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2020年2月15日 (土) 03:35時点における版
岡崎駅 | |
---|---|
東口(2014年6月) | |
おかざき Okazaki | |
所在地 | 愛知県岡崎市羽根町字東荒子 |
所属事業者 |
東海旅客鉄道(JR東海) 愛知環状鉄道(愛環) |
電報略号 | オカ←ヲカ |
駅構造 | 地上駅(橋上駅) |
ホーム | 3面5線 |
乗車人員 -統計年度- |
(JR東海)18,138人/日(降車客含まず) -2017年- (愛環)5,198人/日(降車客含まず) -2017年- |
開業年月日 | 1888年(明治21年)9月1日[1] |
乗入路線 2 路線 | |
所属路線 | 東海道本線(名古屋地区) |
駅番号 | CA 52 |
キロ程 | 325.9 km(東京起点) |
◄CA51 相見 (4.3 km) (4.2 km) 西岡崎 CA53► | |
所属路線 | ■愛知環状鉄道線 |
駅番号 | ○01 |
キロ程 | 0.0 km(岡崎起点) |
(1.7km) 六名 02► | |
備考 |
共同使用駅(JR東海の管轄駅) JR東海:駅長配置駅(管理駅) JR東海:JR全線きっぷうりば 有 |
岡崎駅(おかざきえき)は、愛知県岡崎市羽根町字東荒子にある、東海旅客鉄道(JR東海)東海道本線および愛知環状鉄道(愛環)愛知環状鉄道線の駅である。駅番号は、東海道本線が「CA52」、愛知環状鉄道線が「01」。当駅は岡崎市の南郊に位置するため、かつては閑散とした雰囲気を持っていたが1980年代中頃より東海道本線の列車が増発されると乗降者数が増加し、現在では岡崎市の主要駅の1つと位置づけられている。
愛知環状鉄道線は日本国有鉄道(国鉄)岡多線を転換したもので、当駅を起点とする。東海道本線の運行形態の詳細は「東海道線 (名古屋地区)」を参照。
歴史
現在の東海道本線にあたる路線の建設に当たって、急勾配を避けるため[3]に御油・赤坂の宿場町を避けて蒲郡を経由したため、当駅は岡崎市街地から南に離れた羽根村(のち岡崎村)に建設された。これに関して、御油と赤坂が鉄道を忌避したという説や、岡崎宿が鉄道を忌避したため市街地から離れたという説が、鉄道忌避の代表例として古くから語られていたが、これらはその根拠となる史料が存在しない。実際にはまず矢作川橋梁の位置を決定[注釈 1]した後で蒲郡以西の線形を検討した際に、地盤が軟弱な地域があった事や、市街地に線路を通すのは用地買収の際により困難をきたす事などの条件を検討した結果としての位置決定であった事が真実とされている(なお、岡崎町〈市制施行は1916年〉では鉄道庁に対し、東海道本線の複線化の際に上り線を市街地に引き込んで欲しいといった請願を行った事があったが、「上下線を離すのは問題」といった理由で断られている。その後、1955年には東岡崎 - 岡崎間のモノレール建設が計画されたが、後に中止となった)。
1898年、市街地と駅を結ぶための馬車鉄道である岡崎馬車鉄道が開通した(同線は1912年に路面電車化し、最後は名鉄岡崎市内線となって1962年に全廃された。)。しかし、1923年8月8日に愛知電気鉄道岡崎線(現在の名鉄名古屋本線)の東岡崎駅が市街地中心付近に開業したため、以後は長距離客を除いて町の中心駅としての地位はそちらに譲る事になった(なお、1976年の岡多線〈現在の愛知環状鉄道線〉の開業に合わせて市の中心部に中岡崎駅が開業した)。
年表
- 1888年(明治21年)9月1日:浜松 - 大府間の官設鉄道(国鉄)開業時に一般駅として設置[1]。
- 1895年(明治28年)4月1日:線路名称制定。東海道線(1909年に東海道本線に改称)の所属となる。
- 1898年(明治31年)2月:駅前に岡崎馬車鉄道(当時は馬車鉄道・後の名鉄岡崎市内線)が乗り入れ。
- 1911年(明治44年)10月30日:西尾鉄道線(後の名鉄西尾線)の岡崎新駅が開業。
- 1921年(大正10年)9月1日:馬車鉄道が路面電車となる。
- 1930年(昭和5年):日本で最初の省営自動車(後の国鉄バス→JRバス各社)が開業。
- 1943年(昭和18年)12月16日:名鉄西尾線が営業休止。
- 1951年(昭和26年)12月1日:西尾線の一部区間が福岡線として再開。
