デイヴィッド・リンチ
デイヴィッド・リンチ David Lynch | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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2017年撮影 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
本名 | David Keith Lynch | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
生年月日 | 1946年1月20日(78歳) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
出生地 | アメリカ合衆国 モンタナ州 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
職業 | 監督、脚本家、俳優、プロデューサー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ジャンル | 映画、テレビ、音楽、CM | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
配偶者 |
Peggy Lynch (1967–1974) Mary Fisk (1977–1987) Mary Sweeney (2006):1か月で離婚 Emily Stofle (2009–2023) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
著名な家族 | ジェニファー・リンチ(娘・映画監督) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
主な作品 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
『イレイザーヘッド』(1976年) 『エレファント・マン』(1980年) 『ブルーベルベット』(1986年) 『ワイルド・アット・ハート』(1990年) 『ツイン・ピークス』(1990 - 1991年) 『ロスト・ハイウェイ』(1997年) 『ストレイト・ストーリー』(1999年) 『マルホランド・ドライブ』(2001年) 『インランド・エンパイア』(2006年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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備考 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
第51回ヴェネツィア国際映画祭 審査委員長(1994年) 第55回カンヌ国際映画祭 審査委員長(2002年) |
デイヴィッド・リンチ(David Lynch, 1946年1月20日 - )は、アメリカ合衆国モンタナ州出身の映画監督、脚本家、プロデューサー、ミュージシャン、アーティスト、俳優。
低予算映画『イレイザーヘッド』で有名となり、「カルトの帝王」と呼ばれることもある。「デビッド・リンチ」「デヴィッド・リンチ」とも表記される。映画のソフトや書籍などの商品には「デイヴィッド・リンチ」と表記されることが多い一方で、ネット上では「デヴィッド・リンチ」と表記されることが多い。
生い立ち
[編集]1946年、モンタナ州ミズーリで農務省研究員の父のもとに生まれる。生後2か月でアイダホ州サンドポイント、2歳でワシントン州スポケーンに引っ越し、その後もノースカロライナ州ダーラム、アイダホ州ボイジー、バージニア州アレクサンドリアと引っ越しを繰り返す。少年期はボーイスカウトに所属し、最高位である「イーグルスカウト」まで昇格した。
友人の父がプロの画家だったため絵画やドローイングに興味を持ち、ワシントン美術大学、ボストン美術館付属美術学校に通う。このときJ・ガイルズ・バンドのピーター・ウルフとルームメイトだった。しかし「ここには何も触発されるものがない」と、後にプロダクション・デザイナーになるジャック・フィスクと共に欧州留学を計画する。
オスカー・ココシュカのもとで絵画を学ぼうとオーストリアへ渡ったが、街があまりにも綺麗であったことから創作意欲が萎えてしまい、3年間滞在する予定のところを、わずか15日間で帰国することになる[注 1]。
帰国するとフィラデルフィアに移り、フィスクとともに米国最古の芸術学校であるペンシルベニア芸術科学アカデミーに入学。1967年、ここで知り合った妻ペギーが長女ジェニファーを妊娠し、この経験が後にデビュー作に結実する[1]。住環境は鉄道、工場などに囲まれた極めて悪い条件で、レンガ張りで何部屋もある一軒屋をわずか3,000ドルほどで購入する。この治安の悪さをインスピレーションの一部として[1]、地下室で絵画や映画制作に没頭する。また収入を得るため、エングレービングのプリントを始めた。
