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第8回社会人野球日本選手権大会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

第8回社会人野球日本選手権大会(だい8かいしゃかいじんやきゅうにほんせんしゅけんたいかい)は、1981年昭和56年)10月26日から11月5日にかけて大阪球場で開かれた社会人野球日本選手権大会である。

概要

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  • この夏の都市対抗を制した電電東京は予選で敗退した。都市対抗でみられた東高西低傾向は影を潜め、実力伯仲の試合が続いた。
  • この大会から出場チームが24チームに増やされた。関東と近畿に1チームずつ枠が割り当てられた。
  • 1回戦の電電九州新日鉄名古屋戦は延長20回、4時間57分のロングゲーム。延長回・試合時間ともに大会記録として未だに破られていない。
  • 金属バットの猛威が各大会を席巻している中、この大会は比較的ホームラン数が少なく投手戦が頻発した。決勝戦は0‐0のまま延長戦に突入し、10回にソロホームランで勝ち越した富士重工業が初優勝を果たした。

出場チーム

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代表枠 チーム 出場回数
北海道 新日本製鐵室蘭 4年ぶり4回目
北海道 大昭和製紙北海道 4年連続6回目
東北 ヨークベニマル 初出場
東北 秋田相互銀行 6年ぶり2回目
関東 電電関東 7年ぶり2回目
関東 日本石油 初出場
関東 富士重工業 5年連続5回目
関東 東芝 2年連続2回目
中部 大昭和製紙 初出場
中部 河合楽器 2年連続3回目
東海北陸 国鉄名古屋 2年連続2回目
東海北陸 新日本製鐵名古屋 5年ぶり2回目
代表枠 チーム 出場回数
近畿 神戸製鋼 6年連続6回目
近畿 松下電器 8年連続8回目
近畿 日本生命 3年連続5回目
近畿 新日本製鐵堺 2年連続3回目
近畿 住友金属 2年ぶり5回目
近畿 川崎重工 初出場
中国 三菱重工広島 2年ぶり5回目
中国 協和発酵 2年ぶり3回目
四国 四国銀行 2年ぶり2回目
四国 丸善石油 3年連続5回目
九州 九州産交 2年連続5回目
九州 電電九州 2年ぶり4回目

大会

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1回戦

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
九州産交 0 1 0 0 0 0 1 1 1 4
河合楽器 2 0 3 0 0 0 0 0 X 5

勝:根本 敗:門倉

  • 第2試合(10月26日)-延長10回
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
日本石油 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
新日鉄堺 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1x 1

勝:中川 敗:山岡

  • 第3試合(10月26日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
協和発酵 0 0 0 0 1 0 1 0 2 4
国鉄名古屋 0 1 0 0 1 0 0 0 1 3

勝:津田 敗:田中

1 2 3 4 5 6 7 8 9
富士重工業 1 0 0 0 3 2 0 1 0 7
松下電器 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1

勝:向田 敗:原 本:鈴木(富士重)

  • 第5試合(10月27日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
四国銀行 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1
東芝 1 0 0 0 0 0 0 0 1x 2

勝:黒紙 敗:山本 本:乃一(四銀)

  • 第6試合(10月27日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
大昭和製紙北海道 1 0 2 0 3 0 0 2 0 8
川崎重工 0 0 0 1 0 0 2 2 0 5

勝:川瀬 敗:長田 本:村上(北海道)

  • 第7試合(10月27日)-延長20回
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
電電九州 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2
新日鉄名古屋 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1

勝:藤田 敗:鈴木

1 2 3 4 5 6 7 8 9
大昭和製紙 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
住友金属 0 1 0 0 0 1 0 0 X 2

勝:石井 敗:阿部

2回戦

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  • 第1試合(10月28日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
神戸製鋼 0 0 0 1 0 1 1 1 0 4
河合楽器 0 0 1 0 2 0 0 1 1x 5

勝:根本 敗:三善 本:岡本(神鋼)、阪本(河合)

  • 第2試合(10月28日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日鉄室蘭 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
新日鉄堺 1 0 0 0 0 0 1 0 X 2

勝:萩原 敗:浅川

1 2 3 4 5 6 7 8 9
協和発酵 0 0 0 0 0 0 0 0 2 2
丸善石油 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:津田 敗:新

