新十津川駅
新十津川駅* | |
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駅舎(2007年8月) | |
しんとつかわ** Shin-Totsukawa | |
◄下徳富 (5.0 km) | |
所在地 | 北海道樺戸郡新十津川町字中央 |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | 札沼線(学園都市線) |
キロ程 | 76.5 km(桑園起点) |
電報略号 | シワ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
開業年月日 | 1931年(昭和6年)10月10日[1] |
備考 |
無人駅(入場券のみ簡易委託) *1931年(昭和6年)10月10日に札沼北線の中徳富駅(初代)として開業[1]。 **1997年に読みを「しんとつがわ」から「しんとつかわ」に変更。 |
新十津川駅* | |
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しんとつがわ Shin-Totsugawa | |
(2.7 km) 石狩橋本► | |
所在地 | 北海道樺戸郡新十津川町字中央 |
所属事業者 | 日本国有鉄道(国鉄) |
所属路線 | 札沼線 |
キロ程 | 76.5 km(桑園起点) |
駅構造 | 地上駅 |
開業年月日 | 1931年(昭和6年)10月10日[1] |
廃止年月日 | 1972年(昭和47年)6月17日[1] |
備考 | *1931年(昭和6年)10月10日に札沼北線の中徳富駅(初代)として開業。[1] |
新十津川駅(しんとつかわえき)は、北海道樺戸郡新十津川町字中央にある北海道旅客鉄道(JR北海道)札沼線(学園都市線)の駅である。電報略号はシワ。
概要
札沼線の終着駅である。かつての札沼線は留萠本線(現:留萌本線)石狩沼田駅までの路線だったが、当駅 - 石狩沼田駅間は1972年(昭和47年)に廃止された。2016年(平成28年)3月26日現在、当駅に乗り入れる列車は午前中の1往復のみである。かつて午前と夕方の2本は札幌駅まで直通していたが、2012年(平成24年)10月のダイヤ改正までに、すべて石狩当別駅行きとなった[報道 1][報道 2]。
2011年(平成23年)2月9日に、駅の隣にある空知中央病院が駅ノートを設置し、記載された内容を病院の公式ウェブサイトで公開している。駅ノートの表紙には、記入した内容がウェブサイトに掲載されることが明記されている。
2011年7月から雨天時を除き、空知中央病院に併設されている保育所の園児が、毎日列車の送迎を行っている[新聞 1]。
2016年(平成28年)3月26日のダイヤ改正により、当駅 - 浦臼駅間が1往復のみの運転となり、当駅を発車する列車が午前9時40分の1本のみとなったことで、日本一終発列車の早い駅となった。この列車については2018年(平成30年)3月17日のダイヤ改正で、出発が20分繰り下がり午前10時00分となったが、引き続き日本一終発列車の早い駅となっている[2]。
歴史
- 1931年(昭和6年)10月10日:国有鉄道札沼北線 石狩沼田駅 - 当駅間の開業に伴い、同線の終着駅・中徳富駅(なかとっぷえき、初代)として開業[1]。一般駅。
- 1934年(昭和9年)10月10日:札沼北線の当駅 - 浦臼駅間が延伸開業し、途中駅となる[1]。
- 1935年(昭和10年)10月3日:国有鉄道の石狩当別駅 - 浦臼駅間が延伸開業。従来の札沼北線(浦臼駅 - 石狩沼田駅間)と札沼南線(桑園駅 - 石狩当別駅間)が編入・統合され、札沼線に改称[報道 3]。
- 1943年(昭和18年)10月1日:第二次世界大戦の激化に伴い、札沼線の石狩月形駅 - 石狩追分駅間が不要不急線に指定され、営業休止[3]。それに伴い、当駅も営業休止。
- 1949年(昭和24年)6月1日:日本国有鉄道法施行に伴い、日本国有鉄道(国鉄)に継承。
- 1953年(昭和28年)
- 1972年(昭和47年)
- 1979年(昭和54年)2月1日:貨物取扱い廃止。
- 1984年(昭和59年)2月1日:荷物取扱い廃止。
- 1986年(昭和61年)
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、北海道旅客鉄道(JR北海道)に継承。
- 1991年(平成3年)3月16日:札沼線に「学園都市線」の愛称を設定[報道 3][報道 4][4]。
- 1996年(平成8年)3月16日:札沼線(学園都市線)のうち、石狩当別駅 - 当駅間でワンマン運転開始[4]。
- 1997年(平成9年)4月1日:駅名の読みを「しんとつかわ」に変更[新聞 4]。
