アユサン
アユサン | ||||||
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第73回桜花賞優勝時(2013年4月7日) | ||||||
欧字表記 | Ayusan[1] | |||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||
性別 | 牝[1] | |||||
毛色 | 鹿毛[1] | |||||
生誕 | 2010年2月21日(14歳)[1] | |||||
抹消日 | 2014年12月26日 | |||||
父 | ディープインパクト[1] | |||||
母 | バイザキャット[1] | |||||
母の父 | Storm Cat[1] | |||||
生国 | 日本(北海道日高町)[1] | |||||
生産者 | 下河辺牧場[1] | |||||
馬主 | 星野壽市[1] | |||||
調教師 | 手塚貴久(美浦)[1] | |||||
厩務員 | 森信次郎[2] | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 8戦2勝[1] | |||||
獲得賞金 | 1億5874万5000円[1] | |||||
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アユサン(欧字名:Ayusan、2010年2月21日 - )は、日本の競走馬、繁殖牝馬[1]。
2013年の桜花賞(GI)優勝馬。また繁殖牝馬として、2022年の朝日杯フューチュリティステークスを制したドルチェモアを産んでおり、母子2代GI制覇を達成している。
馬名の由来は、人名+呼称で、馬主の星野曰く、「銀座のおねえちゃんの名前」であるという[3]。
戦績
2歳(2012年)
デビューは10月6日の東京競馬場の芝1400mの2歳新馬戦。中団から最後差しきりデビュー戦を勝利で飾った。その後重賞のアルテミスステークスに出走。後方から追い込み2着に入った。しかし暮れの阪神ジュベナイルフィリーズは後方からの競馬になるも7着に敗れた。
3歳(2013年)
クイーンカップを目指していたが、寝違えをしたため回避[4]。チューリップ賞では前3走とは違い、前目の競馬となり、結果3着に入り桜花賞への優先出走権を獲得した。陣営はこの後、美浦には戻らず栗東トレーニングセンターに入厩し、桜花賞に備えた。そして桜花賞は主戦の丸山元気が前日の福島競馬で落馬骨折して乗れなくなってしまったため、急遽クリスチャン・デムーロに乗り代わりとなった。レースは中団からの競馬となり、最後は兄のミルコ・デムーロ騎乗のレッドオーヴァルとの一騎討ちとなり、一度はレッドオーヴァルが先頭に立つも粘り腰で最後差しきり、桜花賞を制した。クリスチャンはこれが日本のGI初制覇、史上初の外国人ジョッキーによる桜花賞制覇となり、管理する手塚貴久もこれがクラシック初制覇となった。またデムーロ兄弟の1着、2着はJRAのGIレースでは史上初の兄弟ワンツー。ディープインパクト産駒も3年連続の優勝と昨年に続いて1着、2着となった。さらに直前の騎手変更による桜花賞制覇も史上初となった。しかしオークスは中団からの競馬になるも最後伸びきれず、4着となり2冠はならなかった。秋はローズステークスから秋華賞のローテーションを組んで調整していたが、左前下肢部炎症を発症し、2013年一杯は全休することになった[5]。
4歳(2014年)
休み明けとなった中山記念は最後は直線伸びず最下位の15着、続くダービー卿チャレンジトロフィーも11着に敗れた。その後、レースに復帰することなく2014年12月26日付けで競走馬登録を抹消した[6]。
競走成績
以下の内容は、netkeiba.comの情報に基づく[7]。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上り3F) |
着差 | 騎手 | 斤量[kg] | 1着馬(2着馬) |
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2012.10. | 6東京 | 2歳新馬 | 芝1400m(良) | 13 | 8 | 12 | 2.8( 1人) | 1着 | 1:25.0(33.6) | -0.3 | 蛯名正義 | 54 | (ヒシラストガイ) | |
11. 3 | 東京 | アルテミスS | 新設重賞 | 芝1600m(良) | 18 | 4 | 8 | 8.9( 4人) | 2着 | 1:33.9(33.5) | 0.1 | 丸山元気 | 54 | コレクターアイテム |
12. 9 | 阪神 | 阪神JF | GI | 芝1600m(良) | 18 | 8 | 18 | 7.4( 4人) | 7着 | 1:34.8(36.4) | 0.6 | 丸山元気 | 54 | ローブティサージュ |
2013. | 3. 2阪神 | チューリップ賞 | GIII | 芝1600m(良) | 15 | 4 | 6 | 13.6( | 5人)3着 | 1:35.6(35.1) | 0.6 | 丸山元気 | 54 | クロフネサプライズ |
4. 7 | 阪神 | 桜花賞 | GI | 芝1600m(良) | 18 | 4 | 7 | 18.0( | 7人)1着 | 1:35.0(35.5) | 0.0 | C.デムーロ | 55 | (レッドオーヴァル) |
5.19 | 東京 | 優駿牝馬 | GI | 芝2400m(良) | 18 | 2 | 4 | 6.5( 3人) | 4着 | 2:25.9(35.1) | 0.7 | 丸山元気 | 55 | メイショウマンボ |
2014. | 3. 2中山 | 中山記念 | GII | 芝1800m(稍) | 15 | 4 | 7 | 59.7(13人) | 15着 | 1:51.6(38.3) | 1.8 | 丸山元気 | 55 | ジャスタウェイ |
4. 6 | 中山 | ダービー卿CT | GIII | 芝1600m(稍) | 16 | 5 | 10 | 33.6(11人) | 11着 | 1:35.4(36.8) | 0.8 | 丸山元気 | 55 | カレンブラックヒル |
繁殖入り後
5番仔ドルチェモアが2022年10月18日にサウジアラビアロイヤルカップを制して産駒の重賞初制覇。さらに同年12月18日に朝日杯フューチュリティステークスを制し、産駒のG1初制覇を達成した。
