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旅の宿 (よしだたくろうの曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
吉田拓郎 > 吉田拓郎の作品一覧 > 旅の宿 (よしだたくろうの曲)
「旅の宿」
よしだたくろうシングル
初出アルバム『元気です。
B面 おやじの唄
リリース
規格 シングル・レコード / SOLA 33-OD
ジャンル フォークソング[1]
時間
レーベル Odyssey/CBS Sony
作詞・作曲 岡本おさみ
よしだたくろう
チャート最高順位
  • 週間1位:5週連続オリコン[2]
  • 登場回数30回(オリコン)
  • 売上70.0万枚(オリコン)
  • 1972年度年間4位(オリコン)
よしだたくろう シングル 年表
結婚しようよ
(1972年)
旅の宿
(1972年)
おきざりにした悲しみは
(1972年)
元気です。 収録曲
また会おう
(12)
旅の宿
(13)
祭りのあと
(14)
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旅の宿」(たびのやど)は、よしだたくろう(現・吉田拓郎)の4枚目のシングル1972年7月1日発売。発売元はOdyssey/CBSソニー

解説

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前作「結婚しようよ」がオリコンシングルチャートで3位を記録、メディア露出の少ない中着実に人気を延ばしていた最中に発表されたシングルである。

拓郎のシングルとしては唯一オリコンチャート1位を記録したシングルで[注釈 1]、代表曲であると共に、自身最大のシングル・セールスを記録した楽曲である。売上げ70万枚は1978年10月時点のオリコン調べでフォークソングシングルとして歴代10位[1]

フォークソングの王道の曲調であり、歌詞の内容はタイトル通り旅先の宿での恋人同士の出来事が描かれており、岡本おさみが夫人との新婚旅行で青森県十和田市蔦温泉に宿泊した際に曲想を得たと言われている[3][4]

1997年10月25日に放送された「LOVE LOVE あいしてる」に上岡龍太郎がゲスト出演した際、「自分は作詞家を目指していたが、シンガーソングライターがこんな素晴らしい詩を書けるならば自分は作詞家にはなれない」と、この曲を聴いて作詞家を挫折した旨の発言をしている[5]が、先述のとおり「旅の宿」の作詞は拓郎ではなく岡本おさみによるもの。

アルバム元気です。』にも収録されシングルとともに大ヒットとなったが、こちらに収録されたものはほぼ全編アコースティックギターとハーモニカのみで構成されたアルバムバージョンである。ブルボンから発売された食玩CDJ'sポップスの巨人たち フォーク/ニューミュージック黄金時代編』にも吉田拓郎の代表曲として「結婚しようよ」と共に収録されている。

評価

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拓郎の友人でもあったなかにし礼は、拓郎がプロデュースした「時には娼婦のように」で、拓郎から「これは演歌じゃないの」と言われた恨みから[6]、「吉田拓郎がニューミュージックを代表するシンガーソングライターであることは間違いないが、『旅の宿』こそわれわれの曲よりよほど演歌スタイルではないかと思う。拓郎の歌は、詩も音もとくに新しいとは言えないし、現代を鋭くえぐるというものでもない。彼の個性は若者らしからぬ人生肯定的な"あたたかさ"にあり、それが歌謡曲の歴史の中に極めて自然に収まる作品を生んだということだろう」などと論じている[6]

収録曲

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Side:A

  1. 旅の宿(2分50秒)
    作詞:岡本おさみ

Side:B

  1. おやじの唄(4分22秒)
    作詞:吉田拓郎

カバー

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脚注

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注釈

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  1. ^ なお、提供楽曲では1975年にかまやつひろし『我が良き友よ』・1998年KinKi Kids全部だきしめて/青の時代』、プロデュースシングルでは2000年にKinKi Kids『好きになってく 愛してく/KinKiのやる気まんまんソング』でオリコンチャート1位を記録している

出典

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  1. ^ a b 「保存版フォークソング大百科 【フォークをナイフで!?斬る】 名鑑 フォーク・シンガー32 フォーク・ソング・レコード売れゆきベスト10 昭和43年より現在までのシングル盤レコード(オリジナル・コンフィデンス調べ) 10位 よしだたくろう 旅の宿 70万枚」『セブンティーン』1978年10月号、集英社、8頁。 
  2. ^ 『オリコン・シングル・チャートブック(完全版):1968 - 2010』オリコン・エンタテインメント、2012年2月、367頁。ISBN 978-4-87131-088-8
  3. ^ ぬくもり残る66号室 読売新聞青森県版『ふるさと歌めぐり』 2010年5月3日閲覧
  4. ^ 東北 : 記者の旅 : 新おとな総研 : 森と渓流に生命の息吹…十和田
  5. ^ トーク 特別編集版 - 【LOVE LOVE あいしてる:トーク】1997年10月25日
  6. ^ a b なかにし礼歌謡曲から「昭和」を読むNHK出版NHK出版新書 366〉、2011年、157-164頁。ISBN 978-4-14-088366-2https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000883662011.html 
  7. ^ さだまさし、カバーアルバムで伝えるフォークソングの普遍性 時代を超えて今に響くメッセージの本質”. 音楽リアルサウンド (2021年10月27日). 2021年11月22日閲覧。

関連項目

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