- 1962年(昭和37年)6月17日:名鉄岡崎市内線・福岡線が廃止。
- 1970年(昭和45年)10月1日:国鉄岡多線が貨物線として開業。
- 1976年(昭和51年)4月26日:岡多線の旅客営業開始。
- 1984年(昭和49年)1月10日:車扱貨物の取り扱いを廃止。
- 1986年(昭和61年)11月1日:荷物の取り扱いを廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化によりJR東海の駅となる。
- 1988年(昭和63年)1月31日:岡多線が愛知環状鉄道に転換。
- 1990年(平成2年)10月:橋上駅舎に改築。
- 1992年(平成4年)6月13日:自動改札機を設置。
- 2004年(平成16年)11月15日:愛知環状鉄道増設線の使用開始。
- 2006年(平成18年)11月25日:JR東海でICカード「TOICA」の利用が可能となる。
- 2019年(平成31年)
駅構造
単式ホーム1面1線と島式ホーム2面4線、合計3面5線のホームを有する地上駅。単式ホームを愛知環状鉄道、島式ホームをJR東海が使用する。東海道本線は内側の2・3番線が本線、1・4番線が副本線となっている。なお、昼間の東海道本線では快速列車系統と普通列車の緩急接続が行われる。構内の東西を結ぶ橋上駅舎を備える。
JR東海の駅長・駅員配置駅(直営駅)である。管理駅として、三ヶ根駅 - 西岡崎駅間の各駅を管理している。駅舎内部にはJR全線きっぷうりばや自動券売機・自動改札機が置かれている。愛知環状鉄道の駅員はいないが、同線専用の自動券売機が設置されている。JRと愛知環状鉄道で改札は共用している。
2004年(平成16年)11月14日までは0番線から発車する愛知環状鉄道線の列車は東海道本線の上り線を逆走する形で運転されていたが、単線の専用線路が既設線に並行して増設された。0番線から東海道本線には線路が直接つながっていない。
愛知環状鉄道0番線ではサウンドファクトリー製接近メロディが用いられている。
かつては構内東側に駅舎があったが、1990年に現在の橋上駅舎になった。
貨物営業を行っていた頃は、駅舎の南側に有蓋車用貨物ホームや貨車留置線があった。また、1960年代までは三龍社工場や日清紡績針崎工場の貨物ホームへの専用線も伸びていた。
愛知環状鉄道線におけるTOICA等の取り扱い
2006年にJR東海がTOICAを当駅を含む区間で導入し、その後の2019年3月2日に愛知環状鉄道もTOICAを導入した[4][6]。これに伴い当駅にはICカード用の乗換改札機が設置されており、当駅で乗り換える場合は乗換改札機にタッチ、当駅発着で愛知環状鉄道線を利用する場合は当駅の改札機と乗換改札機の双方にタッチする必要がある[6]。なお、乗換改札機にタッチしなかった場合は金山・高蔵寺経由の運賃[7]で精算されるため注意が必要である。
愛知環状鉄道線のTOICA導入以前は、TOICA等で東海道本線を利用して当駅で愛知環状鉄道線に乗り換えるには、一度改札を出る必要があった[8](改札内の乗換改札機等も設けられていなかった)。
-
きっぷ売り場
-
0番線にある「のりかえ」案内
-
乗換改札機をタッチし、JR岡崎駅出場、愛環岡崎駅入場が実行されたときのICカードの履歴
-
岡崎駅のIC乗換改札機にタッチしなかった場合の利用履歴。この場合は岡崎経由であっても高蔵寺・金山経由で乗車したと判断される。
のりば
番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
0 | ■愛知環状鉄道線 | - | 新豊田・瀬戸市方面 | |
1・2 | 東海道本線 | 上り | 豊橋・浜松方面[注釈 2] | |
3・4 | 下り | 名古屋・大垣方面[注釈 2] | 一部列車は1番線 |
名古屋方面への当駅始発の一部が1番線からの発車となる。早朝の豊橋方面の始発列車は4番線から発車する。また、名古屋方面からの一部列車は4番線に到着する。
- 東海道本線
-
ホーム
-
駅名標
- 愛知環状鉄道
-
ホーム
-
0番線にある「ICのりかえ改札機」(愛環線乗換用)
-
0番線にある「ICのりかえ改札機」(JR線乗換用)
-
駅名標
配線図
↑ 名古屋方面 | ||
← 豊橋方面 |
→ 新豊田方面 |
|
凡例 出典:[9] 橙線が東海道本線、青線が愛知環状鉄道線 |
