黒部市
くろべし 黒部市 | |||||
---|---|---|---|---|---|
| |||||
| |||||
国 | 日本 | ||||
地方 | 中部地方(北陸地方) | ||||
都道府県 | 富山県 | ||||
市町村コード | 16207-8 | ||||
法人番号 | 7000020162078 | ||||
面積 |
426.31km2 (境界未定部分あり) | ||||
総人口 |
37,985人 [編集] (推計人口、2024年12月1日) | ||||
人口密度 | 89.1人/km2 | ||||
隣接自治体 |
魚津市、下新川郡朝日町、入善町、中新川郡上市町、立山町 長野県:大町市、北安曇郡白馬村 | ||||
市の木 | ツガ・クルミ | ||||
市の花 | サクラ・ツバキ | ||||
黒部市役所 | |||||
市長 | 武隈義一 | ||||
所在地 |
〒938-8555 富山県黒部市三日市1301番地 北緯36度52分17秒 東経137度26分52秒 / 北緯36.87144度 東経137.44775度座標: 北緯36度52分17秒 東経137度26分52秒 / 北緯36.87144度 東経137.44775度 庁舎入口 食堂 市保健センター (市章のある建物) 黒部市庁舎と北側駐車場 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
黒部市(くろべし)は、富山県東部に位置する市。黒部川下流域にあり、日本海に面している。直線距離で約40km南東の黒部川上流には黒部ダム(中新川郡立山町)がある。
地理
[編集]富山県の北東に位置している。北西部の平地に市街地があり、南東の山地は飛騨山脈の端にあたる。
市内には黒部川扇状地湧水群があり名水百選に選ばれている[1]。また、水の郷百選「名水の里 住みよい黒部」にも選ばれている。
- 山:鋲ヶ岳、烏帽子山、僧ヶ岳、駒ヶ岳、小鹿熊山、白馬岳、鹿島槍ヶ岳
- 河川:黒部川、布施川
- 湖沼:みどり湖(布施川ダム)、うなづき湖(宇奈月ダム)、十二貫野湖(十二貫野用水、ため池)
- 滝:鼻の滝、大滝谷の大滝
- 鍾乳洞:黒部峡谷鍾乳洞群(サル穴、ホッタ洞)
隣接している自治体
[編集]隣接する長野県とは直接結ばれる一般道などがなく、新潟県糸魚川市などを経由するのが最短となる。一般人は利用できないが、黒部峡谷鉄道、上部軌道(関西電力黒部専用鉄道)、黒四発電所、黒部ダムなどを経て乗り継ぐことで交通機関を利用して大町と行き来するルートは存在する。
歴史
[編集]くろべし 黒部市 | |||||
---|---|---|---|---|---|
| |||||
廃止日 | 2006年3月31日 | ||||
廃止理由 |
新設合併 黒部市、宇奈月町→黒部市 | ||||
現在の自治体 | 黒部市 | ||||
廃止時点のデータ | |||||
国 | 日本 | ||||
地方 | 中部地方(北陸地方) | ||||
都道府県 | 富山県 | ||||
市町村コード | 16207-8 | ||||
面積 | 86.76km2 | ||||
総人口 |
36,543人 (国勢調査、2005年) | ||||
隣接自治体 | 魚津市、下新川郡宇奈月町、入善町 | ||||
黒部市役所 | |||||
所在地 |
〒938-8555 富山県黒部市三日市725 | ||||
ウィキプロジェクト |
黒部市中心部である三日市は、江戸時代は北陸道の宿場町として栄え、近代以降は交通の要衝として発展した[2]。
- 1889年 - 町村制の施行により、下新川郡三日市町、生地町、石田村、田家村、村椿村、大布施村、前沢村、荻生村、若栗村及び東布施村が発足する。
- 1954年4月1日 - 下新川郡桜井町及び生地町が合併して、黒部市が発足する。当初は東山村及び内山村も合併させる構想であったが、東山村及び内山村が、愛本村と合併する動きとなったため、桜井町及び生地町の合併に留められた[3]。この時点での人口は32,329人[4]。
- 1954年9月26日 - 日本海を北上する洞爺丸台風の暴風により、三日市町内の電線が漏電して出火。230戸以上を焼く大火となる[5]。
