野毛山動物園
横浜市立野毛山動物園 Nogeyama Zoological Park | |
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施設情報 | |
正式名称 | 横浜市立野毛山動物園[1] |
専門分野 | 総合 |
所有者 | 横浜市 |
管理運営 | 公益財団法人横浜市緑の協会(指定管理者)[2] |
面積 | 3.3ha |
開園 | 1951年(昭和26年)4月1日 |
所在地 |
〒220-0032 神奈川県横浜市西区老松町63番地10 |
位置 | 北緯35度26分51秒 東経139度37分21.3秒 / 北緯35.44750度 東経139.622583度座標: 北緯35度26分51秒 東経139度37分21.3秒 / 北緯35.44750度 東経139.622583度 |
横浜市立野毛山動物園(のげやまどうぶつえん)は、神奈川県横浜市西区の野毛山公園内に位置する横浜市立の動物園。旭区のこども自然公園(大池公園)内に分園の万騎が原ちびっこ動物園がある。
概要
[編集]インドライオン、アミメキリン、チンパンジー、レッサーパンダ、フンボルトペンギンなど100種類以上、1,000点以上の動物を擁しており、都心部の動物園としての飼育数はかなり充実している。
さらに室内温度を一定温に保った爬虫類専用の展示館があり、ワニ類や陸ガメの飼育保護は人気を博している。2003年、開園時より50年以上展示されていたアジアゾウ(はま子)が老衰などにより死亡した。主の居なくなったゾウ舎は、暫く放置された後に解体され、広場になった。
かつてホッキョクグマが飼育されていた「しろくまの家」がある。ホッキョクグマはよこはま動物園ズーラシアへ移管した為、開いた飼育舎に実物大の熊の模型を展示し、飼育当時の状態をそのまま維持し、通常見ることが出来ない飼育舎の内部を見られるようになっている。
園内にかかる吊り橋風(斜張橋)の歩道橋『野毛のつり橋』はインダストリアルデザイナーである柳宗理のデザイン。そのほか、標識・看板類も柳のデザインしたものが用いられていた。[3]
ズーラシア開園以前は、ライオン、キリン、白熊、象など人気の高い動物(特に猛獣)を多数擁しており「いないのはジャイアントパンダくらいなもの」と言われていた。その上入園料が無料なので、休日には大勢の観光客で賑わう一方、地元の子供が気軽に動物と触れあえる場所でもあった。しかし現在ではオランウータン、ホッキョクグマなどをはじめ多くの動物がズーラシアへ移されており、以前に比べると小規模なものとなっている。ただし、上記のように現在も100種以上の動物がいる上に、動物が減った分、飼育スペース自体が広がり、生活環境が良くなったとみられる動物もいる。
- 運営
- 2008年3月31日までは横浜市が直営で管理していたが、2008年4月1日から指定管理者制度が導入され[4]、同市の外郭団体であり、開園当初よりよこはま動物園ズーラシアを管理運営している財団法人横浜市緑の協会に管理運営が引き継がれた。
- 休園日
- 毎週月曜日(祝日の場合は翌日、5月10月は無休)、12月29日~1月1日
- 開園時間
- 9:30~16:30(入園は16:00まで)
- 入園料
- 無料
動物園施設・動物一覧
[編集]- バードケージ
- レッサーパンダ舎
- 2021年にクラウドファンディングで集めた資金により改築。モルタル製の擬木が設置された。
- チンパンジー舎
- 爬虫類館
- 猛獣舎
沿革
[編集]- 1951年(昭和26年) 4月1日 野毛山遊園地として開園[5]。4月17日、アジアゾウの「はま子」[6](メス、推定7歳)が来園。
- 1952年(昭和27年) ヒョウの日本初の繁殖に成功。
- 1953年(昭和28年) 日本で初めてブラックバックの繁殖に成功。
- 1954年(昭和29年) 日本で初めてヒトコブラクダの繁殖に成功。
- 1955年(昭和30年) 4月1日 日本で初めてアカカンガルーの繁殖に成功。
- 同年12月28日 文部大臣清瀬一郎により博物館相当施設に指定[7] される。
