志摩マリンランド
志摩マリンランド SHIMA MARINELAND | |
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施設情報 | |
正式名称 | 志摩マリンランド |
愛称 | マリンランド |
専門分野 | 総合 |
事業主体 | 近鉄レジャーサービス株式会社 |
管理運営 | 近鉄レジャーサービス株式会社 |
館長 | 里中知之(2021年現在)[1] |
面積 | 43,221[1] |
頭数 | 約7,000点(2021年現在)[2] |
種数 | 450種(2021年現在)[2] |
来園者数 | 15万1千人(2019年度)[1] |
主な飼育動物 | マンボウ[3]・フンボルトペンギン[3] |
開館 | 1970年3月18日 |
閉鎖 | 2021年3月31日(形式上では営業休止) |
所在地 |
〒517-0502 三重県志摩市阿児町神明賢島723-1 |
位置 | 北緯34度18分39.1秒 東経136度49分9.9秒 / 北緯34.310861度 東経136.819417度座標: 北緯34度18分39.1秒 東経136度49分9.9秒 / 北緯34.310861度 東経136.819417度 |
アクセス | 近鉄志摩線賢島駅下車、徒歩2[4] - 3分[3]。 |
公式サイト | 志摩マリンランド |
志摩マリンランド(しまマリンランド)は、三重県志摩市の賢島で2021年3月31日まで営業していた水族館[5]。近鉄グループの一員であった。「マンボウの泳ぐ水族館」を標榜していた[3]。日本で初めてニシキアナゴの生息を確認し、和名の命名に携わった場所である[6]。
海女による餌付け実演や、ペンギンに触れることのできる催しを開催していた[4]。
施設
[編集]水族館本館と古代水族館が存在し、シーラカンスなどの古代魚の化石をはじめ、カブトガニやオウムガイなどの生きている化石も展示しており、化石に触れることもできた。館内での展示・飼育以外にも、ともやま公園で磯観察会を開催するなど、館外活動も行っていた[7]。
- 開館時間:9:00 - 17:00(7・8月のみ17:30まで)[3][4]
- 休館日:なし[3][4]
- 入場料
- 駐車場:乗用車:約120台(無料)[4]、バス:14台
- 敷地面積:43,221 m2[1]
沿革
[編集]近鉄グループにおける志摩観光の拠点の一つで、1970年3月に開館。親会社である近畿日本鉄道が同年、大阪万博の開催に合わせて大阪難波-賢島間の直通運転を開始するにあたり観光客誘致のために、また近鉄が創業60周年を迎えることから、その記念事業の一つとして志摩線終点の賢島に設置した。周辺海域でマンボウの水揚げが多いことから、1981年(昭和56年)よりマンボウの飼育を開始した[11]。
貴重な生物の飼育にも積極的であった。ホシエイ飼育の世界記録(28年16日=10,243日)を保持しており、2014年11月3日に亡くなった時点で体盤幅205 cm、全長は285 cmあり、確認されたホシエイの最大記録である。2013年(平成25年)には背びれ下の背中に「寿」の旧字体「壽」とも読める模様があるカンパチが入館者に発見され、『探偵!ナイトスクープ』で放送された[12]。このカンパチは2014年(平成26年)6月3日に死亡した[13]。 2015年、生き餌としてピラルクーのエサにされ、ろ過層に逃げ込み7年間潜伏した金魚が話題になった[13]。
2009年(平成21年)11月、志摩マリンランドで飼育されていたフンボルトペンギンの「志摩ちゃん」が賢島駅の特別駅長に就任した[14]。
また、上皇明仁・上皇后美智子をはじめ皇族が来館したこともあった[2]。上皇は皇太子時代から3度来館した[2]。
2016年(平成28年)3月1日、改装工事を終えてリニューアルオープンした[15]。同工事では、クラゲコーナーに発光ダイオード(LED)照明の円柱形の水槽を新設したほか、駐車場の舗装の張り替えや、日本で捕獲された最大級のマンボウとほぼ同じサイズの繊維強化プラスチック(FRP)製のマンボウモニュメントの設置などが行われた[15]。
営業休止
[編集]建物・設備の老朽化が著しく、維持管理は困難であると判断したため、2021年(令和3年)3月31日をもって営業を休止[1]。近鉄グループホールディングスでは新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、レジャー部門の不採算事業の縮小・撤退を進めると2020年(令和2年)11月に公表したが、志摩マリンランドの休止はその一環ではなく、あくまでも施設の老朽化のためとしている[2]。従業員35人は志摩スペイン村など近鉄グループの施設へ配置転換し、飼育生物は他の施設へ受け入れを依頼する[2]。
2021年10月末までに全ての生き物が県内外の施設に引き継がれることになった[16]。
入館者数の推移
[編集]2005年[17] | 172,435人
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2006年[17] | 171,239人
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2007年[17] | 197,321人
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2008年[17] | 206,093人
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2009年[17] | 195,171人
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2010年[17] | 175,484人
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2011年[17][18] | 186,858人
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2012年[17][18] | 184,267人
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2013年[17][18] | 167,966人
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2014年[18] | 151,769人
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2015年[18] | 159,335人
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2016年[18] | 163,421人
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2017年[18] | 145,920人
