利用者:L25.203.l03.26/俗称の検証
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鉄道車両・船舶の俗称(てつどうしゃりょう・せんぱくのぞくしょう)は、鉄道車両および鉄道会社に属する船舶の非公式な愛称・俗称について記す。
あ行
[編集]- アイスキャンディー - 国鉄52系電車による急行電車が戦後に復活した際、水色の濃淡の塗装が「アイスキャンディー」をイメージさせたため付けられた愛称。西日本鉄道で5000形以降の本線系統の鋼製通勤車のアイスグリーン地・ボンレッド帯の塗装に対して呼ばれることもある。西鉄のものは地色からソーダアイスとも。-▲
- 合の子 - 流線型をした国鉄52系電車の増備車が、側面はそのまま前面を通常形の貫通式にしたため。-◎
- 青ガエルなど - 東急5000系電車に対して-◎
- 青大将 - 東海道本線が全線電化された際、特急「つばめ」・「はと」用のEF58形と客車が内密に淡緑色へ塗られたことから、まるでアオダイショウのようだということでこう呼ばれた。また、旧帝都電鉄線から東急(当時)小田原線に転属したデハ1458・クハ1502も、小田原線の車両の中で唯一の緑1色塗装だったことから、乗務員からこのように呼ばれていた[1]。-◎(文献有)
- 赤い棺桶 - 京急700形のこと。開閉できる窓が少なく、そのうえ当初は非冷房車だったため、夏の暑さが激しかったことを揶揄したもの。サウナとも呼ばれる。-×(蔑称)
- 赤鬼 - 盛岡地区で使用されていたキハ52形やキハ58系の更新車、大湊線で使われたキハ40形のワンマン車は窓周りが赤く、赤鬼のようであることからこう呼ばれた。他には名鉄1380系も、精悍な前面形状と赤一色塗装の組合せから赤鬼と呼ばれることがある。-▲
- 赤い貴公子 -営団500形をはじめとする丸ノ内線の旧型車のこと。タバコの箱のデザインから来たサインウエーブと気品ある赤い車体からついた。
- 赤いきつねと緑のたぬき - 九州旅客鉄道の「きりしま」および「ひゅうが」に使用される485系のこと。水戸岡鋭治により配色され、非常に派手なことで知られる。基本的に「ひゅうが」は赤色、「きりしま」は緑色の車両が使用されるが、赤・緑・青・黄と原色すべてが使われた配色(KIRISHIMA & HYUGA 色)も存在する。また、加古川線と播但線の103系が加古川線は緑、播但線が赤のため「赤いきつねと緑のたぬき」と称される。名前の由来は東洋水産(マルちゃん)から発売されている和風インスタントカップ麺。-×(揶揄?)
- 赤いみどり - 後述のシャア専用車の項を参照。
- 赤矢 - 西武5000系電車や、それを譲り受けた富山地方鉄道16010系電車の俗称。当形式の愛称である「レッドアロー」を日本語に直訳したもの。-×
- 赤電・青電 - 京成の新性能車(地下鉄乗り入れ用車両)= 赤系塗色・旧型車 = 青系塗色の名称。京成においては2度の塗色変更及びステンレス車の増備によって死語となりつつある。赤電という呼称は西武、名鉄、遠鉄、国鉄415系電車、江ノ島電鉄600形電車等でも当初は赤基調の塗色であったことから赤電と呼ばれ、常磐線では同じ線路を走る国鉄103系電車との対比で沿線利用客から赤電・青電と呼ばれていたこともある。また江ノ島電鉄800形電車は映画の撮影用に青と黄色のツートンに変更され、この際も青電と称された。-少なくとも京成の青電は◎
- 赤胴・青胴 - 上記の赤電・青電と同じ理由で、阪神の鋼製車の塗色から。由来は「急行系車両=赤系塗色・普通系車両=青系塗色」で、赤胴鈴之助 からもじっている。阪神なんば線・近鉄奈良線の相互直通運転で運用されている1000系・9000系も急行系として区別されているため赤胴と呼ばれているが、一部のファンからステンレスカーとなっているため「銀胴」と呼ばれている(過去にあった5201形5201・5202は「銀胴」ではなく、「ジェットシルバー」と呼ばれていた)。-◎
- 赤ブタ - 蒸気機関車 (SL) を置き換えたディーゼル機関車(DL、特にDD51形など)に対する、2灯のヘッドライトをブタの鼻に例えたもの。また、DD51形はSLのD51形(デゴイチ)をもじって「デラックスデゴイチ」(DeluxeなD51)、「ダメデゴイチ」(DameなD51)とも揶揄された。そこには、蒸気機関車を駆逐するディーゼル機関車への嫌悪が含まれている。-×(揶揄)
- 赤ベコ - ED75形電気機関車の愛称。全長が14.3mとそこそこ短く、その上赤いカラーリングで主に東北地方を中心に使用されている電気機関車であったため、福島県会津地方の郷土玩具「赤べこ」を連想させるという理由で呼ばれている。-▲
- 赤ミュー - 名鉄2200系電車が、2000系ミュースカイと前面形状が同一の色違いであるため。なお、2200系は、今までの特急専用車と異なり、公式には本形式固有の愛称を持たない。-▲
- 赤ラベル - 東急8500系電車が、正面に赤帯を施して登場したことから、他のステンレス車と区別のためこう呼んでいた。当時、インスタントコーヒーのネスカフェ・ゴールドブレンドやスコッチウイスキーのジョニー・ウォーカーに「赤ラベル」というものがあったことから、そちらと掛けたようである。-マニア的には使っていましたがね
- アメロコ - アメリカ製の機関車(ロコモティブ)に対する愛称。
- アロハ特急 - 京阪1700系電車がデビューした当時、マンダリンオレンジとカーマインレッドのツートンカラーがアロハシャツを連想させることから名付けられた(出典:[1])。
- イカのお化け - 新幹線E4系のことで、ヘッドライトが飛び出ていることと、前から見たときにハイデッカーの部分がイカの頭に見えること、車体が白いことと、イカの足にあたる部分が見当たらないことから。
- 韋駄天 - 阪和電気鉄道のモヨ100形など。当時としてはかなりの高速で走ったため、その俊足ぶりを「韋駄天」になぞらえ、「韋駄天のモヨ」と呼ばれた。
- 一半(いちはん)電車 - 名鉄6000系電車が登場時に備えていた小型固定クロスシートの幅が狭く、2人掛け座席に通路側の人はたいてい半身をはみ出して座っていて実質1.5人掛けであった実態を、名古屋の飲食店でよく使われる1.5人前を表す「一半」になぞらえた蔑称。なお当初の狭い座席は1980年代末にはロングシート化され姿を消している。
- 一球さん - 都電6000形電車のことで、前照灯が一つのみであることと、「一休さん」、または野球アニメの「一球さん」を掛けている。-◎
- イノシシ機関車 - 静岡鉄道駿遠線のDB601ディーゼル機関車のこと。逆転器省略により、普段の運用では主として前進しかできない(バックギヤによる低速での後退は可)ことから。「蒙古の戦車」とも(ま行で後述)。
- いもむし - 名鉄3400系電車や東急デハ200形電車の形状が、「イモムシ」の姿に似た流線型であったから。塗装が緑色であったことも、そう呼ばれた要因とされている。名鉄5000系電車や小田急3000形電車(編成短縮後の「SSE」)も同様。3400系は塗装変更後は赤マムシとも呼ばれた。ずんぐりとした外観の251系を評して使われることもある。-名鉄関係◎
- インフレナンバー - 鉄道事業者で使用している車両番号の数字が大きくなり、10000を突破するような場合、「インフレーション」に例えてこのように呼ばれる。例として東武8000系電車の編成数が多くなり、末期の増備車が80000番台となった。
- 上田号 - 豊橋鉄道1800系電車1810F。モ1860・ク2810が上田電鉄から譲渡された車両であることから。-×(一部での呼称?)
- 歌を忘れた電車 - JR東日本E501系電車の5両付属編成や京急2100形電車の2165編成が機器更新によってドイツ・シーメンス社製のインバータから前者は東芝製、後者は東洋電機製造製のインバータに換装されたことによって発車時の独特の階調音が鳴らなくなったことから。シーメンス社製のインバータを搭載する編成を歌う電車と呼ぶことからの対比である。
- うなぎ - 新幹線500系電車の姿を称して。車体の塗装と断面形状がウナギを連想させることから呼ばれた愛称。円筒形の車体が続くことからロケットという表現も[2]。なお、フル規格新幹線とミニ新幹線に関する「ウナギではなくドジョウ」については、鉄道関係の俗称を参照。
- 馬面電車 - 車両限界の問題で車体幅が極端に狭く、前面がまるで「ウマの顔」のような姿となった電車のこと。花巻電鉄のデハ1形~5形電車(車幅わずか1.6m)や、福島交通飯坂東線の電車、名鉄モ600形電車、西鉄323形電車などが該当する。なお花巻電鉄のそれは、全体の形状から「ハーモニカ」とも呼ばれていた。立体的な形状から、N700系新幹線にも使われることがある。-花巻は◎のはず
- 海坊主 - 1953年(昭和28年)に登場したDD50形の一次形は、連結器下部まで伸びた面長な前面外板と、幅が狭く縦寸法が大きめの正面窓がもたらすのっぺりしたイメージから、当時のファンより海坊主と呼ばれた。あるいは大糸線で用いられたクモユニ81形が、湘南二枚窓の軽快な見た目とは対照的に、スカイブルー一色に塗られたため。茶坊主も同様。海坊主シリーズとしては新京成電鉄800形電車や更新後の東急旧3000系列などが挙げられる。-大糸線のクモユニ81は◎になるはず
- ウルトラマン電車 - 神戸電鉄3000系電車は、アルミ無地の車体に朱色のラインがあしらわれているが、それがウルトラマンに似ているとしてこう呼ばれている。また、JR北海道789系電車(特に1000番台)についても先頭の形がウルトラマンに似ているからこう呼ばれている。なお、小田急電鉄では向ヶ丘遊園のイベントに合わせて、向ヶ丘遊園モノレール線の車両前面にウルトラマンの顔を模した装飾をしたことがある[3]。-小田急は文献がありますが装飾をしたという話ですよね
- 似非パノラマカー - 「偽パノラマカー」とも。名鉄7000・7500系電車は、先頭車両に前面展望席を有していたため「パノラマカー」と呼ばれているが、同系の車体を持つ7300系は前面展望席がない上に足回りは吊り掛け駆動方式のAL車(間接自動制御車)だったことから、「パノラマカーのような、そうでない車両」という意味でこう揶揄された[4]。なお、7700系も前面展望席がなかったが、こちらは性能は7000系と同じだったため、「セミパノラマカー」と呼ばれていた。
- NSR - 名鉄5700系・5300系電車は公式な愛称を持たないが、登場時「新SR(車)」とPRされていたことから、新=Newを頭文字に代えてNSRとなった。またSRはSuper Romanceの略であるため、他にも「ニュースーパー」「スーパーロマンス」など様々な呼称が存在する。-×(蔑称?)
