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「会津鉄道会津線」の版間の差分

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表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。


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! colspan="7"|年度別輸送実績
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表中、収入の単位は千円。数値は年度での値。表中、最高値を赤色の枠で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
表中、収入の単位は千円。数値は年度での値。表中、最高値を赤色の枠で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。


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! colspan="9"|年度別収入実績
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2021年8月8日 (日) 09:52時点における版

会津線
湯野上温泉駅に停車するAT-650形
(2010年5月3日)
概要
起終点 起点:西若松駅
終点:会津高原尾瀬口駅
駅数 21駅
運営
開業 1927年11月1日 (1927-11-01)
三セク転換 1987年7月16日
所有者 鉄道省運輸通信省運輸省日本国有鉄道
東日本旅客鉄道
会津鉄道
使用車両 会津鉄道#車両を参照
路線諸元
路線総延長 57.4 km (35.7 mi)
軌間 1,067 mm (3 ft 6 in)
電化 直流1,500 V 架空電車線方式
(会津田島 - 会津高原尾瀬口間)
運行速度 85 km/h(大川ダム公園 - 湯野上温泉)
65 km/h(上記以外)[1]
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会津線(あいづせん)は、福島県会津若松市西若松駅と福島県南会津郡南会津町会津高原尾瀬口駅を結ぶ会津鉄道が運営する鉄道路線である。特定地方交通線に指定された東日本旅客鉄道(JR東日本)会津線を引き継いだものである。

路線データ

  • 管轄(事業種別):会津鉄道(第一種鉄道事業者
  • 区間(営業キロ):西若松 - 会津高原尾瀬口 57.4km
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:21駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:なし(全線単線)
  • 電化区間:会津田島 - 会津高原尾瀬口 15.4km(直流1500V
  • 非電化区間:西若松 - 会津田島 42.0km
  • 閉塞方式:特殊自動閉塞式(軌道回路検知式)[1]

運行形態

全線全時間帯を通して運転間隔はほぼ1時間に1本である。ダイヤは、主にJR只見線会津若松駅 - 会津田島駅間を結ぶ普通列車と、東武鉄道鬼怒川温泉方面と会津田島駅間を結ぶ普通列車により構成され、ほかに全区間通し運転される普通列車・快速列車および区間運転の普通列車が設定されている。また、只見線会津若松駅 - 西若松駅間に1往復(下りは西若松行き最終列車、上りは会津若松行き始発列車)設定されている普通列車は、会津鉄道の気動車が用いられており、当路線の列車の扱いとなっている。

東武鉄道東武日光駅および鬼怒川温泉駅と会津若松駅間には、東武鉄道の日光線鬼怒川線野岩鉄道会津鬼怒川線(野岩線)および当線を直通運転する快速列車が「AIZUマウントエクスプレス」として毎日3往復設定されており、うち2往復が東武日光駅まで、他の1往復が鬼怒川温泉駅まで運転される。また土休日には1往復がJR磐越西線喜多方駅まで延長運転される。

会津田島駅 - 会津若松駅間の非電化区間(会津高原尾瀬口駅・鬼怒川温泉駅・東武日光駅発着列車も含む)および電化区間内ながら会津高原尾瀬口駅 - 会津田島駅間のみで運転される列車は会津鉄道の気動車が使用され、東武鉄道の日光線・鬼怒川線と野岩鉄道会津鬼怒川線から会津高原尾瀬口駅 - 会津田島駅間に直通する列車は会津田島駅からさらに会津若松方面へ直通する列車をのぞき、東武鉄道・野岩鉄道・会津鉄道いずれかが保有する電車で運転されている。

前述のとおり、当線は南端部の会津高原尾瀬口駅 - 会津田島駅間と中北部区間の会津田島駅 - 西若松駅間で運転系統がほぼ分割されているが、これは、当線の会津田島駅より南側が東京浅草駅から東武鉄道の伊勢崎線・日光線・鬼怒川線と野岩鉄道会津鬼怒川線を経て続く電化区間の最北部区間であることから、この区間のみ東武鉄道・野岩鉄道と一体となった電車による直通運転が行われているためであり、東武鉄道・野岩鉄道の列車が、鬼怒川温泉駅、会津高原尾瀬口駅または会津田島駅で当線経由の会津若松駅発着列車と接続するダイヤとなっている。