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2018年[18] | 154,784人
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2019年[18] | 163,882人
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2020年[18] | 104,608人
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主な飼育生物
[編集]- マンボウ[3] - 2016年4月時点で、幅10m×奥行き10m×高さ2.5mの水槽で5匹を飼育していた[11]。
- ペンギン[4] - 2013年時点ではキングペンギン、フンボルトペンギン、マゼランペンギン、ケープペンギン、イワトビペンギンの5種を飼育していた[4]。2019年現在はフンボルトペンギンとケープペンギンの2種。ふれあい体験ができた[3]。
- オウムガイ
- カブトガニ
- クリオネ[4]
- シマアジ[4]
- トラザメ[4]
- ネコギギ[4]
- ピラルク[13]
- ブリ[4]
賢島神社
[編集]2011年(平成23年)9月に[19]、賢島(かしこじま)の地名にちなみ、賢島神社(かしこいしまじんじゃ)がマリンランド内に設置されていた[20]。職員が手作りした木製社殿の中に450Lの水槽を置き[21]、「学力が上向きになるように」との意味合いを込め、頭を上にして泳ぐ[21]アオギハゼ50匹とオオウミウマ(タツノオトシゴ類)10匹[19]を「神体」として祀り、学力向上や合格祈願、運気上昇などに利益があるとしていた[20]。祭神は八意思兼神で水神も合わせて祀っていた[19]。参拝者が投じた賽銭は日本動物園水族館協会の野生動物保護基金に寄託された[19]。
2014年12月22日には、学業成就を祈願する神事が行われ、地元の神明神社の宮司が祝詞を奏上し、職員が玉串を奉納した[19]。
交通アクセス
[編集]周辺施設
[編集]近鉄グループの観光施設が多い。
脚注
[編集]- ^ a b c d e 『志摩マリンランドの営業休止について』(PDF)(プレスリリース)近鉄レジャーサービス/近畿日本鉄道、2021年1月29日。オリジナルの2021年1月29日時点におけるアーカイブ 。2021年1月29日閲覧。
- ^ a b c d e f 「志摩マリンランド休止へ 3月末、老朽化で維持困難」中日新聞2021年1月30日付朝刊、社会面10版②、29ページ
- ^ a b c d e f g h i j 辰巳出版 2012, p. 104.
- ^ a b c d e f g h i j k l m n ぴあ株式会社 2013, p. 71.
- ^ “水槽の中から「さようなら」 志摩マリンランド営業休止”. 朝日新聞 (2021年4月1日). 2021年4月2日閲覧。
- ^ “志摩マリンランド 人気者ニシキアナゴ、和名の名付け親は…/三重”. 毎日新聞. (2017年5月18日)
- ^ 志摩市産業振興部観光戦略室ともやま公園事務所 2011, p. 4.
- ^ “入館料・営業時間”. 志摩マリンランド. 2021年4月10日閲覧。 “Internet Archiveによる2021年3月30日時点のアーカイブページ。”
- ^ “お得なきっぷのご案内”. 志摩マリンレジャー. 2021年4月10日閲覧。 “Internet Archiveによる2021年1月31日時点のアーカイブページ。”
- ^ a b 阿部竹虎 (2021年4月10日). “巨大マンボウ、どこへ?志摩マリンランドのモニュメント”. 中日新聞. 2021年4月10日閲覧。
- ^ a b 藤原啓嗣「なるほどランド 謎多いマンボウ」中日新聞2016年4月3日付朝刊、ジュニア中日20ページ
- ^ “カンパチの背中に「寿」の文字ー志摩マリンランドの巨大回遊水槽の中で発見”. 伊勢志摩経済新聞 (2013年2月16日). 2016年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月31日閲覧。
- ^ a b c “「ピラルクーから逃げ延びた金魚」志摩マリンランドの地下のろ過槽で見つかる”. 伊勢志摩経済新聞 (2015年5月1日). 2016年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月31日閲覧。
- ^ 飯田竜司 (2010年11月23日). “ペンギン駅長、1周年で感謝状 近鉄賢島駅”. 中日新聞. 2010年11月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月2日閲覧。 “Internet Archiveによる2010年11月25日時点でのアーカイブページ”
- ^ a b “巨大マンボウ現る 志摩マリンランドがリニューアルオープン”. 中日新聞 (2016年3月2日). 2021年1月31日閲覧。 “Internet Archiveによる2016年3月2日時点のアーカイブページ。”
- ^ “志摩マリンランド ペンギン、鳥羽水族館に移住 全生き物、来月中に県内外へ 三重”. 伊勢新聞. (2021年9月24日) 2021年9月24日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “志摩市観光振興計画(案)”. 志摩市 (2015年2月). 2017年10月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月31日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j “令和2年志摩市観光統計(令和2年1月1日〜令和2年12月31日)”. 志摩市産業振興部観光課. 2021年7月9日閲覧。
- ^ a b c d e 丸山崇志「受験生合格を祈願 志摩 水族館内の賢島神社で」中日新聞2014年12月23日付朝刊、三重版20ページ
- ^ a b 「学力向上や運気アップ? 志摩マリンランドに賢島神社お目見え」2011年10月1日付伊勢志摩ホームニュース第166号、1ページ
- ^ a b 「通風筒」中日新聞2011年9月17日付朝刊、社会10版広域35ページ
参考文献
[編集]- 80年のあゆみ - 近畿日本鉄道株式会社 1990年
- 志摩市産業振興部観光戦略室ともやま公園事務所『〜ともやま公園ガイドブック〜 志摩市ともやま公園 ともやまDE遊ぼう!!』志摩市産業振興部観光戦略室ともやま公園事務所、2011年、13頁。
- 『いちばん楽しい水族館の歩き方』辰巳出版〈タツミムック〉、2012年11月20日、111頁。ISBN 978-4-7778-1064-2。
- 『見て、さわって、癒される水族館ぴあ』ぴあ株式会社〈ぴあMOOK〉、2013年4月10日、130頁。ISBN 978-4-8356-2182-1。