利用状況
国鉄時代は、市の中心部に位置する名鉄の東岡崎駅と比べて、市の南郊という立地条件や名古屋市までの利便性(運賃・運転本数・所要時間)などにより不利な立場であったが、JR発足以降は同市までの利便性が向上[注釈 3]した他、運賃と所要時間についてはJRが優位となった[注釈 4][注釈 5]事もあって、利用客は年々増加している。
この他、商業施設や公共施設も東岡崎駅前や市の中心部である康生地区から当駅に程近い戸崎・羽根地区への移転・新設が進み、それに伴い駅周辺を含む市南部の宅地化及び再開発が進んでいる事も、利用客増加に一役買っている。
「愛知県統計年鑑」および「岡崎市統計書」によると、近年の1日の平均乗車人員の推移は以下の通りである。
年度 | JR東海 | 愛知環状 鉄道 |
---|---|---|
1日平均 乗車人員 |
1日平均 乗車人員 | |
1992年 | 9,893 | |
1993年 | 10,208 | |
1994年 | 10,354 | |
1995年 | 10,539 | |
1996年 | 10,881 | |
1997年 | 10,998 | |
1998年 | 11,110 | |
1999年 | 11,227 | |
2000年 | 11,540 | |
2001年 | 12,016 | |
2002年 | 12,547 | |
2003年 | 12,954 | |
2004年 | 13,279 | 2,677 |
2005年 | 14,315 | 2,665 |
2006年 | 14,379 | 3,145 |
2007年 | 15,394 | 3,308 |
2008年 | 16,083 | 3,638 |
2009年 | 16,081 | 3,587 |
2010年 | 16,415 | 3,674 |
2011年 | 16,533 | 4,395 |
2012年 | 16,732 | 4,459 |
2013年 | 17,135 | 4,616 |
2014年 | 17,077 | 4,566 |
2015年 | 17,693 | 4,817 |
2016年 | 17,901 | 4,950 |
2017年 | 18,138 | 5,198 |
ちなみに、1955年時点の平均乗降客数は約8千人だった[11]。
駅周辺
当駅は岡崎市の南郊に位置するため、かつては閑散とした雰囲気を持っていたが1980年代中頃より東海道本線の列車が増発されると乗降者数が増加。現在、シビックコア地区整備事業により、駅周辺の再開発が行われている。 再開発に伴い周辺道路では商業施設の出店や高層マンションの建設などが著しく見られる。また、東口のタクシー乗り場と待ち合い駐車場の改修工事、駅構内の自由通路の延伸やエレベーター・エスカレーターの設置、立体駐車場の建設が行われた。 2009年にはバスターミナルが完成し今まで三菱東京UFJ銀行前から発車していた市民病院行きなどもバスターミナルから発車するようになった。
公共施設
- 岡崎地方合同庁舎
- 岡崎市シビックセンター
- コンサートホール「コロネット」
- 岡崎市役所岡崎支所
- 南部市民センター - 図書室・体育集会室・講習室など
- 交流広場
- 南部市民センター分館(旧・南部市民センター)
- 岡崎市東消防署南分署
医療機関
文教施設など
- 愛知県立岡崎工業高等学校
- 岡崎市立南中学校
- 岡崎市立翔南中学校
- 岡崎市立岡崎小学校
- 岡崎市立城南小学校
- 岡崎市立羽根小学校
- 岡崎市南部乳児保育園(2018年4月1日開園[13])
- 岡崎南自動車学校
- YAMASA言語文化学院
金融機関など
- 三菱UFJ銀行岡崎駅前支店
- 岡崎信用金庫岡崎駅西支店・岡崎南支店
- 蒲郡信用金庫岡崎駅東支店・岡崎南支店
- 西尾信用金庫岡崎駅西支店・岡崎南支店
- 碧海信用金庫岡崎南支店
- JAあいち三河 南支店
- 岡崎駅前郵便局
- 岡崎針崎郵便局
商業施設
宿泊施設
- ホテルトレンド岡崎駅前
- ABホテル岡崎
- マイホテル岡崎
史跡
文化財
- 旧愛知県第二尋常中学校講堂
その他
- 岡崎プライムパーク春咲の丘
- 出会いの杜公園(2018年3月24日オープン[16])
主な道路
- 国道248号
- 愛知県道43号岡崎碧南線 (土呂西尾道)
- 愛知県道48号岡崎刈谷線(竜南メーンロード)
- 愛知県道326号桑谷柱線(緑丘通り)