列車番号

現在は浅草駅など東京方面から会津地方に下る主要経路上の一区間にあたる当線ではあるが、既存の国鉄会津線(西若松駅 - 会津田島駅間)を引き継いだ経緯から、会津若松方面から南下する列車を下り列車、会津若松駅に向かって北上する列車を上り列車として扱い、列車番号も基本的に会津若松方面から下る列車に奇数番号を、会津田島方面から上る列車に偶数番号を与えている。一方、野岩鉄道・東武鉄道の電車(東武500系電車東武鉄道・野岩鉄道・会津鉄道6050系電車)で運行される列車については、逆に浅草・鬼怒川温泉方面から会津田島駅に北上する列車に奇数番号を、会津田島駅から鬼怒川温泉・浅草方面に上る列車に偶数番号を与え、さらに電車にはM、気動車にはDを列車番号の末尾に付している。

編成両数

電化区間(会津田島駅 - 会津高原尾瀬口駅間)では、変電所の容量が電動車2両分しかない。電化当初は同区間で電車が1列車しか在線しないダイヤだったため、野岩鉄道から乗り入れてくる電車は4両編成がほとんどであった。しかし、その後の東武線ダイヤ改正に伴う当線のダイヤ改正で日中の直通列車が会津荒海駅で行き違う2列車在線の形態となったことから、変電所への負担を軽減すべく3両編成の東武500系電車を除き2両編成とされた。

同区間に乗り入れる東武500系電車はこの変電所容量の制約条件をクリアするため、使用電力ピークを下げる機能を備えている[2]

列車種別

おおむね、JR只見線会津若松駅を発着する快速列車(土休日の1往復はJR磐越西線喜多方駅まで延長運転)と普通列車東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)浅草駅や東武鬼怒川線鬼怒川温泉駅を発着する特急列車・快速列車と普通列車から成る。このほか、線内区間列車(会津高原尾瀬口駅 - 会津田島駅間)やトロッコ列車も運転されている。

特急列車

会津田島駅停車中の特急「リバティ会津」(2017年5月)

2017年(平成29年)4月21日から東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)浅草駅発着の特急列車「リバティ会津」の運行を開始した[3][広報 1]。東武鉄道の特急車両500系が充当される。当路線内では、ほとんどの列車が会津高原尾瀬口駅 - 会津田島駅間無停車となるが、上下各1本のみ線内の各駅に停車する。特急料金は310円(2019年10月1日改定[広報 2])となるが、当路線を含む下今市駅 - 会津田島駅相互間を座席指定を受けずに乗車する場合、特急券は不要となる[広報 3]

なお、当路線では2005年2月28日まで、東武伊勢崎線浅草駅発着の急行列車南会津」が、2013年4月30日より2016年12月29日までの特定日(主に行楽シーズンの金曜日)に東武伊勢崎線北千住駅発着(季節により上り列車は浅草駅着の場合もあり)の臨時特急「スカイツリートレイン南会津」が設定されていた。

快速列車

JR只見線会津若松駅(土休日の1往復はJR磐越西線喜多方駅まで延長運転)を発着し会津高原尾瀬口駅、さらに野岩鉄道会津鬼怒川線を経て東武鬼怒川線鬼怒川温泉駅、そのうち2往復は下今市駅を経由して東武日光線東武日光駅まで結ぶ快速列車「AIZUマウントエクスプレス」が設定されている。東武線鬼怒川温泉駅で東武線特急と接続し、東京方面と会津地方を結ぶ連絡列車の役割も担っている。

