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秦野駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
秦野駅
北口(2008年1月6日)
はだの
Hadano
(出雲大社相模分祠 最寄駅)
OH 38 東海大学前 (4.7 km)
(3.9 km) 渋沢 OH 40
地図
所在地 神奈川県秦野市大秦町1-1
北緯35度22分13秒 東経139度13分33秒 / 北緯35.37028度 東経139.22583度 / 35.37028; 139.22583座標: 北緯35度22分13秒 東経139度13分33秒 / 北緯35.37028度 東経139.22583度 / 35.37028; 139.22583
駅番号 OH39
所属事業者 小田急電鉄
所属路線 小田原線
キロ程 61.7 km(新宿起点)
駅構造 地上駅橋上駅
ホーム 2面4線
乗降人員
-統計年度-
[小田急 1]35,053人/日
-2022年-
開業年月日 1927年昭和2年)4月1日
備考 駅名改称:
1987年(昭和62年)3月9日 大秦野駅→秦野駅
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秦野駅(はだのえき)は、神奈川県秦野市大秦町にある、小田急電鉄小田原線である。駅番号OH 39副駅名は「出雲大社相模分祠 最寄駅」。

通常の駅名標に加え、副駅名「出雲大社相模分祠 最寄駅」が表示されている、2024年10月

駅長所在駅で、小田原管区秦野管内として、鶴巻温泉駅 - 新松田駅間を管理している。

歴史

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年表

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駅名の由来

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開設当時、湘南軌道という軽便鉄道が既に秦野には走っており、その路線の駅名に「秦野駅」があったため、「大秦野駅」(おおはたのえき)と名付けられた。また、駅の設置場所が旧・中郡秦野町内に予定されていたが、町内の各地区の意見が分裂し、結局旧南秦野村に設置することとなった。そのため、「秦野町の駅ではなく、秦野地域の駅」という意味で「大」の文字を付けたともいわれる。その湘南軌道が1937年に廃止された後も「大秦野駅」という駅名のままであったが、1987年3月9日に地元の要望と秦野が「はだの」と呼ばれている現状を受けて、「秦野駅」(はだのえき)に改称した。

駅の設置場所をめぐる騒動

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線路敷設の計画が始まった当初、当時の秦野町内(現在の本町地区)に駅を設置する計画であった。駅の位置は、町並みが既に発展してしまっていた秦野町の中心地である四ツ角から見て少し外れではあるが、畑地であった乳牛ちゅうし地区を有力候補としたとされる。しかし、町内の各地区は自分たちの近い位置に設置するよう求めてこれに反対した。秦野町議会が1923年(大正12年)に「秦野停車場設置に関する議案」を可決したことで、事態は一旦沈静化したように見えた。しかし、それでも納得のいかなかった反対派は地区の住民を巻き込んで中郡役所への陳情を試み、約800名の集団で役所のある大磯町に乗り込む(途中、中郡長の説得により引き返した)など、実態としては駅の設置場所に関しては未定のまま宙に浮いた状態がしばらく続いた。その間にも小田急は1925年(大正14年)ごろには用地買収と測量を進めており、ほとんどの区間で完了していた。秦野町と水無川を挟んで南隣に接する南秦野村(現在の南地区)でも測量が行われており、その様子を見て危惧した秦野町は再び駅の誘致に向けて動き出すが、その頃には既に小田急の意向は南秦野村への設置で固まっていた。南秦野村内でも設置場所を巡って紆余曲折議論が交わされたが、線路は既にほぼ確定していることや、開通までの時間の余裕もなく、用地として提供可能な村の所有地であるなどの条件に適する場所として、結果的に現在の場所に設置されることとなった[6]

