「日本におけるカトリック教会」の版間の差分
表示
削除された内容 追加された内容
著名人の信徒を2行に表示、他 |
タグ: サイズの大幅な増減 |
||
1行目: | 1行目: | ||
{{統合提案|日本のカトリック教会の教区|日本におけるカトリック教会|date=2013年12月}} |
|||
この項目では'''日本におけるカトリック教会'''について概説する。 |
この項目では'''日本におけるカトリック教会'''について概説する。 |
||
7行目: | 6行目: | ||
[[2010年]][[12月]]現在の集計<ref>[http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/data/st10/statistics2010.pdf カトリック教会現勢2010年] なお、聖職者・修道者・神学生を除く「信徒数」は440,301人。</ref>で、信者数は448,440人。人口比は0.35%だが、このうち[[長崎県]]([[カトリック長崎大司教区|長崎大司教区]])では、上記のように隠れキリシタンの子孫が多くいた歴史的経緯もあり、人口の4%超と突出して多い。宗教法人法の組織は、[[カトリック中央協議会]]。 |
[[2010年]][[12月]]現在の集計<ref>[http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/data/st10/statistics2010.pdf カトリック教会現勢2010年] なお、聖職者・修道者・神学生を除く「信徒数」は440,301人。</ref>で、信者数は448,440人。人口比は0.35%だが、このうち[[長崎県]]([[カトリック長崎大司教区|長崎大司教区]])では、上記のように隠れキリシタンの子孫が多くいた歴史的経緯もあり、人口の4%超と突出して多い。宗教法人法の組織は、[[カトリック中央協議会]]。 |
||
== 教区 == |
== 教区概要 == |
||
日本には16の[[教区]](司教区)が置かれ、それぞれ[[司教]]が教区長を務める。このうち東京、大阪、長崎の3ヶ所は |
日本には16の[[教区]](司教区)が置かれ、それぞれ[[司教]]が教区長を務める。このうち'''東京'''、'''大阪'''、'''長崎'''の3ヶ所は[[大司教区]]となっており、同時に[[教会管区]]となっている。またカトリック教会では、[[宗教法人法]]上の法人格を持つのは各司教区となっており、個々の教会は法人格を持たない。司教座の置かれる教会は「[[司教座聖堂]]([[カテドラル]])」と呼ばれ、その所在する都市名が教区名となる。 |
||
各教区長を務める[[大司教]]や[[司教]]ならびに教区長を補佐する[[補佐司教]]や[[協働司教]]<!--、およびその任から引退した司教〔引退した司教(名誉司教)は司教協議会のメンバーには入っていません〕-->は、カトリック新教会法に基づいて組織された日本カトリック司教協議会<ref>「カトリック新教会法」第447条~第459条に定められたカトリック教会の常設組織として、日本におけるカトリック教会の全国的な共通の関心事について協議し、時代に適合した活動を促進することを目的として設置された組織。日本のすべての教区司教、協働司教、補佐司教、およびローマ使徒座または司教協議会より委託された特別の任務をもつ名義司教で構成される。[[カトリック中央協議会]]はこの運営・活動のためのよりよい奉仕をはかることを目的とした、いわば「実働部隊」。[http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/cbcj/comt.htm 日本カトリック司教協議会]</ref>に所属<ref>但し、引退した司教は所属を辞退できる。2013年現在、辞退が慣例化しているため、所属司教はすべて現役の司教である。{{要出典|date=2013年12月|title=[http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/cbcj/comt.htm 日本カトリック司教協議会]の記載と矛盾していますので…}}</ref>し、日本国内での横の連携を図っている。 |