キャリア
[編集]1967年、最初の短編映画『Six Men Getting Sick (Six Times)』を制作。翌年妻ペギーをモチーフに、アニメーションと実写を合わせた実験的な4分の短編『THE ALPHABET』を作り、アメリカン・フィルム・インスティチュート(AFI)の奨学金を得、ロサンゼルスに移る。
1971年にAFIコンサバトリーに入学し、4年の歳月をかけて『イレイザーヘッド』を自主制作、1976年に長編映画監督としてデビューする。制作中の1974年、映画のストーリーと同じように、妻ペギーがリンチのもとを去った。これを含めてリンチは4回の結婚と離婚を繰り返している[2]。リンチはこの作品をカンヌ国際映画祭に送ろうと考えたが周囲に止められ、ニューヨーク映画祭でも上映を拒否された。そのため、深夜上映のようなアンダーグラウンドな形で上映され、『ロッキー・ホラー・ショー』や『エル・トポ』、『ピンク・フラミンゴ』といった映画とともに、カルト的な人気を博した。
1980年公開の『エレファント・マン』では批評的、興行的にも成功を収め、第53回アカデミー賞において作品賞を含む8部門にノミネートされ、一躍知名度を上げた。また当時、『イレイザーヘッド』のファンだったジョージ・ルーカスから『スター・ウォーズ ジェダイの復讐』の監督のオファーが来たものの、これを断った[1]。
1984年、大河SF小説『デューン』を映画化した『デューン/砂の惑星』が公開。自身にとっては意欲作であったが、ファイナル・カットの権利を有していなかったため、配給会社により大幅にカットされてしまい、興行面と批評面の双方で失敗してしまう。しかしこの経験から、1986年の『ブルー・ベルベット』では大幅な予算カットの代わりにファイナル・カットの権利を手に入れ、自身の思い通りに制作することに成功[3]。本作はアメリカ国内でセンセーショナルな話題を呼んで賛否両論を巻き起こしたが、アカデミー監督賞に再びノミネートされたことで復活を果たした。一方で、本作で知り合った主演女優のイザベラ・ロッセリーニとの交際[注 2]が2度目の離婚のきっかけとなる。
1990年から自身が手掛けたテレビドラマである『ツイン・ピークス』がABCにて放送開始。本作では監督だけではなく俳優としても出演している。
同年には『ワイルド・アット・ハート』でカンヌ国際映画祭に悲願の初参加を果たし、パルム・ドールを受賞。11年後の2001年には『マルホランド・ドライブ』で同映画祭の監督賞を受賞した。同作は3度目となるアカデミー監督賞にもノミネートされ、2016年にはBBCの企画「21世紀最高の映画100本」で1位に選ばれた[5]。
2006年、第63回ヴェネツィア国際映画祭にて、映画人として長年にわたり多くの優れた作品を生み続けていることを称える栄誉金獅子賞を受賞[6]。
2007年にはカンヌ国際映画祭の第60回目を記念して制作されたオムニバス映画『それぞれのシネマ』のうちの一つ『アブサーダ』を製作[7]。また同年には現代美術家としてカルティエ現代美術財団にて展覧会「The Air Is On Fire」を開催した[8]。
2011年1月にミュージシャンとしてシングル『Good Day Today/I Know』でソロ・デビュー[9]。同年11月にはデビューアルバム『クレイジー・クラウン・タイム』[10]をプレイ・イット・アゲイン・サムよりリリースした。
2012年現在、リンチを追ったドキュメンタリー映画3部作『LYNCH three project』の3作目『LYNCHthree』(リンチ・スリー)の資金調達のため、ファンから製作費の一部を募る活動が行われている。日本でも2010年からオンライン基金が呼び掛けられた[11][12]。なお、本作でリンチ自身は製作には直接関与していない。
2017年4月、豪『シドニー・モーニング・ヘラルド』紙のインタビューにより[13]、2006年の『インランド・エンパイア』を最後に、リンチが映画監督の引退を表明したと世界中で報じられた[14]。リンチは変化する映画界にあって「たとえ素晴らしい作品であっても」「多くの映画が興行成績で上手く行ってない」現状を語り、その一方で「興行で上手く行っているような映画は自分がやりたいと思うようなもの」ではなく「私は作りたくない」と心境を明かした[15][16]。
2019年10月27日、第11回ガバナーズ賞においてアカデミー名誉賞が授与された。アカデミー監督賞に3度ノミネートされたリンチにとって初めてのオスカー受賞となった。授賞式にはカイル・マクラクランとローラ・ダーン、そしてイザベラ・ロッセリーニがスピーチに登壇した[17][18]。
