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2020年6月16日 (火) 23:02時点における版
古畑任三郎 | |
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ジャンル | 刑事ドラマ |
脚本 | 三谷幸喜 |
演出 |
星護 河野圭太 松田秀知 鈴木雅之 佐藤祐市 平野眞 |
出演者 |
田村正和 西村雅彦 石井正則 小林隆 伊藤俊人 白井晃 八嶋智人 |
オープニング | 本間勇輔 |
エンディング | 同上 |
製作 | |
制作 | フジテレビ |
放送 | |
音声形式 | ステレオ放送 |
放送国・地域 | 日本 |
1st season | |
プロデューサー | 関口静夫(1st season - ) |
放送期間 | 1994年4月13日 - 6月29日 |
放送時間 | 水曜 21:00 - 21:54 |
放送枠 | 水曜劇場 (フジテレビ) |
放送分 | 54分 |
回数 | 12 |
スペシャル 笑うカンガルー | |
放送期間 | 1995年4月12日 |
放送時間 | 水曜 21:00 - 22:54 |
放送分 | 114分 |
回数 | 1 |
2nd season | |
放送期間 | 1996年1月10日 - 3月13日 |
放送時間 | 水曜 21:00 - 21:54 |
放送枠 | 水曜劇場 (フジテレビ) |
放送分 | 54分 |
回数 | 10 |
スペシャル しばしのお別れ | |
放送期間 | 1996年3月27日 |
放送時間 | 水曜 21:00 - 22:24 |
放送分 | 84分 |
回数 | 1 |
総集編 消えた古畑任三郎 | |
放送期間 | 1996年4月9日 |
放送時間 | 火曜 21:30 - 23:24 |
放送分 | 114分 |
回数 | 1 |
スペシャル 古畑任三郎 vs SMAP | |
放送期間 | 1999年1月3日 |
放送時間 | 日曜 21:03 - 23:40 |
放送分 | 157分 |
回数 | 1 |
フジテレビ番組基本情報 | |
スペシャル 黒岩博士の恐怖 | |
放送期間 | 1999年4月6日 |
放送時間 | 火曜 21:00 - 23:14 |
放送分 | 134分 |
回数 | 1 |
3rd season | |
放送期間 | 1999年4月13日 - 6月22日 |
放送時間 | 火曜 21:00 - 21:54 |
放送枠 | フジテレビ火曜9時枠の連続ドラマ |
放送分 | 54分 |
回数 | 11 |
フジテレビ番組基本情報 | |
スペシャル すべて閣下の仕業 | |
プロデューサー | 矢吹東 |
放送期間 | 2004年1月3日 |
放送時間 | 土曜 21:00 - 23:30 |
放送分 | 150分 |
回数 | 1 |
フジテレビ番組基本情報 | |
ファイナル(第1夜 - 第3夜) | |
プロデューサー | 柳川由起子 |
放送期間 | 2006年1月3日 - 1月5日 |
放送時間 | 火曜 21:30 - 23:40(130分) 水曜 21:00 - 22:48(108分) 木曜 21:00 - 23:03 |
放送分 | 123分 |
回数 | 3 |
フジテレビ番組基本情報 | |
古畑中学生 | |
プロデューサー | 永井麗子 |
放送期間 | 2008年6月14日 |
放送時間 | 土曜 19:00 - 20:54 |
放送分 | 114分 |
回数 | 1 |
フジテレビ番組基本情報 | |
特記事項: 『古畑任三郎 FINAL』にて完結。 第2シーズンと2004年1月3日のスペシャルでは、各回放送後の同日深夜に番外編として『巡査・今泉慎太郎』も制作された。 |
『古畑任三郎』(ふるはた にんざぶろう)は、フジテレビ系で放送された刑事ドラマシリーズであり、同作の主人公の名称。主演は田村正和。
概要
田村正和演じる警部補の古畑任三郎が、ゲスト俳優演じる犯人による殺人(一部殺人で無い案件もあり)のアリバイやトリックを巧みな話術と卓越した推理力で崩していき、完璧と思われていた犯行の真相を解明していく。
本作は、『刑事コロンボ』で知られる倒叙ものと言われる形式でストーリーが進行していく。これは、犯行の様子の全容をまず見せておき、刑事の古畑任三郎が真犯人とのやりとりから容疑を固め、最後に自供に追い込むというパターンである。
また、犯人は(ストーリーの中の世界で)有名人や社会的地位の高い人物が多いのも「コロンボ」と同様で、ゲストには人気俳優が多数登場しており、変り種では本放送当時現役のメジャーリーガーであったイチローが本人かつ犯人役で出演している。日本の刑事ドラマでは珍しく、被害者役にも(本放送時点で)知名度の高い俳優やタレントが起用されることが多く、きたろう、角野卓造、藤村俊二、伊集院光、板尾創路、及川光博といった人物が被害者役で出演しており、ファイナルに出演した藤原竜也と松嶋菜々子は被害者と加害者の二役を演じている[1]。
視聴率は第1シーズンで平均12〜15%とあまり高くなかったが、再放送で人気を集め、第2シーズン以降は平均視聴率20%を越える人気作品となった。また、古畑の部下である今泉慎太郎を主人公にしたスピンオフドラマ「今泉慎太郎」が深夜枠で放送され話題を集めた。レギュラー放送終了後も単発の新作が製作され、2006年の「ファイナル」をもって完結した。その後、2008年6月14日の19:00-20:54(JST)に、古畑の少年時代(古畑役は山田涼介)を描いた『古畑中学生』が放送され、オープニングには田村正和も登場した。
松本幸四郎(現・2代目松本白鸚)親子がシリーズを通して出演しており、次女の松たか子が第2シーズン、長男の市川染五郎(現・10代目松本幸四郎)が第3シーズン、幸四郎本人が2004年版スペシャルに登場している(松たか子のみ犯人役ではない)。
2020年に、新型コロナウイルスの影響で家でじっとしている人に楽しい話題を提供しようという三谷の発案で、朝日新聞紙上に連載している「三谷幸喜のありふれた生活」で「一瞬の過ち」が全4回掲載される予定[2]。
ドラマ様式
本作は倒叙式であるため、視聴者は「誰が真犯人なのか?」という興味ではなく、「真犯人をどうやって追い詰めるか?」という点に目が向けられることになる。そのため、放送の前半に犯人役及び犯行シーンが公開される[3]。
犯人が最後までわからないストーリーでは、犯人役に大物俳優を使うことが難しい(配役だけで視聴者に犯人が分かってしまう)が、この手法を取り入れることにより大物ゲストを無理なく犯人役に迎えることができるようになっている。
古畑は主役でありながら、冒頭のオープニングシーンには登場するものの、本編に入ってからすぐには登場しない回がほとんどである。これは、前述の通り「犯人と被害者とのやり取りや犯人の犯行シーンなどを見せるため」であり、誰かが警察に通報したりするまで古畑は登場しない。SMAPの回に至っては、アバンタイトルを除き本編開始時から約1時間以上古畑が登場しなかった。
終盤の解決篇の直前に画面が暗転して、古畑が視聴者に向かって「挑戦」する構成は、アメリカのテレビ・ムービー『エラリー・クイーン』からの引用である。脚本の三谷幸喜は少年時代、東京12チャンネルで放送されていたこの番組のファンであった。
事件現場、またはその話の中で最も重要な場所で犯人と対決、犯人の自白後、スタッフロールが出る頃に全員が退場し、そのまま画面が切り替わらずに終わる(1回・16回・25回・27回・28回・37回・42回など例外もある)。
フィクションであることを示す断りは「この事件は創作であり古畑任三郎は架空の刑事です」というテロップが使用された。
シリーズ構成
これまでに合わせて42回(エピソード数で言えば、第37回と第38回は前後編構成、第25回は総集編であるため、本編40エピソード+総集編1エピソード)放送された。
本稿では既に発売されているDVDの呼称に従い、「第1シーズン(1st season)」「第2シーズン(2nd season)」「第3シーズン(3rd season)」「スペシャル」「ファイナル」「総集編」に大別する。