駅構造

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秦野駅
配線図
東海大学前駅
4 3 2 1


STRg STRf
KRWgl KRWg+r
ENDEa STR STR
STR STR STR
KRWg+l KRWgr KRWgl KRW+r
PSTR(L) PSTR(R) PSTR(L) PSTR(R)
PSTR(L) PSTR(R) PSTR(L) PSTR(R)
PSTR(L) PSTR(R) PSTR(L) PSTR(R)
KRWl KRWg+r KRWg+l KRWr
STRg STRf

渋沢駅

南口(2024年8月)
改札口(2024年8月)
渋沢駅側から(2008年8月1日)
ホーム(2020年8月30日)

島式ホーム2面4線を有する地上駅改札は南北に伸びる自由通路を併設した橋上駅舎内にある。1996年に現駅舎が完成する以前は、駅舎が線路の北側に置かれ、南側は臨時改札さえも設けられず未開発状態であったが、現駅舎完成後に土地区画整理が成された。なお、ホーム番号は駅舎の位置とは無関係に当初より南側が1番とされていた。

現駅舎は、デザイン性の高さから1997年に通商産業省(現・経済産業省)のグッドデザイン商品(現・日本産業デザイン振興会「グッドデザイン賞」)に選定された。

新宿側に片渡り線があり、新宿方面へ折返す列車が使用する他、運行トラブルが発生した場合の区間運行を行なう際にも使用する。また、一部特急ロマンスカーが当駅発着となる。

2009年3月に、行先案内表示器がフルカラーLED式に更新された(江ノ島線藤沢駅も同様)。

のりば

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のりばは南側を1番ホームとして、下表の通り。

ホーム 路線 方向 行先[7] 備考
1・2 OH 小田原線 下り 小田原箱根湯本方面
3・4 上り 相模大野新宿C 千代田線方面 一部の始発は1番ホーム
  • 内側2線(2・3番ホーム)が主本線、外側2線(1・4番ホーム)が待避線である。2024年3月改正時点で、平日ダイヤに当駅で各駅停車と急行の緩急接続が朝の下りに1回ある他、当駅止まりの特急ロマンスカー「ホームウェイ」号と急行小田原行き[8]が当駅で接続する(特急は当駅終着後、折り返して海老名方面へ回送される)。
  • 4番ホームより発車する上り列車は、発車直後に制限速度15 km/hとなる。これは逆カントとなる線形が大きく関係している。

設備

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北口
南口
  • エレベーター:バス停前に設置。
  • エスカレーター
駅ホーム
  • エレベーター:下り・上り共に設置。
  • エスカレーター:下り・上り共に設置。
  • 待合室:下り・上り共に設置。
  • 自動販売機
改札内コンコース
改札外コンコース

利用状況

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2022年度(令和4年度)の1日平均乗降人員35,053人である[小田急 1]。小田急線全70駅中28位。小田急電鉄の駅長所在駅では最少であり、小田急線の特急ロマンスカー停車駅では片瀬江ノ島駅に次いで少ない。

