コンテンツにスキップ

「オイディポデイア」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
Cewbot (会話 | 投稿記録)
m Bot作業依頼: パウサニアスの改名に伴うリンク修正依頼 (パウサニアス (地理学者)) - log
 
9行目: 9行目:
6600行の韻文だったとされる。
6600行の韻文だったとされる。


[[スフィンクス]]と[[オイディプース]]の話が語られ、オイディプース神話に関しては、従来のものと違う見方だったらしい。[[パウサニアス]]によると、キナイトンのものは、オイディプースと実の母親[[イオカステー]]は結婚したが子供はいなかったということである。オイディプースの子供たちはヒュペルパースの娘エウリュガネイアとの間に生まれた<ref>Pausanias, 9.5.10-1 = Fr. 1 West</ref>。この話は後世の[[アポロドーロス]]『[[ビブリオテーケー]]』でも取り上げられている<ref>アポロドーロス『ビブリオテーケー』摘要.v.9</ref>。
[[スフィンクス]]と[[オイディプース]]の話が語られ、オイディプース神話に関しては、従来のものと違う見方だったらしい。[[パウサニアス (地理学者)|パウサニアス]]によると、キナイトンのものは、オイディプースと実の母親[[イオカステー]]は結婚したが子供はいなかったということである。オイディプースの子供たちはヒュペルパースの娘エウリュガネイアとの間に生まれた<ref>Pausanias, 9.5.10-1 = Fr. 1 West</ref>。この話は後世の[[アポロドーロス]]『[[ビブリオテーケー]]』でも取り上げられている<ref>アポロドーロス『ビブリオテーケー』摘要.v.9</ref>。


==参考文献==
==参考文献==

2021年11月15日 (月) 10:45時点における最新版

オイディポデイア』(ギリシャ語Οἰδιπόδεια, Oedipodea)とは、テーバイ圏という叙事詩サイクルに含まれる叙事詩。現存しているのは、わずかに3つの断片と1つの証拠(テスティモーニウム)だけである。

作者[編集]

スパルタのキナイトーン(Cinaethon of Sparta)とされるが、おそらくスパルタに住んでいたのだろう、ということしかわかっていない[1]

キナイトーンの文章のスタイルについて、プルタルコスは『ピューティアーの神託について』の中でこう言っている。「彼は必要のない壮麗さとドラマを神託に加えた」[2]

内容[編集]

6600行の韻文だったとされる。

スフィンクスオイディプースの話が語られ、オイディプース神話に関しては、従来のものと違う見方だったらしい。パウサニアスによると、キナイトンのものは、オイディプースと実の母親イオカステーは結婚したが子供はいなかったということである。オイディプースの子供たちはヒュペルパースの娘エウリュガネイアとの間に生まれた[3]。この話は後世のアポロドーロスビブリオテーケー』でも取り上げられている[4]

参考文献[編集]

  • Martin L. West, Greek epic fragments, Cambridge and London, Harvard University Press, 2003, pp. 4-6, 38-42 and 250-1.

脚注[編集]

  1. ^ IG 14.1292 2.11; Euseb. Chron. Ol. 4.1
  2. ^ Plutarch, "On the Pythia's Oracles", 407b
  3. ^ Pausanias, 9.5.10-1 = Fr. 1 West
  4. ^ アポロドーロス『ビブリオテーケー』摘要.v.9