- エンコマン - 営団8000系電車が使用開始した当初、故障が多発したことから8つながりのエイトマンに掛けて呼ばれていた。
- おいらん車 - 旧式の建築限界測定車(オヤ31形など)のこと。測定のための棒が車体の回りに多数付いている様子を、おいらん(遊女)が簪(かんざし)を多数付けている様子に見立てたもの。なお新型車両ではレーザー光線で測定するので、おいらんのイメージはない。なお他には、名鉄100系電車の前頭形状が過剰装飾としてこう呼ばれることもある。-◎
- 陸蒸気 - 明治初期の蒸気機関車の俗称。蒸気船(蒸気)に対して陸を蒸気機関で走ることから。-◎
- おしどり方式 - 架線電圧の昇圧に対応した改造をする際に、昇圧前は各車単独の電動車として機能し、昇圧後には2両ユニットで機能するようにした方式。単独の電動車でありながら常にコンビを組んでいる状態を、常につがいで行動するイメージのあるオシドリに例えたもの。個々の車両の構造は簡易になるが、「おしどり」全体では複式構造の重装備となる。
- お化け電車 - 横須賀線で使用されていた国鉄32系電車の塗装試験車のこと。両前面・両側面がすべて異なる色に塗られ異様だったことからこう呼ばれた。
- オバQ - JR西日本の「フェスタ」(キハ58系改造ジョイフルトレイン)の前面が漫画『オバケのQ太郎』の主人公Q太郎に似ていることから。「フェスタ」は音声と可動式の唇で喋っているかのような演出をするギミックが備えられていたため地元の主婦や子どもからは「パクパクちゃん」とも呼ばれていた。
- 親子電車 - 路面電車車両において、電動車が付随車を牽引する編成の俗称。子連れの親のように見えたことから。
- オルゴール電車 - 小田急3000形SE車の愛称。装備されていたミュージックホーンのオルゴール調のメロディにちなむ。「ピポーの電車」「ピコポーンの電車」とも呼ばれた。
- 音階電車 - JR東日本E501系電車、あるいは京浜急行電鉄の2100形電車や新1000形に搭載されているシーメンス社製のVVVFインバータ制御装置および主電動機を搭載した電車の愛称。ドレミファインバータの類義語。このVVVFインバータ制御装置および主電動機は起動時や停止時に発せられる音階のような磁励音が出るように設定されているためこう呼ばれる。肝心の磁励音は変ロ長調音階でミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラーとなる。この電車自体が「歌う電車」と称されることもあり、またくるりのシングル「赤い電車」や、SUPER BELLZの「MOTOR MAN 京浜急行VVVF」の曲中にもこの作動音が収録、杉ちゃん&鉄平の『3vfエチュード』では楽曲モチーフとして使用されている。
か行
[編集]- 蚕 - 近鉄10000系電車(ビスタカーI世)の愛称。流線型の前面形状がカイコガの幼虫に似た雰囲気だったことから。「ブルドッグ」とも呼ばれた。一部には名鉄8800系パノラマDXについても、蚕や「モスラの幼虫」と呼ぶ者がいた。
- カイコ棚 - かつてB寝台で主流だった3段式寝台は幅が狭い上に高さも低く、身動きもままならない窮屈なものだったことから。なお2010年現在、3段式寝台を連結する定期列車はきたぐにのみとなっている。
- 骸骨テール - 1950年代前半までの電車に見られた、下部に配線を収納する角型の箱がついた円形の尾灯のこと。形状が頭蓋骨を連想させたため。
- 骸骨電車 - 小田急9000形電車の愛称。前面窓が窪んだ当時としては独特のスタイルが、頭蓋骨の眼窩を連想させたため。単に「ガイコツ」とも呼ばれる。
- 顔だけ銀電 - 名鉄100系電車は、前頭部のみにステンレス製の装飾を用いていることから、相互直通運転相手である地下鉄のステンレス車両(銀電)と対比してこう呼ばれる。以降名鉄では暫くの間、6500系やモ880形など前面にステンレス飾りを配したデザインの車両が続出した。名鉄に本当の銀電が登場するのは2002年のことである。
- カステラ - 東武7300系電車や7800系電車の利用者による通称。クリーム一色の車体に、黒い屋根の外観が、天面に焦げ目の付いた「カステラ」に見えることから。
- 片眼の妻 - 近鉄の前身の一つである参宮急行電鉄(参急)が製造した2200系電車のうち、トイレが設けられた車両はトイレの側妻となる面には、運転台が置かれた左側にしか窓が設けられなかったため。なお、「片眼」という表現は近年は障害者差別につながる好ましくない用語として扱われているが、ここでは差別的意図は全くない。ウィンク電車とも呼ばれた。
- ガタリンカー - 国鉄キハニ5000形気動車の事。「ガソリンカー」に「ガタガタ」をかけて揺れが激しい事を揶揄したもの。
- ガチャコン電車 - 近江鉄道の電車のことで、走行中に発する音から取られたもの。「ガチャガチャ」などとも呼ばれる。略して「ガチャ電」とも。
- ガチャピン ‐ JR東日本E231系500番台のこと。幅広車体に黄緑色のラインと独特のフロントマスクが子供向けテレビ番組「ポンキッキ」シリーズのキャラクター・ガチャピンを連想させることから。同様にJR東日本E331系電車はムックと呼ばれる。南海21000系電車も前面デザインが似ていることからから「ガチャピン」と呼ばれていた。
- カニパン - 国鉄20系客車のMG搭載電源車、カニ22形に搭載されているパンタグラフ。日本では珍しいパンタグラフ付客車であったため特にこう呼ばれた。牽引する機関車に取り付けられた非常用パンタグラフ降下スイッチを「カニパンスイッチ」と俗称した。
- カバ - キハ183系気動車の5200番台(ノースレインボーエクスプレス)の先頭部分が、カバに似ていることから名づけられた。また、鹿島鉄道DD901形ディーゼル機関車(元国鉄DD42形ディーゼル機関車)は丸みを帯びた茶色の車体と大きく口を開けたような前面グリルがカバを想起させることから、鹿島のカバさんと呼ばれていた。
- カフェ・オ・レ、カプチーノ - JR西日本における、113系や115系の体質改善工事車のカラーリングがコーヒー飲料の「カフェ・オ・レ」や「カプチーノ」を連想させるため。
- 歌舞伎 - 東京急行電鉄における7600系、7700系、8000系の内装更新車の通称。前面に入る赤帯のデザインが「歌舞伎役者」の隈取をイメージさせたことから。なお、「電車とバスの博物館」で販売している写真にも「歌舞伎電車」という説明書きがあり、現在では公式な愛称になっている。
- カブトガニ - 名鉄1000系電車の先頭車がハイデッカー展望室部分だけ車体断面が大きく、ややもすると頭でっかちでカブトガニのように見えることから付いた俗称。
- カブトムシ - 国鉄EF57形電気機関車の2号機以降が、車体からパンタグラフを突き出しており、ツノのように見えたことから。
- かぼちゃ、みかん - 「カボチャ」や「ミカン」のように緑とオレンジの2色で塗られた、いわゆる「湘南色」の鋼製電車に対する愛称。具体的には113系や165系など。なお「かぼちゃ」は、電車が緑と黄色の2色に塗られた新潟交通(1999年廃止)や富山地方鉄道14760形電車・10030形電車に対しても使用されている。
- 上沼垂色もどき - 「スーパービュー踊り子」ことJR東日本251系電車がリニューアルを受けた際に施された新塗色が、上沼垂運転区(現:新潟車両センター)に所属する485系電車と同様の配色となったことを皮肉って言う表現。
- カムイもどき - 2代目「成田エクスプレス」ことJR東日本E259系電車を前面から見た様子が「スーパーカムイ」ことJR北海道789系電車1000番台に似ていることから呼ばれる。どちらも空港アクセス列車である。
- 亀 - イタリア国鉄E444形電気機関車のこと。独特の丸みを帯びたスタイルをしていることから。側面には空飛ぶ亀のイラストがあり「スーパー亀」とも呼ばれる。または東武熊谷線で使用されたキハ2000のことで、こちらは「カメ」のようなフロントマスクで比較的のんびりと走っていたことから。
- カモ電 - 貨物電車(電動貨車)の略称。「貨電」とも呼ばれる。
- カモノハシ - 新幹線E4系電車や700系電車の前面が、「カモノハシ」のくちばしのようであったため。同様の理由で、「スリッパ」「アヒル」などとも呼ばれることがある。700系については「ムーミン」「クレヨンしんちゃん」「こまわり君」などと呼ばれたこともあった。
- ガラスのエース - 高性能の割に頻繁にトラブルが発生した国鉄DD54形ディーゼル機関車を皮肉表現したもの。同車はあまりのトラブルメーカーぶりに初号機投入後わずか13年で運用から撤退した。
- ガリガリ君 - かつてトミックスの鉄道模型で、国鉄193系電車が模型の線路を研磨するレールクリーニングカーとして発売されていたため、線路をガリガリと削ることから氷菓のガリガリ君に掛けたもの。また、営団8000系電車や東急8500系電車が、東急田園都市線用賀駅や梶が谷駅にて走行中にホームと接触する事故があったため、前出の国鉄193系とも掛けて「ホームをガリガリと削る電車」と揶揄したもの。
- 監獄電車 - 営団5000系・6000系・7000系・8000系や国鉄201系電車、新京成電鉄800形電車、名鉄6000系電車、大阪市交通局30系・60系など主として1960年代から1970年代に多く登場した、開扉時の手指引き込まれ対策により客用扉の窓が小さい通勤形電車のこと。縦寸法が通常の半分程度しかない閉塞的な窓がドアの上方に付いていることから。また、このような扉は監獄ドアと呼ばれている。営団を始め東急や新京成などでは在来車について監獄ドアへの交換が行われていた。新幹線電車も扉の窓が小さいが、こちらはこのような呼び方はほとんど為されない。
- キセル編成 - 1980年前後、山手線や京浜東北線でATC投入に伴い当時の国鉄103系電車のうち両端の先頭車両のみをATC対応の冷房付き新鋭車両に置き換え、中間車は従来の車両でかつしばらく冷房が取り付けられないまま存置されたため両端のみ新型で中間は旧型ということからキセルにたとえてこう称された。一方でATC非使用路線の103系は両端が初期車で中間が新鋭という編成が多く見られた。現在この方式で運用されている車両として都営10-300R形がある
- 喫茶店 - 阪神851形電車(類型の861形・891形も含む)の貫通路が全面ガラス張りとなっており、さながら当時の「喫茶店」の入り口のようだったことから。「理髪店」とされることもある。
- 木でできた電車 - 1970年代 - 1980年代ごろの東武鉄道で、ラッシュ時に新性能車に混じって運行されていた東武7300系電車・7800系電車が、沿線の学生にこう呼ばれることがあった。また「板張り電車」とも呼ばれた。これらは実際は内張り・屋根板のみが木製の半鋼製車であり、当時すでに東武鉄道で運用される外板・骨組みまで木製の木造車はなかった。
- 木とセメントで造った機関車 - 国鉄EF13形電気機関車のこと。戦時設計のため構造が粗悪なことを揶揄したもので、実際に代用資材として木材やセメントも使用されていた。
- キノコ - 国鉄オハ35系客車のうち戦後製造分のグループのこと。それまでの丸妻から半切妻へと設計変更されたため妻板の形状を形容してこう呼ばれた。「食パン」とも呼ばれた。
