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高坂駅

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

高坂駅
西口(2012年3月)
たかさか
Takasaka
(大東文化大学東松山キャンパス前)
TJ 27 北坂戸 (3.5 km)
(3.7 km) 東松山 TJ 29
地図
所在地 埼玉県東松山市大字高坂1333-2
北緯36度0分9.6秒 東経139度23分51.5秒 / 北緯36.002667度 東経139.397639度 / 36.002667; 139.397639座標: 北緯36度0分9.6秒 東経139度23分51.5秒 / 北緯36.002667度 東経139.397639度 / 36.002667; 139.397639
駅番号 TJ28
所属事業者 東武鉄道
所属路線 東上本線
キロ程 46.2 km(池袋起点)
電報略号 タカ
駅構造 地上駅
ホーム 1面2線
乗降人員
-統計年度-
[東武 1]22,530人/日
-2023年-
開業年月日 1923年大正12年)10月1日[1]
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高坂駅(たかさかえき)は、埼玉県東松山市大字高坂にある、東武鉄道東上本線である。駅番号TJ 28副駅名は「大東文化大学東松山キャンパス前」。

歴史

  • 1923年大正12年)10月1日:開業[1]
  • 1955年昭和30年)10月:高坂構外側線(秩父鉱業高本線・日本セメント東松山専用線)高坂 - 高本間開業。
  • 1984年(昭和59年)7月31日:高坂構外側線廃止。
  • 1986年(昭和61年)4月:駅舎改築、西口開設。
    • 駅舎改築前は東側に駅舎に面した単式ホームが存在し、計2面3線のホームと各ホーム間を連絡する跨線橋が設置されていた。西側には留置線が3本存在し、主に貨車が留置されていた。
    • 駅舎改築に際し、元々の下り線を撤去して島式ホームを拡幅し、一番北側の留置線が存在した位置に下り線が切り替えられた。また、改築の間は中線(現在の上り線)が撤去され、単式2面2線の状態で使用されていた。
  • 1987年(昭和62年):第1回さいたま建築景観賞に選定される。
  • 1992年平成4年)3月1日自動改札機設置。東上線で最初に自動改札機が設置された3駅の一つ。
  • 1997年(平成9年)2月:エスカレーター設置。
  • 1999年(平成11年):関東の駅百選に選定される。
  • 2009年(平成21年)10月15日:発車メロディ使用開始。
  • 2010年(平成22年)3月18日エレベーターバリアフリートイレ設置。
  • 2014年(平成26年)3月31日:トイレ、券売機コーナーのリニューアル工事完成。
  • 2016年(平成28年)1月27日:副駅名「大東文化大学東松山キャンパス前」を導入[2][3]
  • 2023年令和5年)3月18日:ダイヤ改正により、快速急行の停車駅となる[4]

駅構造

島式ホーム1面2線を持つ地上駅で、橋上駅舎を有している。改札階とホーム、西口・東口をそれぞれ連絡するエスカレーター・エレベーター、および空調付きホーム待合室が設置されている。かつては、売店は「ACCESSとーぶ」が改札階に出店していた。

駅舎の西口側は三角屋根の時計台が設けられた北欧風にイメージされたデザインで、駅西口通りもレンガ舗装でありレトロ調になっている。竣工時点ではこのようなデザインが重視された駅舎は珍しいものだったため、新聞やテレビ番組でも話題になり、さいたま建築景観賞や関東の駅百選に選定されている。

トイレは駅舎の改札内にあり、バリアフリー化された多機能トイレを併設しているほか、改札外には西口の駅前広場内に東松山市が「爽やかさん」という愛称名で設置している。

上下本線の外側に側線が各1本あり、本線の池袋方には下り線から上り線への渡り線が設置されており、運行障害時には川越市駅~森林公園駅間の中間で停まった列車の退避場所として本線も含めて使われるほか、川越工場出場車の試運転川越市駅~当駅間で実施されていたことから折返し待機時用に乗務員乗降用デッキが設けられている。

のりば

番線 路線 方向 行先[5]
1 TJ 東上線 下り 小川町方面
2 上り 池袋方面

利用状況

2023年度の1日平均乗降人員22,530人である[東武 1]

