コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

枕崎市

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
まくらざきし ウィキデータを編集
枕崎市
立神岩
地図
市庁舎位置
枕崎市旗 枕崎市章
枕崎市旗
1949年9月制定[1]
枕崎市章
日本の旗 日本
地方 九州地方
都道府県 鹿児島県
市町村コード 46204-7
法人番号 8000020462047 ウィキデータを編集
面積 74.78km2
総人口 18,419[編集]
推計人口、2024年10月1日)
人口密度 246人/km2
隣接自治体 南さつま市南九州市
市の木 ツバキ[1]
市の花 キク[1]
市の鳥 なし
枕崎市役所
市長 前田祝成
所在地 898-8501
鹿児島県枕崎市千代田町27番地
北緯31度16分23秒 東経130度17分49秒 / 北緯31.27292度 東経130.29692度 / 31.27292; 130.29692座標: 北緯31度16分23秒 東経130度17分49秒 / 北緯31.27292度 東経130.29692度 / 31.27292; 130.29692
外部リンク 公式ウェブサイト

枕崎市位置図

― 市 / ― 町・村

ウィキプロジェクト
枕崎市街地

枕崎市(まくらざきし)は、鹿児島県薩摩半島南西部に位置し、東シナ海に面するである。気候は温暖であるが、夏から秋にかけては台風の通過が多く、室戸市高知県室戸岬)、串本町和歌山県東牟婁郡潮岬)などと並び台風銀座の一つである。

地理

[編集]
枕崎市中心部周辺の空中写真。
1975年2月13日撮影の3枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

南部に東シナ海を臨みカツオの水揚げが全国有数規模の枕崎漁港を持つ。市街地が広がる花渡川(けどがわ)河口付近には平野が開ける。北部は山林、西部は野間半島に続く台地であり、同じく東部も南薩台地と呼ばれる台地が広がっている。

  • 山: 蔵多山(475m)、草野岳(449m)、下山岳(416m)
  • 河川: 花渡川、尻無川、中州川、馬追川
  • 海洋: 東シナ海

隣接している自治体

[編集]

地名

[編集]
  • 東鹿篭
  • 西鹿篭
  • 枕崎
  • 別府

1957年以降、順次町名設置が行われた。現在は、各大字とも残存しているが、ほとんどが無住である。

1957年
  • 旭町(枕崎)
  • 泉町(枕崎)
  • 恵比須町(枕崎)
  • 折口町(枕崎)
  • 桜木町(枕崎)
  • 汐見町(枕崎)
  • 新町(枕崎)
  • 住吉町(枕崎)
  • 高見町(枕崎)
  • 千代田町(枕崎)
  • 中町(枕崎)
  • 西本町(枕崎)
  • 東本町(枕崎)
  • 日之出町(枕崎)
  • 緑町(枕崎)
  • 港町(枕崎)
  • 宮前町(枕崎)
  • 山手町(枕崎)
1969年
  • 松之尾町(枕崎)
1975年
  • 宮田町(枕崎)
年不詳
  • 若葉町(枕崎)
1995年
  • 立神本町(西鹿篭)
1996年
  • 大塚北町(西鹿篭)
  • 大塚中町(西鹿篭)
  • 大塚西町(西鹿篭)
  • 大塚南町(西鹿篭)
  • 塩屋北町(西鹿篭)
  • 塩屋南町(西鹿篭)
1997年
  • 春日町(西鹿篭)
  • 園見西町(西鹿篭)
  • 園見本町(西鹿篭)
  • 立神北町(西鹿篭)
  • 火之神北町(西鹿篭)
1998年
  • 中央町(西鹿篭)
  • 火之神町(西鹿篭)
  • 火之神岬町(西鹿篭)
  • 平田町(枕崎)
  • 明和町(枕崎)
1999年
  • 岩崎町(西鹿篭)
  • 鹿篭麓町(西鹿篭)
  • 木場町(西鹿篭)
  • 栄中町(枕崎)
  • 栄本町(枕崎)
  • 桜山西町(西鹿篭)
2000年
  • 岩戸町(枕崎)
  • 木原町(枕崎)
  • 寿町(東鹿篭)
  • 桜山町(東鹿篭)
  • 美原町(枕崎)
  • 妙見町(東鹿篭)
2001年
  • 桜山東町(東鹿篭)
  • 桜山本町(東鹿篭)
2002年
  • 金山町(東鹿篭)
  • 金山西町(東鹿篭)
  • 桜山上町(西鹿篭)
  • 田布川町(東鹿篭)
  • 道野町(西鹿篭)
  • 美山町(東鹿篭)
2003年
  • 板敷西町(別府)
  • 板敷本町(別府)
  • 板敷南町(別府)
  • 豊留町(別府)
2004年
  • 国見町(別府)
  • 瀬戸町(別府)
  • 別府西町(別府)
  • 別府東町(別府)
2005年
  • あけぼの町(別府)
  • 白沢北町(別府)
  • 白沢東町(別府)
  • 白沢西町(別府)
  • 仁田浦町(別府)
2006年
  • 清水町(別府)
  • 里町(別府)
  • まかや町(別府)
  • 下松町(別府)
  • 茅野町(別府)
  • 小塚町(別府)
  • 駒水町(別府)