- キノコクーラー - 国鉄181系電車や481・483系及び485・489系電車の初期車、国鉄キハ80系気動車に備えられているAU12型冷房装置、ならびに貴賓車クロ157に備えられているAU11型冷房装置は、いずれもクーラーキセ(カバー)がキノコのかさのような形をしていることからこう呼ばれた。
- 木の電車 - 「木でできた電車」と同義だが、やはり1980年代まで残っていた名鉄や飯田線の半鋼製旧型電車はより簡潔にこう呼ばれていた。
- キハフ12、キハネフ14 - ディーゼル発電機を床下に装備したスハフ12、スハネフ14、スハネフ15に対して、これら騒音を発する客車を気動車に例え、揶揄したもの(気動車の形式には先頭に「キ」がつく)。ただし、実際に気動車との併結が行われた例や、付随車としてキサハ型式が付与された例もある。また、キハ52は、実際に寝台気動車のテストに使用されたことがある。
- 貴婦人 - 国鉄C57形蒸気機関車の愛称。ボイラーが細く優美なスタイルであることから。
- ギャング - 小田急が1938年に鉄道省から譲受したモハ51形(鉄道省モハ1形)木造電車は、故障が多くダイヤを乱す原因となったため、運用現場から、平和を乱す「ギャング」に例えられたもの。
- 旧京成 - 新京成の車両が、かつては、親会社の京成から譲渡された旧型車ばかりであったことから。
- キワモノ - 国鉄キワ90形気動車のこと。車輌記号の「キワ」と、気動貨車という珍奇な試作車であることから珍物を表現する一般俗語「キワモノ」をかけたもの。
- キューロク - 国鉄9600形蒸気機関車の愛称。
- 金魚、カナリア、ウグイス - 国鉄101系電車が初めて登場した際、茶色の地味な通勤電車ばかりであった国電(国鉄電車)の中にあって、色鮮やかなオレンジバーミリオンの塗色を「金魚」になぞらえたもの。命名は、丸の内で働くOL(当時はBGと呼ばれた)たちであったようである(通学の女子高生という説もあり)。続いて登場した山手線用のイエローは「カナリア」、山手線用国鉄103系電車のライトグリーンは「鶯」と命名されたが、こちらはカナリアイエローや鶯色といった色の名前とも一致するため、廃れてしまった「金魚」と異なり現在でも使われている。
- 金魚鉢 - 阪神国道線(1975年廃止)で使用されていた71形電車・91形電車・201形電車が、側面窓に上下方向へ長いガラスをはめていたこともあって、車内が素通しに見える「金魚鉢」のようないでたちとなったため。また、名鉄6500系・6800系のうち、1989年~1992年に製造されたグループも一部のファンからこのあだ名で呼ばれている。
- 金太郎の腹掛け - 国鉄80系電車や70系電車は2色に塗り分けられたが、前面の塗り分けラインを中心線に向かって曲線を描いて下げ(上げ)たことから、「金太郎の腹掛け」のような菱形ラインが形成されたのを形容したもの。前面非貫通2枚窓のいわゆる「湘南型前面」とセットで、地方私鉄にまで普及し、これと一体不可分の関係であった。当時茶色1色塗りであった、同様の前面を持つ電気機関車のEF58形では、銀色の帯を用いてこのラインを表したほどで、列車のスピード感を演出する要素の一つであった。
- 銀電-名鉄3300系・3150系が本線系の車両では初のステンレス車体を採用し、赤一色の一般車両の中でも特に目立つため、一部ファンからこう呼ばれている。現在ではこれらと同じ車体を持つ2代目5000系も含まれる。また名古屋市営地下鉄鶴舞線では、名鉄の車両が赤電であるのに対して地下鉄の車両が銀電と呼ばれる。京成のステンレス車両でも同様に称されている。
- 銀千-京急新1000形ステンレス車のこと。上記の「銀電」と同じ理由で、一部ファンからこう呼ばれている。4両編成の場合は4ステ(ヨンステ・フォーステ)などと呼ばれることもある。
- 銀胴 - 阪神の阪神なんば線・近鉄奈良線相互直通運転で使用される1000系・9000系のこと。阪神では急行系車両を赤胴車、普通系車両を青胴車というのと同じように上記の「銀電」と同じ理由で、一部ファンからこう呼ばれている。阪神ではこれらの車両についても急行系車両と区別されているため赤胴車とも呼ばれている。
- クマ電 - 大阪府都市開発(泉北高速鉄道)5000系電車5505編成「ハッピーベアル号」の俗称。大阪府立大型児童館ビッグバンイメージキャラクターのひとつで塗装の大半を占める「ベアル」がクマに似ていることからこう呼ばれている。
- グリーン車 - 東急、京王の旧型車両(初期の新性能電車を含む)のこと。緑一色の塗装であったため。国鉄(当時)の「グリーン車」とは反対にボロであるという皮肉。ただし、京王においては2010系電車引退時に記念切符等で「グリーン車両」と自ら呼称していた。また、かつて東急では5200系電車が4両しかないために、大井町線での5両編成時には緑色の5000系電車1両を中間に連結して走ったことから、その5000系車両を指して呼んでいたものでもある。
- くりまんじゅう-長野電鉄2000系のD編成の登場時の塗装がくりまんじゅうを思わせるマルーンとクリームのツートンカラーだったことからついたあだ名。
- クルクルパー - 蒸気機関車の煙突に装着する回転火の粉止めのこと。羽根がクルクル回ることから。火力も見栄えも落ちるため、乗務員からも鉄道ファンからも好ましくないものと思われて、この呼び名になったようである。また、踏切障害時に発光する回転形特殊信号発光機(JRや一部の私鉄に採用されているもの)も5つのランプが回るように順に発光するためクルクルパーと呼ばれる。なお、近年「クルクルパー」は差別的な好ましくない用語とされているが、ここでは差別的な意図はない。
- くるくる回る前照灯 - 名鉄7000系電車に装備されていた回転灯のことを滑稽味を持って呼んだもの。
- 黒鬼 - 名鉄1700系電車の前面形状。白色塗装を基調としていた1600系時代の優雅なイメージから一転して、黒塗り部分の多い厳めしいスタイルに変貌したことから。なまはげと呼ぶ向きもある。
- クロコダイル - 中央に運転台があり、前後に機械室が細長く突き出ている形状の電気機関車の愛称。後述する「凸電」の一種で、形状がワニに似ているためこう呼ばれた。日本には存在しなかった形式で、スイスやその周辺の国々で1920年代から製造された大型機関車の一部に使用された。もしくは、車体表面に特徴的な凹凸を持つ国鉄ED17形電気機関車の愛称。
- クワガタ - JR東日本E257系電車のクハE257形100番台とクハE256・257形500番台の前面のスタイルやするどい目の形が特徴になり鉄道ファンなどからクワガタまたは虫などとよばれた。
- ゲゲゲの鬼太郎 - 営団6000系電車の運転席側の窓が大きい前面スタイルが、漫画『ゲゲゲの鬼太郎』に登場する鬼太郎の隻眼の顔に似ていることからついた名前だったが、それほど普及はしなかった。
- ゲッパ - JR東日本EF65-1118号機のこと。数字の1は内部的・趣味的にゲ、8はパなどと発音することがあり、それを1118号機に当てはめるとゲゲゲッパとなるが、それを略したゲッパの愛称で呼ばれることがある。
- ゲサンサン - JR東日本EF81-133号機のこと。
- ゲロ電 - 定山渓鐡道2300形電車は、旧型電車の電気部品を流用しながら東急7000系電車に類似したコルゲートつき外板(ただし高張力鋼製)の美しい車体に更新されたが、北海道での冬季耐寒性重視のあまり、窓が開かない非冷房車という致命的欠陥設計であった。ことに夏季は気分が悪くなる乗客が続出し、そのため下駄電に引っ掛けて「ゲロ電」と呼ばれ、大いに嫌われた。実際に嘔吐用の袋まで常備されていたという。
- ゲンコツ - 485系200番台や183系など、従来の特急形電車が有していたボンネットを廃した先頭車を、「拳骨」のようだとして呼んだもの。また、フランス製電気機関車(フランス、ベルギー、オランダ、韓国等で使用)は前面窓が斜めに切り立った独特のいかついスタイルのため、同様に呼ばれる。なお、同様スタイルの北総7000形電車にも同じ愛称があるが、こちらは当時の北総開発鉄道自身が広報用資料で「ゲンコツ電車」を愛称として表記した公式のものである。
- 黄害列車 - かつてのトイレがタレ流しで、使用後の落下物が沿線の衛生面で問題となったことから。
- 交通局の白い悪魔 - 東京都交通局5300形電車は白基調のデザインが評価される一方、三菱電機製GTO素子VVVFインバータ音が非常にやかましく、また高速惰行時のWN平行カルダン駆動方式による共鳴音が非常にうるさいため、アニメ『魔法少女リリカルなのは』の主人公・高町なのはの俗称「管理局の白い悪魔」と事業者が交通局であることに掛けてこのように呼ばれる。なお、「管理局の白い悪魔」は機動戦士ガンダムにおけるガンダムの俗称「連邦の白い悪魔」を元にしている。都知事に因んで「石原車」と呼ばれることもある(導入当時の都知事は鈴木俊一)。
- ゴキブリ - EF58形お召し列車牽引指定機(60・61号機)が「ため色」に塗られていた上、通常のEF58に比べて飾り帯が長いことから、茶色で長いひげを持つ「ゴキブリ」に例えたもの[5]。欧風客車「サロンエクスプレス東京」など、茶色系の客車を牽引する場合は「ゴキブリ列車」とも呼ばれたが、同じ茶色の客車でもお召し列車牽引時にはこう呼ばれることはなかった。他に当時の国鉄72系電車等1950年代頃殆どの国鉄通勤形電車が茶色塗色であったためゴキブリ電車と揶揄していた。
- ご苦労さんよ - 国鉄9600形蒸気機関車の59634号機の愛称。なお、同機は九州鉄道記念館に保存されている。
- ゴサゴ - EF65形535号機の愛称。2008年3月30日で運用離脱。
- ゴットー - JR貨物EF510形電気機関車の愛称。
- ゴッパーサン - 国鉄583系電車の愛称。「ゴハサン」「ゴワサン」とも呼ばれる。
- ゴ(ー)ナナ - 国鉄EF57形電気機関車・東武5700系電車・名鉄5700系電車の愛称。
- ゴハチ - 国鉄EF58形電気機関車・国鉄キハ58系気動車の愛称。
- コンテナ電車 - 1980年代前半頃まで広島地区で運用された国鉄72系電車は、うぐいす色の車体にオレンジバーミリオンの前面警戒色となり、72系の無骨な前面もあって、当時の国鉄コンテナに外観が類似していたためコンテナ電車と呼ばれた。なお、本当にコンテナを輸送する貨物電車としてJR貨物M250系電車が実在する。
さ行
[編集]- サークルK - 東急田園都市線で運用される東急所属の車両のうち、東武鉄道の保安装置を装備していない編成、及びそれが限定して使用される東武乗り入れを含まない運用の俗称。同種編成の前面に貼られた円の中に"K"が書かれたシールが同名のコンビニエンスストアのロゴを連想させることによる。
- サニーカー - 近鉄12400系電車の愛称。現在は近鉄でも公式に使うことがあるが、もともとは川島令三が名づけた(と川島は自称している)もので、車内配色がサニートーンでまとめられていることから。
- サンパチ - 2001年から2008年にかけて西日本旅客鉄道の山陰本線・福知山線で運用されていた113系3800番台(800番台から改造されたグループ)の俗称。車両前面の車体色が暗めなのに対し前面に取り付けられている衝突対策強化板の色が黄色に青線、独特な形状とあまりに特徴的である事から、画像掲示板「おんぷちゃんねる」で発祥したあだ名。名前の由来は3800番台(サンパチ)から。また、この強化板の事をサンパチ板(サンパチボードとも)と呼ぶ事が多い。