オープニングのタイトルロゴは「古畑任三郎 vs SMAP」と「古畑中学生」以外は、第1シーズンから『古畑任三郎』である。
第1シーズンのみ、新聞の番組欄では『警部補・古畑任三郎』になることがある。これは「古畑任三郎」という名前が「刑事らしくなく、時代劇だと誤解されるのではないか」という配慮から行われた措置である[4]。ドラマが広く認知された第2シーズン以降は、「警部補」を取った『古畑任三郎』になっている。
1999年の新春スペシャルのタイトルは『古畑任三郎 vs SMAP』、2006年の新春スペシャルのタイトルは『古畑任三郎 FINAL』となっている。
シーズン | 合計 | 平均視聴率 | 放送日 |
---|---|---|---|
1st season | 計12回 | 14.2% | 1994年4月13日 - 6月29日 |
2nd season | 計10回 | 25.3% | 1996年1月10日 - 3月13日 |
総集編 | 計1回 | 22.6% | 1996年4月9日 |
3rd season | 計11回 | 25.1% | |
スペシャル | 計5回 | 26.2% | 1995年4月12日、1996年3月27日、1999年1月3日、1999年4月6日、2004年1月3日 |
ファイナル | 計3回 | 26.0% | 2006年1月3日、2006年1月4日、2006年1月5日 |
古畑中学生 | 計1回 | 13.3% | 2008年6月14日 |
放送
1999年6月22日の第3シーズン最終回時には、翌週に『GTOスペシャル』が放送される予定だったため、解決編突入前に古畑が、翌週のこの時間にGTOスペシャルを放送することを予告するというメタフィクション的なギャグが盛り込まれた(再放送では局によっては次に再放送する番組をそのセリフにあわせてテロップで出すなどの措置を取った)。
番組の好評を受け、全3シリーズともに地上波(フジテレビ系列の地方局を含む)やBSフジ・CS(フジテレビワンツーネクストなど)で再放送あるいはインターネット配信がされており、フジテレビのドラマレジェンドスペシャルで一番多く再放送されているシリーズである。ただし以下の回は権利上の都合で、CSやインターネット配信が行われていない回がある[5]。
エピソード一覧
登場人物
- 古畑任三郎
- 演 - 田村正和(中学時代:山田涼介)
- 警視庁刑事部捜査一課の刑事で、階級は警部補。誕生日は1月6日。常に黒のスーツ・ノーネクタイ・サスペンダーで、寒い時期には黒のロングコートといういでたち。事件現場には、しばしばセリーヌブランド(ブリヂストンサイクル製)の自転車で現れる。
- 警視庁きっての推理力の持ち主で、わずかな手がかりや発言の矛盾を即座に見抜く鋭い観察眼と、犯人の裏をかく巧みな話術により、幾多の事件を早期解決に導いている。立ち振る舞いは紳士的だが、その一方で幼稚な程細かいことにこだわり、悪戯好きで負けず嫌いな性格でもある。
- 今泉慎太郎
- 演 - 西村雅彦
- 古畑の部下。階級は巡査。第41回の時点で45歳の独身[8]。祖母と暮らしている。単純かつおっちょこちょいな性格で、直接捜査に役に立つことは皆無だが、今泉の無意味な言動が、古畑に事件解決のヒントをもたらすことが多く、ある意味重宝されている。古畑にとって絶好のからかい相手で、よくおでこを叩かれる。シリーズを通じて自律神経失調症により2度、一時休職している。
- 西園寺守
- 演 - 石井正則(アリtoキリギリス)
- 第3シーズンからレギュラー登場した刑事。身長が低く、生真面目な性格をしている。実家はお寺[9]。事件解決に必要なデータ収集を一手に引き受け、古畑をサポートする。古畑にも目をかけられる有能な部下で、そのため今泉からは嫉妬されている。
- 向島音吉(東国原音吉)
- 演 - 小林隆(中学時代:タモト清嵐)
- 古畑を「最高の刑事」と敬愛する巡査。古畑が現場に到着すると、よく声をかけてもらえるものの、名前をなかなか覚えてもらえない。結婚・再婚などにより、姓がよく変わる。シリーズ完結篇で警備員に転職し、イチローの腹違いの兄であったことが明かされる。実は古畑とは中学時代の同級生(つまり2人とも同級生だということに気付いていない)。
作品の概要
- 1st season
- タイトルは『警部補 古畑任三郎』。ストーリー毎に古畑のシャツの色が異なっていた(白、青、紫など)。この初期における今泉慎太郎は古畑の助手的な役割が強い。第3回時点での今泉は普通の刑事であり、第5回では古畑に頼らず死亡推定時刻を導き出す。ただし、古畑にいいようにこき使われたり、子供じみた言動や素っ頓狂な言動も時折見せるなど後のシリーズでのキャラクター性を指し示す片鱗も見せている。また、第8回は三谷幸喜が脚本を務めた『振り返れば奴がいる』の後日談、もしくはパラレルワールド的要素を兼ね合わせた内容になっている。なお、この頃は今泉に「慎太郎」の名前がクレジットされていない(第12回で初めてフルネームで表示される)。
- また、三谷幸喜、プロデューサーの関口静夫、監督の河野圭太が古畑任三郎 DVD(「すべて閣下の仕業」)のコメンタリーで語っているが、初めて撮影されたのは実際の放送順では第3回の古手川祐子編である。クランクインは 1993年12月で、4月スタートの新番組としては異例の早さである。チーフディレクターは星護だったが、星監督が当時別番組(『幕末高校生』)を担当していたため、初回を撮影したのは河野圭太だった。記念すべき放送第1回の中森明菜編は制作順では第4回で、星監督にとっては笑福亭鶴瓶編に続く2本目である(かつて鶴瓶自身は『パペポTV』内で自身の出演した「殺しのファックス」が1話になる可能性もあったが放送されなかったと語っている。ビデオ版ではこの回は第1巻の最初に入っている)理由は事件の発生順序参考。
- 番組ポスターのキャッチコピーは「殺人者は、後悔する。」。なお、偶然か意図的かは定かでないが、同じフジテレビ系列の番組『世にも奇妙な物語』に同名のエピソード「殺人者は後悔する」が存在する。
- 2nd season
- タイトルを『古畑任三郎』に改めてのレギュラー放送。シリーズとしてのフォーマットが決定したシーズンと位置付けられる。芳賀が捜査に参加するようになって、今泉は第14回で「自律神経失調症で長期休養中」という設定が与えられて以降、奇天烈な言動が目立つ道化役として強調されるようになっていく。クランクインは1995年10月で初回の撮影分は沢口靖子編であり、第1回目の明石家さんま編は実際の撮影順では4本目である。第21回「魔術師の選択」の犯人役である山城新伍は刑事コロンボの第38話で犯人役(ウィリアム・シャトナー)の吹き替えを担当しており、両作品の「犯人役」を経験したことになる。なお、この作品にはまだメジャーになる前の松たか子も出演している。また、第17回「赤か、青か」で被害者の警備員役を演じている金井大は刑事コロンボの第12話、第25話、第34話でヴァル・エイヴリーの吹き替えを担当している。
- フジテレビ On Demandでも第1・第3シーズンとともに、2010年4月1日から配信されたが、肖像権の関係上、第17回と第22回は配信されなかった。
- 番組ポスターのキャッチコピーは「殺人者は、死にたくなる。」。
- 巡査・今泉慎太郎
- 本作の番外編として、今泉を主人公として作られたスピンオフの10分番組。
- 第1シーズン第12回で尺に数分の余りが出たので、科学研究室での今泉と桑原技官のやりとりを加えたところ好評だったため、第2シーズンとあわせて制作され、本編が放映された直後の深夜にオンエアされた。第12回のときの桑原はマッドサイエンティストの趣が強かったが、第2シーズン以降の桑原は性格が明るくなり、今泉と同年齢の後輩という設定になった。この番組内で古畑任三郎のオープニング曲に歌詞をつけた「今泉慎太郎を称える歌」は西村雅彦のアルバムCD「DECO」に収録されている。
- 第3シーズンでは制作されなかったものの、2004年のスペシャル「すべて閣下の仕業」で復活した。しかし、桑原役の伊藤俊人は既に死去していたため、今泉・西園寺・向島・花田兄の四人となった。その時のオープニングCGは新規に作成されていない。
