「アミューモーネー」の版間の差分
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ポセイドーンはまたアミューモーネーのためにアルゴスから旱魃を救う手助けをしてくれた。[[アポロドーロス]]はポセイドーンは彼女にレルネーの泉の場所を教えたとだけ述べている<ref name="AP214" />。[[ヒュギーヌス]]によるとポセイドーンがこの出来事があった場所を三叉戟で突くと泉が湧き出た。泉はレルネーの泉とも、アミューモーネーの川とも呼ばれた<ref name="HY169" />。あるいはポセイドーンが彼女を助けるために三叉戟を投げると、岩に突き刺さった。ポセイドーンはアミューモーネーと一夜を過ごした見返りとして、彼女に三叉檄を岩から抜くように命じた。彼女が言われた通りにするとそこから水が湧き出た。泉はアミューモーネーの名前で呼ばれたが、後にレルネーの泉と呼ばれた<ref name="HY169A" />。 |
ポセイドーンはまたアミューモーネーのためにアルゴスから旱魃を救う手助けをしてくれた。[[アポロドーロス]]はポセイドーンは彼女にレルネーの泉の場所を教えたとだけ述べている<ref name="AP214" />。[[ヒュギーヌス]]によるとポセイドーンがこの出来事があった場所を三叉戟で突くと泉が湧き出た。泉はレルネーの泉とも、アミューモーネーの川とも呼ばれた<ref name="HY169" />。あるいはポセイドーンが彼女を助けるために三叉戟を投げると、岩に突き刺さった。ポセイドーンはアミューモーネーと一夜を過ごした見返りとして、彼女に三叉檄を岩から抜くように命じた。彼女が言われた通りにするとそこから水が湧き出た。泉はアミューモーネーの名前で呼ばれたが、後にレルネーの泉と呼ばれた<ref name="HY169A" />。 |
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この泉はのちに[[ヘーラクレース]]の[[ヒュドラー]]退治の舞台となった。[[パウサニアス]]はアミューモーネー川の水源のそばに1本の[[プラタナス]]が生えており、ヒュドラはこの木の下で育ったと述べている<ref>パウサニアス、2巻37・4。</ref>。 |
この泉はのちに[[ヘーラクレース]]の[[ヒュドラー]]退治の舞台となった。[[パウサニアス (地理学者)|パウサニアス]]はアミューモーネー川の水源のそばに1本の[[プラタナス]]が生えており、ヒュドラはこの木の下で育ったと述べている<ref>パウサニアス、2巻37・4。</ref>。 |
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== 系図 == |
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* [[アポロドーロス]]『[[ビブリオテーケー|ギリシア神話]]』[[高津春繁]]訳、[[岩波文庫]](1953年) |
* [[アポロドーロス]]『[[ビブリオテーケー|ギリシア神話]]』[[高津春繁]]訳、[[岩波文庫]](1953年) |
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* [[パウサニアス]]『ギリシア記』飯尾都人訳、龍渓書舎(1991年) |
* [[パウサニアス (地理学者)|パウサニアス]]『ギリシア記』飯尾都人訳、龍渓書舎(1991年) |
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* [[ヒュギーヌス]]『ギリシャ神話集』[[松田治]]・青山照男訳、[[講談社学術文庫]](2005年) |
* [[ヒュギーヌス]]『ギリシャ神話集』[[松田治]]・青山照男訳、[[講談社学術文庫]](2005年) |
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* 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』、[[岩波書店]](1960年) |
* 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』、[[岩波書店]](1960年) |
2021年11月15日 (月) 10:35時点における版
アミューモーネー (古希: Ἀμυμώνη, Amȳmōnē) は、ギリシア神話に登場する女性である。長母音を省略してアミュモネとも表記される。アルゴス王ダナオスの50人の娘(ダナイデス)の1人で[1]、海神ポセイドーンとの間にナウプリオス(ナウプリアの創建者)を生んだ[2][3][4][5][6]。
神話
神話によると女神ヘーラーとポセイドーンがアルゴスの領有権をめぐって争ったとき、河神イーナコスはヘーラーに有利な判定を下した。怒ったポセイドーンはアルゴリス地方にひどい旱魃を起こして報復した。そのためダナオスは娘たちに水を求めさせた。
そこでアミューモーネーも他の姉妹たちと同じように水を捜して歩いたが、あるとき鹿を発見し、槍を投げた。ところが槍はそれて、眠っていたサテュロスに当たった。するとサテュロスは目を覚まし、アミューモーネーに欲情して襲いかかった。彼女が叫んで助けを求めると、ポセイドーンが現れ、三叉戟を投げてサテュロスを追い払った。アミューモーネーはポセイドーンに感謝して、一夜をともに過ごし、2人の間にナウプリオスが生れた[1][5][6]。
ポセイドーンはまたアミューモーネーのためにアルゴスから旱魃を救う手助けをしてくれた。アポロドーロスはポセイドーンは彼女にレルネーの泉の場所を教えたとだけ述べている[1]。ヒュギーヌスによるとポセイドーンがこの出来事があった場所を三叉戟で突くと泉が湧き出た。泉はレルネーの泉とも、アミューモーネーの川とも呼ばれた[5]。あるいはポセイドーンが彼女を助けるために三叉戟を投げると、岩に突き刺さった。ポセイドーンはアミューモーネーと一夜を過ごした見返りとして、彼女に三叉檄を岩から抜くように命じた。彼女が言われた通りにするとそこから水が湧き出た。泉はアミューモーネーの名前で呼ばれたが、後にレルネーの泉と呼ばれた[6]。
この泉はのちにヘーラクレースのヒュドラー退治の舞台となった。パウサニアスはアミューモーネー川の水源のそばに1本のプラタナスが生えており、ヒュドラはこの木の下で育ったと述べている[7]。
系図
ギャラリー
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フランソワ・ブーシェ『ネプトゥヌスとアミュモネ』1764年 レンヌ美術館所蔵
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ルパート・バニー『ポセイドンによって救出されるアミュモネ』1920年代