気候

[編集]
枕崎特別地域気象観測所(枕崎市高見町、標高30m)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 22.8
(73)
22.8
(73)
25.2
(77.4)
28.4
(83.1)
30.2
(86.4)
32.6
(90.7)
35.3
(95.5)
36.9
(98.4)
34.8
(94.6)
32.7
(90.9)
28.0
(82.4)
24.3
(75.7)
36.9
(98.4)
平均最高気温 °C°F 12.9
(55.2)
14.0
(57.2)
16.8
(62.2)
20.6
(69.1)
24.1
(75.4)
26.4
(79.5)
30.2
(86.4)
31.4
(88.5)
29.2
(84.6)
25.2
(77.4)
20.3
(68.5)
15.2
(59.4)
22.2
(72)
日平均気温 °C°F 8.9
(48)
9.9
(49.8)
12.6
(54.7)
16.5
(61.7)
20.1
(68.2)
23.2
(73.8)
27.0
(80.6)
27.8
(82)
25.3
(77.5)
20.8
(69.4)
15.8
(60.4)
10.9
(51.6)
18.3
(64.9)
平均最低気温 °C°F 5.0
(41)
5.6
(42.1)
8.3
(46.9)
12.2
(54)
16.2
(61.2)
20.4
(68.7)
24.4
(75.9)
24.8
(76.6)
22.0
(71.6)
16.8
(62.2)
11.6
(52.9)
6.8
(44.2)
14.5
(58.1)
最低気温記録 °C°F −3.3
(26.1)
−4.4
(24.1)
−1.7
(28.9)
0.0
(32)
5.0
(41)
11.2
(52.2)
16.6
(61.9)
16.9
(62.4)
10.7
(51.3)
4.6
(40.3)
−0.5
(31.1)
−3.0
(26.6)
−4.4
(24.1)
降水量 mm (inch) 96.2
(3.787)
114.3
(4.5)
167.6
(6.598)
188.3
(7.413)
196.7
(7.744)
512.9
(20.193)
306.9
(12.083)
181.0
(7.126)
236.2
(9.299)
94.8
(3.732)
129.3
(5.091)
111.6
(4.394)
2,335.6
(91.953)
平均降水日数 (≥0.5 mm) 12.6 11.5 13.9 11.6 11.2 16.2 10.9 10.9 10.9 8.2 9.6 11.5 138.8
湿度 68 68 69 71 75 83 82 79 77 72 72 70 74
平均月間日照時間 109.9 121.3 153.2 173.2 176.9 109.5 203.0 222.8 186.7 181.8 149.3 125.6 1,913.1
出典:気象庁 (平均値:1991年-2020年、極値:1923年-現在)[2][3]

