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坂口良子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
さかぐち りょうこ
坂口 良子
本名 尾崎 良子(おざき りょうこ)
生年月日 (1955-10-23) 1955年10月23日
没年月日 (2013-03-27) 2013年3月27日(57歳没)
出生地 日本の旗 日本北海道余市郡余市町[1]
死没地 日本の旗 日本東京都
血液型 O型
職業 女優
活動期間 1971年 - 2013年
活動内容 テレビドラマ、映画、舞台
配偶者 田山恒彦(1986年 - 1994年[1]
尾崎健夫2012年 - 2013年)[1]
著名な家族 坂口杏里(娘)
主な作品
テレビドラマ
新・サインはV
前略おふくろ様
グッドバイ・ママ
三毛猫ホームズシリーズ
池中玄太80キロ[2]
受賞
菊田一夫演劇賞
第27回 演劇賞
「質屋の女房」
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坂口 良子(さかぐち りょうこ、1955年昭和30年〉10月23日 - 2013年平成25年〉3月27日[1])は、日本の女優北海道余市郡余市町出身[3]。身長163cm。B82cm、W60cm、H108cm(1976年2月)[3][4]

人物・略歴

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学生時代まで

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余市町立東中学校を卒業し、小樽双葉女子学園高校(現在:双葉高等学校)に入学、堀越高等学校卒業[5]

歌手・女優として

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1971年、15歳で出場した[6]ミス・セブンティーンコンテストで優勝し芸能界入りする[2]1972年、シングル「あこがれ」で歌手デビュー。フジテレビのドラマ「アイちゃんが行く!」で主演に抜擢され、女優デビューも果たした[2]

以降次々とドラマに出演するようになり、ドラマ「サインはV」(1973年版)では主役・江川ゆかを演じ、主題歌も担当。他にも1975年の「前略おふくろ様」、1980年の「池中玄太80キロ」などの作品が当たり、特に1970年代はアイドル的扱いをされていた[7]石井ふく子からも重宝され、「石井組」の一員と見なされていた。

1970年代後半には、市川崑作品を中心に映画出演も多くこなし、市川作品では計4本に出演した[6]。映画評論家の田山力哉は「日本映画俳優全史. 女優編」(社会思想社)で「テレビの小さな画面よりも大きな銀幕の方が遥かに魅力的というのは何と素晴らしいことだろうか」と激賞した。助演が多いが、『帰って来た若大将』は女優一番手にあたる準主演である。

晩年は娘の坂口杏里との共演が多く、共に出演した2012年11月20日収録の「雨上がり食楽部」が生前最後のテレビ出演となった(12月22日放送)[8]

死去

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2013年3月12日発売の「週刊女性」が坂口の重病説を報道[9]。これに対して坂口は自身のブログで、体調を少し崩しており静養中であると説明した[10]。しかし3月27日午前3時40分、横行結腸癌および肺炎のため死去[2]。57歳没(享年59)。「池中玄太80キロ」の恋人役で共演した西田敏行は、「玄太を愛したアッコをあんなにステキに演じてくれてありがとうございました」とコメントを発表した[11]

家族・親族

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1986年に不動産会社社長の田山恒彦[1]と結婚し、1男1女をもうけた[6]。しかしその後本人の知らない内に夫に保証人にされ、夫はビルなどを購入したが、バブル崩壊により坂口は40億円もの借金を背負うこととなった[6]。1994年に離婚した[1]後、自身の母親に子供たちの子育てを頼んでがむしゃらに働き[6]、前夫の借金40億円を10年で完済[1][6]。年4億円は、日本のトップ女優の年収よりも多い。

1998年、知人の紹介でプロゴルファーの尾崎健夫と知り合い、長年の事実婚だった[6]。その後長男の大学卒業を機に2012年8月12日に婚姻[1][6]。披露宴は尾崎の故郷、徳島県海部郡海陽町のホテルで行われた。しかしその翌年に坂口が亡くなり、短い夫婦生活に終わった[6]

エピソード

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1970年代に市川崑監督がとあるドラマを見て坂口を気に入り、1976年の映画「犬神家の一族」への起用が決まった。当初本人はヒロイン役かと思っていたが、台本を読んで旅館の女中・はる役[注釈 1]と知り少し残念に思ったという[注釈 2]

公私で長年に渡って親交のあった写真家・清水清太郎は、坂口について以下のように評している。「知り合った20歳過ぎの頃からの飲み友達で、彼女は男っぽい性格で何でも話すので、若かった頃に当時交際中の男性のこともよく話してくれました。酒はめっぽう強かった」[6]