野岩鉄道・東武鉄道に直通しない快速列車(会津若松駅 - 会津田島駅間、または会津若松駅 - 会津高原尾瀬口駅間運転の列車)については、最後に残った会津高原尾瀬口行き1本が2012年3月17日のダイヤ改正で一度廃止となった(実際にはこの列車は2011年3月13日の運転を最後に運休となっていた[4])が、2017年4月21日のダイヤ改正で設定された、先述の特急「リバティ会津」に接続する列車「リレー号」4往復のうち1往復が快速列車となったため復活した。

以降、特急「リバティ会津」への接続強化を図るため、リレー号の快速化が進む一方で、AIZUマウントエクスプレスについては会津若松駅 - 会津田島駅間を各駅停車とする傾向にあり、2020年6月6日のダイヤ改正では、リレー号4往復中3往復が快速となった一方(翌年3月の改正で1往復は普通に格下げ)、AIZUマウントエクスプレスの全列車が会津若松駅 - 会津田島駅間で各駅停車となった。

AT-750形+AT-700形によるAIZUマウントエクスプレス(2016年4月)

区間快速

自社線で通過運転する種別としては2021年3月13日のダイヤ改正で新設された種別[5]。同改正で「AIZUマウントエクスプレス」が削減されたことに伴い、会津田島駅以南における代替として、会津田島駅発・野岩鉄道新藤原行き1本のみが運転される。会津鉄道線内の途中駅は無停車で運行。直通先の野岩鉄道線内では各駅に停車する。

トロッコ列車

会津田島駅 - 会津若松駅間でトロッコ車AT-351・お座敷車兼展望車AT-401から成る「お座トロ展望列車」によるトロッコ列車会津浪漫号」が設定されている。このほか、2012年3月からは特定日に臨時トロッコ列車「湯めぐり号」が東武鬼怒川線鬼怒川温泉駅 - 会津若松駅間で運転されている。

普通列車

会津若松駅発着列車と線内区間列車

JR只見線会津若松駅を発着する普通列車は、一部を除き会津田島駅で折り返し、東武鬼怒川線・野岩鉄道会津鬼怒川線から会津田島駅まで直通運転する電車列車(普通列車または特急「リバティ会津」)と接続するダイヤとなっている。会津田島駅 - 会津高原尾瀬口駅間は、朝にこの区間のみを運転する普通列車が設定されている(下りは会津高原尾瀬口駅で野岩鉄道会津鬼怒川線列車に接続)ほかは、会津高原尾瀬口駅から野岩鉄道会津鬼怒川線へ直通する。

また、前述のとおり、只見線会津若松駅 - 西若松駅間の区間列車は、当路線の普通列車として扱われている。

会津田島駅で特急「リバティ会津」と接続する列車については「リレー○号」(○は接続する「リバティ会津」の号数)という列車名が付く。「リバティ会津」と同様に4往復設定され、先述の通り、うち2往復は快速列車である。

新栃木駅・下今市駅・新藤原駅発着列車
東武線直通快速として運用されていた会津鉄道6050系200番台 (2008年11月)

2017年4月21日のダイヤ改正以降は、東武鉄道・野岩鉄道から会津高原尾瀬口駅を介し当線に直通する普通列車は、東武鬼怒川線下今市駅または野岩鉄道会津鬼怒川線新藤原駅を発着するものとなり、東武日光線新栃木方面との普通列車の直通運転は、新栃木駅始発の会津田島行き普通列車1本のみとなっている。

2017年4月21日のダイヤ改正より前は、東武鉄道伊勢崎線浅草駅を発着する東武日光線快速・区間快速列車の半数程度は、東武鬼怒川線・野岩鉄道会津鬼怒川線を経て会津田島駅まで直通運転を行っていた。東武鬼怒川線・野岩鉄道会津鬼怒川線・会津線内では普通列車として運行され、これらの各線内では各駅に停車していた。浅草駅 - 会津田島駅間直通列車の所要時間は快速で約3時間30分、区間快速で約4時間強、走行距離にして190.7 kmであり、JR線以外の列車としては最長運転時間列車で、最長距離走行の特別料金不要列車であった[注釈 1]。このほか、東武日光線新栃木駅・東武鬼怒川線鬼怒川温泉駅・野岩鉄道会津鬼怒川線新藤原駅を発着し会津田島駅まで直通する普通列車もわずかではあるが設定されていた。かつては上り1本のみ会津田島発浅草行きの区間急行が設定されていた。

