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第36回社会人野球日本選手権大会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

第36回社会人野球日本選手権大会(だい36かいしゃかいじんやきゅうにほんせんしゅけんたいかい)は、2009年平成21年)11月12日から11月22日まで京セラドーム大阪で開かれた社会人野球日本選手権大会である。

概要

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  • 春先に行われた3つの日本選手権対象大会で優勝したパナソニックに注目が集まったが、この大会を最後に休部する日産自動車に2回戦で力負け。その日産自動車は準決勝まで進出したが、JR九州に敗れて活動に幕を下ろした。
  • 選考対象となっているJABA大会でのパナソニックの躍進により、出場枠が大幅に拡大された近畿地区からは大和高田クラブOBC高島の2つのクラブチームが出場。クラブ選手権優勝のトータル阪神とあわせて3つのクラブチームが姿を見せた。そのうち、大和高田クラブは大会史上クラブチーム最高となるベスト8入りし、所属3選手が大会優秀選手に選ばれる躍進ぶりを見せつけた。
  • この年から適用要件が緩和されたタイブレークは、準決勝のみで適用された。
  • 1回戦の三菱重工神戸鷺宮製作所戦で、三菱重工神戸の木林敏郎投手が大会初のノーヒットノーランを達成した。投げ合った鷺宮製作所・岡崎淳二も大会3度目の毎回奪三振を記録した。
  • 優勝したのはJR九州。すべての試合で3失点以下と安定した投手陣の力で1936年第10回都市対抗野球大会以来となる全国大会優勝を成し遂げた。MVPには全試合に登板して4勝した濱野雅慎が選ばれた。Honda都市対抗野球に続く2冠を目指したが決勝で力尽きた。

予選

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出場チーム

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代表枠 チーム 出場回数
日本選手権対象JABA大会(推薦枠[1]を含む)
優勝チーム枠(基本11→実勢7)
都市対抗野球優勝
九州大会優勝
Honda 5年連続15回目
クラブ選手権優勝 トータル阪神 初出場
北海道大会優勝 鷺宮製作所 3年ぶり7回目
東北大会優勝 三菱重工横浜 2年ぶり3回目
東京スポニチ大会優勝
岡山大会優勝
新日本石油ENEOS 5年連続16回目
静岡大会優勝 JR東日本 3年連続4回目
長野大会優勝
京都大会優勝
四国大会優勝
パナソニック 16年連続31回目
代表枠 チーム 出場回数
地方予選大会からの出場枠(基本21→実勢25)
北海道 JR北海道 3年連続4回目
東北 TDK 3年ぶり8回目
北信越 NTT信越硬式野球クラブ 2年連続13回目
関東 NTT東日本 2年連続8回目
関東 東芝 2年ぶり22回目
関東 日産自動車 3年連続16回目
関東 日本通運 3年連続13回目
関東 富士重工業 4年連続12回目
関東 日立製作所 2年連続8回目
東海 トヨタ自動車 7年連続10回目
東海 東邦ガス 4年連続4回目
東海 ヤマハ 2年連続19回目
近畿 日本新薬 3年連続13回目
近畿 OBC高島 初出場
近畿 NTT西日本 2年連続13回目
近畿 三菱重工神戸 2年連続18回目
近畿 大阪ガス 2年ぶり15回目
近畿 日本生命 10年連続28回目
近畿 大和高田クラブ 2年ぶり2回目
近畿 新日本製鐵広畑 2年連続9回目
中国 三菱重工広島 2年ぶり11回目
中国 JFE西日本 2年連続5回目
四国 四国銀行 2年ぶり19回目
九州 九州三菱自動車 4年ぶり3回目
九州 JR九州 3年連続7回目
  1. ^ 都市対抗、クラブ選手権優勝チーム

大会

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1回戦

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1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
新日本製鐵広畑 0 0 2 0 0 0 0 0 0 2 4
新日本石油ENEOS 1 0 0 0 1 0 0 0 0 1 3

勝:梶本 敗:沼尾 本:平田、泉(以上ENEOS)