- 1961年 - 黒部電報電話局の現局舎が竣工[6]。
- 1967年 - 市内の市内局番が二桁化される[6]。
- 1967年12月から1973年3月 - 財政再建団体に指定される[7]。
- 1969年 - 精錬所由来のカドミウム汚染の疑いから地域住民への健康調査が行われる[8]。
- 2006年3月31日 - 黒部市及び下新川郡宇奈月町が合併して、黒部市が発足する。2代目の市旗・市章を制定する[9][10]。
- 2008年3月 - 黒部市民憲章制定[11]。
- 2015年10月13日 - 市役所の黒部庁舎と宇奈月庁舎を統合し、現在地に移転。旧宇奈月庁舎は宇奈月市民サービスセンターに転用[12]。新庁舎は第48回中部建築賞を受賞した[13]。
- 2019年4月20日・21日 - 宮野運動公園にて、市が誘致した大規模コンサート「ももクロ 春の一大事 2019 in 黒部市 〜笑顔のチカラ つなげるオモイ〜」を開催し、2日間で約3万人を動員した[14]。
人口
[編集]黒部市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 黒部市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 黒部市
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
黒部市(に相当する地域)の人口の推移
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||
総務省統計局 国勢調査より |
合併前の2005年3月31日時点の人口は37,039人。
行政
[編集]歴代市長
[編集]旧黒部市
新黒部市
代 | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 | 備考 |
---|---|---|---|---|
市長職務執行者 | 中谷延之 | 2006年3月31日 | 2006年4月23日 | 元宇奈月町長 |
初-3代 | 堀内康男 | 2006年4月23日 | 2018年4月22日 | |
4代 | 大野久芳 | 2018年4月23日 | 2022年4月22日 | |
5代 | 武隈義一 | 2022年4月23日 | 現職 |
国の機関
[編集]- 国土交通省 北陸地方整備局 黒部河川事務所および黒部川出張所、宇奈月ダム管理所、宇奈月砂防出張所
- 国土交通省 北陸地方整備局 富山河川国道事務所 黒部国道維持出張所
- 林野庁 中部森林管理局 富山森林管理署 宇奈月森林事務所
- 環境省 長野自然環境事務所 欅平ビジターセンタ
地域
[編集]警察・消防
[編集]- 警察
- 消防
- 新川地域消防組合
- 黒部消防署
- 宇奈月消防署
医療
[編集]郵便
[編集]図書館
[編集]- 黒部市立図書館(本館・宇奈月館)
経済
[編集]産業
[編集]旧宇奈月町が中心の黒部峡谷鉄道や宇奈月温泉を含む観光産業と、旧黒部市におけるファスナーやアルミ建材の製造産業がある。
かつては日本屈指の精錬所を有する鉱業の街でもあった。1947年、駅の隣接地に日本鉱業と日窒鉱業の出資による三日市精錬所が建設開始。1954年からは電熱蒸留炉で亜鉛を精練していた[17]。亜鉛の精練は1999年に終了したが、敷地跡では2011年よりJX金属三日市リサイクルがリサイクル事業を行っている。
農業
[編集]市街地のほとんどが水はけの良い黒部川扇状地にあるため、かつては水稲栽培が困難な土地柄であっが、昭和20年代に保水力のある赤土を客土する流水客土の手法により水田の造成、収穫量の増加を見ることができるようになった。昭和40年代に入ると、市内の精錬所由来の排煙や排水により農用地においてカドミウムの集積が進行。1970年には、富山県が市内の一部を暫定汚染対策区域に指定し、収穫したコメの処分や稲作の中止が行われるレベルとなった。これら汚染地では、汚染土の除去と客土が行われ安全性が確認された場所では、汚染対策区域の解除が進められた。長年の対策の結果、地域の2014年度産のコメのカドミウム濃度は、食品衛生法が定める基準値を大きく下回るレベルとなっている[18]。
商業