- 2016年(平成28年)
- 2017年(平成29年)4月1日:硬券入場券を発売開始(1000枚限定)[7]。
- 2018年(平成30年)
- 2020年(令和2年)5月7日:北海道医療大学駅 - 当駅間の廃止とともに廃駅になる[報道 6][新聞 8][新聞 9][新聞 10]。
駅名の由来
町名から。旧駅名の「中徳富」は地域名の「徳富」に、石狩川を基準にして中流にあることから「中」を冠した[8]。なお、新十津川への改称後、新設された隣駅が中徳富を名乗った。
駅構造
単式ホーム1面1線を有する地上駅。石狩当別駅管理の無人駅だが、旧対面窓口部分を観光案内所としており、地域おこし協力隊員が記念グッズやDVDなどを販売している[新聞 6][新聞 7][6]ほか、入場券(わがまちご当地入場券)を発売していた[9]が、2019年(令和元年)9月30日をもって発売を終了した。自動券売機の設置はない。2019年3月時点での観光案内所の営業時間は9:00~12:00(土曜・日曜・祝日は15:00まで)休業日は年末年始[9]。
1953年築[新聞 2]の木造の駅舎は正方形に近い形をしている。以前は正面から見て長方形のような形をしていたが、無人化後、左半分が取り壊されて現在の形になった。駅舎内の待合室には、かつてストーブが設置されていた跡が残っている。現在は冬季でもストーブは設置されない。
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ホームから見た駅舎
(2007年8月) -
ホーム(2017年8月)
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駅名標(2017年8月)
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冬の駅前
(2006年12月) -
夏の駅前
(2013年7月) -
線路終端。ホームから石狩沼田駅よりの少し離れた場所にある。(2007年6月)
-
時刻表
1日1往復のみ発着する。(2018年5月)
利用状況
- 2011 - 2015年(平成23 - 27年)の乗降人員調査(11月の調査日)平均は「10名以下」[報道 7]。
- 2012 - 2016年(平成24 - 28年)の乗車人員(特定の平日の調査日)平均は4.2人[報道 8]。
- 2013 - 2017年(平成25 - 29年)の乗車人員(特定の平日の調査日)平均は8.4人[報道 9]。
- 2014 - 2018年(平成26 - 30年)の乗車人員(特定の平日の調査日)平均は11.4人[報道 10]。
駅周辺
新十津川町の中心地に位置するものの、駅舎はガス会社の敷地脇の奥まった場所にある。石狩川を挟んだ対岸に位置する滝川駅までは4.3kmほどの場所にあり、後述する路線バスでも行き来が可能。
- 北海道道625号学園新十津川停車場線
- 国道275号
- 国道451号
- 新十津川町役場
- 新十津川郵便局
- 北門信用金庫新十津川支店
- ピンネ農業協同組合(JAピンネ)本所
- 北海道新十津川農業高等学校
- 空知中央病院
- 新十津川物産館
- 北海道中央バス「新十津川役場」停留所
その他
路線延伸構想
1975年には、中空知広域圏の開発促進と石狩湾新港建設を焦点とする貨物輸送による新しい物流ルート開発を大義として、新十津川から滝川駅へ路線を直結して根室本線に乗り入れようという動きが起こり、滝川市、新十津川町、浦臼町、月形町、当別町の沿線各市町も実現を期すとして期成会も設立されたが、当時の国鉄が石狩川の架橋に巨額の費用がかかることからあまり積極的でなかったこともあってそのまま実現しないままとなっている[新聞 11]。
駅長犬「ララ」
2017年から2018年にかけ毎週土曜・日曜に駅ホームで乗降客を出迎えた、雨竜町の団体職員の飼い犬である柴犬[新聞 12]。元は函館保健所に保護された犬で、2017年1月に認定NPO法人「HOKKAIDOしっぽの会」による保護を経て雨竜町の団体職員が引き取った。同年4月に飼い主が駅での硬券切符販売イベントにララを連れて訪れた際に鉄道ファンがララに駅員の帽子をかぶせた写真をInstagramに投稿したところネット上で話題となったのをきっかけに制帽・制服姿での出迎えを始め「駅長」の愛称で親しまれるようになった[新聞 13][新聞 12]。
人気の広がりを受けて2017年9月16日にはHOKKAIDOしっぽの会と北海道日本ハムファイターズの共同企画の一環として札幌ドームのグラウンドに登場し[新聞 13][11]、日本テレビ「天才!志村どうぶつ園」でも駅で出迎える様子が紹介された[12]。
2018年3月17日には、ダイヤ改正に伴い停車時間が延長されたのを記念し新十津川町役場からララと飼い主に感謝状が贈られた[新聞 14]。
