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忍ペンまん丸

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忍ペンまん丸絵日記から転送)

忍ペンまん丸
ジャンル ギャグ漫画
漫画
作者 いがらしみきお
出版社 エニックス
掲載誌 月刊少年ガンガン
発表号 1995年4月号 - 1999年4月号
巻数 全11巻
アニメ
監督 やすみ哲夫
キャラクターデザイン 末吉裕一郎
音楽 大谷明裕、伊戸のりお
アニメーション制作 シンエイ動画
製作 テレビ朝日、シンエイ動画
放送局 テレビ朝日系列
放送期間 1997年7月5日 - 1998年3月28日
話数 全30回(60話)
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

忍ペンまん丸』(にんペンまんまる)は、いがらしみきおによる日本漫画作品。月刊少年ガンガンエニックス)において1995年4月号から1999年4月号まで連載。全11巻。テレビアニメは1997年から1998年にかけて放送された。

概要

いがらしにとっては初の少年漫画で、『ぼのぼの』と同じく動物が主人公であるが同作品のような哲学的なストーリーはほとんどなく、基本的には明るい児童向けギャグコメディ・アクションである。連載中、いがらしの故郷の図書館での貸し出し率が「ベスト1(ワン)」になるほどの人気作品となった[1]

月刊少年ギャグ王に短編ギャグの『忍ペンまん丸絵日記』が1997年9月号から1998年5月号まで連載され、ガンガンWINGにも何度か外伝が掲載された。

第43回(平成9年度)小学館漫画賞児童向け部門受賞(エニックス、現スクウェア・エニックスとしては史上初)。連載後半からは、雑誌の読者から募集したキャラクターを登場させるために、ストーリーの構成上必ずしも必要ではなさそうな描写・挿話が入るようになっている。

ストーリー

動物達が忍者として暮らす山々の一つ・念雅山にある日、じいやさんがペンギンを連れてきた。「まん丸」と名づけられた天然ボケなペンギンは、頭領のネンガ、先輩のタヌ太郎・ツネ次郎など、お山の変な仲間たちと修行に励む毎日を送ることになるが、念雅に代々伝わる天容の笛がネンガの弟ギオが率いる羅門衆の手により奪われてしまった。それを取り返すべく、まん丸とタヌ太郎とツネ次郎がギオを探しに旅に出る。

原作版ではストーリーの途中まん丸達がギオを探すため、山から離れ旅に出る長い話となり登場人物も限られていたが、アニメ化が決定すると旅に区切りをつけ再び念雅山付近が中心の話に戻った。