|||
各教区と(司教座聖堂)、管轄都道府県、各教区の小教区・信者数はそれぞれ次のとおり。(出典:カトリック教会・情報ハンドブック 2010 ISBN 978-4-87750-541-7 より) |
|||
=== 教区別詳細 === |
|||
* [[カトリック札幌司教区|札幌教区]] (北一条教会) - [[北海道]](小教区57 信者数17,932人) |
|||
各教区とそれぞれの管轄都道府県<ref name="a">[http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/index.htm カトリック中央協議会ウェブサイト]</ref>、小教区数<ref name="b">カトリック教会・情報ハンドブック 2010 ISBN 978-4-87750-541-7</ref>、信徒数<ref name="b" />、司教座聖堂<ref name="a" />、司教<ref name="a" />は次のとおり。 |
|||
* [[カトリック仙台司教区|仙台教区]] (元寺小路教会) - [[宮城県]]・[[青森県]]・[[岩手県]]・[[福島県]](小教区53 信者数10,944人) |
|||
* [[カトリック新潟教区|新潟教区]] (新潟教会) - [[新潟県]]・[[秋田県]]・[[山形県]](小教区31 信者数7,337人) |
|||
==== 東京教会管区 ==== |
|||
* [[カトリックさいたま教区|さいたま教区]] (浦和教会) - [[埼玉県]]・[[茨城県]]・[[栃木県]]・[[群馬県]](小教区52 信者数21,007人) |
|||
* |
*'''[[カトリック東京大司教区]]'''(管轄区域: [[東京都]]・[[千葉県]]、小教区: 73、信徒: 95,877人) |
||
** 大司教座聖堂: 関口教会([[東京カテドラル聖マリア大聖堂]]) |
|||
* [[カトリック横浜司教区|横浜教区]] ([[カトリック山手教会|山手教会]]) - [[神奈川県]]・[[静岡県]]・[[山梨県]]・[[長野県]](小教区84 信者数57,229人) |
|||
** 大司教: [[岡田武夫 (カトリック)|ペトロ岡田武夫]]、補佐司教: ヤコブ幸田和生、名誉司教: [[森一弘|パウロ森一弘]] |
|||
* [[カトリック名古屋教区|名古屋教区]] ([[名古屋カテドラル聖ペトロ・聖パウロ大聖堂|布池教会]]) - [[愛知県]]・[[岐阜県]]・[[富山県]]・[[石川県]]・[[福井県]](小教区50 信者数26,374人) |
|||
* |
*'''[[カトリック札幌司教区]]'''(管轄区域: [[北海道]]、小教区: 57、信徒: 17,932人) |
||
** 司教座聖堂: 北一条教会 |
|||
* [[カトリック大阪大司教区|大阪教区【大司教区】]] ([[大阪カテドラル聖マリア大聖堂|玉造教会]]) - [[大阪府]]・[[和歌山県]]・[[兵庫県]](小教区81 信者数54,297人) |
|||
** 司教: ベルナルド勝谷太治、名誉司教: ペトロ地主敏夫 |
|||
* [[カトリック広島司教区|広島教区]] ([[世界平和記念聖堂|幟町教会]]) - [[広島県]]・[[鳥取県]]・[[島根県]]・[[岡山県]]・[[山口県]](小教区41 信者数20,469人) |
|||
* |
*'''[[カトリック仙台司教区]]'''(管轄区域: [[宮城県]]・[[青森県]]・[[岩手県]]・[[福島県]]、小教区: 53、信徒: 10,944人) |
||
** 司教座聖堂: 元寺小路教会 |
|||
* [[カトリック福岡司教区|福岡教区]] ([[大名町教会]]) - [[福岡県]]・[[佐賀県]]・[[熊本県]](小教区55 信者数31,274人) |
|||
** 司教: マルチノ平賀徹夫 |
|||
* [[カトリック長崎大司教区|長崎教区【大司教区】]] ([[浦上教会]]) - [[長崎県]](小教区71 信者数64,218人) |
|||
* |
*'''[[カトリック新潟教区]]'''(管轄区域: [[新潟県]]・[[秋田県]]・[[山形県]]、小教区: 31、信徒: 7,337人) |
||