近年の1日平均乗降乗車人員の推移は以下の通り。

年度別1日平均乗降・乗車人員[* 1]
年度 1日平均
乗降人員[* 2]
1日平均
乗車人員[* 3]
出典
1928年(昭和03年) 1,438
1930年(昭和05年) 1,504
1935年(昭和10年) 1,243
1940年(昭和15年) 2,897
1946年(昭和21年) 9,607
1950年(昭和25年) 8,518
1955年(昭和30年) 11,469
1960年(昭和35年) 16,222
1965年(昭和40年) 21,874
1970年(昭和45年) 25,617
1975年(昭和50年) 27,736
1980年(昭和55年) 28,795
1982年(昭和57年) 29,916
1985年(昭和60年) 33,485
1990年(平成02年) 40,002
1995年(平成07年) 42,833 21,431 [神奈川県統計 1]
1998年(平成10年) 21,071 [神奈川県統計 2]
1999年(平成11年) 20,900 [神奈川県統計 3]
2000年(平成12年) 40,346 20,628 [神奈川県統計 3]
2001年(平成13年) 20,625 [神奈川県統計 4]
2002年(平成14年) 20,537 [神奈川県統計 5]
2003年(平成15年) 40,346 20,465 [神奈川県統計 6]
2004年(平成16年) 40,850 20,696 [神奈川県統計 7]
2005年(平成17年) 41,102 20,769 [神奈川県統計 8]
2006年(平成18年) 41,453 20,942 [神奈川県統計 9]
2007年(平成19年) 41,678 21,008 [神奈川県統計 10]
2008年(平成20年) 42,324 21,276 [神奈川県統計 11]
2009年(平成21年) 42,021 21,072 [神奈川県統計 12]
2010年(平成22年) 41,918 21,000 [神奈川県統計 13]
2011年(平成23年) 41,797 20,916 [神奈川県統計 14]
2012年(平成24年) 42,335 21,172 [神奈川県統計 15]
2013年(平成25年) 43,709 21,852 [神奈川県統計 16]
2014年(平成26年) 42,754 21,348 [神奈川県統計 17]
2015年(平成27年) 43,055 21,498 [神奈川県統計 18]
2016年(平成28年) 43,026 21,487 [神奈川県統計 19]
2017年(平成29年) 43,329 21,645 [神奈川県統計 20]
2018年(平成30年) 42,986 21,471 [神奈川県統計 21]
2019年(令和元年) 42,011 20,987 [神奈川県統計 22]
2020年(令和02年) 29,678
2021年(令和03年) [小田急 2]31,787
2022年(令和04年) [小田急 1]35,053

駅周辺

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駅の北側を流れる水無川を越えると秦野市の中心市街が広がり、南側には住宅街と渋沢丘陵がある。名水百選に選ばれた秦野盆地湧水群の湧水スポットは駅近くにもあり、古くから地域住民に親しまれ、保全活動も活発である。

公共施設

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病院

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教育施設

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郵便局・金融機関

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商業施設

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宿泊施設

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自然・観光

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道路・交通

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バス路線

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神奈川中央交通西・秦野営業所によりすべての路線が運行されている。かつては箱根登山バスのバスが新松田駅まで乗り入れていた。

北口・南口にそれぞれ乗り場がある。北口の停留所名は単に秦野駅、南口は秦野駅南口となっている。

秦野駅

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のりば 系統 主要経由地 行先 備考
1 秦38 遠藤原 神奈川大学
秦44 下大槻団地・東海大学前駅南口 鶴巻温泉駅南口
秦45 下大槻団地 東海大学前駅南口
秦46 室川橋 下大槻団地
平71 南平橋 平塚駅北口
平74 下大槻団地
2 秦50 横野入口
秦51 菩提 渋沢駅北口
秦52 榎木堂 高砂車庫前
秦54 戸川台 渋沢駅北口
3 秦08 日立・桜土手
秦11 富士見橋 高砂車庫前
秦12 上河原 渋沢駅北口
秦17 消防庁舎 羽根
4 秦19 下宿・名古木 藤棚
秦20 下宿・名古木・藤棚 蓑毛
秦21 名古木・蓑毛 ヤビツ峠
秦22 下宿 神奈川病院
秦23 くず葉台 藤棚
秦25 下宿 曽屋弘法
秦26 神奈川病院・くず葉台循環 秦野駅
秦27 くず葉台・神奈川病院循環
5 秦15 震生湖 万年橋 畑中〜藤沢間自由乗降
秦18 畑中・日立 渋沢駅北口
秦55 土橋

秦野駅南口

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のりば 系統 主要経由地 行先 備考
1 秦60 西大竹・井ノ口 二宮駅北口
片町通り・西大竹・井ノ口
秦70 新道 (急行)二宮駅北口
平75 井ノ口 平塚駅北口
平76 中沢橋
片町通り・中沢橋
2 秦90 南が丘公園前
秦91 南が丘公園前・井ノ口 二宮駅北口
秦92 日赤病院・上井ノ口 中井町役場入口
秦96 日赤病院・グリーンテク