- ビデオ化された際は「今泉慎太郎」単独でのリリースだった(全2巻)が、単独でのDVD化はなされず、「古畑任三郎」第2シーズンのDVDに同時収録されている。なお、第12回「今泉慎太郎 大空の怪事件」は、ビデオ・DVD共に「古畑任三郎 すべて閣下の仕業」と同時収録になっている。
- フジテレビ721では第2シーズンの各回の終了直後に放送することが多いため、諸事情で放送できない回に伴ってカットされる。巡査・今泉慎太郎のみの一挙放送の時のみ完璧に見られる。
- 総集編
- 第2シーズン終了後に放送された特別編。
- 古畑が突如として消息を絶ち、刑事仲間や第24回までの犯人達及び知人にインタビューしてその行方を追うというストーリーを軸にした総集編である。インタビュー場面は新たに撮りおろしされたものだが、古畑役の田村の撮りおろしのシーンはない。また、菅原文太は声のみの出演をしている。
- 撮影は、スタッフが犯人役のゲストの所に行き、ガラスと衣装をもって、スタジオではなく犯人役の人がいるその場所で撮影をしていたらしい。
- 番組のラストで古畑は、小石川ちなみの別荘の地下室に、今泉の不注意によって数日間閉じ込められていたところを発見されるが、呼吸を調節し、好物のチョコレートを持っていたため、命拾いした(この地下室は第1回の事件現場でもある)。事件を引き起こしたことに際して、今泉は自律神経失調症にて2度目の休職に入る。
- 3rd season
- 「今までとは違う古畑」を志向したシリーズ。事件、殺害方法に様々な趣向を凝らし、古畑が全く捜査に参加しない、視聴者からの葉書を読むなど今までの本作におけるお約束的な流れを無視する実験的な話が多くあることが特徴。西園寺、花田の新レギュラー投入など新しい試みも行っている。なお、第28回「若旦那の犯罪」の犯人の師匠・気楽家有楽の役をつとめた梅野泰靖は、「刑事コロンボ」の第4話、第12話、第21話の3回にわたって、犯人役(ロバート・カルプ)の吹き替えを担当している。第30回「灰色の村」(古畑、風邪をひく)では、2nd seasonで第17回「赤か、青か」で被害者の警備員役を演じ、「刑事コロンボ」で第5話、第12話、第25話、第34話でヴァル・エイヴリーの声を担当していた金井大が、村人の一人鬼頭役で2回目の出演している。
- 連続ドラマとしては異例の、スペシャル(第27回)放送の翌週からのスタートとなり、西園寺と花田が参加して初のレギュラーシーズン。クランクインは1999年2月。西園寺にワトソン役を分担させた結果、今泉の設定は完全にお笑い担当(コメディリリーフ)となった。花田のキャラクターは視聴者の視点を持ち、解決編前に事件のあらましを整理し、説明する役割として設定された。尚、番組開始当初はレギュラー放送回数予定は全12回と告知されていたが、最終的には1回短縮されている。三谷の脚本が遅れて田村のスケジュールが確保できなかったためと言われる[要出典]。
- 同じ話の再放送を1年たたずに2回以上することがある。2010年3月頃では同じ三谷幸喜の新作『わが家の歴史』が放送されるため急遽チャンネルαで第3シリーズのみ古畑が再放送されている。その頃は5か月前でも『古畑祭り』として全シリーズ再放送されていた(スペシャルは除く)。その後土曜スペシャルで古畑任三郎FINALも41回を除いて再放送される。
- 番組ポスターのキャッチコピーは「シロをクロにする。」。
- スペシャル
- 単発的に放送される。通常は1時間の放送だが、スペシャルでは第24回以外は2時間以上にわたる長編となっている。
- 第24回の「しばしのお別れ」の視聴率34.4%は、古畑任三郎の全シリーズ中、最も高い視聴率を記録した作品である。また、犯人役の山口智子がドラマ中で披露したフラメンコは、実際に山口本人が当時趣味としていたことがテレビ専門誌などにより明らかになっている。さらに、この話はスペシャルだが90分ドラマで他のスペシャルより時間が短いので、2002年夏の土曜ワイドと2009年秋のチャンネルα・2度の再放送によって唯一この回だけスペシャルが再放送されている(時間枠が足りたため)。
- 第26回では、シリーズ初となる三谷幸喜自身による自作解説が冒頭に挿入された(ビデオ及びDVDにも収録)。また、この回に西園寺が初登場。第27回に2度目の登場を果たし、第3シーズンに正式なレギュラーとなる。第27回に花田が初登場。第3シーズンから準レギュラーとなる。
- 第39回は、第26回と同様に番組冒頭で三谷幸喜による解説が入る予定であった。だが、時間枠の都合上カットされた。その部分は後に発売されたDVDに「幻のオープニング」としてセル版にのみ収録されている。また、本来はこの第39回によって古畑は完結する予定であったという。
- 通常の60分枠よりも長く、平日の再放送枠の番組「チャンネルα」では編成の都合上放送できないため、土曜日昼間の「土曜ワイド」枠またはゴールデンタイム・プライムタイムの「ドラマレジェンドスペシャル」枠にて再放送されることが多い。
- フジテレビ On Demandでも2010年4月1日から後述のファイナルも含めて配信されたが、肖像権の関係上、第26回は配信されなかった(ジャニーズ事務所が関与している)。
- ファイナル
- シリーズ完結篇。放送前から「古畑ついに完結」とスポーツ紙を賑わせた。
- 第40回は、放送まで犯人が明かされない趣向であったが、三谷本人にそのような意思は無く、朝日新聞に自身が連載しているエッセイ「ありふれた生活」の中で犯人を明かしている。また、2008年6月のドラマレジェンドスペシャルの対談でもコメントしている。
- 第41回には、イチローが本人役として出演しているが、当初は架空の選手「ハチロー」として登場する予定であった。イチロー本人の希望により、イチロー役として登場することになった。なお、登場人物のイチローは「名前が同じで顔もそっくりだが、別の人物」とされており、古畑も視聴者に語りかけるシーンで「この番組はあくまでもフィクションであり実際のイチローは殺人をしない」と説明した。イチローのキャラクター設定に関しては、三谷も苦心したらしく、「死体を食べちゃうとかいう役にはできませんし」などと冗談めかして語っている。なお、エンディングのクレジットに田村のみレギュラー時と同じく役の名前「古畑任三郎」がクレジットされていたが、その他の出演者は役の名前のクレジットがなかった。なお、フジテレビ On Demandでは肖像権の関係上、この回は配信されなかった。
- 本作の打ち上げは1月10日に行われた。出席者は主演の田村他、イチロー、松嶋菜々子、そして小林隆、だいぶ遅れて石井正則が出席。簡潔なスピーチやビンゴ大会が執り行われた。出席した小林によると、「大人の雰囲気」だったという。
- 番組ポスターのキャッチコピーは「犯罪者は、まず、私を葬るべきだった。」。
- 古畑中学生
- これまで断片的に語られるだけだった古畑の過去を描いた特別編。中学生時代の古畑には山田涼介が選ばれた。音楽はエンディングを除いて過去のシリーズのものは使わず、本間勇輔は新たに曲を書き下ろした。演出などがフォーマットされたので長年古参の古畑ファンからは否定的な意見もあった。
- 田村はすでに完結した作品だからとして出演するつもりはなかったが、番組側と水面下で話し合った際、古畑の過去を語る意欲的なストーリーに理解を示し、数日後に「そういうことでしたら、出演しましょう」と、再登場を快諾したという。また、出演後は「少し古畑の役作りを変えてみようか」とも周囲に語ったようで続編希望を示唆したという。
- 一瞬の過ち
- 朝日新聞「三谷幸喜のありふれた生活」に掲載されていた小説。「事件発生」「対決 古畑VS.犯人(前・後編)」「解決編」の全4回。
- 関連作品・番外作品
- 本作と同じ三谷幸喜作品とのリンクが頻繁に見られる。以下、登場人物や舞台のリンクしている作品。赤い洗面器の男が登場する作品については、赤い洗面器の男を参照。
- 『振り返れば奴がいる』
- 第8回の犯人・中川淳一(鹿賀丈史) は、『振り返れば奴がいる』の登場人物。
