「ガンジー (映画)」の版間の差分
m Bot作業依頼: ソニー・ピクチャーズ関連スタジオの改名に伴うリンク変更依頼 (コロンビア ピクチャーズ) - log |
|||
14行目: | 14行目: | ||
|編集 = [[ジョン・ブルーム]] |
|編集 = [[ジョン・ブルーム]] |
||
|製作会社 = {{Plainlist| |
|製作会社 = {{Plainlist| |
||
* [[コロンビア |
* [[コロンビア ピクチャーズ]] |
||
* {{仮リンク|ゴールドクレスト・フィルムズ|en|Goldcrest Films}} |
* {{仮リンク|ゴールドクレスト・フィルムズ|en|Goldcrest Films}} |
||
* インターナショナル・フィルム・インヴェスターズ<br />[[インド国立映画開発公社]] |
* インターナショナル・フィルム・インヴェスターズ<br />[[インド国立映画開発公社]] |
||
29行目: | 29行目: | ||
|次作 = |
|次作 = |
||
}} |
}} |
||
『'''ガンジー'''』({{lang|gu-Latn|''Gandhi''}})は、[[1982年の映画|1982年]]公開の[[イギリスの映画|イギリス]]・[[インドの映画|インド]]・[[アメリカ合衆国の映画|アメリカ]]の合作映画。製作会社は[[コロンビア |
『'''ガンジー'''』({{lang|gu-Latn|''Gandhi''}})は、[[1982年の映画|1982年]]公開の[[イギリスの映画|イギリス]]・[[インドの映画|インド]]・[[アメリカ合衆国の映画|アメリカ]]の合作映画。製作会社は[[コロンビア ピクチャーズ]]で、監督は[[リチャード・アッテンボロー]]。脚本は[[ジョン・ブライリー]]。[[第55回アカデミー賞]][[アカデミー作品賞|作品賞]]受賞作品。 |
||
== 概要 == |
== 概要 == |
2021年8月17日 (火) 23:18時点における版
ガンジー | |
---|---|
Gandhi | |
監督 | リチャード・アッテンボロー |
脚本 | ジョン・ブライリー |
製作 | リチャード・アッテンボロー |
製作総指揮 | マイケル・スタンレー・エバンス |
出演者 |
ベン・キングズレー キャンディス・バーゲン ジョン・ギールグッド マーティン・シーン |
音楽 |
ラヴィ・シャンカール ジョージ・フェントン |
撮影 |
ビリー・ウィリアムズ ロニー・テイラー |
編集 | ジョン・ブルーム |
製作会社 |
|
配給 | コロンビア映画 |
公開 |
1982年11月30日 1982年12月3日 1982年12月8日 1983年4月16日 |
上映時間 | 188分 |
製作国 |
イギリス インド アメリカ合衆国 |
言語 | 英語、ヒンディー語 |
製作費 | $22,000,000 |
興行収入 | $52,767,889[1] |
『ガンジー』(Gandhi)は、1982年公開のイギリス・インド・アメリカの合作映画。製作会社はコロンビア ピクチャーズで、監督はリチャード・アッテンボロー。脚本はジョン・ブライリー。第55回アカデミー賞作品賞受賞作品。
概要
弁護士で宗教家であり、イギリス領インド帝国の独立運動を率いた1人であり、「インド独立の父」として知られるマハトマ・ガンディーの青年時代から暗殺までを描いた歴史映画。
初めて映画に出演したインド人の血を引くイギリス人俳優のベン・キングズレーが、極限までガンディーの外見と仕草を模倣し、アカデミー主演男優賞を初め、数多くの映画賞を受賞したことが大きな話題を呼んだ。
また、動員したエキストラは30万人を超え、1つの映画作品に動員したエキストラの最多記録としてギネス・ワールド・レコーズに認定された。
ストーリー
1948年の独立を勝ち取ったインド。夕刻の礼拝時に大勢のインド人がガンジーを取り囲む中、1人の男がピストルを隠したままガンジーに近づき、ガンジーが祈りを返すなか3発の銃弾が命を奪った。
1893年のイギリス領南アフリカ。列車の一等車に乗っていたイギリス領インド人の青年弁護士ガンジーは、被差別人種である有色人種であるがゆえに三等車に移るように白人の係員に指示されたものの、それを拒否したために列車から放り出されてしまう。
イギリス連邦の一員でありながら不当な差別を行う白人政府に憤ったガンジーは、有力者のカーンたちと協力して抗議活動を行い、有色人種が所有を義務付けられていた身分証を焼却して逮捕される。逮捕されたものの、無抵抗だったガンジーに対して警察が暴力を振るったことに抗議の声が挙がり、ガンジーは釈放される。
