日本平デジタルタワー
日本平デジタル放送所 (日本平デジタルタワー) | |
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情報 | |
用途 | 電波塔 |
設計者 | 大成建設株式会社一級建築士事務所 |
構造設計者 |
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施工 | 大成建設 |
建築主 | |
構造形式 | |
建築面積 | 610 m² |
延床面積 | 1,037.78 m² |
階数 | 地上2階(局舎) |
高さ | 95.5m(海抜高387.8m) |
竣工 | 2004年12月 |
所在地 |
〒424-0886 静岡県静岡市清水区草薙字中檀600他 |
座標 | 北緯34度58分 東経138度28分 / 北緯34.97度 東経138.47度座標: 北緯34度58分 東経138度28分 / 北緯34.97度 東経138.47度 |
日本平デジタルタワー | |
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送信所名 | 日本平デジタル放送所 |
送信波 |
地上デジタルテレビジョン放送 FMラジオ放送 |
偏波面 | 水平偏波 |
送信塔 | 1塔 |
空中線形式 (凡例) |
4L4段4面(NHK-DG、NHK-DE) 4L4段4面(SDT-D、SATV-D、SBS-D、SUT-D) |
送信放送局 |
NHK静岡放送局 (デジタルテレビ放送・FMラジオ放送) 静岡放送、テレビ静岡 静岡朝日テレビ、静岡第一テレビ (いずれもデジタルテレビ放送) 静岡エフエム放送 (FMラジオ放送) |
空中線電力 | 1kW |
放送区域 |
静岡市(葵区・駿河区・清水区)、 焼津市、藤枝市、榛原郡吉田町、 牧之原市、御前崎市、富士市、 裾野市、沼津市、三島市、 駿東郡(長泉町・清水町)、 田方郡函南町、伊豆市、 賀茂郡(西伊豆町・松崎町) の各一部地域 |
受信世帯 |
約546,400世帯 (デジタルテレビ放送) |
開局 | 2005年6月1日 |
設置場所 | 〒424-0886 静岡県静岡市清水区草薙字中檀600番地外(日本平) |
特記事項: SUT・SATV・SDTは、2005年11月1日に開局。 |
日本平デジタルタワー(にほんだいらデジタルタワー、正式名称:日本平デジタル放送所)は、静岡市清水区の日本平に置かれている静岡県のテレビ放送を送信する集約電波塔。静岡県のテレビ放送の親局送信所である。
本項では同所を囲う展望施設の日本平夢テラス、および2016年6月にサービス終了したジャパン・モバイルキャスティングの送信施設(2012年9月14日に開局)についても併せて記述する。
概要
UHF放送波によって静岡県中部・東部地域と伊豆西海岸をカバーするほか、浜松中継局・島田中継局などへのマイクロ波送信設備(TTL)を備えている。日本放送協会(NHK)と静岡県の民放テレビ局など計7社が共同で建設した。
2018年11月3日には同所を囲う展望施設として静岡県が建設した日本平夢テラスも開業した。
従来の日本平テレビ・FM放送所の鉄塔群には赤白の縞塗装(昼間障害標識)が施されていたのに対し、日本平デジタルタワーでは中光度の白色航空障害灯が採用され銀灰色の鉄塔構造体とともに、景勝地日本平の景観との調和に配慮されている。これらが評価され、2005年度グッドデザイン賞[2]・静岡県建設業協会賞優秀賞[3]を受賞している。
アナログテレビ放送の送信所であった日本平テレビ・FM放送所に隣接する敷地に建設されたため、これまで日本平からの電波を受信してアナログテレビ放送を視聴していた世帯の多くでは、デジタルテレビ放送の視聴のためにアンテナを増やしたり、方向調整などをする必要がない。
地上波アナログテレビ放送で、静岡瀬名、静岡麻機、静岡賤機、静岡籠上、静岡羽鳥、静岡丸子、静岡興津などの中継局の放送波を受信していた世帯も、そのほとんどが日本平デジタルタワーの受信エリアに集約された。[4][5]。これらの地域の世帯で新たに地上デジタル放送を受信するためには、アンテナの増設か、アンテナの向きの調整が必要になる場合がある[6]。