- 『ラヂオの時間』
- 第11回の犯人・中浦たか子(桃井かおり)は、『ラヂオの時間』の登場人物。
- 第36回の舞台となった大スンダ航空の飛行機は、『ラヂオの時間』内の番組スポンサー。
- 『王様のレストラン』
- 南大門昌男(山城新伍)の元に「ベル・エキップ」、二葉鳳翆(山口智子)の元に「原田禄郎」名義で花が送られている。「ベル・エキップ」は『王様のレストラン』の舞台となるフレンチレストラン、「原田禄郎」は『王様のレストラン』の登場人物の一人で、「ベル・エキップ」のオーナー。
- 『バッド・ニュース☆グッド・タイミング』・『THE 有頂天ホテル』
- 第41回で舞台となり、第22回・第27回にも登場するバリトンホテルは、『バッド・ニュース☆グッド・タイミング』と『THE 有頂天ホテル』にも登場。
- 『やっぱり猫が好き』
- 魔術師の選択で事件現場となった、会員制マジックバー「ゴーストキャッスル」は、『やっぱり猫が好き』の次女役・レイコ(演・室井滋)が住んでいるアパート「ゴーストキャッスル堂」が元となっている。
- 第36回の犯人の妻役に、長女・かや乃を演じたもたいまさこがゲスト出演している。
- 『「古畑任三郎 vs SMAP」その後…』
- 『SMAP GO!GO!』内で放送。全編生放送ドラマとなっている。古畑は登場しないが、『古畑任三郎 vs SMAP』で登場したSMAPとそのマネージャーのその後を描いた作品となっている。脚本・演出は三谷幸喜、ドラマ演出は河野圭太が担当した。なお、朝日新聞の10月10日付けの「三谷幸喜のありふれた生活」で、フジテレビの古畑任三郎が登場するかのようなタイトル及び宣伝をしたのに対して三谷幸喜がプロデューサーに抗議していた事を明かしている[1]。
放送日程
1st season
通算回 | 放送日 | サブタイトル | 犯人役 | 演出 | 視聴率 | 時系列 |
---|---|---|---|---|---|---|
第1回 | 1994年4月13日 | 死者からの伝言 | 中森明菜 | 星護 | 14.4% | 第4回の後 第43回より後 |
第2回 | 1994年4月20日 | 動く死体 | 堺正章 | 河野圭太 | 13.8% | 古畑と今泉が組んだ最初の事件 |
第3回 | 1994年4月27日 | 笑える死体 | 古手川祐子 | 12.9% | ||
第4回 | 1994年5月 | 4日殺しのファックス | 笑福亭鶴瓶 | 星護 | 12.4% | 第1回の前 |
第5回 | 1994年5月11日 | 汚れた王将 | 坂東八十助 | 河野圭太 | 16.3% | 第8回の直前 |
第6回 | 1994年5月18日 | ピアノ・レッスン | 木の実ナナ | 松田秀知 | 13.4% | |
第7回 | 1994年5月25日 | 殺人リハーサル | 小林稔侍 | 星護 | 13.0% | |
第8回 | 1994年6月 | 1日殺人特急 | 鹿賀丈史 | 松田秀知 | 16.6% | 『振り返れば奴がいる』より後 第5回の直後 |
第9回 | 1994年6月 | 8日殺人公開放送 | 石黒賢 | 星護 | 14.8% | |
第10回 | 1994年6月15日 | 矛盾だらけの死体 | 小堺一機 | 河野圭太 | 15.2% | |
第11回 | 1994年6月22日 | さよなら、DJ | 桃井かおり | 松田秀知 | 15.1% | 『ラヂオの時間』より後 |
第12回 | 1994年6月29日 | 最後のあいさつ | 菅原文太 | 12.3% | ||
平均視聴率 14.2%(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯) |
2nd season
- 第22回サブタイトル欄のカッコ内は放映時に新聞のラテ欄に表記されていたもの
通算回 | 放送日 | サブタイトル | 犯人役 | 演出 | 視聴率 | 時系列 |
---|---|---|---|---|---|---|
第14回 | 1996年1月10日 | しゃべりすぎた男 | 明石家さんま | 河野圭太 | 25.4% | 第1回より後で第17回の直前 |
第15回 | 1996年1月17日 | 笑わない女 | 沢口靖子 | 松田秀知 | 20.8% | |
第16回 | 1996年1月24日 | ゲームの達人 | 草刈正雄 | 河野圭太 | 22.7% | 第13回より前 |
第17回 | 1996年1月31日 | 赤か、青か | 木村拓哉 | 松田秀知 | 26.1% | 第14回の直後 |
第18回 | 1996年2月 | 7日偽善の報酬 | 加藤治子 | 河野圭太 | 26.6% | 第17回より前 |
第19回 | 1996年2月14日 | VSクイズ王 | 唐沢寿明 | 松田秀知 | 26.0% | 第13回より前か後かは若干曖昧 |
第20回 | 1996年2月21日 | 動機の鑑定 | 澤村藤十郎 | 河野圭太 | 24.3% | |
第21回 | 1996年2月28日 | 魔術師の選択 | 山城新伍 | 松田秀知 | 27.8% | |
第22回 | 1996年3月 | 6日間違われた男 (間違えられた男) |
風間杜夫 | 河野圭太 | 26.5% | |
第23回 | 1996年3月13日 | ニューヨークでの出来事 | 鈴木保奈美 | 26.9% | ||
平均視聴率 25.3%(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯) |
巡査・今泉慎太郎
各話 | 放送日 | サブタイトル | 演出 |
---|---|---|---|
第1話 | 1996年1月10日 | 帰って来た慎太郎の巻 | 河野圭太 |
第2話 | 1996年1月17日 | 慎太郎怒るの巻 | 松田秀知 |
第3話 | 1996年1月24日 | 慎太郎名推理の巻 | 河野圭太 |
第4話 | 1996年1月31日 | ライバル登場の巻 | 松田秀知 |
第5話 | 1996年2月 | 7日慎太郎危機一髪の巻 | 河野圭太 |
第6話 | 1996年2月14日 | まいったぜ慎太郎の巻 | 松田秀知 |
第7話 | 1996年2月21日 | 負けるな慎太郎の巻 | 河野圭太 |
第8話 | 1996年2月28日 | フニャフニャ慎太郎の巻 | 松田秀知 |
第9話 | 1996年3月 | 6日箱入り慎太郎の巻 | 河野圭太 |
第10話 | 1996年3月13日 | 慎太郎逆襲の巻 | 平野眞 |
第11話 | 1996年3月27日 | さらば慎太郎の巻 | |
第12話 | 2004年1月 | 3日大空の怪事件 | 河野圭太 |
総集編
通算回 | 放送日 | サブタイトル | 犯人役 | 演出 | 視聴率 | 時系列 |
---|---|---|---|---|---|---|
第25回 | 1996年4月9日 | 消えた古畑任三郎 | 第1回 - 第24回までの犯人役 | 河野圭太 | 22.6% | 第1回から第24回よりも後 |
3rd season
- サブタイトル欄のカッコ内は放映時に新聞のラテ欄に表記されていたもの。
通算回 | 放送日 | サブタイトル | 犯人役 | 演出 | 視聴率 | 時系列 |
---|---|---|---|---|---|---|
第28回 | 1999年4月13日 | 若旦那の犯罪 | 市川染五郎 | 河野圭太 | 25.5% | |
第29回 | 1999年4月20日 | その男、多忙につき (忙しすぎる殺人者) |
真田広之 | 鈴木雅之 | 24.5% | 第26回より前 |
第30回 | 1999年4月27日 | 灰色の村 (古畑、風邪をひく) |
松村達雄 岡八朗 |
河野圭太 | 22.1% | 第32回の直後 |
第31回 | 1999年5月 | 4日古畑、歯医者へ行く (アリバイの死角) |
大地真央 | 佐藤祐市 | 26.0% | 第32回より後 |
第32回 | 1999年5月11日 | 再会 (古い友人に会う) |
津川雅彦 | 河野圭太 | 27.8% | 第30回より前で第31回の直前 |
