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2009年ドイツグランプリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ドイツの旗 2009年ドイツグランプリ
レース詳細
日程 2009年シーズン第9戦
決勝開催日 7月12日
開催地 ニュルブルクリンク
ドイツ ニュルブルク
コース長 5.148km
レース距離 60周 (308.863km)
決勝日天候 晴れ(ドライ)
ポールポジション
ドライバー
タイム 1'32.230
ファステストラップ
ドライバー スペインの旗 フェルナンド・アロンソ
タイム 1'33.365 (Lap 49)
決勝順位
優勝
2位
3位

2009年ドイツグランプリは、2009年F1世界選手権第9戦として2009年7月12日ニュルブルクリンクで開催される。正式名称はFORMULA 1 Grosser Preis Santander Von Deutschland 2009

開催前

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マクラーレンイギリスGPではKERS搭載を見送ったが、今回から再び搭載することとなった。

予選

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雨が予想されるため、各チームはタイヤ、コースに出るタイミングなどで、難しい選択を迫られることになる。

展開

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気温14℃、路面温度22℃、湿度71%の条件下で予選がスタート

Q1

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予選が始まり、全車がコースに出る。最初にレッドブルセバスチャン・ベッテルがハードタイヤでターゲットタイムを出すが、ソフトタイヤのマシンが次々とタイムを更新していく。その後ベッテルがトップタイムを出し、更にチームメイトのマーク・ウェバーがトップタイムを更新する。残り時間が6分を切ってから雨が降り始め、タイムが出なくなる。ウェバーがトップタイムのままQ1が終了。BMWザウバーロバート・クビサフォース・インディアジャンカルロ・フィジケラトヨタティモ・グロックトロ・ロッソの2台がQ1敗退となった。

Q2

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気温14℃、路面温度22℃、湿度69%

セッション開始と同時にウィリアムズ中嶋一貴を先頭に全車がコースに出る。雨により路面が滑りやすくなり、中嶋、フェラーリフェリペ・マッサがスピンしてしまう。その後、ほとんどのチームがインターミディエイトタイヤに履き替え、燃料を積むが、ウェバーのみがピットに戻らずにアタックを続ける。しかし、滑りやすい路面のためにタイムが出ずに、次の周回でピットに入る。残り9分を切ったところで各車タイムを出し始める。

残り4分を切ったところでブラウンGPルーベンス・バリチェロルノーネルソン・ピケ、フォース・インディアのエイドリアン・スーティルがソフトタイヤでトップ3を占める。それを見て各チームがソフトタイヤに履き替えるが、2分を切ったところで再び雨が強くなり、タイムが伸びない。結局そのままQ2が終了し、BMWのニック・ハイドフェルド、ルノーのフェルナンド・アロンソ、トヨタのヤルノ・トゥルーリ、ウィリアムズの2台がQ2敗退。アロンソとニコ・ロズベルグは今期初めてQ3に進むことができなかった。一方ピケが今期初のQ3進出、スーティルがチーム初、自身にとっても初のQ3進出を果たす。

Q3

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気温13℃、路面温度19℃、湿度74%

ソフトタイヤかインターミディエイトタイヤか選択を迫られる。Q3が始まり、各チームはけん制し合う。1分が経過し、ブラウンGPのジェンソン・バトンの様子を見てから各マシンがコースに出始める。バリチェロがトップタイムのまま時間が過ぎるが、残り30秒を切り、マクラーレンのルイス・ハミルトンがトップに出る。残り時間がなくなる中、ウェバーがトップタイムを更新、その後、ベッテル、バトン、バリチェロがタイムを更新するも、ウェバーには及ばない。ウェバーはデビューから132戦目にして初のポール・ポジションを獲得。トゥルーリの119戦に続く最も遅い記録となった。ブラウンGPのバリチェロ、バトンが2番手、3番手に続いた。スーティルは自己最高の7番グリッドを獲得。