[編集]- 黒部市の中心部にある、黒部市の中心的な商業施設のひとつ。1982年8月7日に開業。食品スーパーの『アイル』を中心に、衣料品店や雑貨店、飲食店などが集中していた。2014年8月31日に改修工事のため閉店、12月11日にリニューアルオープン。食品テナントが『アイル』から『大阪屋ショップ』となった。同時に『BOOKSなかだ』も入居。
- PLANT黒部店[19]
- 原信黒部店
- 大阪屋ショップ黒部店
- 大阪屋ショップ宇奈月店
- マックスバリュ黒部コラーレ前店
- ジャンプ黒部店
- 100満ボルト黒部店
- コメリパワー黒部店(2023年8月10日にコメリハード&グリーン黒部店を増築して開業[20]
- 明文堂書店 TSUTAYA黒部店
- 過去に存在していた商業施設
- 黒部サティ→アピタ黒部店 - 2015年5月まではジョーシン黒部アピタ店も入居していたが、ジョーシン撤退により売上が低迷したため2017年8月20日に閉店[21][22]。
- アルビス黒部店
- ジョーシン 黒部店 - アピタ黒部店に移転する前の店舗。
- ヤマダデンキ黒部店
- 過去に存在していた映画館[23]
- ひかり劇場 - 映画館。1950年代~1960年代末。
- 桜井中央劇場(桜井中劇) - 映画館。1957年の暮れより建設し、1958年5月竣工。建坪150坪鉄筋コンクリート造[24]。1960年代末閉店。
- 桜井銀映 - 映画館。1950年秋~1963年頃。その後パチンコ店、大型家具店などを経て建物が解体され、現在は椚町商店街利用客用の駐車場となっている[25]。
- 生地中央劇場 - 映画館。1950年代~1960年代。
- 生地劇場 - 映画館。1950年代~1960年代。
マスメディア
[編集]- 新川コミュニティ放送(ラジオ・ミュー、コミュニティ放送局)
姉妹都市・提携都市
[編集]- スドウェスト・フリースラン市(オランダフリースランド州)
- 1970年9月10日 姉妹都市提携
- 根室市(北海道)
- 1976年10月19日 姉妹都市提携
- メーコン・ビブ郡(アメリカ合衆国ジョージア州)
- 1977年5月10日 姉妹都市提携[26]
- 大崎市(宮城県)
- 2021年11月5日 姉妹都市提携
- 三陟市(大韓民国江原特別自治道)
- 国際友好都市提携
~笑顔のチカラ つなげるオモイ~ 地域連携協定(ももいろクローバーZが行う地域創生を目的としたライブの、開催地間で結ばれる協定)[27]
教育
[編集]小学校
[編集]中学校
[編集]高等学校
[編集]特別支援学校
[編集]- 過去に存在した学校
小学校
中学校
交通
[編集]鉄道路線
[編集]路線バス
[編集]道路
[編集]高速道路
[編集]一般国道
[編集]都道府県道
[編集]- 主要地方道
- 一般県道
名所・旧跡・観光スポット
[編集]生地の湧水めぐり、宇奈月温泉街、くろべ牧場まきばの風などがある。黒部市黒部峡谷口にある宇奈月駅からは、トロッコ電車で日本有数のV字谷の黒部峡谷が見られる。
- 生地
- 石田
- 石田浜海水浴場
- 石田フィッシャリーナ
- その他
- YKKセンターパーク
- 宮野運動公園
- くろべ牧場まきばの風
- 黒部川扇状地湧水群(名水百選、水の郷百選)
- 黒部市吉田科学館
- 黒部市国際文化センターコラーレ
- 黒部市総合公園
- 黒部市総合体育センター
- 嘉例沢森林公園
- 中ノ口緑地公園
その他の祭・催事
[編集]- 宮野山桜まつり(4月中旬)
- カーター記念黒部名水マラソン(5月下旬)
- じんじん祭り(6月24日 - 6月26日)
- くろべ市民まつり(8月上旬)
出身人物
[編集]- 大田弘(熊谷組社長)
- 佐々木大樹(彫刻家)
- 黒部進(俳優)
- 峰蘭太郎(俳優)
- 宮腰光寛(政治家)
- 西本英雄(漫画家)
- 川村啓真(元プロ野球選手)
- 湯上谷竑志(元プロ野球選手)
- 藤井翼(元プロ野球選手)
- 冨岡聖平(米マイナーリーガー)
- 澤田大筰(医学博士、社会起業家)
- 吉野山要次郎(元大相撲力士)
- 中野俊成(放送作家)
- 上野透(北日本放送アナウンサー)
- 能嶋宏弥(プロボクサー)
- 松平寛未(元北日本放送アナウンサー)
- 森開こゆき(フリーアナウンサー)