2003年(平成15年)3月19日より野岩鉄道会津鬼怒川線・東武鉄道直通列車の運転業務を野岩鉄道に委託し、同社の運転士・車掌が会津田島駅まで通し乗務をしている。

  • 電車と気動車(内燃動車)では運転免許(動力車操縦者運転免許)の種類が異なり、従前は直通電車運行のため会津鉄道の運転士(甲種内燃車免許取得者)の一部に甲種電気車免許を取得させていたが、乗務ダイヤ作成上の不都合が生じる等の理由により、電車の運転を運転士全員が甲種電気車免許を取得している野岩鉄道へ委託したものである。逆に、同様の理由から(野岩・東武では甲種内燃車免許を有する運転士がいない[注釈 2])、鬼怒川温泉駅・東武日光駅へ直通する会津鉄道の気動車列車の運転業務は、両社の委託を受け会津鉄道の運転士・車掌が鬼怒川温泉駅・東武日光駅まで通し乗務する。

使用車両

前述の「運行形態」の各節および「会津鉄道」の項も参照のこと。

会津線では全線で気動車が、電化区間(会津田島 - 会津高原尾瀬口間)で500系電車および6050系電車が運用される。気動車は全車とも会津田島車両基地に、電車は500系が東武鉄道南栗橋車両管区春日部支所、6050系が同新栃木出張所に配置されている。

利用状況

輸送実績

会津線の輸送実績を下表に記す。 表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。

年度別輸送実績
年 度 輸送実績(乗車人員):万人/年度 輸送密度
人/1日
特 記 事 項
通勤定期 通学定期 定 期 外 合 計
1987年(昭和62年) 3.7 34.1 50.2 88.0 1,390 JRより転換・開業
1988年(昭和63年) 5.6 47.0 64.6 117.2 1,317  
1989年(平成元年) 4.9 42.7 61.7 109.3 1,248  
1990年(平成2年) 4.3 42.3 64.9 111.5 1,258 野岩鉄道会津鬼怒川線と直通運転開始
1991年(平成3年) 5.4 43.8 71.7 120.9 1,372  
1992年(平成4年) 5.4 45.6 69.8 120.8 1,399  
1993年(平成5年) 4.9 46.0 65.5 116.4 1,313  
1994年(平成6年) 4.6 46.2 63.9 114.7 1,291  
1995年(平成7年) 4.7 50.4 59.2 114.3 1,267  
1996年(平成8年) 4.5 48.2 52.4 105.1 1,165  
1997年(平成9年) 4.4 49.2 49.3 102.9 1,153  
1998年(平成10年) 4.8 47.1 43.9 95.8 1,073  
1999年(平成11年) 4.5 48.7 44.4 97.6 1,114  
2000年(平成12年) 4.2 44.9 41.4 90.5 1,054  
2001年(平成13年) 4.0 41.7 39.6 85.3 1,021  
2002年(平成14年) 4.0 39.7 39.4 83.1 1,008  
2003年(平成15年) 4.0 37.0 39.6 80.6 1,003  
2004年(平成16年) 4.2 33.8 36.9 74.9 934  
2005年(平成17年)     39.0 75.3    
2006年(平成18年) 3.7 29.2 37.7 70.6 876  
2007年(平成19年)     39.6 72.0    
2008年(平成20年)     39.4 69.3    
2009年(平成21年) 3.3 23.7 35.4 62.4 780  
2010年(平成22年)     34.3 59.8 756  
2011年(平成23年)            
2012年(平成24年)            
2013年(平成25年)       54.6    
2014年(平成26年)            
2015年(平成27年)            
2016年(平成28年)         668  