  • 第2試合(11月12日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱重工横浜 1 0 1 0 3 0 3 0 0 8
JR北海道 0 0 0 2 0 0 0 0 0 2

勝:亀川 敗:湊 本:田城(横浜)

  • 第3試合(11月12日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
大阪ガス 0 0 0 0 0 0 0 0 2 2
東芝 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:岩見 敗:新垣

1 2 3 4 5 6 7 8 9
NTT東日本 0 0 0 0 0 0 0 4 0 4
東邦ガス 0 1 0 0 0 0 1 0 1 3

勝:大竹 敗:甲斐

  • 第5試合(11月13日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日立製作所 0 0 0 5 1 0 0 0 0 6
四国銀行 0 0 0 0 0 0 0 2 0 2

勝:伊波 敗:東出

  • 第6試合(11月13日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本生命 2 0 0 0 0 0 0 0 0 2
九州三菱自動車 0 0 0 1 0 2 0 0 X 3

勝:幸松 敗:黒田

1 2 3 4 5 6 7 8 9
トータル阪神 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1
JFE西日本 0 0 0 0 0 0 2 0 X 2

勝:陶山 敗:小椋 本:神保、内田(以上JFE西)

  • 第8試合(11月14日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
Honda 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1
日本新薬 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:諏訪部 敗:田中

  • 第9試合(11月14日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
TDK 1 0 1 0 1 0 1 0 0 4
大和高田クラブ 0 1 0 0 1 2 1 1 X 6

勝:米倉 敗:豊田 本:柿元(大和高田)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱重工神戸 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1
鷺宮製作所 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:木林(ノーヒットノーランを達成) 敗:岡崎

  • 第11試合(11月15日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
JR九州 3 0 0 0 0 0 0 0 0 3
NTT西日本 0 0 2 0 0 0 0 0 0 2

勝:米藤 敗:吉元

  • 第12試合(11月15日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
富士重工業 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
ヤマハ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:小出 敗:ナテル

1 2 3 4 5 6 7 8 9
NTT信越硬式野球クラブ 0 0 0 1 0 5 0 0 0 6
三菱重工広島 0 0 1 1 0 0 0 0 0 2

勝:河野 敗:野上

  • 第14試合(11月16日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運 3 0 0 0 0 0 0 0 2 5
OBC高島 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1

勝:阿南 敗:川原

  • 第15試合(11月16日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
JR東日本 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
パナソニック 0 0 0 2 0 1 0 0 X 3

勝:山本 敗:佐藤大

1 2 3 4 5 6 7 8 9
トヨタ自動車 0 0 0 0 0 0 3 0 0 3
日産自動車 0 0 1 1 0 0 0 0 2x 4

勝:古野 敗:大谷 本:小山(日産)、佐野(トヨタ)

2回戦

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  • 第1試合(11月17日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱重工横浜 0 0 0 0 0 0 0 3 0 3
新日本製鐵広畑 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1

勝:瀧優 敗:池田 本:森脇(横浜)

  • 第2試合(11月17日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
NTT東日本 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
大阪ガス 0 0 0 0 0 1 0 0 X 1

勝:岩見 敗:大竹

1 2 3 4 5 6 7 8 9
日立製作所 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
九州三菱自動車 0 0 0 0 0 0 0 0 1x 1

勝:幸松 敗:比嘉

  • 第4試合(11月18日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
Honda 0 0 0 1 0 2 0 1 4 8
JFE西日本 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1

勝:武藤 敗:藤井 本:多幡、長野(以上Honda)、橋本(JFE西)

  • 第5試合(11月18日) - 延長10回
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
三菱重工神戸 1 0 1 0 1 0 0 0 0 0 3
大和高田クラブ 0 0 2 0 1 0 0 0 0 1x 4

勝:米倉 敗:山本

1 2 3 4 5 6 7 8 9
富士重工業 0 0 0 0 2 0 0 0 0 2
JR九州 1 0 0 0 1 0 0 1 X 3

勝:濱野 敗:阿部

  • 第7試合(11月19日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運 3 0 2 0 0 3 0 0 0 8
NTT信越硬式野球クラブ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:牧田 敗:岡本 本:小甲(日通)