隣の駅

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小田急電鉄
OH 小田原線
快速急行・急行・各駅停車
東海大学前駅 (OH 38) - 秦野駅 (OH 39) - 渋沢駅 (OH 40)

脚注

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注釈

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  1. ^ 秦野市観光協会は秦野市役所西庁舎ファミリーマート内、秦野駅観光案内所は秦野駅改札付近にあったが2024年9月1日から秦野駅西口の同じ建物に入ることとなった[9]

出典

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  1. ^ 鉄道ジャーナル』第21巻第6号、鉄道ジャーナル社、1987年5月、104頁。 
  2. ^ “秦野駅の橋上駅舎 14日から使用開始”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1996年12月12日) 
  3. ^ 平成10年8月22日(土)に予定しているダイヤ改正時から「相模大野駅」と「秦野駅」に一部のロマンスカーが停車します(小田急電鉄ニュースリリース・インターネットア―カイブ・1998年時点の版)。
  4. ^ 小田急線・箱根登山線・箱根ロープウェイ・箱根海賊船にて 2014年1月から駅ナンバリングを順次導入します! 新宿駅から箱根・芦ノ湖まで通しのナンバリングにより、わかりやすくご利用いただけます』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄 / 箱根登山鉄道、2013年12月24日。オリジナルの2021年5月9日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210509093516/http://www.odakyu.jp/program/info/data.info/8052_1284200_.pdf2021年5月9日閲覧 
  5. ^ 小田急線路線図2018
  6. ^ 『秦野市史 通史3 近代』秦野市、平成4年3月、484-487頁。 
  7. ^ 秦野駅のご案内 駅立体図”. 小田急電鉄. 2023年6月3日閲覧。
  8. ^ 時間帯により各駅停車小田原行きと接続。
  9. ^ a b 表丹沢観光の新拠点に 秦野市観光協会と観光案内所、9月1日に移転”. 神奈川新聞. 2024年8月30日閲覧。
小田急電鉄の1日平均利用客数
  1. ^ a b c 鉄道部門:駅別乗降人員・輸送人員ほか”. 小田急電鉄. 2023年7月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月3日閲覧。
  2. ^ 鉄道部門:駅別乗降人員・輸送人員ほか”. 小田急電鉄. 2023年3月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月3日閲覧。
小田急電鉄の統計データ
  1. ^ 統計はだの - 秦野市
  2. ^ レポート - 関東交通広告協議会
  3. ^ 神奈川県県勢要覧
神奈川県県勢要覧
  1. ^ 線区別駅別乗車人員(1日平均)の推移 - 21ページ
  2. ^ 平成12年 - 223ページ
  3. ^ a b 平成13年 (PDF) - 225ページ
  4. ^ 平成14年 (PDF) - 223ページ
  5. ^ 平成15年 (PDF) - 223ページ
  6. ^ 平成16年 (PDF) - 223ページ
  7. ^ 平成17年 (PDF) - 225ページ
  8. ^ 平成18年 (PDF) - 225ページ
  9. ^ 平成19年 (PDF) - 227ページ
  10. ^ 平成20年 (PDF) - 231ページ
  11. ^ 平成21年 (PDF) - 241ページ
  12. ^ 平成22年 (PDF) - 239ページ
  13. ^ 平成23年 (PDF) - 239ページ
  14. ^ 平成24年 (PDF) - 235ページ
  15. ^ 平成25年 (PDF) - 237ページ
  16. ^ 平成26年 (PDF) - 239ページ
  17. ^ 平成27年 (PDF) - 239ページ
  18. ^ 平成28年 (PDF) - 247ページ
  19. ^ 平成29年 (PDF) - 239ページ
  20. ^ 平成30年 (PDF) - 223ページ
  21. ^ 令和元年 (PDF) - 223ページ
  22. ^ 令和2年 (PDF) - 223ページ

関連項目

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外部リンク

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