収入実績

会津線の収入実績を下表に記す。 表中、収入の単位は千円。数値は年度での値。表中、最高値を赤色の枠で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。

年度別収入実績
年 度 旅客運賃収入:千円/年度 鉄道線路
使用料収入
千円/年度
運輸雑収
千円/年度
総合計
千円/年度
通勤定期 通学定期 定 期 外 手小荷物 合 計
1987年(昭和62年) 14,095 51,602 388,706 0 454,403 0 22,812 477,215
1988年(昭和63年) 19,175 70,433 495,809 0 585,417 0 48,895 634,312
1989年(平成元年) 17,368 66,499 485,532 0 569,399 0 40,719 610,118
1990年(平成2年) 14,662 65,475 493,827 0 573,964 11,366 47,118 632,448
1991年(平成3年) 18,306 68,372 552,377 0 639,055 0 43,786 682,841
1992年(平成4年) 18,215 76,145 535,056 0 629,416 0 43,525 672,941
1993年(平成5年) 17,581 88,434 527,899 0 633,914 0 41,675 675,589
1994年(平成6年) 17,191 88,252 515,263 0 620,706 0 42,603 663,309
1995年(平成7年) 17,734 107,461 488,342 0 613,537 0 40,902 654,439
1996年(平成8年)       0   0    
1997年(平成9年)       0   0    
1998年(平成10年)       0   0    
1999年(平成11年)       0   0    
2000年(平成12年) 17,703 119,431 343,646 0 480,780 0 30,375 511,155
2001年(平成13年) 17,434 113,818 326,525 0 457,777 0 29,474 487,251
2002年(平成14年) 14,806 111,723 326,569 0 453,098 0 31,419 484,517
2003年(平成15年) 14,257 108,015 322,082 0 444,354 0 39,207 483,561
2004年(平成16年) 14,408 99,981 294,438 0 408,827 0 40,756 449,583
2005年(平成17年)     306,846 0 414,669 0 57,793 472,462
2006年(平成18年) 13,945 82,818 292,183 0 388,946 0 61,713 450,659
2007年(平成19年)     302,883 0 399,221 0 63,024 462,246
2008年(平成20年)     303,613 0 393,928 0 70,278 464,206
2009年(平成21年) 15,310 68,155 272,330 0 355,795 0 69,795 425,590
2010年(平成22年)     264,210 0 342,652 0 62,419 405,071

歴史

西若松 - 会津田島間は、現在のJR只見線会津若松 - 会津柳津間とともに軽便鉄道法により計画された区間である。この区間については、1927年(昭和2年)に上三寄(現在の芦ノ牧温泉)、1932年(昭和7年)に湯野上(現在の湯野上温泉)、1934年(昭和9年)に会津田島までが全通した。なお、1971年(昭和46年)に只見線が全通するまでは、只見線会津若松 - 只見間も会津線を名乗っており、現在の会津線は、現在の只見線の支線格であった(詳細は「只見線」を参照)。

会津田島 - 会津高原尾瀬口間については、改正鉄道敷設法別表第33号前段に規定する予定線「栃木県今市ヨリ高徳をヲ経テ福島県田島ニ至ル鉄道」の一部である。開業は太平洋戦争後となり、1947年(昭和22年)に荒海(現在の会津荒海)、1953年(昭和28年)に会津滝ノ原(現在の会津高原尾瀬口)までが開通した。なお、それ以南は野岩鉄道会津鬼怒川線として1986年(昭和61年)に開業している。

1980年(昭和55年)には大川ダムの建設に伴い一部(約3 km)が水没域に含まれることから、上三寄 - 湯野上間(現:芦ノ牧温泉 - 湯野上温泉間)のうち5,833 mの区間を、若郷湖(ダム湖)東側を3本のトンネルで通過する延長5,825 mの新線に付け替え、同時に第三大川橋梁を架け替えた[6]。旧線は第一大川橋梁など、著名な鉄道写真撮影地を有する区間でもあった。一方の新線は、最小曲線半径400 m・最急勾配25‰・50 kgNレール・橋梁設計活荷重KS-16と、比較的高規格で設計されたほか、トンネル内のスラブ軌道や向山トンネル・大戸トンネルにおけるNATM工法の採用など、当時最新の技術が導入された。

