渚のシンドバッド
「渚のシンドバッド」 | ||||
---|---|---|---|---|
ピンク・レディー の シングル | ||||
B面 |
パパイヤ軍団 S・O・S(1993年版) | |||
リリース | ||||
ジャンル | アイドル歌謡 | |||
時間 | ||||
レーベル |
VICTOR (ビクター音楽産業) | |||
作詞・作曲 | 阿久悠、都倉俊一 | |||
チャート最高順位 | ||||
| ||||
ピンク・レディー シングル 年表 | ||||
| ||||
「渚のシンドバッド」(なぎさのシンドバッド)は、ピンク・レディーの4枚目のシングル。1977年6月10日発売。発売元はビクター音楽産業(現:ビクターエンタテインメント〈二代目〉)。
解説
[編集]前作から引き続き、3作連続でオリコンシングルチャート1位を獲得。また、同社集計の累計売上でグループ初のミリオンセラーを達成している(オリコンでのミリオン達成は発売からかなり経ってからで、順番では「ウォンテッド」「UFO」の後だった)。この後「カメレオン・アーミー」まで通算9作連続でオリコンチャート1位を獲得し、本作以降「モンスター」までは5作連続でミリオンセラーを記録している。どちらも連続記録としては当時最長の記録であった。なおビクター調べでは、145万枚[1][2]の売上でデビュー曲以降3作連続でミリオンセラーを記録し、この後も「カメレオン・アーミー」まで通算9作連続でミリオンセラーを記録している。
アイドル歌謡曲としては驚異的な人気と売上を記録し、1977年のオリコン年間シングルチャートは本作が1位を獲得。翌年も「UFO」で2年連続年間セールス1位に輝いている。また、週間チャートでは本作と次作「ウォンテッド (指名手配)」の2作で通算17週にわたり1位を独占し続けた。次々作「UFO」でも長期間1位を独占していたため、1977年7月第3週から1978年2月第3週までの28週のうち27週にわたりピンク・レディーが1位を獲得していた。
翌1978年にピンク・レディーと同じレコード会社からデビューしたサザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」は、本作の “シンドバッド” と、同時期にヒットしていた沢田研二の「勝手にしやがれ」の “勝手に” を取って付けたタイトルである(”勝手にシンドバッド#背景”も参照[3][4])。
1993年9月22日に8cmCDシングルとして再発。この際は「S・O・S」をc/wに収録している。1996年8月21日にはリミックスバージョンを収録し再発。この2作はどちらも廃盤となっており、2006年12月13日に、紙ジャケット仕様の12cmCDシングルとしてリマスタリングを施され再発された。こちらのバージョンは収録内容もオリジナルと同一である。
2005年には、日本テレビ系水10ドラマ『おとなの夏休み』第2話主題歌に起用された。ちなみに第1話の主題歌は、サザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」である。
1997年に富士写真フイルム(現:富士フイルム)のレンズ付きフィルム「写ルンです」テレビコマーシャルでこの曲が使われており、渚にシンドバッドがいるという不可思議な状況を実写化している[5]。
2009年4月18日に公開された映画「おっぱいバレー」の挿入歌として起用された。
収録曲
[編集]- 渚のシンドバッド
- 作詞:阿久悠/作曲・編曲:都倉俊一
- パパイヤ軍団
- 作詞:阿久悠/作曲・編曲:都倉俊一
1993年版
[編集]- 渚のシンドバッド
- S.O.S
- 渚のシンドバッド (オリジナル・カラオケ)
- S.O.S (オリジナル・カラオケ)
1996年版
[編集]- 渚のシンドバッド (オリジナル・バージョン)
- 渚のシンドバッド (リミックス)
- 渚のシンドバッド (カラオケ)
カバー
[編集]- 渚のシンドバッド