- 1956年(昭和31年) 7月2日 日本で初めてオシドリの繁殖に成功。
- 1957年(昭和32年) 2頭目のアジアゾウ「マリ子」来園。推定2歳。
- 1964年(昭和39年) 遊園地が閉鎖される。それまでは「野毛山遊園地」だったが、動物の施設を「野毛山動物園」として存続させる。当時の飛鳥田市長は、動物園は社会教育施設であり、家族がお金を掛けずに訪れることができる施設として無料にした[8]。
- 1965年(昭和40年) 日本で初めてナマケグマの繁殖に成功。
- 1969年(昭和44年) 日本で初めてワオキツネザルの繁殖に成功。
- 1971年(昭和46年) 日本で初めてナマケグマの人工繁殖に成功。
- 1972年(昭和47年) 世界で2番目にコンドルの繁殖に成功。名称が「野毛山動物園」となる。
- 1974年(昭和49年) 日本で初めてボウシテナガザル、カラカルの繁殖に成功。
- 1977年(昭和52年) 6月9日 日本で初めてレイサンガモの自然繁殖に成功。
- 同年7月24日 日本で初めてレイサンガモの人工繁殖に成功。
- 1980年(昭和55年) 3月24日 日本で初めてドールの繁殖に成功。
- 1982年(昭和57年) フタコブラクダのツガルが入園。1982年度の入園者数が100万人を突破する[9]。
- 1983年(昭和58年) 日本で初めてウンピョウの繁殖に成功。
- 1985年(昭和60年) 2月16日 日本で初めてオオアリクイの繁殖に成功。
- 同年5月29日 日本で初めてグレビーシマウマの人工繁殖に成功。
- 1987年(昭和62年) 11月2日 アジアゾウ「マリ子」が急死する。
- 1989年(平成元年) ニューカレドニアからカグー来園。
- 1990年(平成2年) 2月 日本で初めてカグーの人工繁殖に成功。
- 同年3月 日本で初めてカグーの自然繁殖に成功。
- 1992年(平成4年) 日本で初めてエジプトリクガメの自然繁殖に成功。
- 1997年(平成9年) 日本で初めてエミスムツアシガメの人工繁殖に成功。
- 2001年(平成13年) 11月 開園50周年記念式典開催。ゾウ「はま子」に市長功労賞授与。
- 同年4月24日 日本で初めてインドセタカガメの自然繁殖に成功。
- 2002年(平成14年) 11月23日 リニューアルオープン。
- 2003年(平成15年) 10月 開園以来飼育されていた人気者のアジアゾウ「はま子」死亡。享年59。
- 2006年(平成18年) 日本で初めてインドセタカガメの人工繁殖に成功。
- 2007年(平成19年) 3月26日 累計入園者数が5,000万人を突破。
- 2008年(平成20年) 日本最高齢のライオン「モドリ」死亡。享年24
- 2009年(平成21年) 日本で初めてホウシャガメ、ハミルトンガメの繁殖に成功。
- 同年7月9日 日本で初めてブロンズトキの人工繁殖に成功。
- 2010年(平成22年) 年間入園者数60万人を突破。
- 2012年(平成24年) 年間入場者数1988年度以来23年ぶりとなる70万人を突破。
- 2014年(平成26年) 世界最高齢のフタコブラクダのツガル死亡、享年38。2014年度の入園者数が101万2,000人となる。100万人を超すのは、32年ぶり、奇しくもツガルが入園した年度以来であった[10]。
- 2016年(平成28年)2月28日 日本で初めてヘサキリクガメの繁殖に成功[11]。
- 2020年(令和2年) 3月 京急本線日ノ出町駅の副駅名として「野毛山動物園」が設定される[12]。
- 2021年(令和3年) 4月 開園70周年記念感謝祭。開園より延べ6000万人以上の入園者があった[13]。
歴代園長
[編集]- 佐藤 公平(1951年3月31日-1952年3月)[14]
- 染谷 健郎(1952年3月-1958年6月9日)[14]
- 八木 房雄(1558年6月10日-1959年6月25日)[14]
- 山田 力雄(1959年8月1日-1964年3月31日)[14]