** 司教座聖堂: 新潟教会 |
|||
* [[カトリック鹿児島司教区|鹿児島教区]] (ザビエル教会) - [[鹿児島県]](小教区29 信者数9,542人) |
|||
** 司教: タルチシオ菊地功 |
|||
* [[カトリック那覇教区|那覇教区]] (開南教会) - [[沖縄県]](小教区13 信者数5,684人) |
|||
*'''[[カトリックさいたま教区]]'''(管轄区域: [[埼玉県]]・[[茨城県]]・[[栃木県]]・[[群馬県]]、小教区: 52、信徒: 21,007人) |
|||
** 司教座聖堂: 浦和教会 |
|||
** 司教: (空位)、教区管理者: ペトロ岡田武夫、名誉司教: [[谷大二|マルセリーノ谷大二]] |
|||
*'''[[カトリック横浜司教区]]'''(管轄区域: [[神奈川県]]・[[静岡県]]・[[山梨県]]・[[長野県]]、小教区: 84、信徒: 57,229人) |
|||
** 司教座聖堂: [[カトリック山手教会|山手教会]] |
|||
** 司教: ラファエル梅村昌弘 |
|||
==== 大阪教会管区 ==== |
|||
*'''[[カトリック大阪大司教区]]'''(管轄区域: [[大阪府]]・[[和歌山県]]・[[兵庫県]]、小教区: 81、信徒: 54,297人) |
|||
** 大司教座聖堂: 玉造教会([[大阪カテドラル聖マリア大聖堂]]<ref>旧カテドラルは[[夙川カトリック教会|夙川教会]]聖テレジア大聖堂。</ref>) |
|||
** 大司教: [[池長潤|レオ池長潤]]、補佐司教: [[松浦悟郎|ミカエル松浦悟郎]]、名誉大司教: パウロ安田久雄 |
|||
*'''[[カトリック名古屋教区]]'''(管轄区域: [[愛知県]]・[[岐阜県]]・[[富山県]]・[[石川県]]・[[福井県]]、小教区: 50、信徒: 26,374人) |
|||
** 司教座聖堂: 布池教会([[名古屋カテドラル聖ペトロ・聖パウロ大聖堂]]) |
|||
** 司教: アウグスチヌス野村純一 |
|||
*'''[[カトリック京都司教区]]'''(管轄区域: [[京都府]]・[[滋賀県]]・[[奈良県]]・[[三重県]]、小教区: 54、信徒: 18,638人) |
|||
** 司教座聖堂: 河原町教会 |
|||
** 司教: パウロ大塚喜直、名誉司教: [[田中健一 (カトリック)|ライムンド田中健一]] |
|||
*'''[[カトリック広島司教区]]'''(管轄区域: [[広島県]]・[[鳥取県]]・[[島根県]]・[[岡山県]]・[[山口県]]、小教区: 41、信徒: 20,469人) |
|||
** 司教座聖堂: 幟町教会([[世界平和記念聖堂]]) |
|||
** 司教: トマス・アクィナス前田万葉、名誉司教: ヨセフ三末篤實 |
|||
*'''[[カトリック高松司教区]]'''(管轄区域: [[香川県]]・[[愛媛県]]・[[徳島県]]・[[高知県]]、小教区: 26、信徒: 5,027人) |
|||
** 司教座聖堂: 桜町教会 |
|||
** 司教: 使徒ヨハネ諏訪榮治郎、名誉司教: フランシスコザビエル溝部脩 |
|||
==== 長崎教会管区 ==== |
|||
*'''[[カトリック長崎大司教区]]''' (管轄区域: [[長崎県]]、小教区: 71、信徒: 64,218人) |
|||
** 大司教座聖堂: [[浦上教会]](浦上天主堂) |
|||
** 大司教: [[高見三明|ヨセフ髙見三明]] |
|||
*'''[[カトリック福岡司教区]]'''(管轄区域: [[福岡県]]・[[佐賀県]]・[[熊本県]]、小教区: 55、信徒: 31,274人) |
|||
** 司教座聖堂: [[大名町教会]] |
|||
** 司教: ドミニコ宮原良治 |
|||
*'''[[カトリック大分司教区]]'''(管轄区域: [[大分県]]・[[宮崎県]]、小教区: 26、信徒: 6,829人) |
|||
** 司教座聖堂: 大分教会 |
|||
** 司教: パウロ浜口末男、名誉司教: [[平山高明|ペトロ平山高明]] |
|||
*'''[[カトリック鹿児島司教区]]'''(管轄区域: [[鹿児島県]]、小教区: 29、信徒: 9,542人) |