馬名 | 誕生年 | 性 | 毛色 | 父 | 厩舎 | 馬主 | 戦績 | 主な勝ち鞍 | 出典 | |
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初仔 | アストランティア | 2016年 | 牝 | 栗毛 | キングカメハメハ | 不出走(繁殖) | [10] | |||
2番仔 | アプローズユウ | 2017年 | 牝 | 鹿毛 | ルーラーシップ | 美浦・手塚貴久 | 星野壽市 | 4戦0勝(引退・繁殖) | [11] | |
3番仔 | アップストリーム | 2018年 | 牝 | 黒鹿毛 | キングカメハメハ | 下河辺隆行 | 14戦2勝(現役) | [12] | ||
4番仔 | エンギダルマ | 2019年 | 牡 | 鹿毛 | ルーラーシップ | 星野壽市 | 6戦1勝(現役) | [13] | ||
5番仔 | ドルチェモア | 2020年 | 牡 | 鹿毛 | 栗東・須貝尚介 | (株)スリーエイチレーシング | 3戦3勝(現役) | 2022年サウジアラビアRC(GIII) 2022年朝日杯FS(GI) |
[14] | |
(不受胎) | 2021年 | エピファネイア | ||||||||
6番仔 | アユサンの2022 | 2022年 | 牡 | 黒鹿毛 | レイデオロ | (デビュー前) | [15] | |||
(受胎済み) | 2023年 | ルーラーシップ |
- 情報は、2022年12月27日現在[16]
血統表
アユサンの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | サンデーサイレンス系 |
[§ 2] | ||
父 ディープインパクト 2002 鹿毛 |
父の父 *サンデーサイレンスSunday Silence 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason | |
Cosmah | ||||
Wishing Well | Understanding | |||
Mountain Flower | ||||
父の母 *ウインドインハーヘア1991 鹿毛 |
Alzao | Lyphard | ||
Lady Rebecca | ||||
Burghclere | Busted | |||
Highclere | ||||
母 *バイザキャット Buy the Cat 1995 栗毛 |
Storm Cat 1983 黒鹿毛 |
Storm Bird | Northern Dancer | |
South Ocean | ||||
Terlingua | Secretariat | |||
Crimson Saint | ||||
母の母 Buy the Firm 1986 鹿毛 |
Affirmed | Exclusive Native | ||
Won't Tell You | ||||
By the Hand | Intentionally | |||
De Hostess | ||||
母系(F-No.) | (FN:9-f) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Northern Dancer 5×4 | [§ 4] | ||
出典 |
- 祖母のBuy the FirmはアメリカGIトップフライトハンデキャップを勝つなど12勝している。
- 近親にアメリカGIサンフェリペハンデキャップを勝ったImage of Greatnessがいる。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “アユサン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年12月22日閲覧。
- ^ “アユサン凱旋 桜制覇から一夜明け 手塚師「2冠目指す」”. スポーツニッポン. 2022年5月15日閲覧。
- ^ FM GUNMA × 群馬県信用保証協会 チャレンジ•ザ•ドリーム Challenge the Dream ~群馬の明日をひらく~ 令和3年2月4日(第95回)放送(8頁目)
- ^ “【チューリップ賞】美浦レポート~アユサン”. ラジオNIKKEI. 2022年5月8日閲覧。
- ^ 桜花賞馬アユサン 左前下肢部炎症で秋全休、手塚師「本当に残念」 - 2013年8月30日付スポーツニッポン
- ^ “アユサン引退、繁殖入り”. ラジオNIKKEI. 2022年7月16日閲覧。
- ^ “アユサンの競走成績 | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年8月9日閲覧。
- ^ アユサン号が競走馬登録抹消 - 日本中央競馬会、2014年12月26日閲覧
- ^ 「競走馬:子馬すくすくと 北海道日高、出産ピーク」『毎日新聞』。2020年8月9日閲覧。
- ^ “アストランティア | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年8月9日閲覧。
- ^ “アプローズユウ | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年8月9日閲覧。
- ^ “アップストリーム | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年8月9日閲覧。
- ^ “エンギダルマ|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年5月24日閲覧。
- ^ “ドルチェモア”. www.jbis.or.jp. JBISサーチ. 2022年12月18日閲覧。
- ^ “_________|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年9月20日閲覧。
- ^ “繁殖牝馬情報:牝系情報|アユサン|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年10月8日閲覧。
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|アユサン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年6月27日閲覧。
- ^ “アユサンの繁殖牝馬情報”. 競馬ラボ. 2021年6月27日閲覧。