- 三両電車 - 山陽電気鉄道の(3000系列)の事。山陽電鉄の一般呼称である「山陽電車」と掛けたもの。特に山陽の6両編成が乗り入れない阪急三宮駅でよく使われる。8両または10両編成で運用されている阪急神戸線からいきなり3両編成の山陽車両に乗り換える時に言われる蔑称。ちなみに山陽3000系列は4両編成の電車もある。
- 死運丸 - 5回も事故を起こし、特に5回目の事故で多くの死傷者を出した宇高連絡船の船舶「紫雲丸」の船名を皮肉ったもの。なお、船名の「紫雲」とは、高松市にある山の名前に因むが、死の直前に魂を迎えに来る仏様が乗る雲のことでもある。同船は5回目の事故後、「瀬戸丸」と改称され復旧したが、それ以後は無事故であったのは、異様ですらある(本当)。
- ジェットカー - 阪神電気鉄道の各駅停車専用車両の愛称。過去に存在した5201形の5201-5202はシルバージェットまたはジェットシルバーと呼ばれていた。
- シゴイチ - 国鉄C51形蒸気機関車の愛称。
- シゴキュー - 国鉄C59形蒸気機関車の愛称。
- シゴサン - 国鉄C53形蒸気機関車の愛称。
- シゴゴ - 国鉄C55形蒸気機関車の愛称。
- シゴナナ - 国鉄C57形蒸気機関車の愛称。
- シゴニ - 国鉄C52形蒸気機関車の愛称。
- シゴハチ - 国鉄C58形蒸気機関車の愛称。
- シゴマル - 国鉄C50形蒸気機関車の愛称。
- シゴヨン - 国鉄C54形蒸気機関車の愛称。
- シゴロク - 国鉄C56形蒸気機関車の愛称。
- 試作特急(車) - 名鉄の8800系「パノラマDX」は1000系「パノラマSuper」の、1600系(当初は「パノラマSuper」)は2000系「ミュースカイ」の其々試作車であったという結果論的見方に由来する呼称。
- しじゅうから電車、シジュウニニンノリ - かつて長野県にあった私鉄の布引電気鉄道の電車は乗車定員が42人乗りであったが、需要予測の誤りに加えて世界恐慌の影響もあり旅客が極端に少なく、「シジュウカラ(四十雀と始終空を掛ける)」・「しじゅう2人(=始終、運転士と車掌のみ)乗り」と揶揄され、早期に経営破綻した。なお「しじゅうから」は、同じ長野県にかつて存在した池田鉄道や上田丸子電鉄西丸子線に対しても、用いられることがあった(また他の県でも、一部で使用された実績がある)。
- 私鉄の103系 - 東武鉄道の東武8000系電車は、当時大量に存在した吊り掛け駆動方式の旧型電車を淘汰するため、私鉄としては異例の712両もの大量生産が行われた。このため、やはり国鉄において72系などの旧型車淘汰目的に、各線で大量に配備された103系電車と同様視され、「私鉄の103系」と呼ばれた。
- 死神 - 双頭連結器を装備したEF64形1030・1031・1032号機の俗称。JR東日本の電車などの廃車回送にたびたび用いられることから。
- 死に丸殺し - 安治川口駅構内で起きたガソリン動車脱線事故での被災車(最後尾)、「キハ42056」号の車番を皮肉ったもの。
- シャア専用車 - ボンネット型、非ボンネット型にかかわらず、九州旅客鉄道(JR九州)の485系電車は、同社発足後に多くがコーポレートカラーである赤色のソリッドカラー(一色塗り)へ塗色変更された。あげくの果てには、特急「みどり」までもが赤く塗られ、「赤いみどり」なる珍妙な列車が出現した。これらを称して、テレビアニメ『機動戦士ガンダム』の劇中において、登場人物「シャア・アズナブル」の乗機(ザク、ズゴック、ゲルググ等)が赤く塗られるという設定に引っ掛けて皮肉ったもの。EF65形電気機関車の1118号機も、大部分のEF65形が青色を基本色とした塗装の中で唯一赤い塗装のためこの呼称で呼ばれる場合もある。具体的な理由は同機はその車号から「ゲッパ」と呼ばれることが多いが、音感の悪さからこれを嫌うファンも少なくないという理由であるため。また、名古屋鉄道や京浜急行電鉄、遠州鉄道、岳南鉄道なども車両の多くが赤色塗色のため、同様のアダ名が生まれている。
- しゃくれMax - 新幹線E4系電車の通称で、前面デザインがアゴがしゃくれているように見えることからそれを皮肉ったもの。類義語として「猪木新幹線」「つぶれワニ」がある。新幹線E1系電車と区別するために使われる。
- ジュラ電 - 車体外板に戦後余剰となった航空機用ジュラルミンを張った国鉄63系電車試作車。技術的には腐食(電蝕)しやすい弱点があり失敗作であった。のちに全金属車体(普通鋼製)の試作車として車体更新された。
- 上州のシーラカンス - 上信電鉄デキ1形電気機関車が、製造から70年を超える西暦2000年代に入っても日本最古の現役電気機関車として活躍していたことから。
- ショートシート - 名鉄3500系電車はオールロングシート車両だが、駄目押しのラッシュ時対策として大部分の座席をドア横まで設置せず、立ち客スペースを大きく空けてある。実質着席数が少ない「短い座席」であることから。尚、後期に製造された車両はドア横に補助座席が設置されている。
- 消防電車 - 京成3000形電車 (初代)など京成赤電車両は1980年にファイアーオレンジベースへ変更された際車体のほとんどが赤い塗色となったため消防車の塗色にたとえてこのように称された。
- 食パン - 昼夜兼用特急車の583系電車を、近郊化・短編成化した419系・715系電車は、中間車を改造してできた先頭車が種車そのままの大断面の切妻形となったため、その形状から「食パン」と見立てられた。この言葉自体は、国鉄63系電車が切妻形の車体で製作されて以来のもので、同形状の車体を持つ国鉄通勤形電車を指していうことがある。また、戦後製造分の国鉄35系客車も妻板の形状からこう呼ばれた。他に西武451系電車やJR東日本701系電車などの切妻形の車両でも食パン形と言われたことがある。
- シルバーカー - 大阪市交通局の地下鉄車両で、4ドアのステンレスカー・アルミカーでの名称である。この名称は各駅の乗車位置表示に使用されていたが、現在は使われていない。
- 白い恋人たち - 京成3500形電車の俗称。京成初のステンレス車体を採用しまた新製時より冷房を装備していたため車体色とあわせ夏期にこのように呼ばれていた。
- シロクイチ - 国鉄C61形蒸気機関車の愛称。
- シロクニ - 国鉄C62形蒸気機関車の愛称。
- シロクマル - 国鉄C60形蒸気機関車の愛称。
- 人工頭脳(電車) - 阪急2000系電車は世界初の定速運転制御を実現、「人工頭脳電車」(または「オートカー」とも)と呼ばれた。だが、600Vから1500Vへの昇圧時に一般的な抵抗制御に改造され、定速運転機能はなくなってしまった。
- 人工バケットシート - 元の造りはバケットシートではないのに、一部の座席の座面が人間の体型に合わせて凹んている、俗に言う屁垂った状態。名鉄6000系電車など、ラッシュ時の旅客集中率が高い、つまり閑散時は少数の乗客がロングシートの端にしか座らない車両によく見られる現象。回転式を除いたクロスシートの場合は窓側の席がこうなりやすい。人工~の他に自然、天然などを付けて呼ばれることもある。
- 新鮮 - 京浜急行電鉄の新1000形を略したもの。
- シンデレラ65 - 国鉄EF65形電気機関車0番台(77 - 84号機)がブルートレイン増発のために500番台P型(534 - 542号機)に改造されたことが、目立たない中速貨物牽引機から花形である特急牽引機に転身したことから、義姉にひどい扱いを受けていたが王子から求婚をされたシンデレラになぞらえたことから。[6]
- スコップ - 新幹線300系電車は前頭先端がスコップを伏せた形に見えることから、こう呼ばれることがある。
- スズメバチ - 近鉄22000系・16400系・22600系・16600系の俗称。丸みを帯びた前面の黄色塗装に窓周りの黒色塗装がスズメバチの顔を連想させることから。また阪神1000系や東武50000系列 も一部ではこう呼ばれる場合もある。
- ステンプラカー - 京王3000系電車はオールステンレス車両だが、前面上半分の色付きの部分にFRPを採用したことからこう呼ばれた。ステンプラとはステンレスとプラスチックを組み合わせた造語。ただし現在京王に残る車両は更新改造の際にFRP部分が普通鋼に変更されており、現存する「ステンプラカー」は各地方私鉄に譲渡された非更新の初期車のみである。
- スネ夫 - 台湾鉄路管理局EMU700型電車の俗称。先頭車の前面形状が『ドラえもん』の登場人物であるスネ夫の口元と似ているため、台湾の鉄道ファンから現地語でスネ夫を意味する「小夫」「阿福」と呼ばれている。
- スワローエンジェル - 国鉄C62形蒸気機関車2号機の愛称。デフレクタ(除煙板)につばめマークがあることから。
- セコミュー - 名鉄1700 - 2300系電車のこと。同編成の特別車である1700系が、用途廃止となった1600系3両編成のうち2両を流用した「中古車」であることから。尚、同社の2200系列は前面形状が2000系ミュースカイと色違いであることから、「赤ミュー」「ミュースカイもどき」と呼ばれることがある。
- 戦闘機 - 500系新幹線の先頭部が円錐形で、運転台部分が「戦闘機」のキャノピーの形状になっていることから。なお、JR西日本やマスコミからは、先頭車のロングノーズがカワセミの嘴に似ていることから「カワセミ」と呼ばれることがある。
- 装甲車 - 国鉄キハ183系気動車のうち、スラントノーズの前面をもつ基本番台車に付けられた俗称。直線的な前頭形状が装甲車を連想させることから。また新京阪鉄道P-6形電車も、重厚な外観からこのようなあだ名がついた。
- 遭難電車 - 国鉄80系電車のこと。登場して間もない頃故障が相次いだことを、同車に付けられた愛称「湘南電車」をもじって揶揄したもの。
- その子 - JR東海313系電車、JR東日本215系電車の前頭部が白色塗装であることから、「美白の女王」鈴木その子にちなんだ呼び名。京王7000系電車(一部は新製当初から)、西武6000系電車、神戸電鉄3000系電車(3006号)についても更新時に白色塗りとなったため同様の呼称をされることがある。また313系電車は、テレビ番組『志村けんのバカ殿様』の志村けん扮する、顔面が白粉の殿様になぞらえて、バカ殿と呼ばれる場合もある。
た行
[編集]- ターボくん - 京成3600形電車のうち、編成組み換えによる余剰車両を電動車化したもの(3668F)。最近では、新造された車両のけん引にも使用されている。
- タイガの太鼓 - ソビエト連邦時代に製造されたディーゼル機関車のこと。騒音が大きいことを揶揄したもの。
- ダイヤモンドカット - 東急7200系電車及びそれを改造した東急7600系電車のこと。くの字型の折妻前面デザインがダイヤモンドを連想させたため。
- 宝の持ち腐れ - 名鉄7500系電車が、持ち前の高速性能を最期まで生かしきれなかった様を惜しむ呼称。ただしその走りっぷりは、現在も機器を流用した1030系などで体感することができる。また、名鉄1600系電車が有していた前面貫通幌が、国府駅の分岐通過時に起きたトラブルによって長らく使用されていなかったことについてもこの言葉が使われた。
- タヌキ - 新京成電鉄8000形電車の愛称。前面の塗りわけが「タヌキ」に類似していることに由来する。車庫が鎌ヶ谷市の「くぬぎ山駅」に存在することから「くぬぎ山のタヌキ」または沿線の習志野原から「習志野のタヌキ」と呼ばれることもある。