第33回 | 1999年5月18日 | 絶対音感殺人事件 | 市村正親 | 佐藤祐市 | 24.6% | 第28回より前で第29回よりも前 |
第34回 | 1999年5月25日 | 哀しき完全犯罪 | 田中美佐子 | 河野圭太 | 23.7% | |
第35回 | 1999年6月 | 1日頭でっかちの殺人 (完全すぎた殺人) |
福山雅治 | 26.2% | ||
第36回 | 1999年6月 | 8日追いつめられて (雲の中の死) |
玉置浩二 | 佐藤祐市 | 23.8% | |
第37回 | 1999年6月15日 | 最も危険なゲーム・前編 (最後の事件) |
江口洋介 | 河野圭太 | 23.2% | |
第38回 | 1999年6月22日 | 最も危険なゲーム・後編 (最後の事件) |
28.3% | |||
平均視聴率 25.1%(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯) |
スペシャル
通算回 | 放送日 | サブタイトル | 犯人役 | 演出 | 視聴率 | 時系列 |
---|---|---|---|---|---|---|
第13回 | 1995年4月12日 | 笑うカンガルー | 陣内孝則 水野真紀 |
松田秀知 | 18.8% | 第16回より後 |
第24回 | 1996年3月27日 | しばしのお別れ | 山口智子 | 河野圭太 | 34.4% | |
第26回 | 1999年1月 | 3日古畑任三郎 vs SMAP | 中居正広 木村拓哉 稲垣吾郎 草彅 剛 香取慎吾 |
鈴木雅之 | 32.3% | 第27回より後 第29回より後 |
第27回 | 1999年4月 | 6日黒岩博士の恐怖 | 緒形拳 | 25.6% | 第26回より前 | |
第39回 | 2004年1月 | 3日すべて閣下の仕業 | 松本幸四郎 | 河野圭太 | 20.0% |
ファイナル
通算回 | 放送日 | サブタイトル | 犯人役 | 演出 | 視聴率 | 時系列 |
---|---|---|---|---|---|---|
第40回 | 2006年1月3日 | 今、甦る死 | 藤原竜也 石坂浩二 |
河野圭太 | 21.5% | 第39回より後 |
第41回 | 2006年1月4日 | フェアな殺人者 | イチロー | 27.0% | 第40回より後 | |
第42回 | 2006年1月5日 | ラスト・ダンス | 松嶋菜々子 | 29.6% |
古畑中学生
通算回 | 放送日 | サブタイトル | 犯人役 | 演出 | 視聴率 | 時系列 |
---|---|---|---|---|---|---|
第43回 | 2008年6月14日 | 古畑任三郎、生涯最初の事件 | 原田泰造 | 河野圭太 | 13.3% | 第1回より前 |
一瞬の過ち
通算回 | 掲載日 | サブタイトル | 犯人役 |
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第44回 | 2020年4月23日 | 事件発生 | 三谷 |
第45回 | 2020年5月14日 | 対決 古畑VS.犯人(前編) | |
第46回 | 2020年5月21日 | 対決 古畑VS.犯人(後編) | |
第47回 | 2020年5月28日 | 解決編 |
仕掛け
本作には「遊び」とも言える仕掛けが随所にちりばめられている。これは、喜劇作家・脚本家の三谷幸喜によるところがある(他の三谷作品との繋がりについては、#関連作品・番外作品を参照)。
- アヴァンタイトル
- 番組の冒頭、黒い背景をバックに古畑が立ち、その回のキーワードや関連する話を披露する。これで視聴者がどこに注目すべきかのヒントが示される。
- 赤い洗面器の男の話
- 第11回「さよなら、DJ」を皮切りに、第21回・第25回・第38回・第39回など、シリーズを通して語られる小話。最後のくだりになると、なんらかの理由によって必ず中断されてしまうため、いまだに古畑や視聴者にオチは知らされないまま(三谷幸喜によると、オチは用意されているとのこと)である。なお、この小話は『王様のレストラン』などの他の三谷作品にもしばしば登場する。
- 第39回ではスペイン語で途中まで語られていた。詳細については、「赤い洗面器の男」を参照。
- 登場人物の名前
- 毎回登場する犯人をはじめとして、登場人物の名前は既存の推理小説の登場人物や実在する人物の名前をもじったものが多い。三谷は日本史マニアであり、歴史上の人物から登場人物の名前を設定することがたびたびある。
- 名前の他にも、古畑の誕生日がホームズと同じ、第12回「最後のあいさつ」はホームズ作品のタイトル「最後の挨拶」に由来するなど、設定上でも遊びが随所に見られる。
- 「古畑任三郎」という名前は、東京都世田谷区、国道246号の池尻交差点角にある「古畑病院」という病院の看板と、『笑っていいとも!』で俳優の時任三郎(ときとう さぶろう)が「よく『とき にんざぶろう』と間違えられる」と語ったことに由来する。脚本の三谷がそれぞれを見た際に着想を得て命名した。
- 古畑と今泉の名前については、あべこべにしたという。例「古」⇔「今」、「畑」⇔「泉」、「任三郎」⇔「慎太郎」。
- 事件の発生順序
- 事件の発生順序は、必ずしもテレビで放映される順序と一致しない。このことは、登場人物のささやかな会話や向島音吉巡査の苗字の変遷、SMAP事件の話、小石川ちなみの事後状況、劇中で語られる他の挿話の「解決後」の捜査状況など1話完結のドラマでは珍しく以前放送した話の後日談などがセリフに挟まれることからうかがうことができる。DVDに収録される順序はほぼ放映順に従っているが、VHSはテープの容量などから、第1シーズンと第2シーズンのVHS(第1巻-第9巻)では若干順序が異なる。
- 『古畑』シリーズでは、意図的に時間軸をずらした構成を取っており、これは企画の石原隆によれば、「視聴者が時間軸を直す楽しみのため」とのこと。
- 一例(1stシーズン)
- 第1回・小石川ちなみ(中森明菜)編で、古畑が電話で「幡随院の取り調べは明日からという事で」と語っていることから、幡随院大(笑福亭鶴瓶、第4回)編が時系列では先。
- 第2回・中村右近(堺正章)編では古畑はまだ今泉の名前を覚えておらず、初対面かそれに近い状態であった。
- 第5回・米沢八段(坂東八十助)編で古畑が「新幹線に乗って酢豚弁当食べるのが私の夢」(中川淳一(鹿賀丈史、第8回)編の中で酢豚弁当を食べようとするシーンがある)と語っている。実時間では第8回は第5回の直後。
- 第20回・春峯堂のご主人(澤村藤十郎)編冒頭で古畑が所有しているこれまでの事件との関わりのある物の一つとして「壊れたカスタネット」を紹介しているが第26回・SMAP編で登場する証拠品。
- 小石川ちなみ
- シリーズ第1回の犯人である少女コミック作家の小石川ちなみ(中森)は、第2シーズン以降も語り草となり、ストーリーの随所でその逸話が語られている。
- 彼女は、やり手の弁護士・小清水潔(明石家さんま、第14回の犯人)の弁護により無罪判決を受け、結婚してアトランタで幸せな生活をしているという後日談が語られている。古畑を結婚式に呼んだり(第20回)、アメリカに招待したり(第23回はちなみを訪ねた帰途でのエピソードである)と懇意にしており、ほかにも彼女の愛犬・万五郎は古畑の友人・安斎亨(津川雅彦、第32回のゲスト)に預けられ、第1回の事件の舞台となった山荘「ボーズヘッド荘」は古畑が借りて使用している(「消えた古畑任三郎」)。
- 完結編である第42回では大野もみじ(松嶋菜々子)によく似た女性として古畑が彼女の半生を語るなど、劇中で語られる古畑との関わりは多い。犯人としては一番待遇が良く、どうして彼女だけ幸せな後日談を与えたのかについては脚本の三谷幸喜が、小石川ちなみを演じた中森明菜の“大ファン”という理由による物である。
- ラストダンスは私に(越路吹雪の楽曲)
- 第11回で古畑が歌ったものが披露される。その後、42回の副題としても使われ、ドラマ内でも使われている。
- サン・トワ・マミー(越路吹雪の楽曲)
