ワンアンドオンリー
ワンアンドオンリー | ||||||||||||
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2014年6月1日 日本ダービー(馬番2) | ||||||||||||
欧字表記 | One and Only | |||||||||||
品種 | サラブレッド | |||||||||||
性別 | 牡 | |||||||||||
毛色 | 黒鹿毛 | |||||||||||
生誕 | 2011年2月23日(14歳) | |||||||||||
抹消日 | 2017年12月1日[1] | |||||||||||
父 | ハーツクライ | |||||||||||
母 | ヴァーチュ | |||||||||||
母の父 | タイキシャトル | |||||||||||
生国 | 日本(北海道新冠町) | |||||||||||
生産者 | ノースヒルズ | |||||||||||
馬主 |
前田幸治 →(株)ノースヒルズ | |||||||||||
調教師 |
橋口弘次郎(栗東) →橋口慎介(栗東) | |||||||||||
競走成績 | ||||||||||||
生涯成績 |
33戦4勝 中央:31戦4勝 海外:2戦0勝 | |||||||||||
獲得賞金 |
中央:3億7268万1000円 海外:78万ドル | |||||||||||
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ワンアンドオンリー (One and Only) は、日本の競走馬・種牡馬である。主な勝ち鞍は2013年のラジオNIKKEI杯2歳ステークス(GIII)、2014年の東京優駿(GI)、神戸新聞杯(GII)。
馬名の意味は「唯一無二の」。
経歴
2歳(2013年)
デビュー戦は8月4日の小倉競馬場芝1800m戦で12着の大敗だった。2戦目の9月7日の阪神の未勝利戦に13番人気ながら2着に食い込んだ。3戦目の9月29日の阪神の未勝利戦で初勝利を飾る。この後萩ステークス(2着)、東京スポーツ杯2歳ステークス(6着)を挟んで迎えたラジオNIKKEI杯2歳ステークスで重賞初制覇した。
3歳(2014年)
2ヶ月の休み明けで迎えた弥生賞は、人気のトゥザワールドにゴール前良く追い込むも2着に惜敗した。その後出走した皐月賞では、後方から上がり最速の34.3秒で追い上げるも4着に敗れる。 そして満を持して迎えた第81回東京優駿(日本ダービー)。3番人気という立場でレースを迎えた同馬は、ゲートが開くと同時に先行し、道中4・5番手あたりというこれまでにない積極策で道中を進む。そして最後の直線で、先に抜け出した皐月賞馬イスラボニータをかわし同馬に3/4馬身差をつけてゴール。第81代日本ダービー馬となった。 鞍上の横山典弘にとってはロジユニヴァース以来2度目の制覇、生産者ノースヒルズにとってはキズナに続く2連覇、そして管理する橋口弘次郎調教師にとっては初のダービー制覇となった。また、ワンアンドオンリーの父ハーツクライも同じく橋口師の管理馬であり、2004年日本ダービーで2着に惜敗している(なおこの時の鞍上も横山である)。ハーツクライから実に10年越し、またこの間リーチザクラウン・ローズキングダムと2回のダービー2着を経験した末の悲願達成であった。 秋初戦の神戸新聞杯は後続に詰め寄られるも1着を確保。続いて臨んだ牡馬クラシック最終章の菊花賞でダービー・菊花賞の二冠馬となることを期待され単勝2.4倍[2]の1番人気に推されるも馬群の外を回らされ9着に沈んだ。その後は古馬相手にGIに挑んだが、ジャパンカップは7着、有馬記念は13着と結果は出なかった。
4歳(2015年)
ドバイに遠征し、3月のドバイシーマクラシックはドルニヤの3着と好走する。しかし帰国後に出走したレースは着外が続き、この年は未勝利に終わる。
5歳(2016年)〜6歳(2017年)
2016年初戦の京都記念はサトノクラウンの6着に敗れる。3月1日、橋口弘次郎厩舎の定年引退に伴い、息子の橋口慎介厩舎に転厩した[3]。この後、2年連続でドバイに遠征し、ドバイシーマクラシックに武豊とのコンビで出走するがポストポンドの5着となる。その後もレースに出走し続けるも惨敗が続き、ダービー馬でありながら単勝オッズが100倍を超えるレースも散見された。2017年11月のジャパンカップ16着を最後に現役を引退、引退後はアロースタッドで種牡馬生活を送る[4]。