2022年の『フェイブルマンズ』では俳優としてジョン・フォードを演じ[19]、監督のスピルバーグからローラ・ダーンを介して出演を説得され、リンチはオファーを受ける第一条件がスナック菓子のチートスを撮影現場に用意することだったと明かしている。また劇中でフォードの、画面の真ん中に水平線を配置するなというアドバイスについて、その通りだと共感を示している[20][21]。
2023年に4度目の離婚が報じられる。2009年から14年間の結婚生活にピリオドを打ち、離婚を申請した妻エミリー・ストーフルとの間に、11歳になる娘ルーラがいる[2][4]。
活動
[編集]映画製作のほか、『Dumbland』などのアニメーションも手掛けている。
映画製作に関わっていない時間は、予算が関係ないという理由で絵を描いたりしている[注 3]。
YouTubeチャンネル「DAVID LYNCH THEATER」において、2020年からリンチ自身が登場する“天気予報”と共に、新作を含む短編映画を公開[22][23]。
影響
[編集]絵画においてはフランシス・ベーコン[24]、映画においてはフィラデルフィアの町そのものに最も影響を受けた[注 4]。
「アメリカ映画より欧州映画の方により大きな影響を受けた」とたびたび述べている。好きな映画には『サンセット大通り』[25]と『ロリータ』[26]を挙げている。
作風
[編集]- シュルレアリスムをこよなく愛す[27][28]。
- 1950年代のアメリカを愛しており[28]、作品にはたびたび何らかの形でフィフティーズを象徴するもの(セットなどの美術、音楽など)が使用される。
- アメリカの片田舎を舞台とする作品が多い。
作品
[編集]長編映画
[編集]- イレイザーヘッド - Eraserhead (1976年、監督・製作・脚本)
- エレファント・マン - The Elephant Man (1980年、監督・脚本)
- デューン/砂の惑星 - Dune (1984年、監督・脚本)※デューン/スーパープレミアム[砂の惑星・特別篇](1994年、監督・脚本)
- ブルーベルベット - Blue Velvet (1986年、監督・脚本)※全米批評家協会賞作品賞・監督賞、LA批評家協会賞監督賞
- ワイルド・アット・ハート - Wild At Heart (1990年、監督・脚本)※カンヌ国際映画祭パルム・ドール
- ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間 - Twin Peaks: Fire Walk With Me (1992年、監督・脚本)
- ロスト・ハイウェイ - Lost Highway (1997年、監督・脚本)
- ストレイト・ストーリー - The Straight Story (1999年、監督)※他作品と作風の違う、全年齢指定で人情物の作品。
- マルホランド・ドライブ - Mulholland Dr. (2001年、監督・製作総指揮・脚本)※カンヌ国際映画祭監督賞、全米批評家協会賞作品賞、NY批評家協会賞作品賞、LA批評家協会賞監督賞
- インランド・エンパイア - Inland Empire (2006年、監督・製作・脚本・撮影)※全米批評家協会賞実験的映画賞
短編映画
[編集]- 6・メン・ゲッティング・シック - SIX MEN GETTING SICK(1967年、監督・製作・脚本)[29]
- アブサード・インカウンター・ウィズ・フィアー - Absurd Encounter with Fear (1967年)
- フィクティシャス・アナシン・コマーシャル - Fictitious Anacin Commercial (1967年)
- アルファベット - THE ALPHABET (1968年、監督・製作・脚本)
- グランドマザー - THE GRANDMOTHER (1970年、監督・製作・脚本)
- アンプティー - The Amputee (1974)
- インダストリアル・シンフォニー・No.1:ザ・ドリーム・オブ・ザ・ブロークン・ハーティッド - Industrial Symphony No.1: The Dream of the Broken Hearted (1990年)
- プレモニションズ・フォローイング・アン・イビル・ディード - Premonitions Following an Evil Deed (1995年)
- ダークンド・ルーム - Darkened Room (2002年)
- バレリーナ - Ballerina (2006年)
- ボート - Boat (2007年)
- バグ・クロールズ - Bug Crawls (2007年)
- アブサーダ - Absurda (2007年) ※それぞれのシネマの中の一編
- シザース - Scissors (2008年)