|||
** 司教座聖堂: ザビエル教会 |
|||
** 司教: パウロ郡山健次郎、名誉司教: パウロ糸永真一 |
|||
*'''[[カトリック那覇教区]]'''(管轄区域: [[沖縄県]]、小教区: 13、信徒: 5,684人) |
|||
** 司教座聖堂: 開南教会 |
|||
** 司教: ベラルド押川壽夫、名誉司教: ペトロ・バプティスタ石神忠真郎 |
|||
=== 教区の変遷 === |
|||
別途注釈ないものは[http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/index.htm カトリック中央協議会]の記載にもとづく。 |
|||
<!--長くなるため、ここでは各教区管轄範囲の変遷、司教館の移転、修道会への司牧委託の記述に留めます。司教の任免、その他の項目については各教区のページにお願いします。--> |
|||
==== 明治以前 ==== |
|||
* [[1846年]]([[弘化]]3年) - 5月1日、日本[[使徒座代理区]]の設立、[[パリ外国宣教会]]に委託される。 |
|||
* [[1876年]]([[明治]]9年) - 5月22日<ref>一説に6月3日</ref>、日本代理区を南緯代理区、北緯代理区の2つに分割。 |
|||
* [[1888年]](明治21年) - 南緯代理区より近畿、中国、四国の3地方を分離し、中部代理区を新設。 |
|||
* [[1891年]](明治24年) - 4月17日、北緯代理区から東北地方および北海道の函館地区を分離し、函館代理区を新設。6月15日、[[教階制]]([[ヒエラルキー]])実施。北緯代理区は'''東京大司教区'''に、函館代理区は函館教区に、中部代理区は大阪教区に、南緯代理区は長崎教区にそれぞれ昇格。<!---4教区(東京・函館・大阪・長崎)の成立。東京教区は'''東京大司教区'''に昇格。<ref>[http://www.tokyo.catholic.jp/text/diocese/rekishi.htm カトリック東京大司教区 東京教区の歴史]</ref><ref>[http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/46591/1/33_25-28.pdf 牧野玲子「日本ローマ・カトリック教会における邦訳祈禱文:「主の祈り」に関する考察」]</ref>全体の歴史についてカトリック中央協議会にソースがありますので、一旦コメントアウトします---> |
|||
* [[1904年]](明治37年) - 1月27日、大阪教区より四国4県を分離し、四国[[使徒座知牧区]]を新設、知牧館は徳島に設置。 |
|||
==== 大正・昭和(戦前) ==== |
|||
* [[1912年]]([[大正]]元年) - 8月13日、函館教区より新潟、山形、秋田の3県を、また東京教区より富山、石川、福井の3県を分離し、新潟知牧区を新設。 |
|||
* [[1915年]](大正4年) - 2月12日、函館教区より函館地区を除く北海道全土および[[樺太]](サハリン)南部を分離し、札幌知牧区を新設、ドイツの[[フランシスコ会]]に委託。 |
|||
* [[1922年]](大正11年) - 2月18日、東京教区より愛知、岐阜の2県が、また新潟知牧区より富山、石川、福井の3県が分離し、名古屋知牧区を新設。 |
|||
* [[1923年]](大正12年) - 5月4日、大阪教区より中国5県を分離し、広島代理区を新設、ドイツの[[イエズス会]]に委託される。代理区長館は岡山に置かれた。 |
|||
* [[1927年]]([[昭和]]2年) - 3月18日、長崎教区より鹿児島、沖縄の両県を分離し、鹿児島知牧区を新設、カナダのフランシスコ会に委託。 |
|||
* [[1927年]](昭和2年) - 7月16日、長崎教区より福岡、佐賀、熊本、宮崎、大分の5県を分離し、'''福岡教区'''を新設、[[パリ外国宣教会]]に委託。 |
|||
* [[1928年]](昭和3年) - 3月29日、福岡教区は宮崎、大分両県を[[サレジオ会|サレジオ修道会]]に委託。 |
|||
* [[1929年]](昭和4年) - 3月30日、札幌知牧区は札幌代理区に昇格。 |