- たまご - 名鉄5000系電車 (初代)の愛称。モノコックの丸い前面形状から。同系のうち特に前面の2枚窓が黒Hゴム支持のものは「眼鏡電車」とも呼ばれた。西ドイツ国鉄103型電気機関車もその形状から「たまご」と呼ばれたこともあった。
- タラコ - キハ40系など、1970年代後半以降に「首都圏色」といわれる朱色5号一色に塗られた気動車のことで、タラコのような色であったことからこう呼ばれた。退色した状態は「焼タラコ」とも呼ばれることがある。国鉄末期からJR初期にかけてほとんどが別の地域カラーに塗り替えられ、急速に姿を消してしまった。その不評ぶりがこんなところからもうかがうことができる。ところが、2010年に至り、不況や高速道路料金の値下げおよび無料化などで左前に陥ったJR西日本が塗装の合理化のため車体塗装の単色化の方針を打ち出し、この色が気動車の標準色とされてしまった。後述の末期色(まっきいろ)も参照のこと。
- だるま - 台車などの下回りを取り外されて地面に直接置かれている廃車体のこと。手足(=台車)がないことから。あるいは京急800形電車の愛称。前面デザインと赤白の塗装が「だるま」に似ていることから。なお京急2000形電車には当初、「だるまのお兄さん」という愛称があった。
- 団塊の電車 - かつて国鉄ではコストの問題などで地域ごとの事情を余り考慮せず、同一形式の車両を全国各線へ投入する傾向があったが、その方針に基づいて大量に製作された103系や113系などを「団塊の世代」と引っ掛けて皮肉ったもの。
- 団子鼻 - 0系新幹線および基本番台の200系新幹線の特徴である先端(連結器カバー)部から。「ひらけ!ポンキッキ」の中で流れた「そらとぶさんりんしゃ」でも、この表現が使用されている(試作車および初期の0系についての、半透明材料と内部の光源による「光前頭」という説明から、早々に廃止されたにもかかわらずこの部分は「光前頭」とよく呼ばれる)。
- タンコロ - 江ノ島電鉄100形電車の俗称。晩年、1両単位(単行)で使用されたためにこのように称された。また名鉄モ800形(初代)の両運転台車も、主に乗務員の間でこのように呼ばれていた。
- ダンプキラー - 名鉄7000系電車の俗称。自動車事故に備えて前面に強力な油圧ダンパーを装備していたため、実際に踏み切りで故障していたダンプカーを跳ね飛ばしたことから。
- 地下席 - 2階建て車両の1階席のこと。1階席は乗車後に階段を降りることになるため、ホーム高さを1階とした呼び方である。窓があることから「半地下席」とも呼ばれる。なお、2階建てでない車両が「平屋車」と呼ばれることから、2階建て車両の車端部の平屋部分については「平屋席」と呼ばれることが多い。
- チクビーム - 下関車両センターなどで前照灯が大型白熱灯からシールドビームに改造された際、その特異な取り付け方法から大型白熱灯の枠を乳房に例え、シールドビームライトをチクビームと呼ぶ。また、チクビーム化された車両に広島更新色の車両が存在し、この場合は「黒チクビ」と呼ばれることが多い。さらにチクビーム化された車両に中国地方の新塗装、濃黄色(末期色(まっきいろ)と揶揄される。後述)の車両も存在し、こちらは「黄チクビ」と呼ばれることが多い。大型白熱灯の枠の少し奥にシールドビーム前照灯をはめ込んだ結果、乳首が陥没しているように見えることから「陥没チクビーム」と呼ばれる車両もJR東日本の豊田車両センターに所属する115系訓練車に存在する。過去にはこのタイプと少し外観が違うタイプのもの[7]がJR西日本の113系にも存在し、さらには103系のブタ鼻シールドビーム前照灯を大型白熱灯の枠にはめ込んだ車両[8]もJR西日本の113系に存在したが、現在は全て廃車になっていて現存しない。
- 茶坊主 - 京阪神地区で運行された70系電車が、本来2色の塗り分けであったものが茶色の一色塗りとなったため、前面のおでこの広さが目立つ、のっぺりとしたインパクトの強い姿となったことを称して。「茶饅頭」とも呼ばれる。後に登場した同様の前面を持ち、大糸線でスカイブルー一色に塗られたクモユニ81形は、前述した通り「海坊主」と呼ばれた。
- チョコ電 - 江ノ島電鉄300形電車等の旧塗色で、茶色とクリーム色のツートンカラーであったことからチョコレートにたとえてこのように称された。
- チョコレートパフェ - 阪急6300系電車が幕板から上をアイボリーに塗装して登場したので、チョコレートの上に乗せた生クリームを連想させたことから。なお、その後この塗り分けは他形式にも波及している。なお、京都線に新しく配備された9300系は、屋根上の冷房室外機を隠すように車体全通のカバーが付いており、そのカバーもアイボリーに塗装されているところから「(チョコパフェ)大盛り」とも呼ばれる。
- 朕車(ちんしゃ) - お召し列車もしくは、それに用いられる専用車両の不謹慎な呼称。
- チンチン電車 - 路面電車のことで、車掌が停留所において鳴らす電鈴の音からとったもの。なお現在、路面電車でこの電鈴が聞けるのは、イベント用を除けば都電荒川線と阪堺電気軌道阪堺線・上町線のみとなっている。「路面電車#「チンチン電車」という通称」も参照
- 墜落インバータ - JR東日本E231系近郊タイプに搭載されている日立製2レベルIGBT-VVVFインバータ装置の俗称。起動時に変調音が一旦低くなるためこう呼ばれている(逆に減速時には変調音が徐々に上がる)。
- 通勤電車(三池鉄道) - 三池鉄道で、作業員の通勤用として用いられた客車列車のこと。路線は電化されており、国鉄63系電車に酷似した客車を使用したため「電車」と呼ばれた。
- 痛勤(形)電車 - 通勤電車、通勤形電車に対して、混雑がひどいという意味合いで付けたもの。「通勤」の「通」を偏違いにして掛け、ドーナツ化現象などで片道2時間以上の遠距離通勤が増加し、通勤時間帯の混雑が遠距離まで広がったことで、長時間の通勤だけで体力を消耗することを皮肉ったものでもある。
- デーテン - 国鉄DE10形ディーゼル機関車の愛称。DE「デー」、10を「テン」と読み組み合わせたものである。
- デカ目、デメキン - 国鉄113系・115系・153系・157系・165系・457系などに見られる先頭車のように大型のレンズを用いた白熱バルブ式の前照灯を装備した車両が正面から見ると大きく突出した目(眼)のように見えることから付けられた。しかし近年ではこれらの各車両は一部を除き整備性を軽減する理由で順次小型のレンズを用いたシールドビーム式の前照灯に置き換えられている。また、上記の理由どおり「デメキン」と呼ばれる場合もある。
- デゴイチ、デコイチ - 国鉄D51形蒸気機関車の愛称。元来は「デコイチ(凸一)」で、一説には標準型の正面上部に給水暖め器が付けられており、これが人の顔のおでこにあたる部分に「一」の字が入っているように見えるため付けられたが、後に「ディーごじゅういち」の略称と誤解され「デゴイチ」の名称が広まった。機関車に付けられた愛称としては最も有名であり、蒸気機関車の代名詞にもなった。
- デコニ - 国鉄D52形蒸気機関車の愛称。
- デコマル - 国鉄D50形蒸気機関車の愛称。
- 鉄仮面 -南海電気鉄道の特急「ラピート」に使用される50000系電車のあだ名。また、名鉄6000系列のうち、1984年~1988年に製造された車両もその前面形状から、こう呼ばれる。また、西武5000系電車もこのあだ名をつけられていた。前面Hゴム劣化を防ぐための金属押さえ・金属支持を施工したJR西日本に所属する103系電車や、前面強化工事を施行したJR東日本のクハ111などのステンレス無塗装・帯テープ処理で出場した車両を指すこともある。
- 鉄人28号 - 前述した南海50000系電車の俗称。色や形がアニメ「鉄人28号」に登場するロボット「鉄人28号」を髣髴とさせるため。
- 鉄板焼き電車 - 国鉄103系電車1000番台で、千代田線内では発電ブレーキによる大量の発熱を地下線内に吹き上げた上、地下線内で抵抗器の冷却が充分できずに電車の床に抵抗器から発生した熱が伝わり、車内が異常なまでの暑さになったため、こう呼ばれるようになった。「走る電熱器」とも呼ばれたことがある。常磐緩行線#複々線化の沿革と問題も参照。現在では地下鉄に乗り入れる発電ブレーキ車両は数例しかなく、中でも暑さが目立つのは名鉄100系電車(にも関わらずローレル賞受賞車である)の一部程度となった。
- デデゴイチ - 国鉄DD51形ディーゼル機関車のこと。「デラックスD51(デラックスデゴイチ)」とも。これが投入されることは蒸気機関車が駆逐されるのと同義であったため、当時のSLファンから怨念と皮肉を込めて付けられたもの。デデゴイとも略される。
- デフレナンバー - 高松琴平電気鉄道の幾つかの形式のように、形式数字より車両番号の桁数が少ないこと。また、遠州鉄道のモハ30形・クハ80形のように、途中から増備されるごとに車番が若い数字になっていったような場合にも、この表現が使われる。
- デラ - 東武1720系電車はデラックスロマンスカーと称されていたがこの略称としてデラと称された。
- デラックスロングシート - 「パノラマDX(デラックス)」こと名鉄8800系電車の1次車にあった「サロン席」とは、実はソファ風のロングシートであったことを皮肉った呼び名。のちに7000・7700系白帯車のロングシートも同様のものに交換された。大元の8800系の方は2次車ではコンパートメント席に変更され、そのうちの1本は更に後年1次車と同様に改造された。とはいえ、大正時代までは、スペースを広く使えることから、優等車の座席はロングシートが主流であった。
- デロクイチ - 国鉄D61形蒸気機関車の愛称。
- デロクニ - 国鉄D62形蒸気機関車の愛称。
- デロクマル - 国鉄D60形蒸気機関車の愛称。
- 電関 - 電気機関車の略称。狭義ではニューヨーク・セントラル鉄道のS形電気機関車を指す。同形式のデザインがOゲージ鉄道模型の自由形電気機関車(いわゆる「電関」)によく使用されたことから。
- 電気釜 - 583系電車や485系電車の先頭車のうち、ボンネット(クハ481形0・100番台、クハ489形0・500番台)のものを除く先頭車を1970年代当時の「電気釜」に見立てたことで付いたもの。
- 電気炊飯器 - 681系電車や683系電車の呼称。先頭車の前面形状が1990年代以降の「電気炊飯器」に似ていることから。
- ドケヨホーン - 名鉄7000系電車(パノラマカー)や2000系電車(ミュースカイ)などで流されるミュージックホーンの「ミ・ド#・ラ ミ・ド#・ラ ミ・ド#・ミ・ラ~」というメロディに、子供たちが「どけよ どけよ どけどけ~」などと勝手に歌詞を付けたことから。また、かつて犬山橋が併用橋だったときにミュージックホーンを流しながら車に向けて「どけよ」と言うように走っていたから。
- ドッグノーズ電車 - オランダ鉄道(オランダ国鉄)Mat'64型電車の愛称。流線形の前面スタイルが犬の鼻のように見えることから。
- 凸電 - 中央に運転台があり、前後に機械室が突き出ている形状の電気機関車のこと。横から見ると「凸」に見えるためこう呼ばれる。