競走成績
以下の内容はnetkeiba.comの情報[5]に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上り3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 | 1着馬(2着馬) |
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2013. 8. 4 | 小倉 | 2歳新馬 | 芝1800m(良) | 16 | 7 | 13 | 51.5(10人) | 12着 | 1:53.5 (35.3) | 1.0 | 国分優作 | 54kg | ハンターバローズ | |
9. 7 | 阪神 | 2歳未勝利 | 芝1600m(良) | 13 | 7 | 11 | 260.1(13人) | 2着 | 1:34.7 (34.5) | 0.2 | 国分優作 | 54kg | プロクリス | |
9.29 | 阪神 | 2歳未勝利 | 芝1600m(良) | 18 | 3 | 6 | 3.0 (2人) | 1着 | 1:36.5 (33.4) | -0.1 | 国分優作 | 54kg | (スピナッチ) | |
10.26 | 京都 | 萩ステークス | OP | 芝1800m(稍) | 9 | 4 | 4 | 18.7 (6人) | 2着 | 1:48.4 (35.2) | 0.0 | 国分優作 | 55kg | デリッツァリモーネ |
11.16 | 東京 | 東スポ杯2歳S | GIII | 芝1800m(良) | 15 | 4 | 7 | 31.5 (8人) | 6着 | 1:46.3 (33.7) | 0.4 | 横山典弘 | 55kg | イスラボニータ |
12.21 | 阪神 | ラジオNIKKEI杯2歳S | GIII | 芝2000m(稍) | 16 | 1 | 1 | 13.7 (7人) | 1着 | 2:04.3 (34.8) | -0.2 | C.ルメール | 55kg | (アズマシャトル) |
2014. 3. 9 | 中山 | 弥生賞 | GII | 芝2000m(良) | 13 | 7 | 11 | 9.8 (4人) | 2着 | 2:01.4 (35.5) | 0.0 | 横山典弘 | 56kg | トゥザワールド |
4.20 | 中山 | 皐月賞 | GI | 芝2000m(良) | 18 | 1 | 1 | 6.7 (4人) | 4着 | 1:59.9 (34.3) | 0.3 | 横山典弘 | 57kg | イスラボニータ |
6. 1 | 東京 | 東京優駿 | GI | 芝2400m(良) | 17 | 1 | 2 | 5.6 (3人) | 1着 | 2:24.6 (34.0) | -0.1 | 横山典弘 | 57kg | (イスラボニータ) |
9.28 | 阪神 | 神戸新聞杯 | GII | 芝2400m(良) | 16 | 5 | 10 | 1.6 (1人) | 1着 | 2:24.4 (35.1) | 0.0 | 横山典弘 | 56kg | (サウンズオブアース) |
10.26 | 京都 | 菊花賞 | GI | 芝3000m(良) | 18 | 7 | 15 | 2.4 (1人) | 9着 | 3:02.2 (35.6) | 1.2 | 横山典弘 | 57kg | トーホウジャッカル |
11.30 | 東京 | ジャパンC | GI | 芝2400m(良) | 18 | 5 | 10 | 14.3 (8人) | 7着 | 2:24.2 (35.4) | 1.1 | 横山典弘 | 55kg | エピファネイア |
12.28 | 中山 | 有馬記念 | GI | 芝2500m(良) | 16 | 2 | 3 | 11.8 (5人) | 13着 | 2:36.0 (34.4) | 0.7 | 横山典弘 | 55kg | ジェンティルドンナ |
2015. 3.28 | メイダン | ドバイシーマC | G1 | 芝2410m(良) | 9 | - | 6 | - | 3着 | - | - | C.デムーロ | 56.5kg | Dolniya |
