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2021年8月4日 (水) 22:34時点における版

「赤いスイートピー」
松田聖子シングル
初出アルバム『Pineapple
B面 制服
リリース
ジャンル アイドル歌謡曲
時間
レーベル CBS・ソニー
(8cmCD含む)
ソニー・ミュージックレコーズ
(12cmCDのみ)
作詞・作曲 松本隆
呉田軽穂
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン
  • 1982年2月度月間1位(オリコン)
  • 1982年3月度月間3位(オリコン)
  • 1982年4月度月間15位(オリコン)
  • 1982年度年間12位(オリコン)
  • 1位(ザ・ベストテン
  • 1982年度年間7位(ザ・ベストテン)
  • 1位(ザ・トップテン
松田聖子 シングル 年表
風立ちぬ
(1981年)
赤いスイートピー
(1982年)
渚のバルコニー
(1982年)
収録アルバムPineapple
レモネードの夏
(7)
赤いスイートピー
(8)
水色の朝
(9)
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赤いスイートピー」(あかいスイートピー)は、1982年1月にリリースされた松田聖子の8枚目のシングルである。

解説

  • 品番:07SH 1112(レコード)
  • 松田の楽曲の中で特に人気の高い曲の一つであり、松田自身も好きな曲として挙げる事が多い。また、この曲を境に同性(女性)のファンの比率が上がったと語っている。
  • 松任谷由実作曲による聖子への最初の提供曲。当時女性に影響力があったユーミンが楽曲を提供したことで、聖子自身も女性ファンの獲得に成功した。
  • 1989年には8cmCDとして、2004年には紙ジャケット仕様の完全生産限定盤12cmCDとして再びリリースされている。
  • アナログシングル盤の再プレス以降のジャケットには"赤いスイートピー"と"制服"の文字が同じ大きさで書かれたジャケットが存在する。2000年の『SEIKO SUITE』付属のブックレット内のディスコグラフィ、2003年の『Another Side of Seiko 27』封入のシングルジャケットカード、2011年の『SEIKO STORY〜80's HITS COLLECTION〜』のシングルジャケットコレクション、2018年の『Seiko Matsuda Sweet Days』のアナログシングルジャケット復刻ブックレットにはそのジャケットが使用されている。

収録曲

  1. 赤いスイートピー(3:37)
    (作詞:松本隆/作曲:呉田軽穂(松任谷由実)/編曲:松任谷正隆
  2. 制服(3:33)
    (作詞:松本隆/作曲:呉田軽穂(松任谷由実)/編曲:松任谷正隆)