歴史

[編集]

今の枕崎市は江戸時代には薩摩国川辺郡の鹿篭(かご)といい、鹿篭村からなっていた。喜入氏が領有していた。18世紀はじめまでは人口1000人に満たない寒村に過ぎなかったが、その後カツオ漁業によって発展した[4]:786。近世末期以降経済の中心が麓から浜辺の枕崎に移ったため、現在の市名に改められた[4]:784

カツオ漁船の基地は枕崎以外にも坊津などがあったが、枕崎では1921年(大正10年)に遠洋漁業に欠かせない製氷会社を設立、1923年(大正12年)に鰹節の製造を漁業から分離させるなどの改革を先んじて行い、さらに鉄道が開通することで他の地域に対して優位を得た[5]

近現代年表

[編集]

市町村合併

[編集]

2004年平成16年)4月1日に知覧町との間に合併協議会を設立。最終案としてちらん枕崎市にする予定だった。しかし、協議は破綻し同年12月31日、協議会が解散。その後も市町村合併を行っていない。昭和の大合併期にも合併しておらず、市制・町村制施行以来一度も合併したことのない市である。なお知覧町は2007年12月1日に川辺町頴娃町と合併し南九州市となった。

行政

[編集]

歴代市長

[編集]
氏名 就任 退任 備考
1 山之内梓 1947年(昭和22年)4月 1953年(昭和28年)3月
2 高城憲夫 1953年(昭和28年)5月 1953年(昭和28年)12月
3 福崎静雄 1954年(昭和29年)1月 1966年(昭和41年)1月
4 上釜孝 1966年(昭和41年)1月 1978年(昭和53年)1月
5 田代清英 1978年(昭和53年)1月 1990年(平成2年)1月
6 今給黎久 1990年(平成2年)1月 2002年(平成14年)1月
7 神園征 2002年(平成14年)1月 2006年(平成18年)1月
8 瀬戸口嘉昭 2006年(平成18年)1月 2010年(平成22年)1月
9 神園征 2010年(平成22年)1月 2018年(平成30年)1月 瀬戸口嘉昭、清水和弘を破り3選[9]
10 前田祝成 2018年(平成30年)1月
枕崎警察署

市の行政機関

[編集]
  • 枕崎市役所
  • 枕崎市消防本部

県の行政機関

[編集]

国の行政機関

[編集]

政府所管法人

[編集]

議会

[編集]

市議会

[編集]
  • 定数:14人

衆議院

[編集]
当落 候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 重複
三反園訓 63 無所属 92,614票
金子万寿夫 74 自由民主党 80,469票
松崎真琴 63 日本共産党 21,084票

経済

[編集]

産業

[編集]
  • 水産業。枕崎は古くからカツオの一本釣漁業で知られる[11]。枕崎港は鹿児島県最大の漁港であり、2023年の水揚げ量は69,155トンで全国第9位だった[12]
  • 食品加工業(鰹節
  • 酒造業焼酎薩摩酒造の本社も市内にある。

郵便

[編集]
  • 枕崎中町郵便局
  • 枕崎住吉郵便局
  • 枕崎立神郵便局
  • 鹿篭郵便局
  • 枕崎金山郵便局
  • 枕崎別府郵便局
  • 白沢簡易郵便局

友好都市

[編集]
  • 北海道稚内市 - 2012年4月28日締結[13]
    共に豊かな自然があり、水産業が盛んであることや、JR駅最北端始発駅(稚内駅)とJR駅最南端始発駅(枕崎駅)が両市に所在していることから2011年1月に枕崎市側が稚内市に友好都市提携の申し入れを行い[14]、2012年4月28日に友好都市締結宣言調印式が行われた[13]

地域

[編集]