近年の1日平均乗降人員および乗車人員の推移は下記の通り。

年度別1日平均乗降・乗車人員[6]
年度 1日平均
乗降人員
[7][東武 2]
1日平均
乗車人員
[8]
出典
1954年(昭和29年) 2,482 1,238
1990年(平成02年) 27,119 13,716
1991年(平成03年) 29,330 14,868
1992年(平成04年) 31,045 15,821
1993年(平成05年) 32,158 16,329
1994年(平成06年) 32,953 16,678
1995年(平成07年) 33,285 16,728
1996年(平成08年) 33,300 16,744
1997年(平成09年) 31,958 16,025
1998年(平成10年) 30,189 15,131
1999年(平成11年) 30,280 15,188 [* 1]
2000年(平成12年) 30,347 15,241 [* 2]
2001年(平成13年) 30,220 15,209 [* 3]
2002年(平成14年) 30,625 15,416 [* 4]
2003年(平成15年) 30,722 15,449 [* 5]
2004年(平成16年) 29,720 14,942 [* 6]
2005年(平成17年) 29,345 14,762 [* 7]
2006年(平成18年) 28,911 14,535 [* 8]
2007年(平成19年) 28,435 14,297 [* 9]
2008年(平成20年) 28,452 14,294 [* 10]
2009年(平成21年) 27,661 13,890 [* 11]
2010年(平成22年) 28,056 14,097 [* 12]
2011年(平成23年) 26,700 13,389 [* 13]
2012年(平成24年) 27,148 13,611 [* 14]
2013年(平成25年) 26,947 13,506 [* 15]
2014年(平成26年) 25,937 12,996 [* 16]
2015年(平成27年) 25,933 12,976 [* 17]
2016年(平成28年) 25,714 12,873 [* 18]
2017年(平成29年) 25,678 12,859 [* 19]
2018年(平成30年) 25,298 12,667 [* 20]
2019年(令和元年) 24,438 12,244 [* 21]
2020年(令和02年) 11,443 5,724 [* 22]
2021年(令和03年) 17,745 8,887 [東武 3]
2022年(令和04年) 21,516 10,779 [東武 4]
2023年(令和05年) 22,530 11,290 [東武 1]

駅周辺

西口

高坂駅西口通り(彫刻通り)

西口は1986年(昭和61年)に高坂駅西口土地区画整理事業によって開設され、現在では当駅の表玄関口となっている。

周辺地域には大規模新興住宅地、大東文化大学の東松山キャンパス、東京電機大学理工学部の埼玉鳩山キャンパス(鳩山町)、山村学園短期大学(鳩山町)、埼玉県こども動物自然公園などがあることから路線バスや大学スクールバスなどの発着が多く、駅前ロータリーにはペデストリアンデッキが設けられている。

周辺は都市景観100選に選定された隣接する「高坂ニュータウン」(URむさし緑園都市高坂地区)と一体となって整備が行われた、ゆったりとした街並みが広がる。駅前通りは幅の広い歩道にベンチが随所に配置され、高田博厚彫刻作品32点が展示された「高坂彫刻プロムナード」となっており、千年谷公園松風公園といった大きい公園を結ぶ、ひきのみち緑道)へと続いている[9]

また、複数の大規模大学や短大の最寄り駅という性格柄、西口周辺はアパート学生寮など学生・単身者物件を中心に発展したこともあり、学生人口の割合が高い地区になっている。西口にはタクシーが常駐している。

東口

ピオニウォーク東松山

東口では、2018年12月に駅前ロータリーが完成した。周辺はかつて道路が狭い場所が多かったが、1994年(平成6年)から高坂駅東口第一土地区画整理事業が実施されている。駅周辺は高台に位置しているが東側は土地が低くなっており、境となる斜面は「七清水せせらぎ緑道」として整備されている。ここより東側は「うらら花高坂」(URむさし緑園都市高坂駅東口第二地区)の開発が行われ、駅前通りによって結ばれている。

東口側は駅前にある店舗は少ないが、駅から1 kmほどの国道407号沿いには大型ショッピングモールや大型量販店などが並ぶ、ロードサイド型ショッピングゾーンとなっている。徒歩約12分、路線バス利用も可能である。


バス

路線バス

最寄りのバス停は「高坂駅西口」停留所と「高坂駅東口」停留所である。

乗り場 運行事業者 系統 行先 備考
高坂駅西口 1 川越観光自動車
東京電機大学本館前
2
鳩山ニュータウン TA02・TA03は通学時間のみ
  鳩山町営路線バス 越生駅東口・上熊井農産物直売所
高坂駅東口   TA21 ピオニウォーク東松山 全区間150円
  • 鳩山町営路線バスの乗り場は西口ロータリー内の「降車専用」バス乗降場にバス停がある。
  • 「高坂駅入口」バス停は、高坂駅東口近くの埼玉県道344号高坂上唐子線沿い(約200 m)。

送迎バス

大東文化大学、東京電機大学は駅前広場にそれぞれスクールバス乗り場を持つが、乗降可能なスペースに制限があることから、朝の通学集中時間帯は両大学とも駅前からの発着便を設けずに、離れた場所にある各大学の専用発着所で発着している[15][16][17]

