コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

海洋業務・対潜支援群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
海洋業務・対潜支援群
Oceanography ASW Support Command
海洋業務・対潜支援群ロゴマーク
創設 1980年(昭和55年)3月18日(海洋業務群)
再編成 2015年(平成27年)12月1日(海洋業務・対潜支援群)
所属政体 日本の旗 日本
所属組織 海上自衛隊
部隊編制単位
所在地 神奈川県 横須賀市
上級単位 自衛艦隊
テンプレートを表示

海洋業務・対潜支援群(かいようぎょうむ・たいせんしえんぐん、英称:Oceanography ASW Support Command)とは、海上自衛隊自衛艦隊に属する部隊の一つ。司令部は船越地区(神奈川県横須賀市船越町7-73)におかれており、海洋業務・対潜支援群司令は海将補(二)をもって充てられている[1]

任務

[編集]

海洋業務群を再編し、2015年(平成27年)12月1日付をもって編成を完結した。対潜水艦作戦に必要な日本近海の海洋データ(水質水温潮流海底地形等)、水中の音響資料、その他対潜戦術資料を収集・分析・研究して護衛艦航空機に資料として提供する[2]ことが主たる任務である。また、気象データ(天気図台風予想、気温変化等)の作成を行っている。

沿革

[編集]
  • 1969年(昭和44年)10月1日:海洋業務隊が新編[3]。海洋資料作業隊ほかでもって編成。
  • 1980年(昭和55年)3月18日:海洋業務隊が廃止。長官直轄部隊として「海洋業務群」が新編[3]
  • 1981年(昭和56年)7月15日:海洋観測所を新編し隷下に編入。
  • 1984年(昭和59年)7月2日:沖縄海洋観測所を新編し隷下に編入、海洋観測所を下北海洋観測所に改称。
  • 1992年(平成04年)2月15日:海洋資料作業隊が廃止、対潜資料隊及び気象資料管理隊を新編[4]
  • 1995年(平成07年)6月30日:自衛艦隊直轄の音響業務支援隊が廃止となり、同隊隷下の鹿児島音響測定所を対潜資料隊に編入[5]
  • 2002年(平成14年)3月22日:鹿児島音響測定所が廃止。
  • 2006年(平成18年)4月3日:長官直轄から自衛艦隊隷下に編成替え。
  • 2015年(平成27年)12月1日:海洋業務群が「海洋業務・対潜支援群」に改編[6]
  1. 群司令が1等海佐(一)から海将補(二)に改められた[6]
  2. 気象資料管理隊が廃止、「対潜評価隊」を新編。
  3. 開発隊群隷下の鹿児島試験所が「鹿児島音響測定所」に改編され隷下に編入。
  4. 海洋観測艦を運用する部隊として「第1海洋観測隊」を新編。
  5. 音響測定艦を運用する部隊として「第1音響測定隊」を新編。
  • 2017年(平成29年)11月1日:第1音響測定隊に海自艦艇として初めてクルー制(乗員を固定せず、3クルーが交互に乗組み2隻を運用する)を導入[7]
  • 2020年(令和02年)10月1日:群司令部が船越地区に完成した自衛艦隊司令部の新庁舎「海上作戦センター」に移転[8][9]
  • 2021年(令和03年)3月4日:第1音響測定隊に第4クルーが発足[10]

編成

[編集]

