進
優勝次点
14勝1敗 照ノ富士 大関 貴景勝 1勝2敗12休
8勝7敗 正代 大関 朝乃山 全休[注 1] カド番
7勝6敗2休 髙安 関脇 御嶽海 8勝7敗 再関脇
新小結 5勝10敗 若隆景 小結 明生 8勝7敗 新小結
1勝4敗10休 遠藤 前頭1 大栄翔 5勝10敗
8勝7敗 隆の勝 前頭2 逸ノ城 10勝5敗
8勝7敗 北勝富士 前頭3 翔猿 4勝11敗
2勝13敗 琴恵光 前頭4 千代大龍 4勝11敗
5勝10敗 隠岐の海 前頭5 豊昇龍 10勝5敗 技能賞
7勝8敗 阿武咲 前頭6 霧馬山 9勝6敗
5勝10敗 妙義龍 前頭7 千代翔馬 8勝7敗
8勝7敗 宝富士 前頭8 碧山 7勝8敗
7勝8敗 英乃海 前頭9 志摩ノ海 8勝7敗
11勝4敗 玉鷲 前頭10 照強 8勝7敗
6勝9敗 魁聖 前頭11 琴ノ若 12勝3敗 敢闘賞
7勝8敗 栃ノ心 前頭12 7勝8敗
6勝9敗 千代丸 前頭13 宇良 10勝5敗 再入幕
4勝11敗 大奄美 前頭14 千代ノ皇 7勝8敗 再入幕
8勝7敗 剣翔 前頭15 德勝龍 7勝8敗 再入幕
7勝8敗 千代の国 前頭16 石浦 9勝6敗
新入幕 8勝7敗 一山本 前頭17

十両

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東方 番付 西方
備考 成績 力士名 力士名 成績 備考
10勝5敗 豊山 十両1 松鳳山 5勝10敗
7勝7敗1休 旭大星 十両2 天空海 8勝7敗
7勝8敗 若元春 十両3 白鷹山 5勝2敗8休
5勝10敗 東白龍 十両4 貴健斗 3勝12敗
4勝11敗 炎鵬 十両5 琴勝峰 5勝10敗
6勝9敗 貴源治 十両6 水戸龍 12勝3敗
全休 明瀬山 十両7 東龍 7勝8敗
8勝7敗 武将山 十両8 佐田の海 9勝6敗
全休[注 1] 竜電 十両9 翠富士 6勝9敗
7勝8敗 錦木 十両10 旭秀鵬 6勝9敗
8勝7敗 錦富士 十両11 大翔丸 9勝6敗
6勝9敗 大翔鵬 十両12 王鵬 10勝5敗
再十両 11勝4敗 魁勝 十両13 荒篤山 4勝11敗 新十両
再十両 11勝4敗 阿炎 十両14 矢後 9勝6敗 再十両

赤文字は優勝力士の成績。

優勝争い

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中日を終えて、横綱・白鵬と大関・照ノ富士が8戦全勝。この時点で、1敗の力士はいなかった。

この2人はさらに連勝を続け、11日目には2敗力士すら消え、事実上、両名に優勝が絞られる状況となった。

両名は関脇・高安、大関・正代を破り、14戦全勝。平成24年7月場所以来、9年ぶりとなる、千秋楽全勝相星決戦となった。

千秋楽、白鵬が照ノ富士を必死の小手投げで破り、白鵬が7場所ぶり45回目の優勝を決めた。

備考

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白鵬はこの場所、45回目の幕内最高優勝、16回目の全勝優勝、51回目のストレート給金と、自身のもつ記録をさらに更新することとなった。36歳4ヶ月での優勝は、年6場所制になって以降、横綱としては歴代最高齢での優勝である。また36歳4ヶ月での全勝優勝は歴代最高齢での全勝優勝であった。また、6場所連続休場からの優勝は、大鵬の5場所連続休場からの優勝を超えるブランク明けでの優勝であった。なお翌場所は全休、その後引退を表明したため、今場所が白鵬最後の最高優勝となった。

照ノ富士は白鵬に敗れたものの14勝1敗と、自身初の14勝をあげることとなり、横綱昇進を決定づけた。横綱昇進直近の場所が優勝ではないのは、昭和62年の大乃国以来のことである。

千秋楽に14戦全勝同士の相星決戦となるのは15日制では、史上6度目である。横綱と大関の対決に限れば、平成24年7月場所の白鵬と日馬富士以来、史上2度目のことである。

朝乃山が新型コロナウイルスのガイドライン違反の為、全休となり、大関陥落が決まった。また、貴景勝は2日目の逸ノ城戦にて首を痛め、頸椎椎間板ヘルニアによる神経根症で休場となり、来場所カド番でむかえることとなる。また、正代は、千秋楽に勝ち越しを決めた。

三賞は、足技や下手投げ等の多彩な技で場所を盛り上げた豊昇龍が技能賞を受賞。自身初の三賞受賞となった。

敢闘賞は、琴ノ若玉鷲が千秋楽の勝利を条件に、受賞対象となった。

琴ノ若は勝利し、12勝3敗をあげ、受賞となったが、玉鷲は敗れ、受賞を逃すこととなった。

殊勲賞は該当者なしとなった。

玉鷲は、14日目の出場で通算連続出場が1360回となり、寺尾を抜き、歴代6位となった。

脚注

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注釈

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  1. ^ a b 新型コロナウイルス感染予防の協会ガイドライン違反のため出場停止処分

出典

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  1. ^ 年間日程表 日本相撲協会
  2. ^ "名古屋場所前の合同稽古なし 国技館の東京五輪準備で". 日本経済新聞. 日本経済新聞. 21 May 2021. 2021年5月21日閲覧
  3. ^ "荒篤山が新十両昇進". スポーツ報知. 報知新聞社. 26 May 2021. 2021年7月9日閲覧
  4. ^ "大相撲 星取・番付表". スポーツナビ. Yahoo! Sports. 21 June 2021. 2021年7月5日閲覧
  5. ^ 高安「ぎっくり腰」で名古屋場所休場 回復なら出場意向も大関復帰は絶望的”. 日刊スポーツ (2021年7月2日). 2021年7月2日閲覧。
  6. ^ "大関・貴景勝が休場". スポーツ報知. 報知新聞社. 6 July 2021. 2021年7月6日閲覧
  7. ^ "初日から休場の関脇・高安が3日目から途中出場へ". スポーツ報知. 報知新聞社. 5 July 2021. 2021年7月9日閲覧
  8. ^ "遠藤、左太もも裏の損傷で休場". スポーツ報知. 報知新聞社. 8 July 2021. 2021年7月9日閲覧
  9. ^ 十両白鷹山が休場 左膝負傷、4週間の加療」『日刊スポーツ』2021年7月10日。2021年7月23日閲覧。
  10. ^ 東十両2枚目旭大星が休場、左膝の靱帯損傷で 今場所関取では8人目」『日刊スポーツ』2021年7月17日。2021年7月23日閲覧。