- ドレミファインバータ・ドレミカー - JR東日本E501系電車、あるいは京浜急行電鉄の2100形電車や新1000形に搭載されているシーメンス社製のVVVFインバータ制御装置および主電動機の愛称。音階電車の類義語。このVVVFインバータ制御装置および主電動機は起動時や停止時に発せられる音階のような音が出るように設定されているためこう呼ばれる(実際には変ロ長調音階でミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラーとなるが)。この電車自体が「歌う電車」と称されることもあり、またくるりのシングル「赤い電車」やSUPER BELLZの「MOTOR MAN 京浜急行VVVF」の曲中にもこの作動音が収録,杉ちゃん&鉄平のアルバム「電クラ」の「3VFエチュード」では楽曲モチーフとして演奏している。
- トングリ - 韓国鉄道公社5000系電車といった韓国の鉄道車両の一部に対する愛称。
な行
[編集]- 流し台 - ステンレス車両の、鋼製車に対する俗称。尚、東急では弁当箱などという俗称もある。
- ナナゴー - ED75形電気機関車や名鉄7500系の愛称。モーターバイクに準えてナナハンとも呼ばれる。
- ナナロク - ED76形電気機関車の愛称。
- なまず - 名鉄850系電車の愛称。流線型の前頭部の幕板に「ナマズ」を思わせる線(ヒゲ)が描かれていたことから。塗装変更後は赤ナマズと呼ばれた。
- なめくじ - D51形蒸気機関車のうち、初期に生産された95両は屋根上覆いが煙突から給水温め器、ドームまでを覆う長大なものであったことから、その形状を「ナメクジ」に見立てた。この覆いを運転室の所まで延長した22・23号機は、「スーパーなめくじ」・「大なめくじ」などと呼ばれた。なお、近鉄の通勤形電車などで採用されている冷房装置の連続形カバーもまた「なめくじ」と呼ばれることがある。
- 難解電車 - 戦前の南海電気鉄道の車両形式が複雑であったことから。「南海電車(南海)」と「よくわからない」という意味の「難解」をかけたもの。最近では関西私鉄が国鉄時代から対抗している「上質感のある車両作り」に反して唯一走ルンですと言われる関東タイプの車両を導入した事により、従来の流れに反して関西私鉄のコンセプトに反抗した事からもこう呼ばれる。
- ニセクーラー - 東急8000系・8500系電車に冷房準備車が登場した時、屋根上にクーラーキセ(カバー)があるのに、実際には中身がなかったことから、「冷房車のように見えるが実は非冷房車」ということでこのように呼ばれていた。「空(くう)ラー車」「0(れい)房車」とも呼ばれた。
- ニセスチール車、ニセスチールカー - 名鉄モ520形などの、木造車の外側に鋼板を張り付けただけの簡易鋼体化車が、「鋼製車のように見えるが実は木造車」ということでこのように呼ばれていた。また、名古屋市交通局3000形電車や営団5000系電車、国鉄EF81形電気機関車300番台等のように、外板にステンレスを使用し、骨組みに普通鋼を使用した車両は「ニセステンレス車」と呼ばれる。
- 偽パノラマスーパー- 名鉄1600系はパノラマスーパーを名乗ってはいたものの、展望席を持たず、更に名鉄1000系電車とのブレーキ方式の違いで併結運用が出来ない事からこのように呼ばれた。現在1600系は制御車のク1600形が廃車され、残った2形式(モ1700形、サ1650形)は2300系4両との混結で一部特別車の6両編成を組んでいる。
- ニットー - JR貨物EF210形電気機関車の愛称。
- ニモ電 - 荷物電車の略称。「荷電」とも呼ばれる。
- ネコ - 小田急2200形電車は傾斜のない正面2枚窓で、「猫」の顔を連想させたことから。特に青帯塗装の頃は、帯が髭に似ていることから、いっそう猫に近い風貌だった。
- ネコバス - インドネシアのKRLジャボタベックに譲渡された都営6000系電車のうち、事故で前面を破損し、非貫通の正面2枚窓として復旧された6151F編成の俗称。なお、公式には"Si Jantan"もしくは"Djoko Lelono 2"という愛称が付与されている模様[9]。
- 猫ひげ - 東武5700系電車のA編成は正面2枚窓で登場したが、ヘッドマークが丸型に翼状の飾り付だったため、猫の顔を連想させたことから。国鉄キハ82系気動車や国鉄キハ181系気動車の前面の塗色塗り分けでも同じ俗称が使われた。
- 猫耳 - 新幹線E954形電車、新幹線E955形電車の空力ブレーキ(空気抵抗増加装置)の通称で、ネコとヒトをあわせたような架空の生物の耳である「猫耳」に類似していることから。また、車両に対して「猫耳新幹線」と呼ぶ用法もある。同形はこの猫耳ゆえに萌え擬人化の対象となり、フィギュア「ファステックたん」が発売されている。ちなみに、東京メトロのシンボルマーク「ハートM」もその形状が類似していることからこう呼ばれることがある。
- のっぺらぼう - 相鉄11000系電車の俗称。相鉄10000系電車では灯火類が下部配置だったが、本系列では上部配置とされたため、表記類以外に何も無くすっきりした前面デザインが妖怪の「のっぺらぼう」を連想させることから。
は行
[編集]- パーイチ - 国鉄EF81形電気機関車の愛称。
- パイパイ - 国鉄EF81形電気機関車の81号機のこと。もとお召し列車牽引機である。
- 廃車復活 - 一旦廃車された車両が解体されずに、後に復元され車籍を復活することを敗者復活になぞらえたもの。
- バカ殿 - その子を参照。
- 白帯車 - 名鉄7000系電車・名鉄7700系電車の内の特急専用車改造され白帯を巻いた車両。読み方はかつて東武1700系がそう呼ばれていたことから「はくたいしゃ」が主流であるが、「しろおびしゃ」の呼称も地元のファンがよく用いており間違いではない。戦前は一等車の目印であった。
- 爆弾ドア - 営団6000系・7000系・8000系電車(前期車)・阪急電鉄の大半の電車などに使用されているタイプのドアが開扉時に「ドンッ」という大きな音を出すことから。他にも、E531系などのリニア式ドアエンジン搭載車でも開閉時に大きな音がするためこう呼ばれることがある。また、開閉時のドアのスピードの速さから、「弾丸ドア」と呼ばれることも。逆に、閉扉時に戸先から「ドンッ」と音を立てながらぶつかるように閉まるタイプのドアは「ギロチンドア」(代表例・国鉄101系電車)と揶揄されることがある。アルミハニカム構造の扉本体と、座席の下にあるドアエンジンから延びる腕木の急激な動きからこのような音が生じる。
- ハゲ電車 - 新京成電鉄800形電車の前面デザインが、ハゲているように見えることからそれを比喩したもの。また、同様にオデコが広いデザイン(カラーリング)である国鉄165系電車や営団3000系電車などを比喩する通称として使われることがある。
- 走るホテル - 20系客車が製造されたとき、当時としてはホテル並みの設備を誇っていたことから付いた愛称。「動くホテル」とも。
- 走るラブホテル - バブル時代に「夢空間」「トワイライトエクスプレス」などの豪華寝台列車が出現した際、これらの車両、特に車端部に設けられたA寝台「スイート」などの成金趣味な内装を、前述の「走るホテル」をもじって皮肉ったもの。近年では、バブル崩壊後の1999年にデビューした、客室全てがスイートをはじめとする2人用A寝台個室で構成される「カシオペア」を指すことが多い。
- 走ルンです - 209系・E501系・701系をはじめとする、JR東日本になってから設計された一般形電車のコンセプトが「価格半分・重量半分・寿命半分」であったことから、寿命半分の所が「13年後に廃車を検討する」が「10年程度で廃車する」または「メンテナンス不要の使い捨て電車」と報道されたため、富士フイルムのレンズ付きフィルム(使いきりカメラ)「写ルンです」に引っ掛けて揶揄したもの。ちなみに京浜東北線・根岸線用の209系は1993年に量産車が登場し、2010年に営業運転を終了し、制御車と電動車の多くは2000番台・2100番台として千葉支社管内各線、また南武線用の2200番台へ転用された。よって京浜東北線用の0番台系統の余剰となったサハ(付随車)と南武線用0系の一部のみの少数廃車(廃車と付くが実際は1編成が廃車される訳ではなく、前述のように転用される場合も含む=除籍の上で改番)である為、使い捨てのニュアンスは間違いと言う事になる(ただしサハ(付随車)に限定すればある意味で間違ってはいない事になる。因みにE231系の場合、事情により余剰となった中央総武緩行線用0番台と山手線用500番台に組み込まれていたE230が廃車となっており、製造から10年~5年で廃車になった)。「使い捨て電車」「使い切り電車」、と呼ばれる。ときに、通勤・近郊電車の標準仕様ガイドラインに基づいた他事業者の車両までも、「○○(社名)版走ルンです」と呼ばれることがある。
- バス - 125系やキハ120形など、両運転台車の走る様や内装を、輸送機関の「バス」に例えたもの。特に後者は当初トイレが無く(現在は全車設置済)、バス用のドアと冷房装置を使っていることなどからバスの様相を呈している。なお、実際にバスの部品を多用製造された気動車もあり、これは「レールバス」と呼ばれる。また、山鹿温泉鉄道では、実際にボンネットバスの車体に鉄道の走行機器を組み合わせた車両を運行していたことがある。また気動車版走ルンですと呼ばれることがある。
- バス窓 - 小型の鉄道車両によく使用されていた、上段Hゴム固定式2段側面窓のこと。路線バスでかつて同様の構造の窓が使用されていたことから、こう呼ばれるようになった。国鉄キハ10系気動車、江ノ島電鉄300形電車305F編成などに見られる。
- ハチロク - 国鉄8620形蒸気機関車の愛称。
- パック - JR東日本に継承され、数多のイベント列車に使用されたEF58形電気機関車89号機の愛称。現在は鉄道博物館に保存中。
- バッタ - 札幌市交通局2000形電車、名鉄2000系電車など。その前面形状がバッタの頭のように見えることから。
- バッテラ - 新幹線N700系電車が、直立した側面に屋根のRが少ない真四角に近い断面に加え、全周ホロを採用しているため、押し寿司のバッテラのように見えることから。
- 派手車 - 東急7200系事業用車(検測車)の愛称。シンプルな外観が多い東急の車両において、黄・赤・青の3色を使用した派手な外観から。
- ハト胸 - 国鉄ED72・ED73形電気機関車の「く」の字形になった前面形状のこと。
- ハードサス - 名鉄5300系電車は初代5000系などから一部の機器を流用して製造されたが、当初は台車も全て流用品のコイルバネ台車であったため、完全新造車の5700系と比較して乗り心地の格差が大きかった。これを自動車、特に硬い足回り(=ハードサス)が売り物であったスポーツカーに準える者もいた。
- パノラマカー- 狭義では名鉄7000系電車、名鉄7500系電車の愛称。広義では名鉄1000系電車や名鉄8800系電車などを含む場合もある。英語表記を読まなければこれらは全て「パノラマ」である。元々は非公式の愛称であったが、後には公式的にも使用され、現在では名鉄の登録商標にもなっている。