6.28 | 阪神 | 宝塚記念 | GI | 芝2200m(良) | 16 | 4 | 7 | 10.6 (4人) | 11着 | 2:15.1 (35.0) | 0.7 | M.デムーロ | 58kg | ラブリーデイ |
10.12 | 京都 | 京都大賞典 | GII | 芝2400m(良) | 10 | 2 | 2 | 6.1 (4人) | 6着 | 2:24.3 (32.9) | 0.7 | C.ルメール | 57kg | ラブリーデイ |
11. 1 | 東京 | 天皇賞(秋) | GI | 芝2000m(良) | 18 | 6 | 11 | 35.6(11人) | 16着 | 1:59.5(34.7) | 1.1 | 内田博幸 | 58kg | ラブリーデイ |
11.29 | 東京 | ジャパンC | GI | 芝2400m(良) | 18 | 2 | 3 | 67.7(13人) | 7着 | 2:25.0(34.6) | 0.3 | 内田博幸 | 57kg | ショウナンパンドラ |
12.27 | 中山 | 有馬記念 | GI | 芝2500m(良) | 16 | 4 | 8 | 30.4(10人) | 9着 | 2:33.5(34.8) | 0.5 | 浜中俊 | 57kg | ゴールドアクター |
2016. 2.14 | 京都 | 京都記念 | GII | 芝2200m(重) | 15 | 6 | 10 | 8.8 (5人) | 6着 | 2:19.1(37.9) | 1.4 | 内田博幸 | 57kg | サトノクラウン |
3.26 | メイダン | ドバイシーマC | G1 | 芝2410m(稍) | 9 | - | 5 | - | 5着 | - | - | 武豊 | 57kg | Postponed |
6.26 | 阪神 | 宝塚記念 | GI | 芝2200m(稍) | 17 | 2 | 4 | 85.4(13人) | 14着 | 2:14.8(38.6) | 2.0 | 田辺裕信 | 58kg | マリアライト |
9.25 | 中山 | オールカマー | GII | 芝2200m(良) | 12 | 8 | 11 | 18.8 (5人) | 7着 | 2:12.3(34.4) | 0.4 | 内田博幸 | 57kg | ゴールドアクター |
11. 6 | 東京 | アルゼンチン共和国杯 | GII | 芝2500m(良) | 15 | 2 | 3 | 16.5 (7人) | 8着 | 2:34.0(34.2) | 0.6 | 柴山雄一 | 58kg | シュヴァルグラン |
11.27 | 東京 | ジャパンC | GI | 芝2400m(良) | 17 | 4 | 7 | 108.4(14人) | 8着 | 2:26.6(35.3) | 0.8 | 田辺裕信 | 57kg | キタサンブラック |
2017. 1.22 | 中山 | AJCC | GII | 芝2200m(良) | 17 | 4 | 7 | 12.5 (6人) | 5着 | 2:12.5(36.0) | 0.6 | 田辺裕信 | 57kg | タンタアレグリア |
3.19 | 阪神 | 阪神大賞典 | GII | 芝3000m(良) | 10 | 7 | 7 | 19.6 (3人) | 7着 | 3:05.0(37.7) | 2.4 | 武豊 | 57kg | サトノダイヤモンド |
4.30 | 京都 | 天皇賞(春) | GI | 芝3200m(良) | 17 | 7 | 14 | 113.9(11人) | 11着 | 3:14.1(36.6) | 1.6 | 和田竜二 | 58kg | キタサンブラック |
5.28 | 東京 | 目黒記念 | GII | 芝2500m(良) | 18 | 7 | 15 | 18.5 (7人) | 10着 | 2:31.8(34.0) | 0.9 | 横山典弘 | 58kg | フェイムゲーム |
7.23 | 中京 | 中京記念 | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 4 | 7 | 11.5 (7人) | 10着 | 1:34.3(34.3) | 1.1 | 横山典弘 | 58kg | ウインガニオン |
10. 8 | 東京 | 毎日王冠 | GII | 芝1800m(良) | 12 | 7 | 10 | 105.8(10人) | 7着 | 1:46.0(33.0) | 0.4 | 横山典弘 | 57kg | リアルスティール |
