第百六号哨戒艇
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(第106号哨戒艇から転送)
第百六号哨戒艇(だいひゃくろくごうしょうかいてい)は、日本海軍の捕獲艦艇の一つ。終戦時改造工事未了。元オランダのヴァン・ガレン級駆逐艦バンケルト。
艇歴
[編集]1930年(昭和5年)に竣工し、日本軍の爆撃で損傷後、スラバヤで自沈した。日本海軍が引き上げ、兵装は全て日本海軍のものと交換した。1944年4月20日、第百六号哨戒艇と命名[1]、哨戒艇に類別[2]、本籍を呉鎮守府に定められる[3]。第二南遣艦隊附属に編入[4][5]。終戦時にまだ工事が完了していなかった。1947年(昭和22年)5月3日除籍。終戦後オランダ海軍が接収し、1949年(昭和24年)9月にマデラ海峡で標的として撃沈[6]。
- 第百六号哨戒艇長
要目
[編集]- 基準排水量:1,316トン
- 垂線間長:98.0m
- 全幅:9.5m
- 吃水:3.0m
- 機関:重油専焼水管缶4基+ギヤード・タービン2基2軸推進
- 速力:26ノット[9]
- 定員:140名[10]、ただし定員を置かず[11]
- 兵装
- 40口径三年式8cm高角砲 単装2基2門
- 25mm機銃 3連装4基12門
- 爆雷 24個
- その他:大発動艇2隻搭載
脚注
[編集]- ^ 昭和19年4月20日付 達第124号。
- ^ 昭和19年4月20日付 内令第566号。
- ^ 昭和19年4月20日付 内令第571号。
- ^ 『日本海軍編制事典』、p. 441。
- ^ 戦史叢書『大本営海軍部・聯合艦隊(6) -第三段作戦後期-』、附表第二。
- ^ 『写真 日本海軍全艦艇史』、資料篇 p. 30。
- ^ 昭和19年7月23日付 海軍辞令公報 甲(部内限)第1543号。
- ^ 昭和19年8月20日付 秘海軍辞令公報 甲 第1571号。
- ^ 『日本の軍艦 第13巻』p169では「速力は26ノットまで可能となっていた」とある。一方p166-167の表では36.0ノット。
- ^ 昭和19年4月20日付 内令員第686号。
- ^ 昭和19年4月20日付 内令員第688号。
参考文献
[編集]- 坂本正器/福川秀樹 『日本海軍編制事典』、芙蓉書房出版、2003年。ISBN 4-8295-0330-0
- 雑誌「丸」編集部『写真 日本の軍艦 第13巻 小艦艇I』(光人社、1990年) ISBN 4-7698-0463-6
- 防衛研修所戦史室 戦史叢書 第46巻 『大本営海軍部・聯合艦隊(6) -第三段作戦後期-』、朝雲新聞社、1971年。
- 福井静夫『写真 日本海軍全艦艇史』、ベストセラーズ、1994年。ISBN 4-584-17054-1