- バブルカー - 俗にバブル景気と称される、1985年~1990年および1990年代前半に企画された車両が、関東を中心に209系以降のローコスト電車に席巻された90年代後半以降の世相から見て贅沢な内装や高価格な構造・素材(または料金が高価な設備)で作られているとしてやっかんだ語。例を挙げれば国鉄205系電車、国鉄211系電車、国鉄24系夢空間、JR東日本251系電車、JR東海371系電車および85系気動車、JR西日本「トワイライトエクスプレス」、JR西日本221系電車、JR九州811系電車、東武100系電車、小田急10000形電車、名鉄1000系電車、近鉄21000系電車、営団9000系電車、06系電車および07系電車、東京都交通局5300形電車および12-000形電車(初期型)、伊豆急行2100系電車などが該当する。これらのなかにはその後の車両新造をローコスト路線へ転換した企業もある。
- バラクリ - バラストクリーナーの略称。
- バラック建ての機関車 - 国鉄D52形蒸気機関車のこと。戦時設計のため造りが粗悪なことを揶揄したもの。
- バラック建ての電車 - 63系電車のこと。理由は上記のD52形蒸気機関車と同様。
- 半壊電車 - 阪堺電気軌道の旧型車を揶揄した表現。
- パンダ - 105系(103系改造車の一部を除く)、107系、119系の前面の窓周りが黒いことから、動物の「パンダ」に見立てたもの。なお、103系1500番台も同様の前面を持つが、登場時は前面の窓周りが白かったため、こう呼ばれることはない。また、JR貨物所属のED75の試験塗装車である122・126・1004・1005号機も窓周りが黒いことからこう呼ばれた。
- パンダーバード - 鉄道ジャーナル2001年6月号で松本典久が 特急「サンダーバード」に用いられる683系0番台のライトは、「ヘッドライトをつけると珍獣パンダのようである」と誌面上で発表。その後、山口よしのぶの漫画『名物!たびてつ友の会』会報92にて登場人物の斉藤千絵が「パンダーバード」と言ったことで一般化した。なお、松本典久は、『名物!たびてつ友の会』の顧問を受け持っている。だが、ヤングアニマル嵐にて掲載されたのが2001年4月上旬。一方、松本典久の取材日は2001年3月9日となっており、漫画の製作時間も考慮すると取材日が極めて近いことが推測でき、山口よしのぶが名付け親の可能性もある。
- バンドマン - 阪神電気鉄道の601形・801形・831形電車の俗称。運転機器を貫通扉の左右に設けたことから、列車の運転士の姿勢がバンドのドラマーに見えたため。
- パンパンドア - 東武8000系電車などに使用されているドアが開閉する際の音から。開閉予告チャイムの存在の意味が無いと思われるほどまでに凄まじい音を出す。
- PSE(Ponkotsu Super Expressの略) - 小田急3100形NSE車が、登場後30年経過した1990年代になってもなお稼動しており、車内の設備が新型車両に比べて見劣りすることから、「古い車両=ポンコツ」という意味で揶揄された呼び方。同系の愛称「NSE」の「N」が「New」であることからの皮肉と考えられる。なお、実際には車齢に起因する故障は少なかったのでこれはガセネタである。
- 被爆電車 - 広島電鉄650形電車など、原子爆弾の攻撃を受けた電車の呼称。650形は現在でも在籍しており、原爆の日に市民団体による貸切が行われる。
- ヒーター車 - 小田急2400形電車は床下に自然通風式の抵抗器を設けていたが、駅に停車した際に床下の抵抗器から大量の発熱を吹き上げたことと、「HE車」という通称があったことから、「HE車はヒーター車の略」と揶揄された。
- Bトレ化 - 廃車になった鉄道車両を、保存もしくはスクラップ業者へトラック輸送するとき、スペースの関係などで車体を半分に短縮する(通常は運転台寄りを残す)こと。リアルBトレ とも呼ばれる。「初代東急5000系が渋谷駅前にBトレ化されて保存されている」のように用い、バンダイから発売されているショーティー(短縮型)の鉄道模型であるBトレインショーティーに似ていることからこのように呼ばれる。特に運転台部分のみの保存やシミュレータへの流用など、現存部分が著しく短い場合は、お面、生首、カットモデル、チョロQなどと呼ばれることもある。
- 光おいらん - JR東日本スヤ50→マヤ50が、レーザー光線により検測するため従来のおいらん車から名付けられた。
- ヒュンヒュン電車 - VVVFインバータ制御を採用した電車のうち、実用化初期の1980年代から1990年代前半頃までに登場した車両全般のこと。数回に亘って続けざまに変調する磁励音から。国鉄207系電車やJR東日本209系電車を始め該当車は多い。
- ひょっとこ - 細長く突き出したボンネットを持つ単端式気動車やガソリン機関車のこと。ボンネットがひょっとこの突き出した口に見えることから。
- 広岡 - 西武鉄道新101系電車の俗称。前面の窓が埼玉西武ライオンズの監督だった広岡達朗のメガネに似てることからついた。
- フタロク - 小田急2600形電車の愛称。
- ブタ鼻 - 103系電車のクハ103形のうち1971年以降に新製されたものは、前照灯がこれまでの丸形白熱バルブ1灯から丸形シールドビーム2灯に改良されたが、この時のトラック形(あるいは楕円形)のケースに収められた形状が豚の鼻に似ていることから。同系の初期車をはじめ一部の国鉄および私鉄の電気機関車・ディーゼル機関車・電車・気動車を問わず行われた白熱灯1灯の円形ケースをそのまま流用したシールドビーム2灯化改造車もこう呼ばれることが多いが、これは外形が円形であることからより一層豚の鼻に近い形状となっている。また、「ブタ鼻ライト」「ブタ目」「ピッグノーズ」などと呼ばれることもある。
- 仏壇 - 阪急8000系・8300系のうち、特に1992年以前製造グループの前面形状。縦長の窓が一段奥まって並んでいる様子と、マルーンの車体色により仏壇を連想させることから。なお一般的には額縁と呼ばれている。
- ブツ6・ブツ8・ブツ10 - 2両編成の電車が3本・4本・5本繋がれた列車のことを言う。関東では東武で、中部では名鉄、関西では近鉄でよく見られる。
- フリーザ - JR東日本長野支社が、ジョイフルトレインの「浪漫」を置き換えるために導入した「彩」(いろどり)の前面デザインと1号車の色の組み合わせが、漫画『ドラゴンボール』の「フリーザ」を連想させることから。
- フルーツ牛乳 - 能勢電鉄の車両がオレンジ色とクリーム色のツートンカラー時代、フルーツ牛乳のような色であったことからこう呼ばれていた。
- ブルドッグ - キハ81系気動車の前面ボンネットが、犬の一種であるブルドッグに似ているため、それに見立てて付いたもの。近鉄10000系電車もブルドッグと呼ばれたことがあった。
- ブルートレイン - 寝台列車の愛称。使用される客車が青系の塗装であったことを、南アフリカ共和国の豪華列車「ブルートレイン」などにかけたもの。当初は非公式の愛称であったが、後には公式的にも使用される用語となった。
- ブルーリボン賞剥奪モノ - 名鉄6000系電車が、通勤形電車でありながらもユニークな小型固定クロスシートを採用した点が評価されてブルーリボン賞を受賞したのに、受賞理由であるクロスシート自体がものの十数年でロングシート化され姿を消した様を揶揄する呼称。
- 文鎮 - 国鉄DD51形ディーゼル機関車のこと。横からみた形状を「文鎮」に見立てた。
- ふんどし - 国鉄EF61形電気機関車のこと。瀬野駅~八本松駅間の補機用に改造された、または改造予定だったものの出力が中途半端で単機では不足、重連では過剰になってしまうことから、「帯(EF67)に短し、たすき(EF59)に長し(→ふんどしにはちょうどよい)」ということで呼んだもの。しかし、そもそもこの状況になる以前の部分に問題があった(→国鉄EF60形電気機関車#500番台を参照)。
- ふんどし(名鉄) - 名鉄2000・2200系。系列全体で「ふんどし一家」とも。前面の貫通路カバーの形状から呼ばれる。
- ペコちゃん - 東急デハ200形電車の愛称。車体の下ぶくれ形状が、「ペコちゃん」の顔に似ていることから。
- 変態カバー - 小田急3000形の3263Fの通称。防音試験のために床下に取り付けられていたカバーが車体のデザインとマッチせずアンバランスな点からこう呼ばれるようになった。現在カバーは撤去されている。
- 弁当箱 - 東急7000系電車や大阪市交通局30系電車の俗称。加工が難しいとされるステンレスやアルミ合金を全面的に利用したため、無塗装でシンプルなデザインの箱型車体となり、それがアルミの弁当箱のようであったから。なお、その後東急では3000系まで一部を除きステンレス無塗装の箱型車体ばかりを製造するようになったため、これらの車両を比喩して「弁当箱スタイル」と呼ぶことがある。
- 変な腰掛(椅子)の電車 - 1976年から登場した名古屋鉄道の通勤形電車のうち、路線バス並の小型クロスシートを備えていた6000系が真っ先にこう呼ばれた。6000系がロングシートになった1990年代以降は、少ない座席数をカバーする為に1人用補助座席を取り付けた3500系の一部がこの呼称に該当する。クロスとロングを区画毎に交互配置とした3300系でさえ、人によっては奇異に見える場合もある。
- 坊主 - キハ183系の100番台(101~104)の先頭部分が、坊主頭に似ていることから名づけられた。中でも、HET色の101~103のことを青坊主、とかち色の104のことを白坊主と呼ぶ。国鉄色時代はキン肉マン とも。
- 包帯 - 1998年から2002年に掛けて阪急6000・7000・7300系が、2000年から5000系リニューアル改造の検査の際に車体を再塗装するにあたり、6300・8000・8300系と同様に屋根肩部分がアイボリーに塗装されたが、後3者とは異なり前照灯周辺にも塗装され包帯を巻いているように見えることから。
- 頬紅電車 - 大阪市交通局60系電車のこと。正面の下半分の両側(貫通扉以外)を赤(実際には赤茶)一色に塗ったことから。
- 凹電 - 両運転台の無蓋電動貨車のこと。横から見ると「凹」に見えることから。
- ボロスタレタ台車 - 乗り心地が悪い旧型車両の台車を揶揄して、新型車両に頻用される「ボルスタレス台車」をもじったもの。「ボロスタイル台車」とも記述されることもある。
- ボロ電 - 旧年式の電車に対して使われる蔑称だが、山梨交通電車線ではそれが最期まで使用されていたことから、利用者が皮肉と親しみをこめて呼んでいた[10]。
- ボロ客 - 国鉄の旧形客車を表す皮肉または親しみを込めた俗称。旧形客車(旧客)と同様国鉄10系客車以前の車両を指すのが一般的だが、さらに10系客車を除外することもある。なお、同様の客車を雑形客車(雑客)と呼ぶのは厳密には誤りであることは、しばしば指摘されているところである。
ま行
[編集]- 末期色(まっきいろ) - JR西日本が2009年末に導入した、115系をはじめとした中国地方の在来線における全ての鋼製電車車両(特急形車両・観光列車は除く)に採用される予定の新塗色。コスト削減を念頭に置いた濃黄色の一色塗りという塗装が、かつて国鉄が巨額の債務を抱えていた時期に登場した首都圏色(タラコ)を彷彿とさせたことと、車両自体が製造後30 - 40年が経過しており車両の寿命が近づいてきたために「末期」と「真っ黄色」とをかけてこう揶揄された。なお他の地域でも同様に独自の色での一色塗りが実施されるが、黄色ではないこれらも含めた総称として呼ばれる場合もある。一方、黄色塗装については、2010年時点ではまだそれほど普及しておらず、なかなか会えないことから、「幸福の黄色い電車」ともいわれている[11]。
