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「ロング・トール・サリー」
キンクスのシングル
B面	アイ・トゥック・マイ・ベイビー・ホーム
リリース	1964年2月
規格	7インチシングル
録音	1964年1月; パイ・スタジオ;
ジャンル	ロックンロール
時間	2分10秒
レーベル	パイ・レコード
作詞・作曲	エノトリス・ジョンスン
プロデュース	シェル・タルミー（英語版）
チャート最高順位
	後述を参照
キンクスシングル年表
音源
	「Long Tall Sally (Mono Mix)」 - YouTube
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「のっぽのサリー」
ビートルズのシングル
B面	アイ・コール・ユア・ネーム
リリース	1965年2月5日
規格	7インチシングル
録音	1964年3月1日; EMIスタジオ;
ジャンル	ロック
時間	2分2秒
レーベル	オデオン / 東芝音楽工業
作詞・作曲	リチャード・ペニーマン; ロバート・ブラックウェル; エノトリス・ジョンスン;
プロデュース	ジョージ・マーティン
チャート最高順位
	後述を参照
ビートルズシングル日本年表
『のっぽのサリー』収録曲
『パスト・マスターズ Vol.1』収録曲
音源
	「Long Tall Sally (Remastered 2009)」 - YouTube; 「Long Tall Sally (Live / Remastered)」 - YouTube; 「Long Tall Sally (Anthology 1 Version)」 - YouTube; 「Long Tall Sally (Live At The BBC For "Top Gear" / 16th July, 1964)」 - YouTube;
	テンプレートを表示

「のっぽのサリー」
リトル・リチャードのシングル
初出アルバム『ヒアズ・リトル・リチャード（英語版）』
B面	スリッピン・アンド・スライディン（英語版）
リリース	1956年3月
規格	7インチシングル
録音	1956年2月10日; J&Mスタジオ;
ジャンル	ロックンロール
時間	2分10秒
レーベル	スペシャリティ・レコード
作詞・作曲	リチャード・ペニーマン; ロバート・ブラックウェル; エノトリス・ジョンスン;
プロデュース	ロバート・ブラックウェル
チャート最高順位
	後述を参照
リトル・リチャードシングル年表
『ヒアズ・リトル・リチャード（英語版）』収録曲
音源
	「Long Tall Sally」 - YouTube
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「ロング・トール・サリー」あるいは、「のっぽのサリー^[1]」（Long Tall Sally、Long Tall Sally (The Thing)^[2]^[3]）は、リトル・リチャードの楽曲である。作詞作曲はロバート・ブラックウェルやエノトリス・ジョンスンとの共作。1956年3月にスペシャリティ・レコードよりB面に「スリッピン・アンド・スライディン（英語版）」を収録したシングル盤として発売された。

ビルボード誌のR&Bチャートで第1位を獲得し、19週にわたってチャートイン^[4]。同誌の年間チャートでは第45位^[5]を獲得した。ローリング・ストーン誌の「The 500 Greatest Songs of All Time」では、第55位にランクインしている^[6]。

楽曲の発表後、エルヴィス・プレスリーやビートルズなど多数のアーティストによってカバーされ、ロックンロールのスタンダードとなった^[7]。

背景

ブラックウェルは、テネシー州のディスクジョッキーであるハニー・チルから「すぐに来て欲しい。見てほしいものがある」という電話を受けた^[8]。ブラックウェルがチルのいるホテルへ向かうと、チリのそばにエノトリス・ジョンスンという10代の少女がおり、ジョンスンの手には「Saw Uncle John with Long Tall Sally（ジョンおじさんはのっぽのサリーといっしょだった）」というフレーズから始まる3行の歌詞が記されたドイリーが握られていた^[8]。ジョンスンは、病気を患った叔母の治療費を稼ぐために曲を売る必要があったことから、ミシシッピにある自宅から数日をかけて歩いてきて、2人の音楽担当の重役と会っていた^[8]。事情を理解したブラックウェルは、ジョンスンの書いた歌詞をクライアントに持ち帰り、その日の午後に2人は「Have some fun tonight（今夜はちょいと楽しもう）」というフレーズがボーカルのフックとなるように曲を仕上げた^[8]。