高坂構外側線(廃線)

東武鉄道 高坂構外側線
撤去前の高坂構外側線の橋梁(葛袋3号橋)
撤去前の高坂構外側線の橋梁(葛袋3号橋)
撤去前の高坂構外側線の橋梁(葛袋3号橋)
路線総延長5.5 km
軌間1067 mm
停車場・施設・接続路線(廃止当時)
eABZq+l BHFq
0.0 高坂駅 東上本線
exSKRZ-Mo
葛袋3号橋 関越自動車道
exDST
? 葛袋駅
exKDSTe
5.5 高本駅

東松山市神戸地区で採掘される粘土の運搬を主目的としたセメント原料運搬専用路線で、1955年(昭和30年)10月に採掘場の所有者である日本セメント(現・太平洋セメント)によって「日本セメント(株)東松山専用鉄道」として開通した。その後は東松山鉱業所で採掘事業を行うグループ会社の秩父鉱業に移管され「秩父鉱業(株)東松山鉱業所専用線」となるが、採掘量の減少などからダンプカーでの輸送に切り替えられたため、1984年(昭和59年)7月31日に廃止された。区間は高坂駅 - 葛袋駅 - 高本駅で5.5 kmの距離があり、採掘所は葛袋と高本の2か所にあったため中間に葛袋駅が設けられており、葛袋駅跡は当時の東松山市大字葛袋に所在し、これは現在のばんどう山第2公園(東松山市坂東山13)付近で、しまむら商品センターと佐川急便の間にある道に向かってカーブしながら留置線が設置されていた。高本駅跡は清澄ゴルフ倶楽部私有地内のコース管理課(東松山市大字神戸1723)の建物付近でその先にある池の向こうまで線路が延びていた。

路線の管理は全て東武鉄道が行っており、路線名は「東武鉄道高坂構外側線[18](通称:東武鉄道高本線)である。開通当初は東武鉄道所属の蒸気機関車が使用されていたが、1959年(昭和34年)の東上線無煙化に合わせて全線電化され、電気機関車によって運行されていた。貨車は日本セメント時代は東武鉄道に車籍を有し東上線常備車となっていた日本セメント私有のホッパ車(ヲキ1形)が使用されていたが、秩父鉱業になると東武鉄道所有の無蓋車(トキ1形)が使用され、最盛期には1日6往復運行されていた。

高本駅周辺の採掘所は1980年代に閉鎖され、1993年(平成5年)に太平洋セメント系列の「清澄ゴルフ倶楽部」としてオープンした。葛袋駅周辺の採掘所は近年までダンプカーによる輸送が行われていたがセメント用粘土原料の使用量減退から2008年(平成20年)に閉鎖され[19]、跡地は「東松山葛袋産業団地」として開発された。廃線跡として関越自動車道を跨ぐ専用線の橋(葛袋3号橋)などが残っていたが、葛袋3号橋は2013年(平成25年)6月に撤去された[20]

高坂駅構内にも当時、西側に3本の留置線が存在しており東上線と高坂構外側線の行き来する貨物列車の操車が行われていたが、駅舎改築時に構内の配線が大幅に変更されたため、現在の配線に当時の面影はほとんど残っていない。

廃線跡は太平洋セメントから東松山市に寄贈された。東松山市では2016年9月に廃線跡を遊歩道「まなびのみち」として2年がかりで整備する計画を立てている[21]。2017年4月5日、高坂駅側の約3.1 km(化石と自然の体験館まで)が開通した[22]

なお、廃線跡に並行して鳩山町営路線バス(高坂駅 - 上熊井 - 越生駅)が運行されている。

その他

  • 当駅はかつて設定されていた特急の通過駅であったが、埼玉県こども動物自然公園でコアラが初公開された際には臨時停車していた。
  • 当駅のホームの南側踏切から数十メートル先あたりを北緯36度線が通る。西側を走る八高線明覚駅と同緯度に位置する。ちなみに東側を走る高崎線においては桶川駅のやや北側に位置する。

隣の駅

東武鉄道
TJ 東上本線
TJライナー・川越特急
通過
快速急行・急行・準急・普通
北坂戸駅 (TJ 27) - 高坂駅 (TJ 28) - 東松山駅 (TJ 29)