- 山田清機(ノンフィクション作家)
- 吉田彩乃(元バレーボール選手)
- 吉本浩二(漫画家)
- 牧野ステテコ(芸人)
- 志真うた(芸人)
- 村椿晃(政治家、魚津市長)
- 森丘覚平(政治家)
- 森丘正唯(政治家)
- 森丘金太郎(公務員)
- 柳原正樹(国立美術館理事長)
- 荻野葉月(声優)[28]
黒部市を舞台にした作品
[編集]映画
[編集]小説
[編集]漫画
[編集]テレビドラマ
[編集]脚注
[編集]- ^ “名水の里 くろべ水めぐり”. 黒部市水資源対策協議会. 2024年10月16日閲覧。
- ^ 『北日本新聞』2022年1月17日付6面『空からわが町 黒部市三日市』より。
- ^ 『黒部市誌』(1964年11月1日、黒部市役所発行)885 - 886ページ。
- ^ 『富山県大百科事典』(1976年8月1日、富山新聞社発行)946頁。
- ^ 「富山で大火 台風下230戸焼く」『日本経済新聞』昭和29年9月27日3面
- ^ a b 『黒部市史 歴史民俗編』(1992年3月25日、黒部市発行)1056ページ。
- ^ 『黒部市制30周年 30年見つめ直して新世紀 黒部』(1984年4月、黒部市発行)7 - 8ページ。
- ^ ひた隠しの県当局 黒部市のカドミウム禍 検査、三回したのに『朝日新聞』1970年(昭和45年)5月21日朝刊 12版 3面
- ^ 黒部市市旗
- ^ 図典 日本の市町村章 p102
- ^ 2015年10月10日付北日本新聞23面「黒部市合併10年の歩み」より
- ^ 富山新聞 2015年10月14日付30面より
- ^ 第48回中部建築賞 中部建築賞協議会
- ^ ももクロ、富山県黒部市にて笑顔で溢れる「春の一大事2019」開催 - Musician-net
- ^ 旧黒部市年表 - 黒部市
- ^ 『富山いで湯風土記』(1989年9月1日、岡田正二著、北日本新聞社出版部発行)435ページ。
- ^ 萩原研郎「三日市製錬所の亜鉛製錬」『日本鉱業会誌』第84巻第963号、資源・素材学会、1968年、2018年3月13日閲覧。
- ^ かけがえのない農地-その復元に向けて- 公害防除黒部地区地域事業誌編纂委員会編パンフレット
- ^ 『北日本新聞』2020年10月9日付6面『プラント黒部店 開店 県内2店目 予定より1年遅く』
- ^ 富山県3店舗目となるパワー コメリパワー黒部店 新規開店のご案内(コメリ、2023年7月27日更新))
- ^ 北日本新聞 2017年1月13日付1面『アピタ黒部店閉店』より
- ^ 北日本新聞 2017年7月22日付28面『アピタ跡地「入居の協議聞いている」』より。
- ^ 『映画年鑑 1960年版 別冊 映画便覧 1960』時事通信社、1960年。1960年の映画館(北陸・甲信越地方)「消えた映画館の記憶」を参照した。
- ^ 『黒部市史 歴史民俗編』(1992年3月25日、黒部市発行)957頁。
- ^ 『保存版 魚津・黒部・下新川今昔写真帖』(2007年4月15日、郷土出版社発行)93ページ。
- ^ 『新聞に見る20世紀の富山 第3巻』(2000年11月26日、北日本新聞社発行)42頁。
- ^ “「ももクロ春の一大事」開催地3市が協定結ぶ、高城れに「地域の素晴らしさを味わって」”. Yahoo!ニュース. (2019年2月14日) 2019年4月23日閲覧。
- ^ “ANSWER!Twitterのおへんじ。”. Ameda、荻野葉月のブログ『きらきら』. 2021年9月14日閲覧。
- ^ 『魚津・黒部・下新川写真帖』(2007年4月15日、郷土出版社発行)p93より。
- ^ 映画「カノン」富山ロケ!比嘉愛未、ミムラ、佐々木希が黒部市の生地海岸で撮影(2016年2月23日閲覧)
参考文献
[編集]- 黒部市史
関連項目
[編集]- KUROBEアクアフェアリーズ(当市を本拠地とする、女子バレーボールクラブチーム)
外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト
- 黒部・宇奈月温泉観光局公式サイト
- 地図 - Google マップ
- 黒部市に関連する地理データ - オープンストリートマップ
- ウィキボヤージュには、黒部市に関する旅行情報があります。