ブラックウェルからアイデアを伝えられたリチャードは、当初渋っていたものの、「ducked back in the alley（あわてて路地裏にひっこんだ）」というフレーズが求めていたものであったことから、できるだけ早口で歌えるように練習を続け、ヴァースとコーラスを加えて完成させた^[9]。

レコーディング

「ロング・トール・サリー」のレコーディングは、1956年2月10日にニューオリンズにあるJ&Mスタジオで行なわれた^[10]。

レコーディングには、以下のミュージシャンが参加した^[10]。

チャート成績（リトル・リチャード版）

チャート（1956年）	最高位
ベルギー (Ultratop 50 Flanders)^[11]	9
オランダ (Single Top 100)^[12]	9
US R&B Songs (Billboard)^[4]	1

ビートルズによるカバー

ビートルズは、1950年後期より「ロング・トール・サリー」をライブのレパートリーとしていて、1966年まで演奏していた^[13]。なお、本作がビートルズの最後のライブとなった1966年8月29日のキャンドルスティック・パーク公演で最後に演奏された楽曲である^[13]。ポール・マッカートニーはリチャードの歌唱法を忠実に再現することができ、これにより本作のカバー・バージョンでリード・ボーカルを担当した^[14]^{[注釈 1]}。

ビートルズによるカバー・バージョンは、1964年3月1日にEMIスタジオのスタジオ2で1テイクで録音された^[14]^[16]。当時ビートルズはアルバム『ハード・デイズ・ナイト』のためのレコーディング・セッション中^[17]であったが、同作には未収録となっている。イギリスでは1964年6月19日に発売された同名のEPに収録され^[13]、アメリカでは1964年4月10日に発売された『ザ・ビートルズ・セカンド・アルバム』に収録された^[18]。日本では、EPの収録曲として発売されたほか、B面に「アイ・コール・ユア・ネーム」を収録したシングル盤としても発売されており、同シングル盤はミュージック・マンスリー洋楽チャートで最高位3位を獲得した^[19]^{[注釈 2]}。このほか、スウェーデンでもシングル盤として発売されており、Kvällstoppenチャートでも第1位を獲得している^[24]。

1963年から1964年にかけてBBCラジオの番組で演奏されており^[25]、1994年に発売された『ザ・ビートルズ・ライヴ!! アット・ザ・BBC』には1963年8月13日に放送された『Pop Go the Beatles』での演奏^[26]、2013年に発売された『オン・エア〜ライヴ・アット・ザ・BBC Vol.2』には1964年7月16日に放送された『Top Gear』での演奏^[27]が収録された。また、1977年に発売された『ザ・ビートルズ・スーパー・ライヴ!』には1964年8月23日のハリウッド・ボウル公演でのライブ音源^[28]、1995年に発売された『ザ・ビートルズ・アンソロジー』にはテレビ番組『Around The Beatles』での演奏^[29]が収録された。

マッカートニーは、ビートルズ解散後に結成したウイングスのライブでも演奏しており、1972年の大学ツアー、1973年のヨーロッパツアーやイギリスツアーで演奏した^[13]。1986年に開催されたプリンス・トラストのコンサートでは、エルトン・ジョン、エリック・クラプトン、フィル・コリンズ、マーク・ノップラー、レイ・キングらと共に本作を演奏した^[13]。

演奏（ビートルズ版）

※出典^[16]

チャート成績（ビートルズ版）

チャート（1964年）	最高位
ベルギー (Ultratop 50 Flanders)^[30]	7
ベルギー (Ultratop 50 Wallonia)^[31]	30
日本 (ミュージック・マンスリー洋楽チャート)^[19]	3
オランダ (Single Top 100)^[32]	1
ノルウェー (VG-lista)^[33]	2
西ドイツ (Official German Charts)^[34]	3