- 小林 正和(1964年4月8日-1966年12月6日)[14]
- 續橋 一男(1966年12月7日-1969年12月12日)[14]
- 山口 忠正(1969年12月13日-1971年6月9日)[14]
- 小島 清 (1971年6月10日-1974年5月19日)[14]
- 北井 正 (1974年5月20日-1985年6月8日、金沢動物園園長兼務)[14]
- 宮崎 眞吉(1985年6月15日-1990年6月17日、金沢動物園園長兼務)[14]
- 池田 隆一(1990年6月18日-1993年5月13日)[14]
- 関根 光雄(1993年5月14日-1996年3月31日)[14]
- 野村 良信(1996年4月1日-1998年4月30日)[14]
- 本荘 克行(1998年5月1日-2001年3月31日)[14]
- 横山 昭市(2001年4月1日-2005年3月31日)
- 大阪 豊 (2005年4月1日-2007年3月31日)
- 竹内 雅弘(2007年4月1日-2010年3月31日)
- 市川 典良(2010年4月1日-2013年3月31日)
- 鈴木 浩 (2013年4月1日-2019年3月31日)
- 久保 良法(2019年4月1日-2020年3月31日)
- 田村 理恵(2020年4月1日-現職)[15]
交通
[編集]脚注
[編集]- ^ 横浜市動物園条例
- ^ 指定管理者一覧 no.552
- ^ CASA BRUTUS『特別編集 新装版 柳宗理』マガジンハウス、2008年、18~19頁
- ^ 指定管理者制度 横浜市
- ^ 前日の3月31日に1000人以上を招待して開園式が行われている。「野毛山動物園 きょうから店開き」『神奈川新聞』昭和26年4月1日付2面。
- ^ 『Zooよこはま』119号、2021年、横浜市動物園園友の会事務局、9・10頁(横浜市繁殖センターで冷凍保存していたはま子の体細胞をDNA鑑定し、アジアゾウ(タイゾウ)が確定)
- ^ 昭和30年文部省告示第108号、195頁(登録名称は「横浜市野毛山遊園地動物園」)
- ^ 無料の野毛山動物園をはじめ、横浜市の動物園が充実している理由とは? はまれぽcom.
- ^ “ラクダのツガルさん、死して衰えぬ人気 横浜・野毛山動物園の32年ぶり100万人達成も現実味”. 産経新聞: p. 3. (2014年12月30日) 2019年3月6日閲覧。
- ^ “野毛山動物園入場者32年ぶり100万人突破 地域一体の努力実る”. 産経新聞. (2015年4月15日) 2019年3月6日閲覧。
- ^ 記者発表資料「国内初!! 世界で最も絶滅の危機に瀕しているリクガメ ヘサキリクガメの繁殖に成功!!」(公財)横浜市緑の協会 野毛山動物園、平成28年3月8日
- ^ 京急電鉄ニュースリリース
- ^ “野毛山動物園4月1日に70周年 開園感謝祭(みんなの経済新聞ネットワーク)”. Yahoo!ニュース. 2021年4月16日閲覧。アーカイブコピー - ウェイバックマシン
- ^ a b c d e f g h i j k l m n 野毛山動物園『50周年誌「年輪-半世紀の軌跡-」』横浜市緑政局、2002年、61頁
- ^ 「かながわ多才多彩・この人に聞く 時代に合わせ挑戦続ける」毎日新聞、令和3年3月7日、22面(神奈川)
関連項目
[編集]- 動物園の一覧
- 横浜市内のその他の動物園
- 金沢動物園(金沢自然公園内)
- よこはま動物園ズーラシア(横浜動物の森公園内)
- 万騎が原ちびっこ動物園(こども自然公園内、当園の分園)
外部リンク
[編集]- 横浜市立野毛山動物園 - 公式サイト
- 野毛山動物園の記憶と記録
- のげやまくん - 野毛山動物園の近くに住んでいるという謎のキャラクター
- 野毛山動物園 (@nogeyamazoo401) - X(旧Twitter)
- 野毛山動物園 (328777177183843) - Facebook
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