  • 第4試合(10月30日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
富士重工業 0 0 0 0 0 0 0 0 3 3
秋田相互銀行 1 0 1 0 0 0 0 0 0 2

勝:向田 敗:石崎

  • 第5試合(10月30日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
東芝 0 0 0 1 2 0 0 0 0 3
三菱重工広島 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1

勝:黒紙 敗:一元 本:菊地、宮崎(以上東芝)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
大昭和製紙北海道 0 0 0 0 1 4 1 1 1 8
ヨークベニマル 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:小磯 敗:速石 本:村上、梁原、高梨(以上北海道)

  • 第7試合(10月31日)-7回コールド
1 2 3 4 5 6 7
日本生命 1 0 2 1 2 6 0 12
電電九州 0 0 1 1 0 0 0 2

勝:岡田 敗:長嶺 本:川越(九州)、佐藤(日生)

  • 第8試合(10月31日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
住友金属 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
電電関東 1 0 0 0 0 0 0 0 X 1

勝:中後 敗:石井

準々決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
河合楽器 0 2 0 0 0 1 0 1 0 4
新日鉄堺 0 1 0 1 0 0 0 1 0 3

勝:根本 敗:中川 本:清水(堺)

  • 第2試合(11月1日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
協和発酵 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
富士重工業 0 1 0 0 0 0 1 0 X 2

勝:向田 敗:津田 本:蝦沢(富士重)

  • 第3試合(11月1日)-延長11回
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
大昭和製紙北海道 0 0 0 1 0 0 0 2 0 0 4 7
東芝 1 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 3

勝:小磯 敗:黒紙 本:高梨(北海道)

  • 第4試合(11月1日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本生命 1 0 1 0 0 0 0 0 0 2
電電関東 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:加藤 敗:田中

準決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
河合楽器 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1
富士重工業 1 0 4 0 0 1 0 1 X 7

勝:橋本 敗:根本 本:阪本(河合)

  • 第2試合(11月4日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本生命 0 0 0 0 0 0 1 1 0 2
大昭和製紙北海道 0 0 0 1 2 0 0 0 X 3

勝:川瀬 敗:伊藤

決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
富士重工業 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
大昭和製紙北海道 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:向田 敗:川瀬 本:村田(富士重)
(富士重工業は初優勝)

表彰選手等

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  • 最高殊勲選手賞 向田佳元(投手:富士重工業)
  • 敢闘賞 川瀬隆俊(投手:大昭和製紙北海道)
  • 打撃賞 菊地恭一(外野手:東芝)
  • 大会優秀選手
    • 投手
    川瀬隆俊(大昭和製紙北海道)
    向田佳元(富士重工業)
    黒紙義弘(東芝)
    中川善弘(新日鐵堺)
    石井毅(住友金属)
    津田恒美協和発酵
    • 捕手
    村上忠則(大昭和製紙北海道)
    佐竹政和(日生)
    • 一塁手
    高梨英夫(大昭和製紙北海道)
    武智勇治(東芝)
    • 二塁手
    富永武雄(富士重工業)
    宮崎剛(東芝)
    • 三塁手
    伊藤升久(河合楽器)
    大野敏彦(大昭和製紙北海道)
    花野巧(日本生命)
    • 遊撃手
    新木忠力(大昭和製紙北海道)
    村田博幸(富士重工業)
    阪本徹(河合楽器)
    井尻陽久(日生)
    • 外野手
    我喜屋優(大昭和製紙北海道)
    梁原修志(大昭和製紙北海道)
    蝦沢道明(富士重工業)
    菊地恭一(東芝)
    小川淳司(河合楽器)
    百村茂樹(日本生命)

同大会の記録

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  • 最長試合時間 4時間57分
1回戦・電電九州-新日鉄名古屋戦で記録。
  • 最多補回 20回
1回戦・電電九州-新日鉄名古屋戦で記録。
  • 毎回安打
東芝が1回戦・対四国銀行戦で記録。
日本生命が2回戦・対電電九州戦で記録(7回コールド)。
  • 1イニングチーム最多犠打 3(タイ記録)
国鉄名古屋が1回戦・対協和発酵戦で記録。