静岡県の市町村歌一覧
静岡県の市町村歌一覧(しずおかけんのしちょうそんかいちらん)は、日本の静岡県に属する市町村で制定されている、もしくは過去に制定されていた市町村歌などの自治体歌やそれに準じた楽曲の一覧である。なお、一覧の順序は全国地方公共団体コード順による。
概説
[編集]静岡市や浜松市では戦前から市歌が制定されていたが、いずれも平成の大合併を受けた廃止に伴い代替わりしているため現存するものでは町制時代に作られた楽曲を改題・継承している熱海市や三島市の方が古い歴史を有している。2005年(平成17年)に廃止された浜松市の旧市歌を作詞した森鷗外を筆頭に熱海市の坪内逍遥、三島市の大岡博、伊東市のサトウハチローなど著名な文人が作詞を手掛けている市歌が多いことも特徴である。2015年(平成27年)にはいずれも新設合併10周年を記念して磐田市、伊豆の国市、牧之原市が新市歌を制定した。 近年、中部以西を中心に市町村歌を市町村防災行政無線の時報として採用している自治体が増えている。 町部では県央の駿河地域で制定率が高いのに対し、東部の伊豆地域と西部の遠江地域は制定率が低くなっている。
静岡市
[編集]- 作詞:さくらももこ 作曲:細野晴臣 編曲:小山田圭吾
- 漫画『ちびまる子ちゃん』の原作者で清水区出身のさくらももこがプロデュースした市民音頭。「歌詞の内容が清水区に偏り過ぎている」と言う批判がある[3]。
静岡市の区では政令指定都市移行後に区歌や区民音頭を作成する目立った動きは無いが、清水区の旧清水市域では1961年(昭和36年)に市民音頭として作成された「日本平音頭」(作詞:池田誠一郎 補作:岩瀬ひろし 作曲:上原げんと)などの楽曲が自主的に継承されている。
浜松市
[編集]浜松市の区民音頭
[編集]2024年(令和6年)に再編される以前の浜松市の一部の区には区民音頭が存在していた。制定経緯は合併前に市民音頭として作られたものや合併後に作られたものなど様々である。
- 作詞:成瀬左千夫 作曲:北村秀男
- 合併前に浜北市の市民音頭として作られ、編入合併後も区民音頭として継承されていた。
- 作詞・作曲:清水弘志
その他市部
[編集]- 作詞:坪内逍遥 作曲:弘田龍太郎
- 町制時代に町歌として作られたものを市制施行後に改題・継承し、1977年(昭和52年)に制定の告示が行われた[9]。詞・曲とも著作権の保護期間を満了(パブリックドメイン)。
- 三島市歌 - 1931年(昭和6年)制定
- 作詞:富士宮市選定 作曲:小山章三
- 市制25周年記念。
- 作詞:石井昭吉 作曲:高田三郎
- 新設合併に際し合併協議会で「新市において新たに制定する」との申し合わせに基づいて検討した結果、1948年(昭和23年)8月1日に制定された(旧)島田市歌(作詞:鶴橋仁作)の旋律を継承して歌詞を一新した。同様の方式を採った事例には群馬県太田市の「太田市の歌」がある。
- 作詞:柴田忠夫 作曲:宇野誠一郎
- 作詞:河島俊明 作曲:山下康介
- 2代目(新設合併後の磐田市としては初代)の市歌である。
- 作詞:服部順市 作曲:古関裕而
- 作詞:菅沼孝行 補作:土屋智宏 作曲:大野雄二
- 2代目(新設合併後の掛川市としては初代)の市歌である。
- 作詞:阿部照子 補作:桑高房治 作曲:渡辺浦人
- 袋井市歌〜ここがふるさと〜[19] - 2006年(平成18年)4月1日制定
- (未制定)[9]
市民音頭として「下田観光音頭」が存在する。
- 作詞:遠藤佐市郎 作曲:勝又勝右衛門 補作曲:服部正
- 作詞:夏目忠男 作曲:本間彦作
- (未制定)[9]
修善寺町外3町合併協議会では、市歌の制定に関する取り決めは特に行われなかった。
合併新設記念ソングとして「サイの神」(Rin')がある。
- 作詞:鳥山清子 作曲:大島ミチル
- (未制定)[9]
小笠町・菊川町合併協議会では「新市において新たに定める」と取り決められているが[23]、実現していない。
- 伊豆の国市の歌 -夢色の空-[24] - 2015年(平成27年)4月1日制定
- 作詞:伊豆の国市歌制作委員会 作曲:荻久保和明
- うみ・そら・みどり牧之原[26] - 2015年(平成27年)制定
町部
[編集]- そんな町です東伊豆[27]
- 作詞:私たち 作曲:僕たち
- 賀茂郡河津町
- 河津桜・音頭 - 2003年(平成15年)発表
- 作詞:神城京介 作詞・作曲:長谷川ひろのぶ 編曲:小松洋一
- 賀茂郡南伊豆町
- (不明)
- 賀茂郡松崎町
- 賀茂郡西伊豆町
- (不明)
- 作詞:土屋弘光 作曲:小林登
- 函南町文化協会選定で、正式な町歌ではないが町の行事でも演奏されている。
- 作詞:大岡博 作曲:高木東六
- 駿東郡長泉町
- 作詞:上田治史 作曲:友永志津
- 町制30周年記念。