2018年7月8日をもって、高齢であることから、体調管理のために、駅長犬「ララ」としての定期的な「出勤」を終了した。2019年現在はイベント時を中心に活動している[13]。また、二代目駅長などの就任は、今後の廃線に伴う混雑も考え、行わない予定とのコメントを出している。
隣の駅
廃止路線
- 日本国有鉄道(国鉄)
- 札沼線
- 新十津川駅 - 石狩橋本駅
脚注
出典
- ^ a b c d e f g h 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集) 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 24号 石勝線・千歳線・札沼線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2009年12月27日、24-25頁。
- ^ 終列車は9時40分発、札沼線新十津川駅が日本一終発の早い駅に…2016年3月のJRダイヤ改正 2016年3月28日 response.
- ^ [1](国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ a b 杉山茂「電化目前の学園都市線と専用気動車のこと」『鉄道ファン』第615号、交友社、2012年7月、27頁。
- ^ “列車発着1日1回の駅誕生か JR北海道”. のりものニュース. (2015年11月27日) 2015年12月19日閲覧。
- ^ a b "新十津川駅グッズ". 新十津川町. オリジナルの2019年4月24日時点によるアーカイブ。 2019年10月10日閲覧。
- ^ "31年ぶりの硬券入場券が過疎の町の起爆剤に!?…JR北海道新十津川駅" response. 2019年8月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月10日閲覧。
- ^ 札幌鉄道局編 編『駅名の起源』北彊民族研究会、1939年、32頁。NDLJP:1029473。
- ^ a b “JR北海道 わがまちご当地入場券 新十津川駅 [新十津川町]”. 北海道旅客鉄道. 2019年3月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月10日閲覧。
- ^ “新十津川役場 路線一覧”. 北海道中央バス. 2019年7月15日閲覧。
- ^ ファイターズとしっぽの会が初の共同企画を実施 - 北海道日本ハムファイターズ 2017年9月13日
- ^ 「天才!志村どうぶつ園」 2017年10月7日(土)放送内容 - 価格.comテレビ紹介情報
- ^ “駅長犬ララちゃんに関して” (2018年7月11日). 2018年12月16日閲覧。
報道発表資料
- ^ "学園都市線電化開業に伴う電車の投入(第一次)について" (PDF) (Press release). 北海道旅客鉄道. 14 March 2012. 2012年3月14日閲覧。
- ^ "平成24年10月ダイヤ改正について" (PDF) (Press release). 北海道旅客鉄道. 3 August 2012. 2012年8月17日閲覧。
- ^ a b c "札沼線(学園都市線)の電化について" (PDF) (Press release). 北海道旅客鉄道. 9 September 2009. 2009年9月14日閲覧。
- ^ "札沼線(学園都市線)の電化開業時期について" (PDF) (Press release). 北海道旅客鉄道. 13 October 2011. 2011年10月17日閲覧。
- ^ "3月26日以降の普通列車時刻について" (PDF) (Press release). 北海道旅客鉄道. 8 February 2016. 2016年2月9日閲覧。
- ^ "札沼線(北海道医療大学・新十津川間)の鉄道事業廃止届の提出について" (PDF) (Press release). 北海道旅客鉄道. 21 December 2018. 2018年12月24日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2018年12月24日閲覧。
- ^ “極端にご利用の少ない駅(3月26日現在)” (PDF). 平成28年度事業運営の最重点事項. 北海道旅客鉄道. p. 6 (2016年3月28日). 2017年12月10日閲覧。
- ^ "札沼線(北海道医療大学・新十津川間)" (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区) (Press release). 北海道旅客鉄道株式会社. 8 December 2017. 2017年12月10日閲覧。