10.29 | 東京 | 天皇賞(秋) | GI | 芝2000m(不) | 18 | 8 | 17 | 135.5(16人) | 17着 | 2:16.3(45.0) | 8.0 | 横山典弘 | 58kg | キタサンブラック |
11.26 | 東京 | ジャパンC | GI | 芝2400m(良) | 17 | 8 | 15 | 280.8(15人) | 16着 | 2:25.7(36.7) | 2.0 | 横山典弘 | 57kg | シュヴァルグラン |
種牡馬成績
2021年に初年度産駒がデビュー。初年度の種付け数20頭、産駒登録数14頭と厳しい数字となっている。
2021年7月18日、高知競馬1Rでフィールマイラヴが1着となり、産駒の初勝利を挙げた[6]。同年9月19日、中山2Rでアトラクティーボが1着となり、産駒のJRA初勝利を挙げた[7]。
血統表
ワンアンドオンリーの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | サンデーサイレンス系 |
[§ 2] | ||
父 ハーツクライ 2001 鹿毛 |
父の父 *サンデーサイレンスSunday Silence 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason | |
Cosmah | ||||
Wishing Well | Understanding | |||
Mountain Flower | ||||
父の母 アイリッシュダンス1990 鹿毛 |
*トニービン | *カンパラ | ||
Severn Bridge | ||||
*ビューパーダンス | Lyphard | |||
My Bupers | ||||
母 ヴァーチュ 2002 鹿毛 |
*タイキシャトル 1994 栗毛 |
Devil's Bag | Halo | |
Ballade | ||||
*ウェルシュマフィン | Caerleon | |||
Muffitys | ||||
母の母 サンタムール1996 鹿毛 |
Danzig | Northern Dancer | ||
Pas de Nom | ||||
*アンブロジン | Mr. Prospector | |||
*バラダ | ||||
母系(F-No.) | Courtly Dee系(FN:A4) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Halo 3×4=18.75%、Northern Dancer 5×4=9.38% | [§ 4] | ||
出典 |
- 近親に皐月賞ノーリーズンや重賞2勝のグレイトジャーニー、阪神3歳牝馬ステークス馬のヤマニンパラダイスがいる
出典
- ^ ワンアンドオンリー号が競走馬登録抹消日本中央競馬会、2017年11月29日閲覧
- ^ [1]
- ^ 3調教師が栗東で開業 ワンアンドは橋口慎厩舎へ転厩 サンケイスポーツ 2016年3月1日
- ^ ワンアンドオンリーが引退 日本ダービーで橋口弘次郎調教師の悲願を達成netkeiba.com、2017年11月28日閲覧
- ^ ワンアンドオンリーの競走成績 (netkeiba.com)参照。
- ^ “【地方競馬】新種牡馬ワンアンドオンリーの産駒が高知で初勝利! | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年7月21日閲覧。
- ^ “ワンアンドオンリー産駒がJRA初勝利、アトラクティーボが10馬身差レコードV | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年9月19日閲覧。
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|ワンアンドオンリー”. JBISサーチ(JBIS-Search). 公益社団法人日本軽種馬協会. 2016年10月24日閲覧。
- ^ “ワンアンドオンリーの種牡馬情報”. 競馬ラボ. 2021年5月4日閲覧。
- ^ 平出貴昭 (2017年11月28日). “Courtly Dee牝系(ワンアンドオンリーなど)”. 競馬“血統”人生/平出貴昭. 2019年3月15日閲覧。
外部リンク