アニメ版では旅はするもののすぐに終わった。旅の中での話はほとんどが山付近で起きたギオ探しとは関係ない話に直されている。

登場人物

用語

意念
念雅流の技を使うために重要となる生体エネルギーの一種。意識を集中することにより額の「印堂」から発生し、腹部の「丹田」に集積する。なお、念雅流の「忍法」は、正しくは「意念の法」を略して「念法(ねんぽう)」と呼ぶのが正しいという。
天容の笛(てんようのふえ)
念雅流に代々伝わる、丸い形をした笛。「全ての忍者の頂点に立つ者」の証であり、かつて念雅と甲賀と伊賀が争いを起こした原因であった。念雅流の正当な後継者がこの笛を吹くと、あらゆるもの全てが「天に落ちる」と言われている(重力が逆転して空の彼方に吹き飛ぶ)。また、後継者以外が吹くと、吹いた者自身が天に落ちてしまう。
念雅流の後継者は、額に「後継者の印」の印が刻まれる。その印を持つ者は、笛を守るために永遠に生き続ける必要があって、笛にエネルギーを与えられ続けて若いままになる。しかし、長いこと笛から離れていると老化が進んで、最終的には死んだも同然の状態で生き続けることになる(原作での設定)。
アニメ版では若干単純になっており、「吹いた者が山の全ての忍者の頂点に立つ」と言い伝えられているが、正しく吹けるのは念雅流の後継者に値する存在のみになっている。それ以外の者が吹くと「天に落ちる」。
印堂帯(いんどうたい)
念雅流の証となるもの。ピンク色のニコちゃんマークがついたヘアバンド。頭につけているだけで意念を鍛えて増幅させる。
元々は黄色い別のデザインだったが、アニメ化の際、前記のように変更され、以後出版された単行本では全て修正されている。
現神の術(げんしんのじゅつ)
念雅流最大奥義とされる術。強大な意念によって、物質物体から神のように姿形を作り出して、さらに極めれば命さえも作り出してしまう。
手印念(しゅいんねん)
念雅流忍者の基本技。丹田で意念を練り合わせて、手指から発射する。まん丸・タヌ太郎・ツネ次郎の3人で同時に技を出すと、「合体手印念」になる。場合によっては、「合体手印念・意念スーパーボム」「合体手印念・意念トルネードマキシマムスペシャル」といったふうに、後ろにやたらと強そうなカタカナが並ぶことがある。また、ネンガ級の実力者が使う強化版「意念砲」、進みながら分裂させて加速度を付ける「意念大連砲」もある。
雲球(うんきゅう)
意念を伝えることで自在に姿を変えて武器にも乗り物にもなる、念雅流唯一の武器。また、そのままの状態で飛び道具にもなって(ちょうどビー玉のように飛ばす)、熟練者が使うと銃弾並みの威力をもつ。漫画ではビー玉サイズだが、アニメではちょうど手のひらほどの大きさ。
サトルさん
まん丸の雲球がの形に変化した物。顔つきが飼育員のサトルさんに似ていたことからまん丸が名づけた。まん丸の意念に応じて、幾度も窮地を救っている。当初はスピードが遅かったが、物語の後半では、まん丸が成長したためかスピードが若干上がっている。
ドベ
主にアニメに登場する作品独特の用語。原作では「バカ」である。簡単に言えば、語感の通り「どうしようもない」などの意。キャラが何らかのボケをかまして、それに対してツッコミを入れる際に使われる。主にタヌ太郎とツネ次郎が発する。漫画版でもタヌ太郎が一度だけ使用したが、ツネ次郎に「ドベってなんだ?」と突っ込まれていた[注 1]
例:「この1536倍ドベがーーっ!!」
あれま
いわゆるツッコミ。ずっこけた時の擬音。
暗黒意念(あんこくいねん)
アニメオリジナルの設定で、念雅流において禁忌とされる力。ギオが羅門衆にこの力を与えてパワーアップさせることも。

単行本

通常版

ガンガンコミックスについてはいずれも絶版。

  1. 1996年1月、ISBN 4-87025-141-8
  2. 1996年9月、ISBN 4-87025-161-2
  3. 1997年2月、ISBN 4-87025-189-2
  4. 1997年3月、ISBN 4-87025-195-7
  5. 1997年7月、ISBN 4-87025-213-9
  6. 1997年9月、ISBN 4-87025-224-4
  7. 1998年1月、ISBN 4-87025-243-0
  8. 1998年3月、ISBN 4-87025-271-6
  9. 1998年9月、ISBN 4-87025-370-4
  10. 1999年3月、ISBN 4-87025-478-6
  11. 1999年6月、ISBN 4-7575-0045-9

新装版

ぶんか社より「しんそー版」として2017年3月より順次刊行。

  1. 2017年3月27日、ISBN 4-82117-986-5
  2. 2017年4月27日、ISBN 4-82113-425-X
  3. 2017年4月27日、ISBN 4-82117-986-5
  4. 2017年5月27日、ISBN 4-82113-440-3
  5. 2017年5月27日、ISBN 4-82113-441-1
  6. 2017年6月27日、ISBN 4-82113-460-8
  7. 2017年6月27日、ISBN 4-82113-461-6
  8. 2017年7月27日、ISBN 4-82113-486-1
  9. 2017年7月27日、ISBN 4-82113-487-X
  10. 2017年8月26日、ISBN 4-82113-508-6
  11. 2017年8月26日、ISBN 4-82113-509-4

テレビアニメ

アニメはテレビ朝日系列(ただしフルネット局のみ)にて1997年7月5日から1998年3月28日、全30回・60話放送された。最初の3か月は毎週土曜19時30分から、その後の6か月は毎週土曜18時00分から放送されていた。

アニメでありながら、昨今見られるバラエティ番組のようなテロップを多用していたのが特徴的であった[注 2]