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- ^ "札沼線(北海道医療大学・新十津川間)" (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために) (Press release). 北海道旅客鉄道株式会社. 2 July 2018. 2017年12月31日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2018年7月4日閲覧。
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- ^ “札沼線(北海道医療大学・新十津川間)” (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2019年10月18日). 2019年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月18日閲覧。
- ^ "平成18年3月ダイヤ改正について" (PDF) (Press release). 北海道旅客鉄道. 22 December 2005. 2010年7月23日閲覧。
新聞記事
- ^ 北海道新聞・空知地方版 (北海道新聞社) 2012年8月15日
- ^ a b “廃止される新十津川駅12日から記念祭 臨時列車も運行” (日本語). 北海道新聞. どうしんウェブ/電子版 (北海道新聞社). (2019年10月10日). 2019年10月10日閲覧
- ^ “札沼線開通”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1953年11月4日)
- ^ “<こだま>「留萠駅」から「留萌駅」に”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1997年2月21日)
- ^ “JR北海道、普通列車79本を見直し…来年3月改正で廃止・運行区間短縮”. レスポンス. (2015年11月28日) 2015年12月19日閲覧。
- ^ a b 坂口光悦 (2018年4月18日). “新十津川駅に観光案内拠点 町職員常駐へ 32年ぶり「有人駅」に”. 北海道新聞 2018年5月5日閲覧。
- ^ a b 渡部宏人 (2018年4月29日). “JR札沼線 無人駅に観光案内所 協力隊員が常駐 新十津川/北海道”. 毎日新聞 2018年5月5日閲覧。
- ^ “札沼線・北海道医療大学―新十津川 20年5月7日に廃止”. 北海道新聞. (2018年12月8日). オリジナルの2018年12月17日時点におけるアーカイブ。 2018年12月8日閲覧。
- ^ “札沼線廃止、21日にも届け出 JR、沿線4町と覚書調印”. 北海道新聞. (2018年12月21日). オリジナルの2018年12月23日時点におけるアーカイブ。 2018年12月23日閲覧。
- ^ “JR札沼線、北海道医療大学-新十津川間が廃止へ 2020年5月、地元と合意”. 毎日新聞. (2018年12月20日). オリジナルの2018年12月23日時点におけるアーカイブ。 2018年12月23日閲覧。
- ^ 北海道新聞 1975年8月5日 朝刊17面 及び 1976年1月24日 夕刊3面 より
- ^ a b 柴犬ララ「駅長」人気 JRが廃止提案の新十津川駅 - 北海道新聞2017年10月13日
- ^ a b 一時は保健所に 新十津川の「駅長犬」人気者 ララ、飼い主と「出勤」 制服制帽姿でお出迎え - 北海道新聞2017年10月24日夕刊
- ^ “新十津川駅長犬 ララちゃん表彰 停車時間延長でイベント”. 北海道新聞. (2018年3月18日) 2018年5月5日閲覧。
- ^ “消える駅 ダイヤ改正で「中徳富」廃止”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2006年3月21日)
関連項目
- 日本の鉄道駅一覧
- 終着駅
- 上白滝駅 - 2016年3月25日まで、1日の停車本数が上下1本ずつしかなかった駅。
- 阪堺上町線住吉公園停留場 - 阪堺電気軌道上町線の駅。2016年1月31日まで日本一終電が早い駅だった。
外部リンク
- 新十津川|駅の情報検索(時刻表・バリアフリー)|駅・鉄道・旅行|JR北海道- Hokkaido Railway Company
- 新十津川駅総合案内 - 空知中央病院の公式サイト内にあるページ。駅の四季折々の様子を写真付きで掲載している。また、駅ノートを公開している。