- 第11回の犯行シーンに流れている曲。第20回にも古畑が結婚式で歌った、と今泉に話し、別れの歌であることをとツッコまれた。
- 三谷が脚本を担当したやっぱり猫が好きではRCサクセションによる同曲のカバーバージョンがエンディングテーマとして使用されていた。
- 第四の壁
- 前述のように「エラリー・クイーン」宜しく解決編前に背景暗転し古畑が視聴者に「挑戦」するのが定形となっている。その際に他の登場人物も暗転下に置かれる。但し、この暗転時に、一度だけ居合わせた人物が割り込んでくる事があった[10]。
- 第3シーズンではこの暗転時に架空の「視聴者からのお便り」への反論を行うこともあった。
- 「毎朝新聞」の存在が事件解決の決め手となった回もある[11]。
廃案
企画は組まれたものの諸事情で実現に至らなかった話。
エピソード
- タイトル:殺意の賛美歌
-
- 犯人役:勝新太郎
- 職業:ウエスタン歌手
- ストーリー:勝新太郎扮するウエスタン歌手が被害者を殺害した後、死体を隠し、時計を細工して古畑に挑む予定だった。
- 放映予定日:1996年‐第2シーズン
- 備考:正式にオファーを出し勝も承諾したが、舞台の出演と重なってしまったために収録直前で降板。
- タイトル:不明
犯人役候補
物故者
- 島田正吾
- 「灰色の村」の設定を変更。
- 渥美清
- 「殺人リハーサル」の設定を変更。
- 伊丹十三
- 志村けん
- オファーを辞退。犯人役を緒形拳に変更し、「黒岩博士の恐怖」となった。またTVガイドのインタビューで石井正則は、「志村けんさんに白衣を着て髪を縛って出演してもらいたい」と答えていた。
現役
- 織田裕二
- 宮本信子:鑑識官
- 安達祐実:天才少女
- めちゃイケメンバー(矢部浩之、岡村隆史、加藤浩次、山本圭一、濱口優、有野晋哉、武田真治、光浦靖子、大久保佳代子、雛形あきこ、鈴木紗理奈):実名。
- めちゃイケメンバーは会議でのジョークであったが「意外に面白いかも」と企画された。しかしストーリーを練ることが難しくなり廃案になった。
- 小林薫
- 中井貴一
- 西村雅彦
- 今泉とは別の役。三谷によれば、西村は第3シーズンでは当初今泉としてではなくクールな犯人として出演させたかったと『TVガイド』にて述べていた。また、今泉として三谷と対談していた西村はその出番の減少について抗議したが、三谷は西村に「(今泉と犯人役)どっちをやりたい?」と聞いたら「どっちもやりたい」という曖昧な返事が返ってきたために、結果として今泉の出番を減らすことになったのだと反論していた。
備考
雑誌「ザ・テレビジョン」に掲載された三谷幸喜のインタビューによれば、第1シーズンの段階で「事件が全く発生しない」エピソードや、「野球チームの選手9人で監督を殺す(複数犯の犯行)」エピソードなど、後の第3シーズンに通じる構想があったという。また、第1シーズン最終回の案として「田村亮が田村高廣を殺す」といった、古畑役の田村正和を含めた田村三兄弟の共演も挙がっていたことや、古畑自身が犯人のエピソード、犯人が古畑に推理で追い詰められ自殺しようとするのを古畑が寸前で止めるなどサスペンスドラマのよくあるラストも考えていたと話している。
撮影裏話
- 笑福亭鶴瓶(幡随院大役)
- 第4回の犯人役。ホテルのレストランで食事をしているシーンの撮影中にパフェを食べている田村が突然「なかなか減らない」とアドリブを入れてきたが、田村の前でNGは出せないために、鶴瓶は笑いを堪えるのに必死だったという。また「いいとも見てます」と自身のレギュラー番組を見ていると言われ驚いたそうである。
- 小堺一機(佐古水茂雄役)
- 第10回の犯人役。田村とは『古畑』で初めて対面する事になっていたが、途中、車での撮影の間に田村と二人っきりになってしまう。長い沈黙が続く中、突然、田村が「…真似してんだって?」と自身の物真似をしていることを聞いてきた。焦った小堺は「はい。ぎんざNOW時代からやらせて頂いています」と正直に告白してしまう。すると田村は「見たいな…」と自分に見せるよう迫ってきたという。この要求に小堺は覚悟を決め、本人の目の前で本気で物真似を披露した。すると田村は「ハッハッハッハ…」と笑って沈黙してしまったという。
- 桃井かおり(中浦たか子役)
- 第11回の犯人役。本人は学生時代に陸上部に所属していたので、ラジオ局を疾走するシーンの撮影はとても楽しかったと語っている(三谷はこの事実を知らなかった)。また、犯行シーンの「痛い?」と言うセリフは、桃井が三谷に頼み込んで言わせてもらった完全なアドリブである。撮影終了後、田村に飲みに行こうと誘ったが、店が全部閉まっていたため「じゃあ、正和ちゃん家で飲もうか?」と尋ねてみると、田村は「…家はさあ…普通の家だからさあ…あんまり遅く来られても困るんだよ」と断ったそうである[12]。このネタはその後桃井が「消えた古畑任三郎」で中浦逮捕後の古畑とのやりとりとして披露している。
- 陣内孝則(二本松晋役)
- 第13回の犯人役。オーストラリアでの撮影中、周りにいるスタッフが田村ばかり「殿」、「殿」と優遇していることに憤慨して自室に閉じこもってしまう。だが数分後、自分のやったことを後悔し、反省したという。その後スタッフと和解し、陣内もスタッフから「若」、「若」と呼ばれるようになった。肝心の田村からは「駄目だよ…我慢しなくちゃ」と言われ「アンタのせいだろ!」と心の中で叫んだという[13]。このドラマ以降、田村とは家族ぐるみの付き合いをしている[要出典]。脚本の三谷幸喜とは、舞台『巌流島』降板騒動の件で、15年以上絶縁状態が続いている。
- 明石家さんま(小清水潔役)
- 第14回の犯人役。撮影中にNGを連発するさんま(さんまは事前にセリフを覚えない主義)に対し、田村が「今度間違えたら自分が帰りますよ」と窘めていた。だが、今度は田村がNGを出してしまい、さんまは冗談半分で「はいNG、貸しね、貸しね」と言ってしまう。さらに「はい、とちりました、貸しでーす」「はい!貸しね、田村さん失敗しましたよ!」などと場違いな発言を連発。その後、気まずい空気を察したさんまに、沈黙していた田村は「すみません、ごめんなさい」と謝った。撮影後、西村雅彦に別室に呼び出されたさんまは「あれは言っちゃダメ、さんまちゃん」「だからそれはダメなの、さんまちゃんね、これから気をつけて」と諭されたという。田村とは『古畑』が初対面であったため、田村が普段NGを嫌っていることを知らなかった。
- 2008年6月17日に放送された『踊る!さんま御殿!!』において、同回で裁判官役として出演した田山涼成とのトーク中にこの話題が出たが、その時の話では注意を受けたのは西村からではなく「担当ディレクターから怒られた」と発言。また、その時の田村が出したNGが「古畑シリーズが始まって以来、初めて田村が出したNG」であったことを聞かされた。
- このエピソードは以後「さんまが田村を怒らせた」と言われることがあるが、さんま本人は「怒らせてはいない」と否定しており、真相を知って慌てて謝りに行ったところ田村は「う~ん、大丈夫」といつもの調子で応じてくれた、と述懐している[14]。
- 当初は落ち目のロックシンガーがマネージャーを殺害するという設定だったが、さんま自身が「なんか全編、古畑と犯人の会話だけで成り立っているような、そんな話にならんかな」と法廷を舞台にした弁護士役を提案し、法廷物も好きな三谷がこれを快諾し変更された。だが撮影終了後、膨大なセリフと慣れない専門用語が飛び交う弁護士役に閉口したさんまは、「もう、弁護士役はイヤ」と嘆いた。だがその二年後に『世界で一番パパが好き』で再びさんまは弁護士役を演じる。
- イチロー(本人役)
- 第41回の犯人役。出演のオファーを受けたのは2004年11月で、「話を聞く用意はあります」と返答していた(『古畑』の大ファンだったイチローは、同じく大ファンの弓子夫人と共に古畑の1シーンをよく再現していたという。また、古畑のDVDも全巻所有し、自宅で流しているそうである)。その後、オファーを承諾。三谷が滞在しているホテルを訪ね、役者としての勘を見るために「すべて閣下の仕業」の1シーンを演じ、三谷からお墨付きをもらった。田村からは撮影2時間前にあらわれNGもなかったことから「役者の鑑」と称賛された。だが、実際撮影に入ると、本物の役者達との競演に緊張したそうである。撮影終了後、試合中に「古畑さん、古畑さん」と隠れて練習していたこと、向島音吉役の小林隆が遅刻してきたことなどを自身の出演している番組内で語っている。