- Fire (2015年)
- ジャックは一体何をした? - What did jack do? ※ネットフリックスオリジナル作品 (2020年)
そのほかの関連映画・ドキュメンタリー
[編集]- ゼリーと私 - Zelly & Me (1988年、出演)
- クラム - Crumb (1994年、製作)※ドキュメンタリー映画
- ナディア - Nadja (1994年、製作総指揮・出演)
- キング・オブ・フィルム/巨匠たちの60秒 - Lumiere & Company (1995年、監督)※オムニバス映画
- ナイト・ピープル - Pretty As A Picture: The Art Of David Lynch (1997年、出演)※ドキュメンタリー
- ミッドナイトムービー - Midnight Movies: From The Margin To The Mainstream (2005年、出演)※ドキュメンタリー
- LYNCH(one) (2004年、出演)・LYNCH2 (2004年、出演)・LYNCHthree(2010年−、出演) ※リンチを追ったドキュメンタリープロジェクト。三部作。
- 狂気の行方 - My Son, My Son, What Have Ye Done (2009年、製作総指揮)
- ラッキー - Lucky (2017年、出演)
- ようこそ映画音響の世界へ - Making Waves: The Art of Cinematic Sound (2019年、出演)※ドキュメンタリー[30][31]
- フェイブルマンズ - The Fabelmans (2022年、出演ジョン・フォード役)[19]
テレビ作品・そのほか
[編集]- カウボーイ・アンド・ザ・フレンチマン - The Cowboy and the Frenchman (1988年、監督)
- ※パリ・ストーリー Les Francais Vus Par...の一作。ベルナー・ヘルツォーク、アンジェイ・ワイダ、ルイジ・コメンチーニ、ジャン=リュック・ゴダールとのオムニバス作品。
- ツイン・ピークス - Twin Peaks (1990年、監督・製作総指揮・脚本)※パイロット版
- ツイン・ピークス - Twin Peaks (1990-1991年、監督・製作総指揮・企画・出演)※テレビドラマシリーズ
- オン・ジ・エアー - On The Air (1991年、監督・製作総指揮・脚本)※テレビドラマシリーズ
- キング・オブ・アド - Kings Of Ads (1991年、監督))※オムニバスのCM集
- デビッド・リンチの ホテル・ルーム - Hotel Room (3話) (1993年)
- ナイト・ピープル - Pretty As A Picture: The Art Of David Lynch (1997年、出演)
- ラビッツ - Rabbits (2002年)※この作品の一部が『インランド・エンパイア』で再利用されている。
- ダムランド バカの国 - Dumbland (2002年)
- アウト・ヨンダー - Out Yonder (2002年)
- インタビュー・プロジェクト - Interview Project (2009年)
- デュラン・デュラン: アンステージド - DURAN DURAN: Unstaged (2011年)
- ケイムバック・ホーンテド - came back haunted (2013年 nine inch nailsのpv)
- ツイン・ピークス - Twin Peaks (2017年、監督・製作総指揮・企画・出演) - シーズン3あるいはThe Return と呼ばれる
ミュージック・ビデオ
[編集]- スパークス - I Predict (1982年)
- クリス・アイザック - Wicked Game (film version) (1990年)
- X JAPAN - Longing 〜切望の夜〜 (1995年)
- デヴィッド・リンチ - Thank You Judge (1999年)
- モービー - Shot in the Back of the Head (2009年)
- インターポール - I Touch A Red Button Man (2010年)
- デヴィッド・リンチ - Crazy Clown Time (2011年)
- ナイン・インチ・ネイルズ - Came Back Haunted (2013年)
音楽作品
[編集]- BlueBob with John Neff (2001年)
- Ghost of Love EP (2007年)
- The Air is on Fire: Soundscape (2007年)
- Polish Night Music with Marek Żebrowski (2008年)