会津線は国鉄再建法により第2次特定地方交通線に指定され、国鉄分割民営化後の1987年(昭和62年)7月に第三セクターの会津鉄道に転換された。転換後は、先に開業していた野岩鉄道を介して東武鉄道との関係が強まり、1990年(平成2年)10月の会津高原 - 会津田島間電化後は、東京と会津を結ぶ新たなルートを形成し、浅草 - 会津田島間の直通列車が運転されている。

国鉄会津線

  • 1927年昭和2年)11月1日 【開業】会津線 西若松 - 上三寄(10.5 km) 【駅新設】門田、上三寄
  • 1932年(昭和7年)12月22日 【延伸開業】上三寄 - 湯野上 【駅新設】桑原、湯野上
  • 1934年(昭和9年)12月27日 【延伸開業】湯野上 - 会津田島 【駅新設】弥五島、楢原、会津長野、会津田島
  • 1947年(昭和22年)
    • 9月20日 【駅新設】会津落合
    • 12月12日 【延伸開業】会津田島 - 荒海 【駅新設】中荒井、荒海
  • 1951年(昭和26年)12月1日 【駅新設】田部原
  • 1953年(昭和28年)11月8日 【延伸開業・全通】荒海 - 会津滝ノ原 【駅新設】糸沢、会津滝ノ原
  • 1960年(昭和35年)4月29日 【仮乗降場新設】塔のへつり(行楽時期のみ開設)
  • 1965年(昭和40年)10月1日 仙台 - 福島 - 会津若松 - 会津田島間に準急「あいづ」運転開始
  • 1968年(昭和43年)10月1日 急行「あいづ」を急行「いなわしろ」に愛称変更
  • 1968年(昭和43年)10月17日 【仮乗降場新設】舟子
  • 1969年(昭和44年)11月17日 【仮乗降場廃止】塔のへつり
  • 1971年(昭和46年)8月29日 会津若松 - 只見を只見線に分離
  • 1972年(昭和47年)11月1日 【貨物営業廃止】会津田島 - 会津滝ノ原(-15.4 km)
  • 1980年(昭和55年)12月1日 【経路変更】上三寄 - 湯野上(大川ダム建設のため)[7]
  • 1982年(昭和57年)
    • 8月1日 【貨物営業廃止】西若松 - 会津田島(-42.0 km)
    • 11月15日 急行「いなわしろ」廃止
      • 会津線内廃止時停車駅:会津若松 - 西若松 - 上三寄(現・芦ノ牧温泉)- 湯野上(現・湯野上温泉) - 楢原(現・会津下郷) - 会津長野 - 会津田島
  • 1984年(昭和59年)6月22日 第2次特定地方交通線として廃止承認
  • 1986年(昭和61年)10月9日 【駅名改称】会津滝ノ原→会津高原
  • 1987年(昭和62年)
    • 4月1日 【承継】東日本旅客鉄道(第1種・西若松 - 会津高原 57.4 km) 【第二種鉄道事業開始】日本貨物鉄道(西若松 - 湯野上 22.7 km) 【仮乗降場→駅】舟子
    • 7月16日 【第一種鉄道事業廃止】東日本旅客鉄道(西若松 - 会津高原 -57.4 km)