キンクスによるカバー

ビートルズと同じく1964年、キンクスは「ロング・トール・サリー」をデビュー曲として録音し、同年2月にB面に「アイ・トゥック・マイ・ベイビー・ホーム」（I Took My Baby Home）を収録したシングル盤として発売した^[35]。キンクスによるカバー・バージョンでは、ピアノは使用されておらず、R&Bから離れた現代的なロック・サウンドになるようにアレンジされている^[36]。

シングル盤は、レコード・リテイラー（英語版）誌のチャートには入らなかったが、メロディー・メイカー（英語版）誌のチャートでは最高位42位を獲得した^[37]。

演奏（キンクス版）

※出典^[38]

レイ・デイヴィス - リード・ボーカル、ギター
デイヴ・デイヴィス - バッキング・ボーカル、ギター
ピート・クウェイフ - バッキング・ボーカル、ベース
ミック・エイヴォリー - ドラムス

チャート成績（キンクス版）

チャート（1964年）	最高位
UK Melody Maker Chart^[37]	42

その他のアーティストによるカバー

1956年にパット・ブーンがシングル盤として発売し、エルヴィス・プレスリーがアルバム『エルヴィス』でカバー^[39]。

1964年にジェリー・リー・ルイスがシングル盤として発売し、西ドイツのシングルチャートで最高位7位^[40]を獲得した。

1966年のビートルズの来日公演で、前座として出演したザ・ドリフターズが本作を演奏した^[41]。また、2020年の『24時間テレビ』では54年ぶりに仲本工事と加藤茶、高木ブーが演奏した^[42]。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

^ なお、マッカートニーは14歳の頃に出場したコンクールでも、本作を演奏していた^[15]。
^ シングル盤^[20]およびEP^[21]では「のっぽのサリー」という邦題が使用されているが、『パスト・マスターズ』^[22]や『ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル』^[23]などのアルバム作品では「ロング・トール・サリー」という邦題が使用されている。

出典

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参考文献

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外部リンク

Little Richard - Long Tall Sally Lyrics | MetroLyrics - ウェイバックマシン（2021年4月22日アーカイブ分）

[16] なお、マッカートニーは14歳の頃に出場したコンクールでも、本作を演奏していた^[15]。

[25] シングル盤^[20]およびEP^[21]では「のっぽのサリー」という邦題が使用されているが、『パスト・マスターズ』^[22]や『ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル』^[23]などのアルバム作品では「ロング・トール・サリー」という邦題が使用されている。

[1] “リトル・リチャードさん死去　ロック創始者、「のっぽのサリー」”. 時事ドットコム (時事通信社). (2020年5月10日) 2020年5月13日閲覧。

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[3] “Little Richard's Life In 10 Songs”. NPR (2020年5月11日). 2021年7月10日閲覧。

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[5] “1956's Top Popular Records”. The Billboard 69 (4): 60. (January 26, 1957).

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[15] “中日春秋:中日春秋（朝刊コラム）”. 中日新聞 (中日新聞社). (2020年5月12日) 2020年5月13日閲覧。

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[21] ビートルズ『のっぽのサリー / アイ・コール・ユア・ネーム』、オデオン / 東芝音楽工業、1965年2月5日、OR-1155。

[22] ビートルズ『のっぽのサリー』、オデオン / 東芝音楽工業、1964年2月5日、OP-4055。

[23] “Past Masters (Volumes 1 & 2)[CD] - ザ・ビートルズ”. UNIVERSAL MUSIC JAPAN. 2021年7月11日閲覧。

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[37] Martoccio, Angie (2020年5月11日). “Flashback: The Kinks Debut With a Cover of Little Richard's 'Long Tall Sally'”. Rolling Stone. 2021年7月12日閲覧。

[38] Perone, James E. (2009). Mods, Rockers, and the Music of the British Invasion. ABC-CLIO. p. 103. ISBN 978-0-275-99860-8

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[43] "「ドリフの歴史、話しておこうか」高木ブーが今改めて振りかえる【連載　第24回】" (Interview). Interviewed by 石原壮一郎. 小学館. 25 August 2020. 2021年7月12日閲覧。 {{cite interview}}: 不明な引数|program=は無視されます。 (説明)

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