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日本平夢テラス・展望回廊
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日本平の山頂部にある日本平デジタルタワー
歴史
地上デジタルテレビ放送
マルチメディア放送
送信設備
地上デジタルテレビ放送
リモコン キーID |
放送局名 | コールサイン | 物理 チャンネル |
空中線電力 | ERP | 放送対象地域 | 放送区域 内世帯数 |
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1 | NHK静岡 総合 |
JOPK-DTV | 20ch | 1kW | 7.8kW | 静岡県 | 約54万6千世帯 |
2 | NHK静岡 教育 |
JOPB-DTV | 13ch | 全国 | |||
4 | SDT 静岡第一テレビ |
JOSX-DTV | 19ch | 6.9kW | 静岡県 | ||
5 | SATV 静岡朝日テレビ |
JOSI-DTV | 18ch | 7kW | |||
6 | SBS 静岡放送 |
JOVR-DTV | 15ch | 6.9kW | |||
8 | SUT テレビ静岡 |
JOQH-DTV | 17ch |
FMラジオ放送
放送局名 | コールサイン | 周波数 | 空中線電力 | ERP | 放送対象地域 | 放送区域 内世帯数 |
---|---|---|---|---|---|---|
K-mix 静岡エフエム放送 |
JOKU-FM | 79.2MHz | 1kW | 5.4kW | 静岡県 | - |
NHK静岡 FM |
JOPK-FM | 88.8MHz |
廃止された放送局
マルチメディア放送
放送局名 | 周波数 | 空中線電力 | ERP | 放送区域 | 放送区域 内世帯数 |
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モバキャス | 214.714286MHz (VHF11chに相当する周波数) |
2.5kW | 6.9kW | 駿河湾西部と北部の一部地域[10] | 約33万世帯 |
脚注
- ^ 日本平デジタル放送所共同建設委員会幹事
- ^ “日本平デジタル放送所 [静岡県静岡市清水草薙字中檀600他] | 受賞対象一覧 | Good Design Award”. 公益財団法人日本デザイン振興会. 2018年3月29日閲覧。
- ^ “静岡県/日本平デジタル放送所”. 静岡県交通基盤部都市局景観まちづくり課. 2018年3月29日閲覧。
- ^ 総務省公式サイト[リンク切れ]
- ^ 東海地区の開局状況 静岡地区(総務省公式サイト)[リンク切れ]
- ^ なお、静岡丸子中継局など、垂直偏波の中継局のアナログテレビを受信している世帯で日本平デジタルタワーの電波を受信する場合に、既存のアンテナの向きを調整する場合は、向きの調整だけでなく、アンテナの傾きを水平偏波の放送波が受信できるように調整する必要もある
- ^ 静岡市に開設する携帯端末向けマルチメディア放送局の予備免許 - 総務省東海総合通信局(2012年6月14日プレスリリース)
- ^ 静岡送信所の試験電波発射 - ジャパンモバイルキャスティング・2012年7月27日リリース
- ^ 静岡市に開設する携帯端末向けマルチメディア放送局の免許 - 総務省東海総合通信局(2012年9月12日プレスリリース)
- ^ 具体的な地域は、静岡市(葵区・駿河区・清水区)、沼津市、富士市、焼津市の各一部地域。
参考文献
- 篠崎洋三,藤山淳司,柳井正,安井正憲,近藤浩史,伊藤嘉規「日本平デジタル放送所CFT柱を主体構造とした放送用タワーの設計・施工」『JSSC : 日本鋼構造協会機関誌』第56号、日本鋼構造協会、2005年4月30日、38-43頁、ISSN 03899020、NAID 10015533205。