主要幹部

[編集]
官職名 階級 氏名 補職発令日 前職
海洋業務・対潜支援群司令 海将補 保科俊朗 2024年03月28日 海上幕僚監部監察官
首席幕僚 1等海佐 里見幸恭 2024年03月21日 海洋業務・対潜支援群司令部勤務
対潜資料隊司令 1等海佐 横山成樹 2023年12月22日 第6護衛隊司令
対潜評価隊司令 1等海佐 半﨑誠 2024年03月28日 海上自衛隊幹部学校勤務
沖縄海洋観測所長 1等海佐 長谷川裕介 2024年03月25日 自衛艦隊司令部作戦幕僚部
運用調整総括幕僚
下北海洋観測所長 2等海佐 岡氏進一 2016年11月21日 横須賀地方総監部管理部総務課長
第1海洋観測隊司令 1等海佐 青木操 2022年10月03日 自衛隊福岡地方協力本部募集課長
第1音響測定隊司令 1等海佐 下條裕史 2024年08月23日 海洋業務・対潜支援群司令部勤務
歴代の群司令
氏名 在職期間 出身校・期 前職 後職
海洋業務群司令(1等海佐(一))
1 川村 成 1980.3.17 - 1981.12.1 水産講習所
2期幹候
海洋業務隊司令 装備実験隊司令
2 田中 守 1981.12.2 - 1983.7.31 甲種予科練
5期幹候
横須賀潜水艦基地隊司令
→1982.7.1 海将補昇任
退職
3 竹内秀一 1983.8.1 - 1985.12.19 金沢大
4期幹候
ふじ艦長
→1983.6.2
自衛艦隊司令部付
横須賀地方総監部
→1986.2.17
佐世保教育隊司令
4 河合恒二
海将補
1985.12.20 - 1987.7.6 東京水産大
4期幹候
第2掃海隊群司令 退職
5 佐藤 保 1987.7.7 - 1989.7.31 防大1期 第33護衛隊司令 退職(海将補昇任)
6 伊藤和賢 1989.8.1 - 1991.3.19 防大3期 第1潜水隊群司令
7 向井 朗 1991.3.20 - 1992.3.22 防大4期 海上自衛隊第1術科学校副校長
8 永田眞晟 1992.3.23 - 1993.12.19 防大5期 運用開発隊司令
9 平田清勝 1993.12.20 - 1995.3.31 防大8期 統合幕僚会議事務局
第1幕僚室企画調整官
10 玉井 晃 1995.4.1 - 1996.12.1 防大8期 海上自衛隊幹部候補生学校副校長
11 藤村輝行 1996.12.2 - 1998.8.2 防大9期 海上自衛隊第1術科学校副校長
12 古川俊男 1998.8.3 - 1999.8.1 防大10期
13 竹島信博 1999.8.2 - 2001.4.1 防大12期 函館基地隊司令
14 重水義也 2001.4.2 - 2002.12.15 防大14期 第1海上訓練指導隊司令
15 岩谷文隆 2002.12.16 - 2003.12.18 防大14期 横須賀地方総監部防衛部長
16 清末純博 2003.12.19 - 2005.6.30 防大16期 横須賀地方総監部管理部長
17 中塚久雄 2005.7.1 - 2007.12.2 防大18期 海上自衛隊第1術科学校副校長
18 荒井 正 2007.12.3 - 2008.12.18 防大20期 対潜資料隊司令
19 松原研二 2008.12.19 - 2009.11.30 東海大
28期幹候
沖縄基地隊司令
20 酒井良文 2009.12.1 - 2011.4.14 防大22期 呉警備隊司令
21 佐藤俊也 2011.4.15 - 2013.7.31 防大27期 海上幕僚監部防衛部装備体系課長 防衛大学校防衛学教育学群
国防論教育室長
兼 防衛大学校教授
22 杉原耕二 2013.8.1 - 2014.11.30 防大25期 下関基地隊司令 退職(海将補昇任)
23 永井澄生 2014.12.1 - 2015.11.30 防大27期 対潜資料隊司令 海洋業務・対潜支援群司令
(海将補昇任)
海洋業務・対潜支援群司令(海将補(二))
1 永井澄生 2015.12.1 - 2018.3.26 防大27期 海洋業務群司令 退職
2 俵 千城 2018.3.27 - 2019.3.31 防大33期 防衛大学校訓練部長 海上幕僚監部指揮通信情報部長
3 竹内 修 2019.4.1 - 2021.3.25 防大30期 自衛艦隊司令部作戦主任幕僚 退職
4 羽渕博行 2021.3.26 - 2023.3.29 慶大
45期幹候
防衛監察本部監察官 統合幕僚監部防衛計画部副部長
5 池内 出 2023.3.30 - 2024.3.27 防大35期 第3護衛隊群司令 掃海隊群司令
6 保科俊朗 2024.3.28 - 防大35期 海上幕僚監部監察官

脚注

[編集]
  1. ^ 自衛隊法施行令(昭和29年政令第179号)第18条の11”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2019年12月23日閲覧。
  2. ^ 対潜資料隊の編制に関する訓令平成4年海上自衛隊訓令第1号
  3. ^ a b 海上自衛隊の35年,中名生正己,世界の艦船,1989年1月号,P134-139,海人社
  4. ^ 自衛隊法施行令の一部を改正する政令(平成4年2月7日政令22号)
  5. ^ 平成7年6月27日海上自衛隊訓令第32号
  6. ^ a b 自衛隊法施行令及び防衛省の職員の給与等に関する法律施行令の一部を改正する政令(平成27年11月27日政令第398号) (PDF)
  7. ^ 朝雲新聞2017年12月7日・第1面「1音響測定隊にクルー制を導入」
  8. ^ 「海上作戦センター運用開始(2020年10月1日)」朝雲新聞(2020年10月8日付)
  9. ^ 防衛省 海上自衛隊 [@JMSDF_PAO] (2020年10月1日). "10月1日、海上自衛隊は、海上作戦センターの運用開始記念式典を横須賀市で行いました。". X(旧Twitter)より2020年10月1日閲覧
  10. ^ 4クルー | 海洋業務・対潜支援群ホームページ

外部リンク

[編集]