会津鉄道会津線

  • 1987年(昭和62年)7月16日 【第一種鉄道事業開始】会津鉄道(西若松 - 会津高原 57.4 km) 【駅名改称】上三寄→芦ノ牧温泉、舟子→大川ダム公園、桑原→芦ノ牧温泉南、湯野上→湯野上温泉、楢原→会津下郷、会津落合→養鱒公園、田部原→田島高校前、荒海→会津荒海、糸沢→七ヶ岳登山口
  • 1988年(昭和63年)4月27日 【駅新設】塔のへつり
  • 1990年平成2年)10月12日 【電化】会津田島 - 会津高原(直流1,500 V) 東武鉄道・野岩鉄道と相互直通運転開始[8]
  • 1995年(平成7年)8月10日 【駅新設】南若松
  • 1999年(平成11年)4月1日
    • 【第二種鉄道事業廃止】日本貨物鉄道(西若松 - 湯野上温泉 -22.7 km)
    • 8月7日 【駅新設】あまや
  • 2001年(平成13年)7月18日 【駅新設】会津山村道場
  • 2002年(平成14年)
  • 2006年(平成18年)3月18日 【駅名改称】会津高原→会津高原尾瀬口
  • 2009年(平成21年)
    • 8月23日 【臨時駅新設】六地蔵尊(2009年8月23日・24日のみ営業)
    • 8月25日 【臨時駅廃止】六地蔵尊
  • 2010年(平成22年)8月23日 【臨時駅新設】一ノ堰六地蔵尊(2010年8月23日・24日のみ営業、以降も毎年8月23日・24日のみ営業)
  • 2011年(平成23年)
    • 3月11日 東北地方太平洋沖地震の影響によりJR只見線への直通運転を休止[4]
    • 3月14日 東北地方太平洋沖地震による発電所の停止に伴う電力供給逼迫のため、東京電力輪番停電(計画停電)を実施。これに伴い、この日から東武鉄道・野岩鉄道との相互直通運転が休止。またこの日から、燃料事情等を理由に一部の列車が運休となる[4]。その後運転を再開したものと2012年のダイヤ改正で廃止されたものとが存在する。
    • 3月20日 東武鉄道・野岩鉄道との相互直通運転が再開
    • 3月23日 JR只見線への直通運転を再開[4]
  • 2012年(平成24年)
    • 3月17日 「AIZUマウントエクスプレス」が東武日光線東武日光駅への直通運転を開始
    • 3月25日 「湯めぐり号」の東武鬼怒川線鬼怒川温泉駅への直通運転を開始
  • 2013年(平成25年)4月30日 臨時特急スカイツリートレイン南会津」の運転開始[広報 4]
  • 2016年(平成28年)12月29日 臨時特急「スカイツリートレイン南会津」の最終運転日
  • 2017年(平成29年)4月21日 特急「リバティ会津」が運転開始[3][広報 1][広報 3]