- ダーク・ナイト・オブ・ザ・ソウル - Dark Night of the Soul (2010年)
- This Train with Chrysta Bell (2011年)
- GOOD DAY TODAY/I KNOW (2011年)
- クレイジー・クラウン・タイム - Crazy Clown Time (2011年)
- The Big Dream (2013年)
書籍
[編集]- 『デビッド・リンチ : Paintings & drawings』(東高現代美術館編、梅宮典子訳、トレヴィル、1991年)ISBN 978-4845705870 ※展覧会のカタログ
- 『ロスト・ハイウェイ』(デヴィッド・リンチ&バリー・ギフォード著、小林雅明訳、扶桑社ミステリー、1997年)ISBN 978-4594022471
- 『デイヴィッド・リンチ 映画作家が自身を語る』(デイヴィッド・リンチ著、クリス・ロドリー編、 廣木明子・菊池淳子訳、フィルムアート社、1999年2月)ISBN 978-4845999910 ※原題はLYNCH ON LYNCH (1997)。インタビュー本
- 『デイヴィッド・リンチ 映画作家が自身を語る:改訂増補版』(フィルムアート社、2007年7月)ISBN 978-4845907083
- 『大きな魚をつかまえよう リンチ流アート・ライフ∞瞑想レッスン』(デイヴィッド・リンチ著、草坂虹恵訳、四月社、2012年4月)ISBN 978-4877461126
- 『デヴィッド・リンチ展 暴力と静寂に棲むカオス』(赤々舎、2012年11月)ISBN 978-4903545936 ※展覧会のカタログ
- 『夢みる部屋』(デイヴィッド・リンチ&クリスティン・マッケナ著、山形浩生訳、フィルムアート社、2020年10月)ISBN 978-4845918294 ※自伝[注 5]
展覧会(日本)
[編集]- デビッド・リンチ展 David Lynch: Paintings and Drawings[36]
- 1991年1月12日-1月27日 東高現代美術館
- デヴィッド・リンチ“DARKENED ROOM”展[37]
- 2010年8月7日-10月9日 コムデギャルソン アートスペースSix
- デヴィッド・リンチ展
- デヴィッド・リンチ展 暴力と静寂に棲むカオス[40]
- 2012年11月10日-12月2日 ラフォーレミュージアム原宿
- デヴィッド・リンチ 版画展[41]
- 2018年1月18日-2月12日 8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
- 「デヴィッド・リンチ 精神的辺境の帝国」展[42][43]
- 2019年4月19日-6月23日 GYRE GALLERY
エピソード
[編集]- 1973年7月に、Transcendental Meditation(超越瞑想・TM)を学び、一日二回の瞑想を欠かさず行っている。
- アメリカンスピリットを愛煙している。
- 熱烈なコーヒー嗜好者であり、自ら豆を有機栽培して、それを自身のホームページで販売している。
- 1970年代の半ばから1980年代前半まで、ほぼ毎日ビッグボーイでミルクセーキを食べながら思考していたという。
- 娘の一人ジェニファー・チェンバース・リンチの左腕のタトゥーは『HOLLYWOOD ALTERNATIVE』という文字であり、右腕のタトゥーの一部は漢字の『生現』という文字である。
- ローラ・ダーンが初めてリンチに会ったとき、リンチは人差し指を立て「トイレに行ってくる!」と言い、そのまま消えてしまったという[注 6]。
- 1990年代には大友克洋の漫画『童夢』を映画化する構想で、リンチは監督に前向きだった。しかしリンチ側が企画を持ち込んだプロパガンダ・フィルムズの意向と折り合いがつかず、制作には至らなかった[注 7]。
- 作家論に『デイヴィッド・リンチ 幻想と混沌の美を求めて』(イアン・ネイサン、中山宥訳、フィルムアート社、2024年)がある。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ オーストリアからすぐに帰国した話には、これ以外に「マクドナルドが少なすぎるから」というものもある(『ワイルド・アット・ハート』劇場用パンフレットより)。
- ^ 1986年から1991年にかけてパートナーの関係が続いた[4]。
- ^ 『ナイト・ピープル』より。
- ^ 『マルホランドドライブ』劇場用パンフレットより。
- ^ 2018年に出版され世界的なベストセラーとなったリンチ初の自伝「Room to Dream」が、邦訳「夢みる部屋」として2020年10月24日に発売。[32][33][34][35]
- ^ 『ブルーベルベット』DVD特典映像のローラ・ダーンのインタビューより。