人口

[編集]
枕崎市と全国の年齢別人口分布(2005年) 枕崎市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 枕崎市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
枕崎市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 30,084人
1975年(昭和50年) 29,685人
1980年(昭和55年) 30,060人
1985年(昭和60年) 30,099人
1990年(平成2年) 28,794人
1995年(平成7年) 27,640人
2000年(平成12年) 26,317人
2005年(平成17年) 25,150人
2010年(平成22年) 23,638人
2015年(平成27年) 22,046人
2020年(令和2年) 20,033人
総務省統計局 国勢調査より


教育

[編集]

高等学校

[編集]

中学校

[編集]

小学校

[編集]

交通

[編集]
枕崎空港(2013年廃止)
枕崎駅

空港

[編集]

鹿児島空港が最寄りであり空港連絡バスも運行されている。

かつては枕崎飛行場があったが2013年3月31日に廃止された[15]

鉄道路線

[編集]

中心となる駅は枕崎駅である。日本最南端のJR基点駅として有名であるが、無人駅である。

かつては伊集院駅(日置市)と枕崎駅を結ぶ鹿児島交通枕崎線が通っており、枕崎市内には金山駅及び鹿籠駅が設置されていた。

路線バス

[編集]
  • 鹿児島交通 - 周辺の南九州市・南さつま市・日置市との間を結ぶ路線、鹿児島市と枕崎市を結ぶ路線、鹿児島空港直行バスを運行する。なお枕崎市には市内発着の高速バスや市内運行のコミュニティバスがないため、市内すべてのバス路線が同社による運行である。
    • 特急:鹿児島 - 川辺 - 枕崎
    • スーパー特急:鹿児島 - 枕崎
    • 鹿児島 - 川辺高校 - 枕崎
    • 今岳 - 久志 - 泊 - 中坊 - 枕崎
    • 伊集院 - 伊作 - 加世田 - 枕崎
    • 金山 - 枕崎
    • 東大川 - 枕崎
    • 知覧 - 枕崎
    • 鹿児島空港 - 枕崎

道路

[編集]

高速道路の最寄りインターチェンジは南薩縦貫道南九州川辺ICもしくは知覧金山水車IC

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

[編集]
枕崎お魚センター(2024年リニューアル後の外観)
枕崎お魚センター店内

著名な出身者

[編集]

枕崎市に関係のある人物

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c 市章/シンボルマーク/市花/市木 - 枕崎市 2012年4月29日閲覧。
  2. ^ 平年値ダウンロード”. 気象庁. 2024年3月閲覧。
  3. ^ 観測史上1〜10位の値(年間を通じての値)”. 気象庁. 2024年3月閲覧。
  4. ^ a b 「枕崎市」『角川日本地名大辞典46 鹿児島県』角川書店、1983年、784-790頁。 
  5. ^ 原口泉、宮下満郎、向山勝貞『鹿児島県の近現代』山川出版社、2015年、148-149頁。ISBN 9784634590816 
  6. ^ a b c d e 『角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』 p.787 角川書店
  7. ^ 黒島流れ』枕崎市ホームページhttps://www.city.makurazaki.lg.jp/soshiki/syougai/23797.html 
  8. ^ 昭和24年総理府告示第75号(町を市とする処分、 原文
  9. ^ “枕崎市長に神園氏3選”. 日本経済新聞. (2014年1月20日). https://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1901P_Z10C14A1PE8000/ 2018年3月30日閲覧。 
  10. ^ 農研機構について/組織概要”. 農研機構. 2020年2月3日閲覧。
  11. ^ 枕崎の水産業』枕崎市ホームページ、2017年3月30日https://www.city.makurazaki.lg.jp/soshiki/suisan/364.html 
  12. ^ 水産統計』八戸市、2024年4月19日https://www.city.hachinohe.aomori.jp/soshikikarasagasu/suisanjimusho/1_1/3836.html 
  13. ^ a b 南日本新聞』 2012年4月29日付(枕崎、稚内 友好都市締結を宣言)
  14. ^ 広報まくらざき 2011年3月号 (PDF) - 枕崎市 2012年4月29日閲覧。
  15. ^ 2013年(平成25年)3月7日国土交通省告示第217号「枕崎飛行場の供用廃止の件」

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]