|||
* [[1932年]](昭和7年) - 7月14日、札幌代理区から樺太南部を分離し、樺太知牧区を新設。 |
|||
* [[1935年]](昭和10年) - 1月28日、福岡教区より宮崎、大分両県を分離し、宮崎知牧区を新設。 |
|||
* [[1936年]](昭和11年) - 3月9日、函館教区は司教座を仙台に移転し、'''仙台教区'''と改称。 |
|||
* [[1937年]](昭和12年) - 11月9日、東京教区のパリ外国宣教会への委託が終了、また同教区より東京、千葉を除く8県を分離し、'''横浜教区'''を新設。 |
|||
* [[1937年]](昭和12年) - 6月17日、大阪教区より奈良、三重、滋賀の1府3県を分離し、京都知牧区を新設、米国の[[メリノール宣教会]]に委託。 |
|||
* [[1939年]](昭和14年) - 1月4日、横浜教区より埼玉、茨城、栃木、群馬の4県を分離し、浦和知牧区を新設。 |
|||
* [[1939年]](昭和14年) - 広島代理区長館が広島に移転。 |
|||
* [[1940年]](昭和15年) - 広島代理区は岡山、鳥取両県での宣教司牧をイエズス会から[[淳心会]]に移管(~1997年)。 |
|||
==== 昭和(戦後)以降 ==== |
|||
* [[1947年]](昭和22年) - 1月13日、鹿児島知牧区よりトカラ列島、奄美列島および沖縄県を分離し、教皇庁直轄の琉球列島[[使徒座管理区]]として一時的に[[グアム]]代理区(現在の[[ハガニア|アガナ]]教区)に委託され、米国、[[カプチン・フランシスコ修道会]]より宣教師を派遣。 |
|||
* [[1949年]](昭和24年) - 1月21日、琉球管理区はグアム代理区を離脱し、カプチン会に委託。 |
|||
* [[1949年]](昭和24年) - 四国知牧館が高松に移転。 |
|||
* [[1951年]](昭和26年) - 7月12日、京都知牧区は'''京都教区'''に昇格。 |
|||
* [[1952年]](昭和27年) - 12月11日、仙台教区に属していた函館地区を移管し、札幌代理区は併せて'''札幌教区'''に昇格。 |
|||
* [[1952年]](昭和27年) - 2月28日、琉球管理区より、奄美群島を除く南西諸島の北部8島を鹿児島知牧区へ移管。 |
|||
* [[1955年]](昭和30年) - 2月25日、鹿児島知牧区は'''鹿児島教区'''に昇格。 |
|||
* [[1955年]](昭和30年) - 5月8日、琉球管理区より奄美群島を鹿児島教区に移管。 |
|||
* [[1957年]](昭和32年) - 12月16日、浦和知牧区は浦和教区に昇格。 |
|||
* [[1959年]](昭和34年) - 5月14日、長崎教区が'''長崎大司教区'''に昇格。6月30日、広島代理区は'''広島教区'''に昇格。 |
|||
* [[1961年]](昭和35年) - 12月22日、宮崎知牧区は'''大分教区'''に昇格。 |
|||
* [[1962年]](昭和37年) - 4月16日、新潟知牧区は'''新潟教区'''に、名古屋知牧区は'''名古屋教区'''に昇格。 |
|||
* [[1963年]](昭和38年) - 9月13日、四国知牧区は'''高松教区'''に昇格。 |
|||
* [[1969年]](昭和44年) - 6月24日、大阪教区は'''大阪大司教区'''に昇格。 |
|||
* [[1972年]](昭和47年) - 12月18日、琉球管理区は'''那覇教区'''に昇格。 |
|||
* [[2003年]](平成15年) - 3月31日、浦和教区より'''さいたま教区'''<ref>カトリック教会では古代より[[司教座聖堂]]のある都市名をもって教区名とする習慣があり、以前の浦和教区は[[浦和市]]の近隣都市との合併による[[政令指定都市]]昇格、[[さいたま市]]への名称変更にともなって、[[2003年]]3月31日付で''さいたま教区''に名称が変更された。</ref>へ改称。 |
|||
== 日本で活動する主な修道会 == |
== 日本で活動する主な修道会 == |
||
143行目: | 229行目: | ||
== 関連項目 == |