1988年のドラマ「猫、ふんじゃッた!」では、西田敏行と夫婦役を演じたが、この妻役は当初別の女優に決まりかけていた。しかし西田が「(「池中玄太80キロ」での共演を踏まえて)息が合って意思疎通もできる良子さんがいい」と制作側に要望したことから、急遽変更となった[6]。娘役の西村知美によると、「西田さんはよくアドリブを入れてましたが、良子さんは動じることなく応じていらっしゃいました」と回想している。当時まだまだ演技経験が少なかった西村は緊張していたが、坂口が本番以外でも本当のお母さんのようにスキンシップをして緊張を和らげてくれたという[6]。また撮影時坂口は妊娠7か月で西村から心配されたが、「安定期だから大丈夫。お医者さんの許可ももらってるから」と告げて撮影に臨んでいた[6]

出演

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テレビドラマ

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映画

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舞台

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バラエティ番組ほか

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他多数

CM

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ディスコグラフィ

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シングル

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# 発売日 A/B面 タイトル 作詞 作曲 編曲 規格品番
日本コロムビア
1 1972年
4月10日
A面 あこがれ 有馬三恵子 森田公一 小谷充 P-165
B面 笹舟は流れて
2 1973年
10月
A面 サインはV 岩谷時子 三沢郷 青木望 P-321
B面 美しき仲間たち かわいひろし
3 1974年
4月
A面 青い山脈[注釈 3] 西條八十 服部良一 永作幸男 AA-48
B面 若い日は二度とない 山上路夫 森田公一 青木望
4 1974年
10月
A面 幸せさがし 岩谷時子 渡辺岳夫 松山祐士 P-380
B面 ふたりだけの子守唄
5 1975年
6月
A面 幸福ゆき たかたかし 菊池俊輔 P-407
B面 こんにちわさようなら
フォーライフ
6 1978年
2月25日
A面 サヨナラの下書 島武実 宇崎竜童 萩田光雄 FLS-1017
B面 One room
7 1982年
2月21日
A面 まるで少年のように 松本隆 坂田晃一 7K-54
B面 野良猫

アルバム

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タイアップ曲

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楽曲 タイアップ
1973年 サインはV TBSドラマ「サインはV」主題歌
美しき仲間たち TBSドラマ「サインはV」挿入歌
1974年 青い山脈 フジテレビドラマ「青い山脈」主題歌
若い日は二度とない フジテレビドラマ「青い山脈」挿入歌
幸せさがし TBSドラマ「家なき子」主題歌
ふたりだけの子守唄 TBSドラマ「家なき子」挿入歌
1975年 幸福ゆき TBSドラマ「幸福ゆき」主題歌
こんにちわさようなら TBSドラマ「幸福ゆき」挿入歌
1982年 まるで少年のように 日本テレビドラマ「田中丸家御一同様」主題歌
野良猫 日本テレビドラマ「田中丸家御一同様」挿入歌

書籍

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写真集

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脚注

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注釈

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  1. ^ ただし、はるは脇役ではあるものの、作中では金田一の助手のような重要な役どころとされる。
  2. ^ ある日のインタビューで本人は、「撮影現場に行ったら役作りで顔に泥を塗られて悲しかった(笑)」と回想している[6]
  3. ^ デュエット:円谷弘之

出典

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  1. ^ a b c d e f g h 借金40億円を10年で完済した坂口さん - 東京スポーツ 2013年03月30日
  2. ^ a b c d “坂口良子さん 急逝 昨夏再婚したばかり 57歳の若さで”. スポニチ Sponichi Annex. (2013年3月29日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2013/03/29/kiji/K20130329005501320.html 2017年1月2日閲覧。 
  3. ^ a b 「決定!保存版 '76 ALLスタアLIST 坂口良子」『スタア』1976年2月号、平凡出版、94頁。 
  4. ^ 「'76 美しきヒロインたち 茶の間でうけてる11人の娘たち 坂口良子」『スタア』1976年4月号、平凡出版、176–177頁。 
  5. ^ 北海道新聞 (2013年3月29日). “女優の坂口良子さん急死57歳、余市町出身”. 2013年4月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年3月30日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n 週刊現代2023年3月4日号「脇役稼業」第24回・坂口良子「儚き命のうた」p17-24
  7. ^ 坂口杏里に教えたい…母・坂口良子「アイドル女優時代」の圧倒的魅力 - 現代ビジネス 2017年6月8日
  8. ^ 関テレ 坂口良子さん最後の番組再放送 - デイリースポーツ 2013年3月29日
  9. ^ 「衝撃スクープ 坂口良子 消化器系重病、都内入院中! 重病でやせ細っても…「あの人と一緒になりたかった」女の願い」『週刊女性』2013年3月26日号、主婦と生活社、2013年3月。 
  10. ^ 坂口良子オフィシャルブログ「Ryoko blog」 (2013年3月12日). “週刊女性の報道について”. 2013年3月31日閲覧。
  11. ^ 日刊スポーツ (2013年3月29日). “池中玄太の西田敏行「順番が違う」/悼む”. 2013年3月29日閲覧。
  12. ^ 林真理子原作「胡桃の家」”. 2024年3月3日閲覧。

外部リンク

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