- 長万部キャッツ(シンガーズ・スリー(ピンク・レディ自体のーコーラスワークをデビュー当時から担っている伊集加代子のユニット)の別名・1978年) - 大瀧詠一プロデュース。「河原の石川五右衛門」というタイトルで、原詞をパロディ化した替え歌。曲は音頭・小唄調にアレンジされ、間奏や後奏にはS・O・S、カルメン'77、UFOなどの一節が織り込まれている。レコーディングにはピンク・レディーのレコーディングスタッフの一人であった井上鑑が参加した。
- 当初、大滝詠一のアルバム『LET'S ONDO AGAIN』に収録される予定であったが、阿久悠からの許可が下りず見送られた。同盤には歌詞のみが掲載されている。
- 1981年に阿久からの許可が得られ、CBSソニーから発売されたナイアガラ復刻企画アルバム『NIAGARA FALL STARS』で初めて楽曲として発表された。1984年に発売されたLP-BOXセット『NIAGARA BLACK VOX』中の『LET'S ONDO AGAIN』で、当初の構想の位置に収録された。以後CDで再発売された『LET'S ONDO AGAIN』には全て収録されている。
- コズミック・ギャル (1979年) - 「Sindbad」という曲名でカバー。
- 結城めぐみ (1990年) - シングル『渚のシンドバッド』収録。
- mama-Dee meets BANANA-ICE (1996年) - シングル『渚のシンドバッド』収録。ラップが加えられている。
- ex-Girl (1999年) - 「PUNK LADY」名義のシングル『渚のシンドバッド』収録。
- マキシマムザホルモン (2002年) - マキシシングル『肉コップ』収録。
- W (2004年)- アルバム『デュオU&U』収録。
- 渡辺美里 (2005年) - アルバム『うたの木 seasons “夏”』収録(「メドレー~夏のウルトラビキニ大作戦~」の一部として)。
- つじあやの (2008年)- アルバム『COVER GIRL 2』収録。
- モーニング娘。 (2008年)- アルバム『COVER YOU』収録。
- GO!GO!7188 (2008年) - アルバム『虎の穴2』収録。
- 茉奈 佳奈 (2009年) - アルバム『ふたりうた』収録。
- 渡り廊下走り隊 (2009年) - 阿久悠トリビュートアルバム『Bad Friends』収録。同アルバムではスペシャルトラックとして、当ユニットと未唯mieのコラボレーションによる「簪(かんざし)」名義での「河原の石川五右衛門」も収録されている。
- 皆口裕子 (姉ヶ崎寧々)&丹下桜 (小早川凛子) - カバーアルバム『歌う♪ラブプラス』収録。
- 桑田佳祐 (2009年) - ライブビデオ『昭和八十三年度!ひとり紅白歌合戦』収録。
- ピンク・ベイビーズ(2016年) - シングル『渚のシンドバッド』に収録[6]。
- 田村芽実(2020年) - DVD『CLIP&COVERS』収録。
- パパイヤ軍団
- ピンク・ベイビーズ(2016年) - シングル『渚のシンドバッド』Type-Dに収録[6]。
脚注
[編集]- ^ 『アサヒグラフ』1981年4月17日号、20頁。
- ^ 塩澤実信『昭和の流行歌物語 佐藤千夜子から笠置シズ子、美空ひばりへ』展望社、2011年、316頁。ISBN 978-4-88546-231-3。
- ^ 舌津智之『どうにもとまらない歌謡曲: 七〇年代のジェンダー』晶文社、2002年、115頁 。
- ^ 田家秀樹『読むJ‐POP: 1945‐1999私的全史あの時を忘れない』徳間書店、1999年、205頁 。
- ^ 写ルンですスーパースリム シンドバッド+失恋レストラン、東京コピーライターズクラブ(TCC) - 2019年7月9日閲覧。
- ^ a b “ピンク・レディーを歌い継ぐピンク・ベイビーズ、1stシングルはあの名曲”. 音楽ナタリー. (2016年8月31日) 2016年9月1日閲覧。