== 関連項目 == |
||
* [[カトリック教会]] |
* [[カトリック教会]] |
||
* [[日本のカトリック教会の教区]] |
|||
* [[カトリック中央協議会]] |
* [[カトリック中央協議会]] |
||
2013年12月31日 (火) 13:40時点における版
この項目では日本におけるカトリック教会について概説する。
歴史
カトリックは日本に1549年、イエズス会宣教師のフランシスコ・ザビエルによって初めて伝えられた。その後江戸時代には禁教とされたが、一部の者は隠れキリシタンとして密かに信仰を受け継ぎ、幕末の1865年に長崎の大浦天主堂での「信徒発見」と1873年の明治政府による禁教令撤廃で再び宣教が行われるようになった。
→詳細は「日本キリスト教史」を参照
2010年12月現在の集計[1]で、信者数は448,440人。人口比は0.35%だが、このうち長崎県(長崎大司教区)では、上記のように隠れキリシタンの子孫が多くいた歴史的経緯もあり、人口の4%超と突出して多い。宗教法人法の組織は、カトリック中央協議会。
教区概要
日本には16の教区(司教区)が置かれ、それぞれ司教が教区長を務める。このうち東京、大阪、長崎の3ヶ所は大司教区となっており、同時に教会管区となっている。またカトリック教会では、宗教法人法上の法人格を持つのは各司教区となっており、個々の教会は法人格を持たない。司教座の置かれる教会は「司教座聖堂(カテドラル)」と呼ばれ、その所在する都市名が教区名となる。
各教区長を務める大司教や司教ならびに教区長を補佐する補佐司教や協働司教は、カトリック新教会法に基づいて組織された日本カトリック司教協議会[2]に所属[3]し、日本国内での横の連携を図っている。
教区別詳細
各教区とそれぞれの管轄都道府県[4]、小教区数[5]、信徒数[5]、司教座聖堂[4]、司教[4]は次のとおり。
東京教会管区
- カトリック東京大司教区(管轄区域: 東京都・千葉県、小教区: 73、信徒: 95,877人)
- 大司教座聖堂: 関口教会(東京カテドラル聖マリア大聖堂)
- 大司教: ペトロ岡田武夫、補佐司教: ヤコブ幸田和生、名誉司教: パウロ森一弘
- カトリック札幌司教区(管轄区域: 北海道、小教区: 57、信徒: 17,932人)
- 司教座聖堂: 北一条教会
- 司教: ベルナルド勝谷太治、名誉司教: ペトロ地主敏夫
- カトリック仙台司教区(管轄区域: 宮城県・青森県・岩手県・福島県、小教区: 53、信徒: 10,944人)
- 司教座聖堂: 元寺小路教会
- 司教: マルチノ平賀徹夫
- カトリック新潟教区(管轄区域: 新潟県・秋田県・山形県、小教区: 31、信徒: 7,337人)
- 司教座聖堂: 新潟教会
- 司教: タルチシオ菊地功
- カトリックさいたま教区(管轄区域: 埼玉県・茨城県・栃木県・群馬県、小教区: 52、信徒: 21,007人)
- 司教座聖堂: 浦和教会
- 司教: (空位)、教区管理者: ペトロ岡田武夫、名誉司教: マルセリーノ谷大二
- カトリック横浜司教区(管轄区域: 神奈川県・静岡県・山梨県・長野県、小教区: 84、信徒: 57,229人)
- 司教座聖堂: 山手教会
- 司教: ラファエル梅村昌弘
大阪教会管区
- カトリック大阪大司教区(管轄区域: 大阪府・和歌山県・兵庫県、小教区: 81、信徒: 54,297人)
- 大司教座聖堂: 玉造教会(大阪カテドラル聖マリア大聖堂[6])
- 大司教: レオ池長潤、補佐司教: ミカエル松浦悟郎、名誉大司教: パウロ安田久雄
- カトリック名古屋教区(管轄区域: 愛知県・岐阜県・富山県・石川県・福井県、小教区: 50、信徒: 26,374人)
- 司教座聖堂: 布池教会(名古屋カテドラル聖ペトロ・聖パウロ大聖堂)
- 司教: アウグスチヌス野村純一
- カトリック京都司教区(管轄区域: 京都府・滋賀県・奈良県・三重県、小教区: 54、信徒: 18,638人)
- 司教座聖堂: 河原町教会
- 司教: パウロ大塚喜直、名誉司教: ライムンド田中健一
- カトリック広島司教区(管轄区域: 広島県・鳥取県・島根県・岡山県・山口県、小教区: 41、信徒: 20,469人)
- 司教座聖堂: 幟町教会(世界平和記念聖堂)
- 司教: トマス・アクィナス前田万葉、名誉司教: ヨセフ三末篤實