映像ソフト化については、バンダイビジュアルよりVHS版がリリースされたが、現在は全巻廃盤となっており、DVD版・Blu-ray版はリリースされていない。

dアニメストア[2]等にて動画が配信されている。

スタッフ

主題歌

アニメでの歌詞表記は大半が漢字表記のないひらがなやカタカナで表記された。

オープニングテーマ「ボクってまんまる」
作詞 - 坂田和子 / 作曲・編曲 - 小西真理 / 歌 - 安達祐実
  • アニメでの歌詞の大半は、1番で使用された。
エンディングテーマ「輝ける星
作詞・作曲・歌 - 小松未歩 / 編曲 - 古井弘人

各話リスト

話数 サブタイトル 脚本 コンテ 演出 作画監督 放送日
1 1 登場!!ヘンな忍者 山崎晴哉 やすみ哲夫 善聡一郎 1997年
7月5日
2 まん丸アイドル化計画!? やすみ哲夫 善聡一郎
2 3 への一!?乱子参上 翁妙子 樋口雅一 政木伸一 岡迫亘弘 7月12日
4 ミスターボロット大暴走! 米村正二 矢沢則夫 嶋津郁雄
3 5 初めてのおつかい大騒動 北条千夏 岡崎ゆきお 7月26日
6 変身粘土!?ネンネン 桜井正明 西山ハジメ 岡崎ゆきお
4 7 恐怖の電話魔は誰だ? 北条千夏 石崎すすむ 椛島義夫 8月2日
8 スーパーヒーロー乱入!! 米村正二 善聡一郎 鈴木大司
5 9 めざせ!エステで弟子入り 翁妙子 樋口雅一 矢澤範雄 8月16日
10 大怪獣くじ引き作戦 桜井正明
6 11 怒りの折り紙禁止令!! パクキョンスン 岡崎ゆきお 8月23日
12 オホホホ…逃走する少女!! 翁妙子 岡崎ゆきお
7 13 嵐の予感!謎の天容の笛(前編) 米村正二 やすみ哲夫 善聡一郎 8月30日
14 嵐の予感!謎の天容の笛(後編) 善聡一郎 椛島義夫
8 15 私をドベと呼ばないで!! 翁妙子 樋口雅一 政木伸一 嶋津郁雄 9月13日
16 玉に願いを… 北条千夏 樋口雅一 矢澤範雄
9 17 まん丸の新たなる力!! 桜井正明 太田拍光 横山広行 10月4日
18 ボロット2号はダンスがお好き 北条千夏 横山広行 鈴木大司
10 19 笛はどこに?ド派手な強敵登場!!(前編) やすみ哲夫 岡崎ゆきお 10月11日
20 笛はどこに?ド派手な強敵登場!!(後編) 岡崎ゆきお 小和田良博
11 21 昇忍試験だヨ!全員集合 米村正二 樋口雅一 矢澤範雄 10月25日
22 来たぞ!恐怖の笑いバチ 翁妙子 須藤典彦 政木伸一 嶋津郁雄
12 23 天の怒り!謎の笛ついに登場!!(前編) 桜井正明 善聡一郎 尾鷲英俊 11月1日
24 天の怒り!謎の笛ついに登場!!(後編) 太田拍光 善聡一郎 椛島義夫
13 25 はりがねランドへの招待状 北条千夏 福島宏之 政木伸一 嶋津郁雄 11月15日
26 迷い込んだ精霊の森 翁妙子 矢澤範雄
14 27 お父さんと南極大冒険! 米村正二 菊田武勝 ムトウユージ 11月22日
28 指名手配!まん丸は一億円? 翁妙子 萠衣葉月 鈴木大司
15 29 最強の敵!!ギオ現る!(前編) 米村正二 まつしたなおき 渡辺健一郎 尾鷲英俊 11月29日
30 最強の敵!!ギオ現る!(後編) 菊田武勝 椛島義夫
16 31 恐怖…文字もじの術!! 桜井正明 福島宏之 政木伸一 矢澤範雄 12月6日
32 燃えろ!おにぎり兄弟 北条千夏 樋口雅一
17 33 初恋南極メモリー 翁妙子 菊田武勝 横山広行 尾鷲英俊 12月13日
34 ペットはコマルっち!? 桜井正明
18 35 フロコプター大空中戦! 北条千夏 萌衣満月 ムトウユージ 鈴木大司 12月20日
36 激闘!ネンガ対紫狼沙 椛島義夫
19 37 闇の罠!ネンネンの秘密(前編) 翁妙子 東森一 まつしたなおき 12月27日
38 闇の罠!ネンネンの秘密(後編) 尾鷲英俊
20 39 誕生!パオパオランド(前編) 米村正二 樋口雅一 西森章 矢沢則夫 1998年
1月10日
40 誕生!パオパオランド(後編) 羽生尚靖
21 41 決定!あんたがリーダー 桜井正明 横山広行 椛島義夫 1月17日
42 さあ、私を食べて… 米村正二 菊田武勝 横山広行
22 43 帰って来たライバル!! 翁妙子 萠衣葉月 ムトウユージ 鈴木大司 1月24日
44 電撃!?タヌ太郎の婚約発表 北条千夏
23 45 レベルアップ!!ドベ軍団 桜井正明 福島宏之 西森章 矢沢則夫 1月31日
46 入れかえ魔・せんたく丸 北条千夏 樋口雅一
24 47 逆襲!ギオの巨大戦艦!!(前編) 米村正二 政木伸一 2月14日
48 逆襲!ギオの巨大戦艦!!(後編)
25 49 スクープ!ネンガ様開眼!! 北条千夏 横山広行 椛島義夫 2月21日
50 巨大怪魚タロジを追え!! 翁妙子 菊田武勝 横山広行
26 51 乱子のムフフ大作戦 樋口雅一 西森章 矢澤範雄 2月28日
52 喜怒哀楽がとまらない!! 桜井正明
27 53 まん丸の(秘)探偵日記 北条千夏 菊田武勝 渡辺健一郎 山崎展義 3月7日
54 戦慄!!ネンガ様暗殺計画 楠部たくみ 政木伸一
28 55 運命の決着!!ネンガ対ギオ 米村正二 萌衣葉月 ムトウユージ 釘宮洋 3月14日
56 旅立ち!笛を取り戻せ!! 鈴木大司
29 57 突入!あれが羅門城だ!!(前編) 樋口雅一 矢澤範雄 3月21日
58 突入!あれが羅門城だ!!(後編)
30 59 輝ける未来、輝ける星(前編) 政木伸一 尾鷲英俊 3月28日
60 輝ける未来、輝ける星(後編)

