家の頌歌
表示
『家の頌歌』[1] (いえのしょうか、Húsdrápa[1])は、アイスランドのスカルド詩人ウールヴル・ウッガソン (en:Úlfr Uggason) の作とされるスカルド詩である。『フスドラーパ』[2]『フスドラパ』[3]とも。
『ラックス川谷のサガ』によると、この詩は978年の冬に Herdholt で催された婚礼の席にて詠まれたとされている[4][5]。会場となった食堂の間仕切り[6]や屋根板には神話の場面が描かれており、ウルヴはその神話の解説としてこの詩を詠んだのだという[7]。
元の詩は残っておらず、スノッリの『エッダ』の中に、部分的に引用されて保存されていた。トールに関する部分が3節、バルドルに関する部分が5節、ブリーシンガメンに関する部分が1節である[7]。
『エッダ』に引用された聯では、以下の3つの話が語られていた。
- トールの魚釣りの旅。この物語は古エッダの『ヒュミルの歌』や、その他『ラグナル頌歌』などでも語られている[8]。
- バルドルの葬儀[9]。
- ブリーシンガメンを巡る、ロキとヘイムダルの戦い。他の資料にはほとんど残されていない神話だが、スノッリ・ストゥルルソンはその内容を知っていたらしい[7]。
北欧神話の物語を含んでいる数少ないスカルド詩の一つである[10]。
脚注
[編集]参考文献
[編集]関連文献
[編集]- Hollander, Lee M (1968). The skalds : a selection of their poems. [Ann Arbor]: University of Michigan Press.
- Press, Muriel (transl.) (1899). Laxdale Saga. London: The Temple Classics.
外部リンク
[編集]- Húsdrápa - heimskringla.no - Finnur Jónsson『Carmina Scaldica』の電子テキスト。
- Ulfr Uggason: Húsdrápa - Finns Jónsson 版ともう一つの校訂版を並べて表示。
- HÚSDRÁPA 3-6 - 古ノルド語と英語の対訳および注釈。