- ^ 作者の大友克洋も脚本を気に入り、製作費と宣伝費をバンダイが出資する予定だった。[44]
出典
[編集]- ^ a b c 竹島ルイ (2019年11月20日). “『イレイザーヘッド』なぜデヴィッド・リンチは胎児の悪夢を描くのか”. CINEMORE シネモア (太陽企画) 2024年1月2日閲覧。
- ^ a b “デヴィッド・リンチ、31歳年下妻が離婚を申請”. クランクイン! (ブロードメディア). (2023年12月4日) 2024年1月2日閲覧。
- ^ 『デイヴィッド・リンチ』(フィルムアート社、1999年3月、p.205)
- ^ a b “デヴィッド・リンチ監督の夫人が結婚14年で離婚を申請”. PlusαToday プラスアルファ・トゥデイ. (2023年12月2日) 2024年1月2日閲覧。
- ^ 中川真知子 (2016年8月27日). “BBCが選ぶ21世紀最高の映画100本”. ギズモード・ジャパン (メディアジーン) 2024年1月3日閲覧。
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- ^ “それぞれのシネマ「アブサーダ」”. キネマ旬報WEB. キネマ旬報社 (2007年). 2024年1月4日閲覧。
- ^ “デビッド・リンチの世界へようこそ、展覧会「The Air Is On Fire」 - フランス”. AFPBB News. クリエイティヴ・リンク. (2007年3月2日) 2024年1月3日閲覧。
- ^ “デヴィッド・リンチがエレクトロ・ポップでソロ・デビュー”. oops!. (2010年11月30日). オリジナルの2010年12月6日時点におけるアーカイブ。 2020年11月3日閲覧。
- ^ “デヴィッド・リンチがソロ・アルバム『Crazy Clown Time』を発表!”. CDJournal.com (シーディージャーナル). (2011年8月18日) 2024年1月3日閲覧。
- ^ “Lynch three Project”. Lynch three Project (2010年). 2011年10月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月2日閲覧。
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- ^ 鬼才デビッド・リンチ監督の展覧会、大阪で開催 - 映画.com(2020年11月3日閲覧)
- ^ リンチのダークな世界観が見れる「デヴィッド・リンチ展」、短編映像の上映会を渋谷ヒカリエで開催 - FASHION PRESS(2020年11月3日閲覧)
- ^ デヴィッド・リンチ展|渋谷文化プロジェクト(2020年11月3日閲覧)
- ^ 「デヴィッド・リンチ展~暴力と静寂に棲むカオス」 - Web Magazine OPENERS(2020年11月3日閲覧)
- ^ デヴィッド・リンチ 版画展 (8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery) - 美術手帖(2020年11月3日閲覧)
- ^ GYREで「デヴィッド・リンチ 精神的辺境の帝国」展が開催。初期作『イレイザーヘッド』の撮影地からインスピレーションを得た作品群とは? - 美術手帖(2020年11月3日閲覧)
- ^ 新生GYRE GALLERYのリニューアル第1弾は、『デヴィッド・リンチ_精神的辺境の帝国』展 - pen.online(2020年11月3日閲覧)
- ^ “デヴィッド・リンチ、大友克洋『童夢』を映画化しようとしていた”. THE RIVER. 株式会社riverch (2021年3月6日). 2021年3月8日閲覧。
外部リンク
[編集]- DAVIDLYNCH.COM
- デヴィッド・リンチ - allcinema
- デイヴィッド・リンチ - KINENOTE
- David Lynch - IMDb
- David Lynch (@DAVID_LYNCH) - X(旧Twitter)
- David Lynch (Official Facebook Page) (davidlynchofficial) - Facebook
- David Lynch Crazy Clown Time - YouTubeチャンネル
- DAVID LYNCH THEATER(YouTube) - ショートフィルムの公開と、毎日更新するDavid Lynch’s Daily Weather Report
- アカデミー名誉賞 デヴィッド・リンチ 受賞映像 - YouTube - Oscars公式
- スピーチ:イザベラ・ロッセリーニ - YouTube / ローラ・ダーン、カイル・マクラクラン - YouTube