推理・トリックのミス
本作では、古畑任三郎の超人的な推理が見所であるが、その推理にもいくつかのミスや破綻がある。また、犯人のトリック自体にもミスや破綻が見られる。なお、第36話において古畑自身が「トリックに穴があるのは昔からで、今に始まったことではない」と認めている。下記に主だったものを挙げる。
- 小石川ちなみの事件では、「1ヶ月前の卵を料理に使った」ことを古畑は指摘している。しかし、卵の賞味期限は通常2週間ではあるが、冷蔵庫に入れていれば消費期限は3~4ヶ月、常温でも2ヶ月は持つ。卵は消費期限の長い食品であり、割ってみて腐っていなければ基本的に食べられる。もっとも、その後に「そんなものは証拠になりません」と古畑は言っており、あくまで小石川を落とすための材料の一つとも考えられる。
- 幡随院の事件では、古畑が「犯人が幡随院でなければ不可能」とする根拠が、ファックスモデムを使用すれば誰でも犯行可能であることを見落としている点である。ファックスは当時の日本国内においても、すでに一般家庭にも普及し始めていた。このため、ミステリ作品としては論理が完全に破綻してしまっている。この点はノベライズ単行本のあとがきにおいて三谷自身、放送時に最も指摘の多かったミスであることを認めており、同事件の小説版ではそれをふまえたドラマ版とは異なる結末が書かれている。
- 米沢八段の事件では、「カーボン用紙」を使ってトリックを行っている。しかし、実際の封じ手をする際には、赤鉛筆を使って「駒を丸で囲んで、駒の動きを矢印で書く」ので、カーボン用紙ではトリックを成立できない。
- 井口薫の事件では、井口が被害者をスタンガンで殺害した際、ピアノの一番低いC(固定ドでド)の弦が切れた事を井口が知っていた事が事件を解く鍵となったが、実際には、一番低いCの弦は一番太く滅多に切れる事はない。この点について、ピアニストの中村紘子が「リアリティに欠ける」と指摘しており、三谷は小説版のあとがきで「これには参った」と述べている。また通常のピアノで一番低い弦はA(固定ドでラ)である。
- 小清水潔の事件では、犯行現場に訪ねてくる今泉をハメるために、小清水が警察に110番で通報している。だが、警察への通報はすべて録音されているため、音声照合することで本人かどうか鑑定することは可能であり、トリック自体が成り立たない。
- のり子・ケンドールの事件では、「トースターで今川焼は焼けない」と古畑は断言しているが、『ポップアップ式トースター』には確かに入らないが、1990年代では一般的な『オーブン型トースター』では問題なく焼ける。逆に、ポップアップ式トースターは基本的に食パン専用であり、鯛焼きを入れるという推理にはかなり無理がある。
パロディ
本作は1990年代を代表するドラマ作品となったため、数多くのパロディが作成されている。
- 古畑本編では「灰色の村」で古畑が視聴者に向かって、風邪をひいている人は「薬飲んで早く良くなれ」と第四の壁で言うシーンがあった。これは、田村正和が過去に出演したエーザイの風邪薬「スカイナー」のセリフのパロディである。
- 三谷幸喜脚本・監督の映画「ステキな金縛り」(2011年公開)の冒頭で弁護士・宝生エミが裁判中にバナナを見せる場面は、第2シーズンの第1回(第14回)で、明石家さんま演じる弁護士が裁判でバナナを使用したことに由来している。
物真似
- 第10回(第1シーズン)の犯人役である小堺一機(もともと田村の物真似を持ちネタにしていた)をはじめ、古畑の物真似をする者は多い。第27回に被害者役で出演したものまねタレントの栗田貫一は、『ものまね王座決定戦』や栗田が声優を担当するルパン三世のTVスペシャル『ルパン三世 トワイライト☆ジェミニの秘密』(1996年8月放送)の劇中で古畑の物真似を披露していたのが縁で出演に至ったと言われている。
バラエティー番組内のコント
- 「新畑任三郎(あらはた にんざぶろう)」
- 『とんねるずのみなさんのおかげです』で行われていたとんねるずのコント。新畑を石橋貴明、部下の今湖(いまみずうみ)慎太郎は木梨憲武が演じる(木梨は作中の被害者役も兼任)。作風は本家を踏襲していたが、強引な理由[15]で犯人を追い詰めるのが定番だった。ゲストも和田アキ子や桂三枝といった本家に劣らぬ豪華な人物が起用され、第2シーズン第2話に犯人役で出演した沢口靖子も犯人役でゲスト出演したことがある。派生番組のパロディである「今湖慎太郎」というコントも製作され、こちらは本家と同じ伊藤俊人が相手役で出演している。後継番組である『とんねるずのみなさんのおかげでした』では、1999年1月3日の正月スペシャル「古畑任三郎 vs SMAP」放送に合わせてパロディ「新畑任三郎 vs 野猿」も製作された。
- 「古畑拓三郎(ふるはたけ たくさぶろう)」
- 『SMAP×SMAP』のコント。第17回(第2シーズン)・第26回の犯人役である木村拓哉によるパロディで、三谷幸喜が脚本を書いた回もあり、第37回・第38回(第3シーズン)の犯人役の江口洋介(こちらでも犯人役であった)や、今泉役の西村雅彦がサプライズゲストで出演した回もあった(放送時、田村正和自身も木村の物真似を「凄く上手い」と褒めていた)。
漫画
- 「行け!!南国アイスホッケー部」:久米田康治のギャグ漫画。第15巻(1995年1月発行)収録のエピソード「警部補 ぶるまたちんしゃぶ郎」(『週刊少年サンデー』1994年32号[1994年7月27日発行]掲載)に「ぶるまたちんしゃぶ郎」という刑事が登場する。
- 「探偵ボーズ21休さん」:原作:新徳丸(新保博久・徳山諄一)、作画:三浦とりのの倒叙ミステリー漫画。第4巻〜第5巻(1998年5月・7月発行)収録の「アリバイは舞台の上で」(全4回、『週刊少年チャンピオン』1998年6・7合併号〜10号掲載)は、人気推理ドラマの主人公「降旗新三郎(ふるはた しんざぶろう)」を演じる俳優が殺人を犯すストーリーである。原作者の新徳丸は雑誌に掲載されたインタビューで、倒叙ミステリー漫画の原作を書くにあたっては『刑事コロンボ』のほか、「三谷幸喜さんの『古畑任三郎』もひじょうに参考になりました」と述べている(『メフィスト』小説現代1998年10月増刊号、258頁)。
- 「トラブル・チェリー! -探偵白書-」:佐野タカシのミステリー漫画。全1巻(少年画報社、1999年 / 大都社、2004年)。4つのエピソードが収録されており、すべて解決編の直前に、暗転したコマのなかで、探偵役の主人公が読者に向かって事件の概要や解決へのヒントを述べるという構成となっている。2004年版の単行本では主人公が古畑の物真似をしているイラストが追加された(189頁)。
- 「コータローまかりとおる」の柔道編では、作者が古畑任三郎のファンであることから、全編を通して古畑任三郎のパロディーがなされ、作中での推理イベントなども掲載された。
- 「学糾法廷」: 小畑健のミステリー漫画では、第一話などにおいて、古畑任三郎を意識した演出がなされている。
アニメ
- 「まじめにふまじめ かいけつゾロリ」:第9・10話(2005年4月放送)にて、探偵に扮したゾロリが、暗転した画面の中で古畑の物真似をしながら視聴者に語りかけるシーンがあった。また、その際は指先に炎をともすという、当時田村が出演していた東京ガスのCMパロディも見せている。
その他
- 「絶対に笑ってはいけない名探偵24時」:『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』の2015年大晦日罰ゲーム企画。仕掛け人としてローラが古畑を演じている。
- 「カラオケ大賞」:2019年5月より番組スポンサーとなった幸内電器産業のCMが、古畑もどきのキャラが「うーん」と言いながらずっと後ろを向き続け、最後に古畑と同じロゴで「エコキュート 幸内電器産業」と表示される内容である。