エピソード

赤いスイートピー
  • 作曲にユーミンを起用したのは作詞担当の松本隆の発案で、『ライバルに曲書いてみない?』とユーミンに直々に作曲依頼をした。女性ファンを増やしたいというプロデューサーサイドの意向に対して、ユーミンは作曲家としてではなく名前(知名度)で選ばれる事を嫌い当初は渋っていた。そこで、作曲者名にペンネームである「呉田軽穂」を使用しても良いのならという条件で引き受けたという。ユーミンは、「誰が作ったか知らなくても、曲調だけで聞き手の心をつかめたなら、これほど作家冥利に尽きる事はない。そして本当にその通りになったのでとても充実感のある仕事でした」と、後に語っている。
  • 当時の聖子は過度なスケジュールの影響から喉を酷使し、歌唱時に声が擦れてしまう事があった。そこでプロデューサーサイドはユーミンに対して、喉に負担が掛からないようキーを抑えたスローバラードを作って欲しいと依頼した。ユーミンが完成させた曲は、元々はBメロやサビの「赤いスイートピー」のフレーズで音程が下がる曲だったが、プロデューサーから「春をイメージした歌なので、最後は音程を上げる形にして春らしくしてもらいたい」とリテーク依頼を出された。本人曰く「提供した曲をダメ出しされたのは後にも先にもその時だけなのですごく驚いた」という。当時はプロデューサーの熱意に折れ、仕方なく現在の形に修正したそうだが、「今になって考えると春の歌だし、あれで良かったんだと思います。そして、相手が誰であろうと妥協せずに向かい合うスタッフがいたからこそ、彼女(聖子)は短期間であれだけの存在になれたのでしょう」とコメントした。聖子はそれまでの声を張り上げ伸びのある歌い方を改めて、この曲から徐々に歌唱法を変えていったと云われている。
  • 松本はユーミンが先に作ったメロディーを受け取った時、「単純に詞をつけていくとユーミンみたいな語感になってしまう」と感じて、「かなり抵抗して、松本風の言葉をわざと並べた」という。長く聖子の曲を担当した松本は後年、この曲で聖子と「同期した」と表現している[1]
  • 本曲発表当時、スイートピーの主流は白やクリーム色、ピンクなどが主流で、「赤いスイートピー」は存在しないと思われていた(実際には、1800年ころには既に存在していた[2])。本曲がヒットして以降、品種改良して作った鮮やかな色の赤いスイートピーが売られるようになった。松本は「心の岸辺に咲いたとあるから、これは全て夢なんだなと分かってもらえたら、別に何色でもいいんですけど」と語っている[3]
  • 冒頭の歌詞、"春色の電車"について、松本は「"春色"は子どもの頃に記憶しているオレンジと緑色の湘南電車で、それが海に続いているイメージ」であると明かし、更に「江ノ電の鎌倉高校前から鎌倉駅の商店街を抜けて海が急に見えてくる景色が大好きだった」「その線路の脇に赤いスイートピーが咲いていたらかわいいんじゃないかな、と想像して歌の舞台にした」と2021年8月1日放送の「関ジャム 完全燃SHOW」で回答した。
  • 本曲の発表前の1981年年末に聖子はデビュー以来のトレードマークであった「聖子ちゃんカット」をショートヘアにしており、本曲を披露した際にはその髪型に関しても大きな話題となった。ただし、発表前の新曲としてテレビ朝日の歌番組で披露したことがあり、その時は断髪前の姿での歌唱シーンが確認されている。
  • 聖子の代表曲であったが、同年の『第33回NHK紅白歌合戦』で歌唱されたのは「野ばらのエチュード」で、以降も長らく未歌唱のままであった。デビュー35周年の2015年、『第66回NHK紅白歌合戦』の大トリで初歌唱となった。
  • アルバム『Citron』(1988年)に、この曲のその後を描いた楽曲「続・赤いスイートピー」が収録された。作詞は松本だが、作曲者は異なる。
  • 1994年と1998年に教育出版が発行した高等学校の音楽教科書に掲載された[4]
  • 2005年、NHKが実施した「スキウタ〜紅白みんなでアンケート〜」で21位にランクイン。
  • デビュー25周年に当たる2005年に、同名の写真集(篠山紀信撮影)を発売した。「『赤いスイートピー』時代の聖子のイメージ」で撮影された。
  • 2020年にリリースした53rdアルバム『SEIKO MATSUDA 2020』に、歌詞を英語に置き換えたEnglish Versionが収録されている(作詞:Marc Jordan/編曲:野崎洋一)。
制服
  • B面ではあるが、ファンの間では名曲として評価が高い。アルバム『Another Side of Seiko 27』の収録曲アンケートにおいても第2位にランクインしている。松本もこちらの方が自信があり、当初は途中からAB面を入れ替えてロングセラーにする予定であったが、A面が予想以上の支持を集めたため、実現しなかった[5]。作曲したユーミンも後年音楽雑誌のインタビューで「この曲もスリリングな感じで制作できて気に入っている。」と語っている。

カバー・バージョン

赤いスイートピー

制服

関連作品

タイアップ・起用など

脚注

  1. ^ 中川, p. 171.
  2. ^ The unwin book of sweet peas
  3. ^ 松田聖子、スイートピーに赤はなかった 松本隆氏、作詞秘話明かす”. デイリースポーツ (2017年4月23日). 2017年4月24日閲覧。
  4. ^ 『歌い継がれる名曲案内 音楽教科書掲載作品10000』日本アソシエイツ、2011年、244頁、703頁。ISBN 978-4816922916
  5. ^ 中川, p. 170.
  6. ^ Barnies(MyMelody,U・SA・HA・NA,マロンクリーム)〜赤いスイートピー〜、サンリオピューロランド。(2015/2/21閲覧)
  7. ^ 映画「麦子さんと」予告編
  8. ^ 昭和の名曲がドラマに 赤いスイートピー&神田川”. スポニチアネックス (2016年2月10日). 2016年2月10日閲覧。

参考文献

  • 中川右介『松田聖子と中森明菜 1980年代の革命』朝日新聞出版朝日文庫〉、2014年12月30日。ISBN 978-4-02-261814-6 

関連項目