- 愛知県道478号岡崎停車場線(電車通り)
- 愛知県道479号熊味岡崎線(青野街道)
- 愛知県道483号岡崎幸田線(電車通り)
バス路線
- 東口(停留所名はJR岡崎駅)
- 西口(停留所名はJR岡崎駅(西口))
- 西口乗り場 - 名鉄東岡崎駅(中之郷・上六名町経由)行
- 知多乗合 (2012年4月1日、名鉄バスより路線譲渡)
- 東口
- ※中部国際空港行は2019年8月5日より運行休止。
- 名鉄東部交通バス(2006年12月16日、名鉄バスより営業譲渡)
- 西口
- 西口乗り場 - 東岡崎(戸崎町・芦池橋経由)行、西尾(下青野・室場経由/高須・三和小学校前経由)行、中島(下青野・福桶経由)行
- 東口
- 1番乗り場 - 「ドリームとよた号」・「青春ドリームなごや号」 東京駅日本橋口行(夜行高速バス)
隣の駅
- 愛知環状鉄道
- 愛知環状鉄道線
- 岡崎駅 (01) - 六名駅 (02)
脚注
注釈
- ^ 現在の地より北にすると、乙川と矢作川の2箇所に橋を設置する必要が生じるため、負担が大きい。『鉄道忌避伝説の謎』 58-61頁
- ^ a b 駅構内の案内表記。これらはJR東海公式サイトの各駅の時刻表で参照可能(駅掲示用時刻表のPDFが使われているため。2015年1月現在)。
- ^ 1989年の金山総合駅開業により中部地方最大の繁華街である栄地区への所要時間が大幅に短縮された(従来は名古屋駅を経由する必要があった)。
- ^ 2014年4月1日現在、普通運賃(片道)はJR東海・620円(特定運賃)、名鉄・660円。定期運賃(通勤1ヶ月)はJR東海・17,090円、名鉄・20,470円。(JRは岡崎〜名古屋間、名鉄は東岡崎〜名鉄名古屋間で計算。)
- ^ 2009年現在、最短の所要時間はJR東海が27分(岡崎〜名古屋)。名鉄が30分(東岡崎〜名鉄名古屋)。
出典
- ^ a b 「TOPIC PHOTOS」『鉄道ピクトリアル』第38巻第12号、電気車研究会、1988年12月号、92頁。
- ^ a b “JR岡崎駅のペデストリアンデッキが通行可能となります。”. 岡崎市役所 (2019年9月10日). 2019年10月6日閲覧。
- ^ 青木栄一『鉄道忌避伝説の謎』 吉川弘文館、2006年、52-56頁
- ^ a b “「TOICA」乗車券のサービス開始日について”. 愛知環状鉄道. 2018年12月12日閲覧。
- ^ 横田沙貴 (2019年9月12日). “東口の移動 スムーズに JR岡崎駅 10月1日 立体歩行者通路開通”. 東海愛知新聞 2019年9月24日閲覧。
- ^ a b “愛知環状鉄道でのTOICAサービスの概要について”. 愛知環状鉄道. 2019年3月6日閲覧。
- ^ “TOICA利用案内”. 愛知環状鉄道. p. 15. 2019年5月20日閲覧。
- ^ “ICカードTOICAエリアからのお乗り換えについて”. 愛知環状鉄道 (2015年12月1日). 2018年3月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月12日閲覧。
- ^ 川島令三、『東海道ライン 全線・全駅・全配線 第4巻 豊橋駅 - 名古屋エリア』、p.8、14、 講談社、2009年6月、ISBN 978-4062700146
- ^ 愛知県統計年鑑 Archived 2013年12月14日, at the Wayback Machine.
- ^ おかざき市政だより 2016年7月1日号 特集「写真で振り返る市制100周年」
- ^ 岡崎市議会議事録 平成24年3月定例会 - 03月01日 - 02号。
- ^ 今井亮 (2018年3月23日). “保育需要に対応 岡崎 市内初の乳児専用園完成”. 東海愛知新聞 2018年5月2日閲覧。
- ^ “ドミー、初の高品質スーパー「ドミー岡崎駅東店」オープン”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (2008年4月23日)
- ^ 森田真奈子「岡崎駅の市有地活用事業 商業施設きょうオープン」 『中日新聞』2017年10月13日付朝刊、西三河版、26面。
- ^ 大山智也 (2015年4月1日). “にぎわい創出の場へ JR岡崎駅東 出会いの杜公園オープン”. 東海愛知新聞 2018年11月8日閲覧。