- カトリック高松司教区(管轄区域: 香川県・愛媛県・徳島県・高知県、小教区: 26、信徒: 5,027人)
- 司教座聖堂: 桜町教会
- 司教: 使徒ヨハネ諏訪榮治郎、名誉司教: フランシスコザビエル溝部脩
長崎教会管区
- カトリック長崎大司教区 (管轄区域: 長崎県、小教区: 71、信徒: 64,218人)
- カトリック福岡司教区(管轄区域: 福岡県・佐賀県・熊本県、小教区: 55、信徒: 31,274人)
- 司教座聖堂: 大名町教会
- 司教: ドミニコ宮原良治
- カトリック大分司教区(管轄区域: 大分県・宮崎県、小教区: 26、信徒: 6,829人)
- 司教座聖堂: 大分教会
- 司教: パウロ浜口末男、名誉司教: ペトロ平山高明
- カトリック鹿児島司教区(管轄区域: 鹿児島県、小教区: 29、信徒: 9,542人)
- 司教座聖堂: ザビエル教会
- 司教: パウロ郡山健次郎、名誉司教: パウロ糸永真一
- カトリック那覇教区(管轄区域: 沖縄県、小教区: 13、信徒: 5,684人)
- 司教座聖堂: 開南教会
- 司教: ベラルド押川壽夫、名誉司教: ペトロ・バプティスタ石神忠真郎
教区の変遷
別途注釈ないものはカトリック中央協議会の記載にもとづく。
明治以前
- 1846年(弘化3年) - 5月1日、日本使徒座代理区の設立、パリ外国宣教会に委託される。
- 1876年(明治9年) - 5月22日[7]、日本代理区を南緯代理区、北緯代理区の2つに分割。
- 1888年(明治21年) - 南緯代理区より近畿、中国、四国の3地方を分離し、中部代理区を新設。
- 1891年(明治24年) - 4月17日、北緯代理区から東北地方および北海道の函館地区を分離し、函館代理区を新設。6月15日、教階制(ヒエラルキー)実施。北緯代理区は東京大司教区に、函館代理区は函館教区に、中部代理区は大阪教区に、南緯代理区は長崎教区にそれぞれ昇格。
- 1904年(明治37年) - 1月27日、大阪教区より四国4県を分離し、四国使徒座知牧区を新設、知牧館は徳島に設置。
大正・昭和(戦前)
- 1912年(大正元年) - 8月13日、函館教区より新潟、山形、秋田の3県を、また東京教区より富山、石川、福井の3県を分離し、新潟知牧区を新設。
- 1915年(大正4年) - 2月12日、函館教区より函館地区を除く北海道全土および樺太(サハリン)南部を分離し、札幌知牧区を新設、ドイツのフランシスコ会に委託。
- 1922年(大正11年) - 2月18日、東京教区より愛知、岐阜の2県が、また新潟知牧区より富山、石川、福井の3県が分離し、名古屋知牧区を新設。
- 1923年(大正12年) - 5月4日、大阪教区より中国5県を分離し、広島代理区を新設、ドイツのイエズス会に委託される。代理区長館は岡山に置かれた。
- 1927年(昭和2年) - 3月18日、長崎教区より鹿児島、沖縄の両県を分離し、鹿児島知牧区を新設、カナダのフランシスコ会に委託。
- 1927年(昭和2年) - 7月16日、長崎教区より福岡、佐賀、熊本、宮崎、大分の5県を分離し、福岡教区を新設、パリ外国宣教会に委託。
- 1928年(昭和3年) - 3月29日、福岡教区は宮崎、大分両県をサレジオ修道会に委託。
- 1929年(昭和4年) - 3月30日、札幌知牧区は札幌代理区に昇格。
- 1932年(昭和7年) - 7月14日、札幌代理区から樺太南部を分離し、樺太知牧区を新設。
- 1935年(昭和10年) - 1月28日、福岡教区より宮崎、大分両県を分離し、宮崎知牧区を新設。
- 1936年(昭和11年) - 3月9日、函館教区は司教座を仙台に移転し、仙台教区と改称。
- 1937年(昭和12年) - 11月9日、東京教区のパリ外国宣教会への委託が終了、また同教区より東京、千葉を除く8県を分離し、横浜教区を新設。
- 1937年(昭和12年) - 6月17日、大阪教区より奈良、三重、滋賀の1府3県を分離し、京都知牧区を新設、米国のメリノール宣教会に委託。
- 1939年(昭和14年) - 1月4日、横浜教区より埼玉、茨城、栃木、群馬の4県を分離し、浦和知牧区を新設。
- 1939年(昭和14年) - 広島代理区長館が広島に移転。