釈放後、ガンジーは人種・宗教・階級の垣根を超えたアーシュラム共同農園を作り、イギリスの人種政策に対抗する。ガンジーの元には牧師のアンドリューや記者のウォーカーが集まり、運動は拡大していく。ガンジーは南アフリカ政府が新たに制定した人種政策を拒否するための集会を開き、有色人種を不当に酷使する農場で抗議デモを実施するが、暴動を起こした罪で再び逮捕されてしまう。しかし、ガンジーの活動に注目が集まり抗議の声も高まっていたため、人種政策を制定したスマッツ将軍は政策を撤回し、ガンジーを釈放する。
釈放されたガンジーは第一次世界大戦中の1915年に故郷インドに帰国して、イギリスの植民地支配下で抑圧されていた民衆から大歓迎され、また、ジャワハルラール・ネルーらが率いるインド独立を目指す「インド国民会議」に迎え入れられる。
ガンジーは知見を広めるためインド全土を旅し、やがてイギリスの植民地政府の暴力に対抗するために「非暴力」を掲げて抵抗を開始する。イギリス植民地政府はガンジーを数度に渡り逮捕するが、その都度民衆や新聞の猛抗議を受け彼を釈放する。勢い付いた民衆は各地で集会を開き非暴力運動を呼びかけるが、イギリス軍のダイヤー将軍は集会を排除するために民衆を虐殺し、アムリットサル事件を引き起こす。
ガンジーたち国民会議のメンバーは総督と会談してイギリスからの独立を目指す考えを伝えるが、インド政府高官たちは彼らの宣言を真に受けようとはしなかった。ガンジーはウッド新総督就任を狙いインド全土でゼネストを呼びかけ、インド政府を混乱させる。ウッドは抵抗運動を弾圧し、怒り狂った民衆が暴動を起こして警官を殺害する事件が発生する。ショックを受けたガンジーは抵抗運動を止めるように訴え、断食を実施する。衰弱するガンジーを見たネルーたち国民会議のメンバーは抵抗運動の中止を指示し、ゼネストは終結した。
1930年、ガンジーは十数年振りにウォーカーと再会し、新たな抵抗運動として塩の行進を決行する。ガンジーは塩の専売権をイギリスから取り戻し、インドの独立を訴える。直後にガンジーは逮捕されるが、残された民衆は塩を作り続け、再び非暴力運動を展開していく。第二次世界大戦が勃発すると、ガンジーは反英運動を理由に逮捕され、収監先の刑務所で妻カストゥルバと死別する。戦争の終結後、戦勝国となるも日本やドイツとの戦いで疲弊した上に、大戦中に日本軍の協力を受けて活動していたインド国民軍参加者への裁判に反対するデモなどを受け、もはや植民地支配を続けることができないと悟ったイギリスはインドの独立を承認し、最後の総督としてマウントバッテンが赴任する。
国民会議のメンバーはマウントバッテンと独立に向けた交渉を始めるが、インドでは少数派であるムスリムの権利が侵されることを危惧したジンナーは、インドとは別のムスリム国家の樹立を模索する。宗教対立を望まないガンジーは、ジンナーを独立インドの初代首相としたムスリム内閣を提案するが物別れに終わり、イギリス領インドは1947年に「インド」と「パキスタン」それぞれ別の国家として独立した。
インドが分裂したことを嘆くガンジーは、それぞれの国家に取り残されたヒンドゥー教徒、ムスリムが迫害を受け、その報復として互いが殺し合う姿を見てさらに衝撃を受ける。宗教対立を止めるように訴えたものの、民衆は怒りからガンジーの言葉を聞き入れようとせず、彼を裏切者として弾劾する。ガンジーは対立を止めようと再び断食を行うが、老齢の彼は次第に衰弱していく。首相となったネルーはガンジーを助けるため奔走し、民衆もガンジーの姿を見て我に返り、暴動は鎮静化する。
インドが落ち着きを取り戻した頃、ガンジーは夕べの祈りに出かけ民衆と触れ合うが、彼を敵視するヒンドゥー原理主義者ゴードセーに射殺される。ガンジーの国葬が執り行われ、インド全土から民衆が駆け付け、各国の要人も弔意を示す中、ガンジーの遺体は火葬され、遺灰はガンジス川にまかれた。
スタッフ
- 監督・製作:リチャード・アッテンボロー
- 製作総指揮:マイケル・スタンレー・エヴァンス
- 脚本:ジョン・ブライリー
- 撮影:ビリー・ウィリアムズ、ロニー・テイラー
- SFX:デヴィッド・ハサウェイ
- 音楽:ラヴィ・シャンカール
- 編曲:ジョージ・フェントン
- 美術:スチュアート・クレイグ
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | |
---|---|---|---|
ソフト版 | フジテレビ版 | ||