- まっこうくじら - 営団3000系電車が、丸みをおびた貫通形の前面で低運転台のため、運転席窓より上部の面積が非常に広くすっきりし、おでこの大きな「マッコウクジラ」に似たことから。初期にはスカートがありさらにその感が強かった。「フランケンシュタイン」とも呼ばれるが、まっこうくじらほどの知名度はない。また、同車が廃車になる直前には、記念として実際に「クジラ」のステッカー装飾が施されていた。
- マッチ箱 - 鉄道黎明期から用いられた、小型の2軸客車を「マッチ箱」のようだと見立てたもの。なお夏目漱石の『坊っちゃん』でも、道後鉄道→伊予鉄道の客車をそのように表現している。
- マルタイ - マルチプルタイタンパーの略称。
- 丸窓電車 - 上田交通モハ5250形電車や名鉄モ510形電車など、戸袋窓の丸い電車の愛称。
- マンモス(機関車) - 「マンモス」は「ジャンボ」が定着する以前の大きなものを指す喩え。貨物用電気機関車のEH10形を、黒一色で8動輪軸と言う重厚な姿から、「マンモス」に見立てたもの。後継機のEF66形でもマンモス機関車と呼ばれている。なおEH500形は、その姿形から平成のマンモス、マンモスのステーキ、赤マンモスと呼ばれる。EH200形は冷凍マンモスや青マンモスと呼ばれる。
- 見せかけの新車 - 西武451系電車のこと。洗練された近代的な全金製車体を持ちながら、下回りは大正時代製の吊り掛け駆動方式であることから、このように呼ばれた。他にも東武5000系電車・京王5100系電車・名鉄6750系電車などこの例は枚挙に暇がないが、中でも極めつけの特例は国鉄モハ72系970番台である(103系に準じた車体を新製した“見せかけの新車”だったが、後年、下回りも交換して完全な103系になった)。
- 三井住友カラー - 新幹線0系・100系のうち、JR西日本の「こだま」用更新車の塗色の緑の濃淡の帯が、三井住友フィナンシャルグループのコーポレートカラーに似ていることから。最近では、京阪電気鉄道の新塗色に塗り替えられた一般車両を指すこともある。
- 三つ五郎 - 日本初の5扉電車である京阪5000系電車のこと。閑散時は3扉、ラッシュ時は5扉で運用されることから。
- 緑の弾丸 - 関西急行電鉄1型電車の通称。当初、全面が緑一色に塗られ、高速運転を行ったことから。
- 緑の新幹線 - 東北・上越新幹線200系のかつての愛称。東海道・山陽新幹線の0系・100系と同じような形で違う色をしていたため。
- 皆殺し - 1951年に桜木町駅構内で起きた列車火災事故(桜木町事故)での被災車(先頭)、「モハ63756」号の車番を語呂合わせにより皮肉ったもの。
- ムーミン - 昭和初期に流行した流線型車体を採用していたEF55形電気機関車は、廃車されてしばらくした1986年に1両が動態保存として車籍復活したが、その姿が絵本やアニメの「ムーミン」によく似ていたため。なお、製造当初は「カバ」・「ドタ靴」とあだ名されていた。京成AE100形電車(シティライナー用車両)や新幹線700系電車でも前面形状がムーミンに似ていると称されたことがある。
- 迷鉄電車 - 名古屋鉄道(名鉄)は大量増備による車両の置き換え例が少なく、車両型式が多種多様にわたり複雑であったこと。また多くの列車は、ホームが3面2線しかない名鉄名古屋駅に乗り入れ、両端部で各支線に散らばって行くが、その行き先があまりにも多種多様で、運行系統や乗車方法が極めて複雑であることから、「名鉄電車」と「迷う」の「迷」を掛けたもの。
- 蒙古の戦車 - 静岡鉄道駿遠線のDB601ディーゼル機関車は蒸気機関車から改造されたが、逆転器省略により主として前進しかできない(バックギヤによる後退は可)ことと、その武骨な外観から、鎌倉時代に日本へ侵攻(元寇)したモンゴル帝国(蒙古、元)および、当時モンゴルにも配備された戦車T-34になぞらえて「蒙古の戦車」と呼ばれた。
- 守谷エクスプレス - 首都圏新都市鉄道つくばエクスプレスにあって、直流電化専用のため交流電化区間のつくば駅へ行くことができず、秋葉原駅 - 守谷駅間でしか運用されないTX-1000系を指す俗称。[要出典]「守谷エクスプレス」の別の用法についてはあきばエクスプレスも参照。
- モンチッチ - 伊豆箱根鉄道3000系電車は、その愛嬌のある前頭形状がサルの人形モンチッチに例えられることが多い。
や行
[編集]- 野球電車 - かつて静岡鉄道に在籍した120系電車が、大型車であることから沿線にあった野球場への観客輸送に使用されたことからついた愛称。本形式は使いにくい大型車であったことが仇となり、静岡鉄道から順次転出していった。
- 奴 - 三岐鉄道270系電車のコラージュ画像がふたば☆ちゃんねるに多く投稿されたため、ふたば☆ちゃんねるの利用者に「奴」と呼ばれることになった。語源は「適当にやっつけたコラージュ」の略。
- 夕張メロン - 相鉄6000系電車、相鉄3010系電車新塗装車の愛称。ライトグリーンとオレンジ色の外板塗装からこう呼ばれた。
- 幽霊インバータ - 初期のVVVF制御電車など、歌舞伎や時代劇における幽霊の効果音のような走行音(磁励音)を出す電車を指した俗称。幽霊電車とは無関係。
- 湯たんぽ - 東急5200系電車、東急6000系電車 (初代)の愛称。外板をステンレスの無塗装とし、コルゲーションを施した車体が「湯たんぽ」のようであったことから。なお、5200系は前述の「青蛙」こと5000系のステンレス車体バージョンなことから「銀蛙」「ステンレス蛙」という愛称もあった。
- ヨタハチ - 国鉄ヨ8000形車掌車の俗称。由来は車掌車を表す「ヨ」という記号と、形式の8000から。
- 4ステ - 京急新1000形ステンレス車の4両編成の愛称。読み方は「ヨンステ」または「フォーステ」。
- ヨンダーバード - 683系4000番台の愛称。4000番台のサンダーバードであることから。
- ヨンパー - 国鉄481・483・485・489系電車の愛称。
ら行
[編集]- 流線 - 名鉄3400系電車。「イモムシ」以前に専ら名鉄社内で広まっていた呼称。
- 流電 - 国鉄モハ52形電車。狭窓車を旧流、広窓車を新流と呼ぶこともある。
- 冷風車 - 名鉄6000系電車の大部分など、エアコンの容量不足などで冷房の効きが悪い車両(名鉄以外では、新製当時非冷房車で、のちに冷房つきに改造された車両に多い)を「冷風は出るけど、ちっとも涼しくならない車両」と揶揄したもの。なお、近鉄20100系電車には冷房搭載のスペースがなかったため、実際に「冷風装置」と呼ばれる機器が取りつけられていたが、これとは無関係。また、実際に各地で普及している「弱冷(房)車」の呼称がこの種の車両に対して皮肉の意味で使われることがある。
- レゴ電-京成3000形電車のシリーズ、(北総鉄道7500形電車、新京成電鉄N800形電車を含む)の総称。日本車輌のブロック工法を用いて製造されたため、「レゴブロック」に掛けた。小田急、京王、横浜地下鉄、名鉄、あおなみ線にも同様の新型電車が投入された。
- レッドトレイン - 国鉄50系客車の愛称。色が赤いことから、前述のブルートレインをもじってついたもの。登場時期は国鉄改革が叫ばれている時期と重なったため、使用される路線が「赤字路線ばかり」だから赤色と揶揄されることもあった。
- ロイヤルエンジン - お召し列車牽引指定機で知られる国鉄EF58形電気機関車の60号機・61号機の通称または愛称。
- ロクイチ - 前述のお召し機であるEF58形61号機または国鉄EF61形電気機関車、国鉄ED61形電気機関車の愛称。
- ロクデナシ電車 - 前述した桜木町事故により、戦時設計による欠陥が露呈した「63系電車」を皮肉ったもの。同形式は事故後に防火対策を施した後、全車が72系と改称された。
- ロクサン - 国鉄EF63形電気機関車または国鉄63系電車の愛称。ちなみに阪急6300系電車がこう呼ばれることを関係者やファンは嫌う。
- ロクヨン - 国鉄EF64形電気機関車の愛称。
- ロクゴー - 国鉄EF65形電気機関車の愛称。
- ロクロク - 国鉄EF66形電気機関車の愛称。
- ロケットスタート - 起動から30秒以内で90km/hに達するという驚異的な加速性能を有するジェットカー阪神5500系電車を、ジェットを超えるロケットに見立てた俗称。折しも自動車レースのF1にこれを得意とするドライバーがいたことにも由来する。
わ行
[編集]- ワキ204 - 山手線(現在は埼京線へ転属)および横浜線で運用される205系電車に、ラッシュ対策のため朝通勤時間帯に椅子が格納される構造の6扉車両、サハ204形が連結された際、乗客や趣味者から賛否両論があり、一部の鉄道ファンが「乗客を貨物扱いしている」と揶揄し、貨車(有蓋車)の形式称号である「ワキ」(荷重25t以上の有蓋車を意味する)で呼んだもの。荷物車になぞらえてサニ204とする場合もある(この場合は付随荷物車ということになる)。同様に、その後登場した209系・E231系・東急5000系などの6扉車についても「ワキ208」「ワキE230」などと俗称されることがある。
- ワムハチ - 国鉄ワム80000形有蓋車の俗称。有蓋車を表す「ワ」という記号と形式の80000から。
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「ワキ204」と揶揄されるサハ204形電車
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「ワキ204」と揶揄されるサハ204形電車の室内
出典・脚注
[編集]- ^ 『鉄道ピクトリアル アーカイブセレクション1 小田急電鉄1950-60』p55
- ^ PHP研究所『電車の動かし方』P.99
- ^ 保育社「私鉄の車両2 小田急電鉄」p84
- ^ 保育社「私鉄の車両11 名古屋鉄道」p122
- ^ レイルマガジン通巻14号(1985年3月号)p107
- ^ Rail Magazine 233号
- ^ http://www38.tok2.com/home/jnr/jrw/113/fuchi/k4.html
- ^ http://rail-1.kokuden.com/ec/ec113/tc111-819.html#クハ111-819
- ^ http://blogs.yahoo.co.jp/jabotabekrailnews/2654980.html
- ^ 社史「山梨交通60年史~甲府盆地の暮らしとともに」では、この表現は甲州地方の地元民独特の、親しみを込めた表現と推測されている。
- ^ “幸福の黄色い電車”山陽線・JR西の塗り替え第1号 - 山口新聞
関連項目
[編集]- 愛称
- 鉄道の車両愛称
- 列車愛称
- 鉄道関係の俗称
- 列車の俗称
- 鉄道路線や駅・施設に関する俗称
- おんぷちゃんねる(鉄道画像・音声・動画などの投稿掲示板。ここから生まれたものも多い)
- ジョーク(日本国内外の多種多様なジョークが記述されている)
参考文献
[編集]- 『鉄道なるほど雑学事典』(川島令三、PHP研究所)
- 『国鉄の戦後がわかる本(上・下)』(所澤秀樹、山海堂)
- 『列車愛称の謎』(同上)
- 『私鉄史探訪60年』(和久田康雄、ジェイティービー)
- 『新幹線がなかったら』(山之内秀一郎、東京新聞出版局)