脚注

  1. ^ a b 「地方鉄道運輸開始」『官報』第3337号、1923年10月5日国立国会図書館デジタルコレクション
  2. ^ 新たな広告媒体として「副駅名称」を導入します! 〜第1弾は東上線の3駅で開始します〜』(PDF)(プレスリリース)東武鉄道、2016年1月26日。オリジナルの2016年5月18日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20160518131342/http://www.tobu.co.jp/file/pdf/7b137a3100113e1fcc7125fee7ef6987/160126.pdf?date=201601261158522020年3月19日閲覧 
  3. ^ 東武練馬(大東文化大学前)駅・高坂(大東文化大学東松山キャンパス前)駅、西台(大東文化大学前)駅へ 副駅名掲出開始』(プレスリリース)大東文化大学、2016年1月27日。オリジナルの2020年10月30日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20201030024613/https://www.daito.ac.jp/news/details_11355.html2020年10月30日閲覧 
  4. ^ 東上線・越生線・東武スカイツリーライン・伊勢崎線・日光線・鬼怒川線において 2023年3月18日(土)ダイヤ改正を実施します 〜東上線から、東海道新幹線 新横浜駅へダイレクトアクセスが可能に〜』(PDF)(プレスリリース)東武鉄道、2022年12月16日。オリジナルの2022年12月16日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20221216093042/https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20221216095003CgiPlyiMuAYy0ETMej1V2g.pdf2022年12月17日閲覧 
  5. ^ 高坂駅 構内マップ”. 東武鉄道. 2023年6月4日閲覧。
  6. ^ 統計ひがしまつやま - 東松山市
  7. ^ レポート - 関東交通広告協議会
  8. ^ 埼玉県統計年鑑 - 埼玉県
  9. ^ 高坂彫刻プロムナード~高田博厚彫刻群~ とは?”. 東松山市. 20204-08-03閲覧。
  10. ^ アクセス|高坂カントリークラブ”. 高坂カントリークラブ. 2024年8月3日閲覧。
  11. ^ アクセス|武蔵松山カントリークラブ”. 武蔵松山カントリークラブ. 2014年3月22日閲覧。
  12. ^ 交通アクセス 電車の場合”. 石坂ゴルフ倶楽部. 2024年8月3日閲覧。
  13. ^ アクセス・地図 - 清澄ゴルフ倶楽部”. 清澄ゴルフ倶楽部. 2024年8月3日閲覧。
  14. ^ アクセス”. 鳩山カントリークラブ. 2024年8月3日閲覧。
  15. ^ 埼玉東松山キャンパスの紹介/アクセス”. 大東文化大学. 2024年8月3日閲覧。
  16. ^ 大東文化大学アクセスマップ” (PDF). 大東文化大学. 2024年8月3日閲覧。
  17. ^ 交通案内(埼玉鳩山キャンパス)”. 東京電機大学. 2024年8月3日閲覧。
  18. ^ 編集長敬白:2013年06月03日ついに消える「葛袋3号橋」[リンク切れ]
  19. ^ 会社概要”. 秩父鉱業. 2024年8月3日閲覧。 “2008年6月:セメント用粘土原料の使用量減退に伴い、東松山鉱業所を休止”
  20. ^ 関越自動車道 鶴ヶ島JCT〜松山IC間夜間通行止め(2夜間)のお知らせ』(プレスリリース)東日本高速道路、2013年5月9日https://www.e-nexco.co.jp/pressroom/kanto/2013/0509/00007933.html 別紙2 工事概要 (PDF)
  21. ^ 太平洋セメントの廃線敷、緑の遊歩道&鉄道遺産に 埼玉」『産経新聞』2016年9月15日。2016年9月21日閲覧。
  22. ^ 広報ひがしまつやま” (PDF). 東松山市. p. 32 (2017年5月1日). 2017年11月5日閲覧。[リンク切れ]

利用状況

埼玉県統計年鑑
東武鉄道の1日平均乗降人員
  1. ^ a b c 駅別乗降人員 2023年度』(PDF)(レポート)東武鉄道、2024年、13頁。オリジナルの2024年5月18日時点におけるアーカイブhttp://web.archive.org/web/20240518015737/https://www.tobu.co.jp/pdf/corporation/passengers_2023.pdf#page=13 
  2. ^ 駅情報(乗降人員)”. 東武鉄道. 2024年7月30日閲覧。
  3. ^ 駅別乗降人員 2021年度』(PDF)(レポート)東武鉄道、2024年、13頁。オリジナルの2024年5月18日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20240518021804/https://www.tobu.co.jp/pdf/corporation/passengers_2021.pdf#page=13 
  4. ^ 駅別乗降人員 2022年度』(PDF)(レポート)東武鉄道、2024年、13頁。オリジナルの2024年5月18日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20240518021731/https://www.tobu.co.jp/pdf/corporation/passengers_2022.pdf#page=13 

関連項目

外部リンク