  • 第8試合(11月19日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日産自動車 1 0 3 0 0 0 0 1 0 5
パナソニック 3 0 0 0 0 0 0 0 0 3

勝:秋葉 敗:山本

準々決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
大阪ガス 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1
三菱重工横浜 1 0 0 0 1 0 1 0 X 3

勝:門西 敗:坂本 本:小野(大ガス)

  • 第2試合(11月20日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
Honda 0 0 0 0 3 0 0 2 0 5
九州三菱自動車 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:大田 敗:幸松 本:大島(Honda)

  • 第3試合(11月20日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
大和高田クラブ 0 0 0 0 3 0 0 0 0 3
JR九州 0 0 2 0 1 0 0 0 1x 4

勝:濱野 敗:池邊

  • 第4試合(11月20日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日産自動車 0 1 2 1 0 0 0 0 0 4
日本通運 0 0 0 0 0 0 2 0 0 2

勝:石田 敗:阿南 本:小甲(日通)

準決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
Honda 0 0 1 0 0 0 0 0 1 2
三菱重工横浜 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:諏訪部 敗:亀川 本:西郷(Honda)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
JR九州 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 0 4 6
日産自動車 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 0 0 2

勝:濱野 敗:秋葉

決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
JR九州 0 0 0 1 0 0 1 0 0 0 1 3
Honda 0 0 1 0 0 1 0 0 0 0 0 2

勝:濱野 敗:諏訪部
(JR九州は初優勝)

表彰選手等

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  • 最高殊勲選手賞 濱野雅慎(投手:JR九州)
  • 敢闘賞 諏訪部貴大(投手:Honda)
  • 打撃賞 長野久義(外野手:Honda)
  • 首位打者賞 吉田承太(外野手:日産自動車) 13打数5安打 .385
  • 特別賞 木林敏郎(投手:三菱重工神戸)
  • 大会優秀選手
    • 投手
    濱野雅慎(JR九州)
    米藤太一(JR九州)
    諏訪部貴大(Honda)
    武藤祐太(Honda)
    秋葉知一(日産自動車)
    亀川裕之(三菱重工横浜)
    米倉大介(大和高田クラブ)
    幸松司(九州三菱自動車)
    岩見優輝(大阪ガス)
    • 捕手
    中野滋樹(JR九州)
    佐伯亮(Honda)
    小野和隆(大阪ガス)
    • 一塁手
    西郷泰之(Honda)
    小山豪(日産自動車)
    田城智博(三菱重工横浜)
    • 二塁手
    北山恵丞(日産自動車)
    坂上真世(三菱重工横浜)
    小松良平(九州三菱自動車)
    • 三塁手
    只熊祐貴(JR九州)
    藤田利樹(大和高田クラブ)
    • 遊撃手
    川戸洋平(Honda)
    • 外野手
    小手川喜常(Honda)
    長野久義(Honda)
    吉田承太(日産自動車)
    佐伯裕次郎(大和高田クラブ)
    榎篤久(日本通運)
    小甲和俊(日本通運)
    山地大輔(大阪ガス)
    • 指名打者
    渡部英紀(三菱重工横浜)
  • 元気賞
大和高田クラブ応援団

同大会の記録

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  • 無安打無得点
三菱重工神戸・木林敏郎が1回戦・対鷺宮製作所戦で達成。
  • 毎回奪三振
鷺宮製作所・岡崎淳二が1回戦・対三菱重工神戸戦で達成。
  • 1試合最多三塁打 3(タイ記録)
1回戦・JFE西日本(3)-トータル阪神(0)戦で記録。
  • 1試合チーム最多三塁打 3(タイ記録)
JFE西日本が1回戦・対トータル阪神戦で記録。
  • 1イニングチーム最多三塁打 2(タイ記録)
JFE西日本が1回戦・対トータル阪神戦で記録。

関連項目

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外部リンク

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