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第六十四号哨戒特務艇

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
第六十四号哨戒特務艇
繋留中の第64号哨戒特務艇[注釈 1] 奥は復員庁特別輸送艦 駆潜特第184号 (1947年頃、舞鶴港)
繋留中の第64号哨戒特務艇[注釈 1]
奥は復員庁特別輸送艦 駆潜特第184号
(1947年頃、舞鶴港
基本情報
建造所 船体:佐賀造船鉄工所
兵装艤装:舞鶴海軍工廠
運用者  大日本帝国海軍
復員庁
艦種 特務艇(1944年11月)
特別輸送艦(1947年1月)
級名 第一号型哨戒特務艇
建造費 1,350,000円(予算成立時の価格)
艦歴
計画 マル戦計画
進水 1945年4月2日
最期 1945年8月17日工程99%で工事中止[注釈 2]、戦後は部品取りとして使用
除籍 1947年4月15日(復員庁)
その後 1947年11月22日漁船改造許可
改名 第六十四号哨戒特務艇(1944年11月)
哨特第六十四号(1947年1月)
要目(計画時)
基準排水量 238トン
水線長 28.50m
水線幅 6.14m
吃水 2.35m
機関 400型中速ディーゼル1基、1軸
出力 400bhp
速力 9.0ノット
燃料 重油26トン
航続距離 8ノットで4,000カイリ
乗員 34名
兵装 25mm機銃 連装1基、単装2基
12センチ噴進砲2門
爆雷12個、魚雷落射機2基
搭載艇 短艇1隻
レーダー 13号電探1基
ソナー 三式水中探信儀三型1基
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第六十四号哨戒特務艇[注釈 3](だいろくじゅうよんごうしょうかいとくむてい)は、日本海軍の未成特務艇(哨戒特務艇)。第一号型哨戒特務艇の28番艇[注釈 4]

艇歴

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マル戦計画の特務艇、第2121号艦型の64番艇、仮称艦名第2184号艦として計画。1944年11月5日、第六十四号哨戒特務艇と命名されて第一号型哨戒特務艇の25番艇に定められ、本籍を舞鶴鎮守府と仮定。1945年4月2日、株式会社佐賀造船鉄工所で進水。

5月25日、船体概成により佐賀造船鉄工所から舞鶴海軍工廠へ引き渡し。29日、艤装員事務所を舞鶴海軍工廠内に設置し事務開始[1]

終戦時未成。8月17日、工事中止が発令され工程99%で工事中止[注釈 2]。戦後は舞鶴港内に繋留され、部品取りとして使用される。

1947年1月27日、舞鶴地方復員局所管の特別輸送艦に定められ、艦名を哨特第六十四号と改称し、特別保管艦(特)に指定される。2月1日、行動不能艦艇(特)に定められる。4月15日、特別輸送艦の定めを解かれた。11月22日、在東京アメリカ極東海軍司令部から、本船の漁船への改造許可が出された。その後の消息は詳らかではない。

脚注

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注釈
  1. ^ 撮影日不明のため、艦名は哨特第六十四号の可能性もある。
  2. ^ a b 進捗率は福井静夫『昭和軍艦概史III』 p. 66によるが、同ページには「ごく大体のもの」と注意書きが添えられている。
  3. ^ 本来の艇名表記は第六十四號哨戒特務艇(1947年1月27日から4月15日の間は哨特第六十四號)。
  4. ^ 本艇が特務艇類別等級別表に登載された1944年11月5日時点で第27号哨戒特務艇第33号哨戒特務艇第34号哨戒特務艇が同表未登載のため、1944年11月5日時点で法令上は25番艇、これら3隻を含めると通算で28番艇となる。
脚注
  1. ^ 昭和20年6月17日付 秘海軍公報 第5044号。

参考文献

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  • 海軍省復員庁
    • 昭和19年11月5日付 達第363号、内令第1234号、内令第1236号。
    • 昭和20年6月17日付 秘海軍公報 第5044号。
    • 昭和22年1月27日付 復員庁第二復員局 復二第75号。
    • 昭和22年2月1日付 復員庁第二復員局総務部 二復総第49号。
    • 昭和22年4月15日付 復員庁第二復員局 復二第284号。
  • 在東京アメリカ極東海軍司令部
    • 1947年11月22日付 残存舊日本海軍行動不能艦艇(第二復員局保管)ニ關スル件。
      • (a) 解撤スベキ艦船ノリスト。
      • (b) 民需用トシテ内務省ヘ引渡スベキ艦艇ノリスト。
  • 世界の艦船 No. 507 増刊第45集 『日本海軍護衛艦艇史』、海人社、1996年。
  • 福井静夫 『昭和軍艦概史III 終戦と帝国艦艇 -わが海軍の終焉と艦艇の帰趨-』、出版共同社、1961年。
  • 防衛研修所戦史室 戦史叢書 第88巻 『海軍軍戦備(2) -開戦以後-』、朝雲新聞社、1975年。
  • 丸スペシャル No. 49 日本海軍艦艇シリーズ 『駆潜艇・哨戒艇』、潮書房、1981年。