ネット局

日本国内 テレビ / 放送期間および放送時間[3]
放送期間(または、放送体制) 放送時間 放送局 対象地域 [4]
1997年7月5日 - 1998年3月28日 土曜 19:30 - 20:00(第8回まで)
土曜 18:00 - 18:30(第9回以降)
テレビ朝日製作局)ほか系列全24局 日本国内[注 3]
遅れネット 月曜 16:00 - 16:30 山陰放送 鳥取県島根県

ゲーム

『忍ペンまん丸』。1997年12月18日発売。価格は6800円。セガサターン用ソフト、3Dアクションゲーム、エニックスより発売。

プレイヤーはまん丸を操作し、ステージを次々とクリアしていく。

登場人物

注釈

  1. ^ ツネ次郎やまん丸が使っていたもの、セリフ以外のものを含めると4回。
  2. ^ このような演出は、後に同じく土曜19時台後半枠に放送されたアニメ『ボボボーボ・ボーボボ』にも見られた。
  3. ^ テレビ朝日系列フルネット局が所在しない山梨県富山県福井県鳥取県島根県徳島県高知県佐賀県宮崎県を除く。

出典

  1. ^ 単行本4巻(旧エニックス、ガンガンコミックス版)カバー扉 作者コメントより。
  2. ^ 忍ペンまん丸|dアニメストア公式ホームページ
  3. ^ 「テレビ局ネットワーク」『アニメディア』1998年1月号、学研、105 - 107頁。 
  4. ^ テレビ放送対象地域の出典:

関連項目

テレビ朝日系列 土曜19:30 - 20:00枠
前番組 番組名 次番組
忍ペンまん丸
(1997年7月 - 9月)
【当番組までアニメ枠
テレビ朝日系列 土曜18:00 - 18:30枠
検証ドキュメンタリー
ザ・スクープ

※18:00 - 18:55
【土曜23:30 - 翌0:40へ枠移動】
忍ペンまん丸
(1997年10月 - 1998年3月)
【当番組よりアニメ枠
遊☆戯☆王
(第1作)