- 駿東郡小山町
- 作詞・作曲:秋田悦夫
- 町制110周年記念。
- 小山町賛歌 〜ふるさとの風〜 - 2012年(平成24年)発表
- 町制100周年記念歌。
- やさしさに抱かれて[33]
- 作詞:北村圭子 作曲:川辺真
- 榛原郡川根本町
- (未制定)
中川根町・本川根町合併協議会では合併後の町歌について「新町において新たに定めるものとする」との申し合わせが実施されているが[34]、実現していない。
- 夢 未来 森町 - 2015年(平成27年)発表[35]
- 作詞:奥宮恒代 作曲:加藤由美子
- 合併60周年記念歌。民間の「遠州森夢力の会」が選定したもので正式な町歌ではないが、町歌への採用が示唆されている[35]。
廃止された市町村歌
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
- 静岡市
- 作詞:大川浩 作曲:信時潔
- 2代目の市歌である。
- 清水市
- 吉原市民歌[37] - 1958年(昭和33年)制定
- 浜松市
- 作詞:森林太郎 作曲:本居長世
- 初代の市歌である。作詞者の「森林太郎」は森鴎外の本名で、横浜市歌と共に鴎外作詞の市歌として有名であったが合併協議会の申し合わせを受けて廃止された。詞・曲とも著作権の保護期間を満了(パブリックドメイン)。
- 天竜市民の歌 - 1963年(昭和38年)制定[39]
- 作詞:鈴木喜一 作曲:山田昌弘
- 磐田市
- 磐田市歌
- 作詞:関根利雄 作曲:山口道
- 初代(新設合併前の旧市)の市歌である。
- 掛川市
- 初代(新設合併前の旧市)の市歌である。
- 袋井市
- 初代(新設合併前の旧市)の市歌である。
- 生命は若く - 1976(昭和51)年10月10日制定
- 作詞:山本澄子 作曲:木津文彦
- 村歌としては廃止されたが、合併後も旧村域の浜松市天竜区龍山町では防災行政無線を通じた演奏が継続されている。
参考文献
[編集]- 県内他市の花・木・鳥・歌の制定状況(平成19年12月現在)(2011年2月2日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project(磐田市) - 各市の市歌一覧有り。
- 中山裕一郎 監修『全国 都道府県の歌・市の歌』(東京堂出版、2012年) ISBN 978-4-490-20803-0
- 240〜249ページ「静岡県」。
脚注
[編集]- ^ 市歌 - 静岡市
- ^ みんなで踊ろう まるちゃんの静岡音頭
- ^ 「まるちゃんの静岡音頭」は清水区の内容ばかりだと思います。(静岡市「皆さんからのご意見」)
- ^ 浜松市歌/浜松市
- ^ 浜北音頭(浜北青年会議所)
- ^ 故郷に思いを 清水さん「天竜二俣音頭」作詞作曲(浜松市)
- ^ 沼津市歌
- ^ 熱海市の概要
- ^ a b c d e f g h 磐田市(2007) p18
- ^ 音楽 - 三島市
- ^ 富士宮市歌
- ^ “市歌 - 島田市公式ホームページ”. www.city.shimada.shizuoka.jp. 2022年5月18日閲覧。
- ^ 市民の木・市民の花・市民歌
- ^ 磐田市歌歌詞決定
- ^ 焼津市民歌
- ^ 掛川市歌
- ^ 市歌・市民憲章
- ^ 御殿場市民憲章・市歌
- ^ 袋井市歌についてお知らせします。
- ^ 裾野市歌
- ^ 湖西市歌
- ^ 御前崎市/市歌
- ^ 合併協定書 p8
- ^ 伊豆の国市の歌-夢色の空-
- ^ みんなで踊ろう! 伊豆の国音頭&ヤッパンマルスいずのくに
- ^ 牧之原市の歌
- ^ 東伊豆町の歌
- ^ 松崎の宿
- ^ 函南讃歌
- ^ 清水町歌
- ^ 『ながいずみ 平成25年版行政資料集』 p88
- ^ 小山町歌
- ^ 町の概要
- ^ 第4回 中川根町・本川根町合併協議会 会議次第 p9
- ^ a b “森町合併60周年 住民有志が記念歌制作”. 静岡新聞. (2015年10月21日) 2015年11月28日閲覧。
- ^ 静岡大学教育学部附属静岡小学校創立百年行事実行委員会『ふぞくひゃくねん』(1975年) pp 225-229 NCID BN07471747
- ^ 山宮允著作選集刊行会『山宮允著作選集』第2巻(1970年), pp252-253 NDLJP:1673170
- ^ 浜松市歌(国立国会図書館・WARP)
- ^ 第4回天竜川・浜名湖地域合併協議会 議事資料 p117
- ^ 第6回 掛川市・大東町・大須賀町合併協議会 p72
- ^ 協第12号 慣行の取扱いについて
関連項目
[編集]- 静岡県歌
- 富士よ夢よ友よ - しずおか賛歌(県民愛唱歌)。
- 中部地方のご当地ソング一覧#静岡県
- 静岡県の市町村章一覧
- 静岡県の市町村旗一覧