- 「星野源のオールナイトニッポン」:番組内のコーナー「星野ブロードウェイ」第8回公演(2020年6月2日放送)にて、「警部補・野畑任三郎(のがばた にんざぶろう)」を放送[16]。野畑を野上大貴、星泉(ほしいずみ)巡査を星野源が演じる。
スタッフ
- 企画 - 石原隆、斉藤秋水(第1シーズン〜第13回)、鈴木専哉(第2シーズン〜第25回)、金井卓也(ファイナル・編成企画)
- 脚本 - 三谷幸喜
- 音楽 - 本間勇輔/オーケストレーション:丸山和範、村田陽一(一部回数のみ)
- 撮影 - 川田正幸、木村祐一郎、川村明弘、竹内義仁、山岸桂一、川越一成
- 記録 - 奥康代、木下真理子、石塚早苗、戸井田望、西浦康代
- CGタイトル - 岩下みどり(TECICO→pdic→ケネックジャパン)
- 演出補 - 近藤杉雄、北川敬一、小山田雅和、平野眞、森永恭朗、村谷嘉則、佐藤祐市、梅沢利之、宇田川尚良、岩田和行、北川学、八十島美也子
- プロデュース補 - 柴田圭子、鈴木則子、橋本芙美、郷田悠
- プロデュース - 関口静夫、矢吹東(第39回)、柳川由起子(ファイナル)、永井麗子(古畑中学生)
- 演出 - 星護、河野圭太、松田秀知、鈴木雅之、佐藤祐市、平野眞(今泉慎太郎)
- 制作 - フジテレビ、共同テレビ
受賞歴
- 1st season(1994年)
- 第1回ザテレビジョンドラマアカデミー賞
- 主演男優賞(田村正和)
- ベストドレッサー賞(田村正和)
- 脚本賞(三谷幸喜)
- 監督賞(星護、河野圭太、松田秀知)
- 撮影賞
- 第1回ザテレビジョンドラマアカデミー賞
- 2nd season(1996年)
- 第8回ザテレビジョンドラマアカデミー賞
- 主演男優賞(田村正和)
- 助演男優賞(西村雅彦)
- 脚本賞(三谷幸喜)
- 第8回ザテレビジョンドラマアカデミー賞
- 3rd season(1999年)
- 第21回ザテレビジョンドラマアカデミー賞
- 助演男優賞(石井正則)
- 脚本賞(三谷幸喜)
- 第21回ザテレビジョンドラマアカデミー賞
放送局
DVD
ポニーキャニオンより販売。
- 警部補 古畑任三郎 1st DVD-BOX(2003年12月17日発売)
- 警部補 古畑任三郎(1 - 4に第1シーズン、5にスペシャル「笑うカンガルー」を収録)
- 古畑任三郎 2nd season DVD-BOX(2004年4月21日発売)
- 古畑任三郎 2nd season(1 - 3に第2シーズン、4に第2シーズン最終話<第23回>とスペシャル「しばしのお別れ」、5に総集編「消えた古畑任三郎」を収録)
- 古畑任三郎 3rd season DVD-BOX(2004年9月15日発売)
- 古畑任三郎 3rd season(1にスペシャル「古畑任三郎 vs SMAP」、2にスペシャル「黒岩博士の恐怖」、3 - 6に第3シーズンを収録)
- 古畑任三郎 すべて閣下の仕業(2004年12月15日発売)
- 古畑任三郎 FINAL DVD-BOX(2006年5月17日発売)
- 古畑任三郎 FINAL『今、甦る死』
- 古畑任三郎 FINAL『フェアな殺人者』
- 古畑任三郎 FINAL『ラスト・ダンス』
- 古畑中学生
Blu-ray Disc
ポニーキャニオンより販売。限定生産品。
- 古畑任三郎 COMPLETE Blu-ray BOX(2014年5月30日発売)
CD
ポニーキャニオンより販売。
- 警部補 古畑任三郎 サウンドトラック
- 古畑任三郎 サウンドトラック Vol.2
- 古畑任三郎 サウンドトラック Vol.3
- 古畑任三郎 サウンドトラック リミックス
- 古畑任三郎 オリジナル・サウンドトラックベスト
- DECO
- 古畑中学生オリジナル・サウンドトラック
関連書籍
- 古畑任三郎-殺人事件ファイル 扶桑社 ISBN 4-594-01470-4
- 古畑任三郎1(上記の文庫版) 扶桑社 ISBN 4-594-01933-1
- 古畑任三郎2(上記の文庫版) 扶桑社 ISBN 4-594-01964-1
- 第1シーズンの小説版。全て犯人側の視点で描かれており、今泉慎太郎が登場しない(ただし、「額の広い」という描写の今泉と思しき登場人物がいる)など本編とは若干の違いがある。古畑に関する描写は、犯人の視点から最低限うかがい知ることができるのみであり、言葉遣いも「~でございます」など、ドラマ版と比べて若干慇懃さが増している。第1シーズンの話のうち「殺人リハーサル」と「汚れた王将」の2話は収録されていないが、それは最終回オンエア前の刊行を目指すに当たり、時間が足りなかったためである(同書あとがきによる)。なお、スペシャル版を含む第2シーズン以降の作品は、筆者の三谷幸喜の意向により小説化の予定はない。
- 古畑任三郎大事典 扶桑社 ISBN 4-594-02109-3
ゲーム
コナミのアーケードゲーム『Dance Dance Revolution 4th Mix』の曲目に番組のテーマ曲をアレンジした『NINZABURO』がある。同 4th Mix Plusからは『FURUHATA'S THEME』に曲名が変更。
脚注
- ^ 前者は加害者ながらもう一人の犯人である石坂浩二の策略で殺害され、後者は松嶋が双子で一人二役を演じている。
- ^ 古畑任三郎が復活へ 三谷幸喜さんの小説、あす初回公開
- ^ 第40回はこの例外であり、倒叙を逆手に取った構成になっている
- ^ このタイトルの付け方は、「交渉人 真下正義」や「容疑者 室井慎次」などの踊る大捜査線シリーズのスピンオフ作品のタイトルによく使われている。
- ^ FOD「古畑任三郎」第2シリーズ フジテレビオンデマンド公式
- ^ 火曜日版のサザエさんの映像が使用されている。
- ^ 本放送時、冒頭に実際のメジャーリーグで活躍している映像をダイジェスト的に流してから本編が始まるが。地上波再放送ではその映像がカットされた形で放送されている。
- ^ 第13回では35歳で、犯人の二本松と同い年と言っている。
- ^ 第33回絶対音感殺人事件(死んだ金魚にお経を唱えた際に古畑に話す)
- ^ 第1シーズン第12回「最後のあいさつ」、バイヤーと間違われた男(市川勇)
- ^ 第2シーズン第19回「VSクイズ王」
- ^ 気まずい二人(角川書店、1997年6月)のち文庫
- ^ キスした?SMAPゲスト出演時のトークにて
- ^ “明石家さんま『古畑任三郎』名シーンを生んだ「驚きの秘話」”. 日刊大衆. 2020年6月4日閲覧。
- ^ 一例では、犯人役の坂井真紀は出生上男であり、男だから屈強な男性を殺害できたというものがある(当時坂井は当番組にゲスト出演した際、コント内で貧乳をイジられるのが定番だった)。
- ^ 第195回 「 NOGAMI DAIKI 26 」
関連項目
外部リンク
- 古畑任三郎 3rd season - フジテレビ - ウェイバックマシン(1999年10月3日アーカイブ分)
- フジテレビ番組基本情報
- フジテレビオンデマンド
- 古畑任三郎ほかDVD・ポニーキャニオン - ウェイバックマシン(2016年3月7日アーカイブ分)
フジテレビ系 水曜劇場 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
夏子の酒
(1994.1.12 - 1994.3.23) |
古畑任三郎
(1st season) (1994.4.13 - 1994.6.29) |
お金がない!
(1994.7.6 - 1994.9.21) |
正義は勝つ
(1995.10.18 - 1995.12.20) |
古畑任三郎
(2nd season) (1996.1.10 - 1996.3.13) ※水曜劇場第1期の最終作品 |
|
フジテレビ系 水曜21時台 | ||
正義は勝つ
|
古畑任三郎
(2nd season) ※ここまで水曜劇場枠 |
|
フジテレビ系 火曜21時枠連続ドラマ | ||
救命病棟24時(第1シリーズ)
(1999.1.5 - 1999.3.23) |
古畑任三郎
(3rd season) (1999.4.13 - 1999.6.22) |
小市民ケーン
(1999.7.6 - 1999.9.21) |