- 1940年(昭和15年) - 広島代理区は岡山、鳥取両県での宣教司牧をイエズス会から淳心会に移管(~1997年)。
昭和(戦後)以降
- 1947年(昭和22年) - 1月13日、鹿児島知牧区よりトカラ列島、奄美列島および沖縄県を分離し、教皇庁直轄の琉球列島使徒座管理区として一時的にグアム代理区(現在のアガナ教区)に委託され、米国、カプチン・フランシスコ修道会より宣教師を派遣。
- 1949年(昭和24年) - 1月21日、琉球管理区はグアム代理区を離脱し、カプチン会に委託。
- 1949年(昭和24年) - 四国知牧館が高松に移転。
- 1951年(昭和26年) - 7月12日、京都知牧区は京都教区に昇格。
- 1952年(昭和27年) - 12月11日、仙台教区に属していた函館地区を移管し、札幌代理区は併せて札幌教区に昇格。
- 1952年(昭和27年) - 2月28日、琉球管理区より、奄美群島を除く南西諸島の北部8島を鹿児島知牧区へ移管。
- 1955年(昭和30年) - 2月25日、鹿児島知牧区は鹿児島教区に昇格。
- 1955年(昭和30年) - 5月8日、琉球管理区より奄美群島を鹿児島教区に移管。
- 1957年(昭和32年) - 12月16日、浦和知牧区は浦和教区に昇格。
- 1959年(昭和34年) - 5月14日、長崎教区が長崎大司教区に昇格。6月30日、広島代理区は広島教区に昇格。
- 1961年(昭和35年) - 12月22日、宮崎知牧区は大分教区に昇格。
- 1962年(昭和37年) - 4月16日、新潟知牧区は新潟教区に、名古屋知牧区は名古屋教区に昇格。
- 1963年(昭和38年) - 9月13日、四国知牧区は高松教区に昇格。
- 1969年(昭和44年) - 6月24日、大阪教区は大阪大司教区に昇格。
- 1972年(昭和47年) - 12月18日、琉球管理区は那覇教区に昇格。
- 2003年(平成15年) - 3月31日、浦和教区よりさいたま教区[8]へ改称。
日本で活動する主な修道会
男子修道会
- イエズス会(上智大学、栄光学園などを経営)
- コンベンツァル聖フランシスコ修道会(仁川学院、聖母の騎士高等学校、聖母の騎士社、などを経営)
- 神言会(南山大学などを経営)
- 聖ヴィアトール修道会(洛星中学校・高等学校を経営)
- トラピスト会(厳律シトー会)
- フランシスコ会
- マリア会(暁星学園、札幌光星学園、長崎海星中学校・高等学校などを経営)
- レデンプトール会
など多数
女子修道会
- シャルトル聖パウロ修道女会(白百合学園を経営)
- 聖心会(聖心女子大学などを経営)
- 長崎純心聖母会(東京純心女子大学などを経営)
- ヌヴェール愛徳修道会(聖母女学院の母体修道会)
など多数
著名人の信徒
|
|
関連項目
参考文献
脚注
- ^ カトリック教会現勢2010年 なお、聖職者・修道者・神学生を除く「信徒数」は440,301人。
- ^ 「カトリック新教会法」第447条~第459条に定められたカトリック教会の常設組織として、日本におけるカトリック教会の全国的な共通の関心事について協議し、時代に適合した活動を促進することを目的として設置された組織。日本のすべての教区司教、協働司教、補佐司教、およびローマ使徒座または司教協議会より委託された特別の任務をもつ名義司教で構成される。カトリック中央協議会はこの運営・活動のためのよりよい奉仕をはかることを目的とした、いわば「実働部隊」。日本カトリック司教協議会
- ^ 但し、引退した司教は所属を辞退できる。2013年現在、辞退が慣例化しているため、所属司教はすべて現役の司教である。[要出典]
- ^ a b c カトリック中央協議会ウェブサイト
- ^ a b カトリック教会・情報ハンドブック 2010 ISBN 978-4-87750-541-7
- ^ 旧カテドラルは夙川教会聖テレジア大聖堂。
- ^ 一説に6月3日
- ^ カトリック教会では古代より司教座聖堂のある都市名をもって教区名とする習慣があり、以前の浦和教区は浦和市の近隣都市との合併による政令指定都市昇格、さいたま市への名称変更にともなって、2003年3月31日付でさいたま教区に名称が変更された。
- ^ /news_entertainment/TKY200709220107.html) アグネス・チャンさん、マザー・テレサの本を出版