駅一覧

ここでは、会津鉄道会津線の全列車が直通する東日本旅客鉄道(JR東日本)只見線 会津若松駅 - 西若松駅間も合わせて記載する。

  • 全駅福島県内に所在。
  • (臨):臨時駅
  • *は会津鉄道転換以降の新設駅。
  • 累計営業キロは西若松駅からのもの。
  • 普通列車は、臨時駅を除く全ての駅に停車する。
  • 「リレー号」は会津若松駅 - 会津田島駅間で快速・普通各2往復ずつ運転。
    • 凡例…●:快速・普通ともに停車、○:普通のみ停車、|:通過
  • 快速「AIZUマウントエクスプレス」は、下表の区間について、以下※1・※2の5駅を除く全駅に停車する(詳細は列車記事を参照)。
    • ※1 (臨)一ノ堰六地蔵尊駅:全列車通過
    • ※2 中荒井駅・会津荒海駅・会津山村道場駅・七ヶ岳登山口駅:3・4号のみ停車
  • 区間快速は1本のみ、会津田島駅→会津高原尾瀬口駅→野岩鉄道会津鬼怒川線新藤原駅間で運転。※2の4駅を通過する。
  • 特急「リバティ会津」および臨時列車の停車駅は列車記事を参照。
  • 線路 … ◇・∨・∧:交換可、|:交換不可、┤:会津田島方面発着列車同士の交換は不可
会社名 路線名 電化方式 駅名 営業キロ リレー号 接続路線・備考 線路 所在地
駅間 累計
JR東日本 只見線 交流 会津若松駅 - 3.1 東日本旅客鉄道:磐越西線 会津若松市
非電化 七日町駅 1.3 1.8  
西若松駅 1.8 0.0 東日本旅客鉄道:只見線会津川口方面)
会津鉄道 会津線
*南若松駅 3.0 3.0  
*(臨)一ノ堰六地蔵尊駅 1.0 4.0 ※1 [† 1]
門田駅 0.9 4.9  
*あまや駅 2.9 7.8  
芦ノ牧温泉駅 2.8 10.5  
大川ダム公園駅 5.7 16.2  
芦ノ牧温泉南駅 1.5 17.7  
湯野上温泉駅 5.0 22.7   南会津郡 下郷町
*塔のへつり駅 3.8 26.5 [† 2]
弥五島駅 1.5 28.0  
会津下郷駅 3.1 31.1  
*ふるさと公園駅 1.4 32.5  
養鱒公園駅 2.6 35.1  
会津長野駅 2.2 37.3   南会津町
田島高校前駅 2.2 39.5  
直流電化 会津田島駅 2.5 42.0  
中荒井駅 3.8 45.8 ※2
会津荒海駅 3.4 49.2 ※2
*会津山村道場駅 0.9 50.1 ※2
七ヶ岳登山口駅 3.0 53.1 ※2
会津高原尾瀬口駅 4.3 57.4 野岩鉄道:会津鬼怒川線(直通)
  1. ^ 一ノ堰六地蔵尊駅(2009年のみ駅名は「六地蔵尊駅」)は2009年から2013年の間の毎年8月23日および24日限りで設置された[9][広報 5][広報 6]。2014年以降は設置されていない。
  2. ^ 国鉄時代の1960年から1969年まで塔のへつり仮乗降場として存在。会津鉄道転換時に正式な駅として開業[10]

脚注

注釈

  1. ^ 特急列車を含めると京都駅賢島駅を結ぶ近鉄特急(京伊特急)の195.2 kmが最長距離走行列車となる[要出典]
  2. ^ 厳密には、東武については「SL大樹・DL大樹」でのディーゼル機関車運転のために甲種内燃車免許取得者が存在するが、会津鉄道の気動車への乗務は行っていない。

出典

  1. ^ a b 鈴木文彦「第三セクター地方鉄道のその後20 会津鉄道」『鉄道ジャーナル』第592号、鉄道ジャーナル社、2016年2月、150 - 160頁。 
  2. ^ 星野 安広(東武鉄道(株)鉄道事業本部車両部設計課)「さまざまな運行形態で運用可能な速達性と快適性を持った新型特急車両500系リバティ(Revaty)の概要について」、『鉄道車両工業』(通巻482号・2017年4月号)、一般社団法人 日本鉄道車輌工業会 pp. 8-15
  3. ^ a b “アーバンパークラインに近距離特急 東武、きょうから新ダイヤ”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 朝刊 埼玉版. (2017年4月21日) 
  4. ^ a b c d 越前勤『東日本大震災「復興」時刻表』講談社、2012年、168-170頁。ISBN 978-4-06-217570-8 
  5. ^ 野岩鉄道、会津鉄道ダイヤ改正で一部列車見直し - 区間快速を新設 - マイナビニュース、2021年1月27日。2021年1月28日閲覧。
  6. ^ 伊藤稔「大川ダム建設に伴う会津線の線路付替計画」『交通技術』第32巻第2号、交通協力会、1977年2月、20-21頁、ISSN 0288-2140 
  7. ^ 石川尹巳「問題の野岩線の入口会津線の改良工事」『鉄道ピクトリアル』第388号、電気車研究会、1981年4月、80頁。 
  8. ^ “会津田島へ直通運転 東武鉄道浅草駅で出発式”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1990年10月13日) 
  9. ^ 今年も2日限りの臨時駅開設 - 鉄道ホビダス 鉄道ニュース 最新鉄道情報、2010年8月18日。
  10. ^ 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳』2号 東北、新潮社、2008年、p.27

広報資料・プレスリリースなど一次資料

関連項目