マハトマ・ガンジー | ベン・キングズレー | 井上倫宏 | 寺田農 |
カストゥルバ・ガンジー | ロヒニ・ハタンガディ | ||
ジャワハルラール・ネルー | ロシャン・セス | 水野龍司 | 津嘉山正種 |
パテル | サイード・ジャフリー | 楠見尚己 | 富田耕生 |
ムハンマド・アリー・ジンナー | アリク・パダムゼ | 津田英三 | 小林勝彦 |
マーガレット・バーク=ホワイト | キャンディス・バーゲン | 泉裕子 | 鈴木弘子 |
レジナルド・ダイヤー | エドワード・フォックス | 稲葉実 | 麦人 |
アーウィン卿エドワード・ウッド総督 | ジョン・ギールグッド | 大木民夫 | 中庸助 |
ブルームフィールド判事 | トレヴァー・ハワード | 有本欽隆 | 上田敏也 |
フレデリック・セシジャー総督 | ジョン・ミルズ | 浦山迅 | 石森達幸 |
ヴィンス・ウォーカー | マーティン・シーン | 堀内賢雄 | 西村知道 |
チャーリー・アンドリュー牧師 | イアン・チャールソン | 小川真司 | |
コリンズ | リチャード・グリフィス | ||
コリン | ダニエル・デイ=ルイス | 大久保利洋 | |
役不明又はその他 | 屋良有作 幸田直子 有馬瑞香 小林清志 池田勝 松村彦次郎 峰恵研 玄田哲章 村松康雄 柳沢紀男 藤本譲 伊井篤史 竹口安芸子 大滝進矢 小室正幸 | ||
翻訳 | 高間俊子 | 宇津木道子 | |
演出 | 安江誠 | 小林守夫 | |
調整 | 丹波晴道 | ||
効果 | 遠藤堯雄 桜井俊哉 | ||
制作 | 東北新社 | ||
初回放送 | - | 1987年2月21日 『ゴールデン洋画劇場』 |
評価
- 第55回アカデミー賞
- 受賞:作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞、撮影賞、美術監督・装置賞、衣装デザイン賞、編集賞
- ノミネート:作曲賞、メイクアップ賞、音響賞
- 第40回ゴールデングローブ賞 外国映画賞、監督賞、ドラマ部門男優賞、脚本賞、新人賞
- 第36回英国アカデミー賞
- 受賞:作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞、新人賞
- ノミネート:助演男優賞、脚本賞、撮影賞、作曲賞
- 第48回ニューヨーク映画批評家協会賞 作品賞、男優賞
- 第8回ロサンゼルス映画批評家協会賞 主演男優賞
- AFIアメリカ映画100年シリーズ
- 感動の映画ベスト100:29位
エピソード
- 当初、ガンジー役にベン・キングズレーが起用された際には、彼がイギリス人であることに反発の声が上がったが、キングズレー自身がインド人の血を引いていることがわかり、一応の解決を見た。
- ロケ地では、ベン・キングズレー自身の風貌があまりにも酷似していたため、周囲の住民は「ガンジーが生き返った」と思い込み、彼の元に参拝するものが後を絶たなかった。
- アイルランド出身の活動家マーク・ボイルは大学卒業直前この映画を見て、大変感動したという。2008年より彼は「金銭を介在させない生活」を営んでいるが、その原点となった作品である[2]。
出典
- ^ “Gandhi (1982)” (英語). Box Office Mojo. 2010年11月5日閲覧。
- ^ アエラ、2010年2月15日号より。
関連項目
- イギリス領インド帝国
- インド映画の歴代海外興行収入一覧
- 劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト こちらもエキストラ数でギネスに認定されている。
外部リンク
- マハトマ・ガンディー
- 1982年の映画
- イギリスの伝記映画
- イギリスの歴史映画
- イギリスの叙事詩的映画
- インドの伝記映画
- インドの歴史映画
- インドの叙事詩的映画
- ヒンディー語で製作された映画作品
- アカデミー賞作品賞受賞作
- インドで製作された映画作品
- イギリス領インド帝国を舞台とした映画作品
- コルカタを舞台とした映画作品
- デリーを舞台とした映画作品
- 南アフリカ共和国を舞台とした映画作品
- ロンドンを舞台とした映画作品
- 貧困を題材とした映画作品
- 社会問題を題材とした映画作品
- インド独立運動を題材とした映画作品
- アパルトヘイトを題材とした映画作品
- 哲学を題材とした映画作品
- リチャード・アッテンボローの監督映画
- ジョージ・フェントンの作曲映画
- 英国アカデミー賞受賞作
- コロンビア映画の作品
- ギネス世界記録