結果

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順位 No ドライバー チーム Q1 Q2 Q3 グリッド 重量
1 14 オーストラリアの旗 マーク・ウェバー レッドブルルノー 1'31.257 1'38.038 1'32.230 1 661.0kg
2 23 ブラジルの旗 ルーベンス・バリチェロ ブラウンメルセデス 1'31.482 1'34.455 1'32.357 2 647.0kg
3 22 イギリスの旗 ジェンソン・バトン ブラウンメルセデス 1'31.568 1'39.032 1'32.473 3 644.0kg
4 15 ドイツの旗 セバスチャン・ベッテル レッドブルルノー 1'31.430 1'39.504 1'32.480 4 661.0kg
5 1 イギリスの旗 ルイス・ハミルトン マクラーレンメルセデス 1'31.473 1'39.149 1'32.616 5 654.5kg
6 2 フィンランドの旗 ヘイキ・コバライネン マクラーレンメルセデス 1'31.881 1'40.826 1'33.859 6 664.0kg
7 20 ドイツの旗 エイドリアン・スーティル フォースインディアメルセデス 1'32.015 1'36.740 1'34.316 7 678.5kg
8 3 ブラジルの旗 フェリペ・マッサ フェラーリ 1'31.600 1'41.708 1'34.574 8 673.5kg
9 4 フィンランドの旗 キミ・ライコネン フェラーリ 1'31.869 1'41.730 1'34.710 9 674.0kg
10 8 ブラジルの旗 ネルソン・ピケ ルノー 1'32.128 1'35.737 1'34.803 10 676.0kg
11 6 ドイツの旗 ニック・ハイドフェルド BMWザウバー 1'31.771 1'42.310 11 681.0kg
12 7 スペインの旗 フェルナンド・アロンソ ルノー 1'31.302 1'42.318 12 668.2kg
13 17 日本の旗 中嶋一貴 ウィリアムズトヨタ 1'31.884 1'42.500 13 683.6kg
14 9 イタリアの旗 ヤルノ・トゥルーリ トヨタ 1'31.760 1'42.771 14 683.7kg
15 16 ドイツの旗 ニコ・ロズベルグ ウィリアムズトヨタ 1'31.598 1'42.859 15 689.6kg
16 3 ポーランドの旗 ロバート・クビサ BMWザウバー 1'32.190 16 673.5kg
17 12 スイスの旗 セバスチャン・ブエミ トロ・ロッソフェラーリ 1'32.251 17 674.5kg
18 21 イタリアの旗 ジャンカルロ・フィジケラ フォースインディアメルセデス 1'32.402 18 662.5kg
19 10 ドイツの旗 ティモ・グロック トヨタ 1'32.423 20 662.3kg
20 11 フランスの旗 セバスチャン・ブルデー トロ・ロッソフェラーリ 1'33.559 19 689.5kg

決勝

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気温18℃、路面温度29℃

展開

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スタート直後、KERSを積んでいるフェラーリ、マクラーレンの4台が順位を上げる。またウェバーとバリチェロが接触してしまう。1コーナーではハミルトンがオーバーランし、右リアタイヤをパンクさせ最下位まで順位を下げてしまう。レースが12周目に入ったところでスタート直後にウェバーがバリチェロに対して幅寄せを行ったとしてドライブスルーペナルティーが科せられる。上位勢は13周目にバトンが最初のピットイン。ここでブラウンGPは3ストップ作戦にでる。次の周でバリチェロがピットインすると同時にウェバーがペナルティを終える。3位のコバライネンが4位以下をおさえていたためにウェバーはトップでコースに復帰する。バリチェロはマッサとベッテルの間でコースに復帰。更に次の周でコバライネンがピットイン。19周目にウェバーがピットイン、ハードタイヤを履いて7番手でコースに復帰。レッドブルはブラウンGPとは反対に2ストップ作戦をとる。21周目にベッテルがピットイン。上位争いはバリチェロがマッサに、ウェバーとバトンがクビサに抑えられ、タイムが伸びない。そのクビサは23周目、マッサは25周目にピットイン。ここからウェバーとバリチェロのペースが上がる。

27周目にスーティルがピットイン。2ストップ作戦でコースに戻る。しかし1コーナーでライコネンと接触し、フロントウイングを破損し、2周続けてピットストップを行う。この接触がレース後に審議対象となる。29周目にロズベルグが1度目、31周目にバトンが2度目、32周目にバリチェロが2度目のピットイン。しかしバリチェロの給油リグにトラブルが発生し、5秒ほどタイムをロスする。35周目にライコネンのマシンがスローダウンしそのままリタイヤ。

43周目にウェバーがピットイン、ハードタイヤでコースに復帰。次の周でベッテルもピットインするが、ベッテルはソフトタイヤでコースに戻る。45周目にマッサがピットインハードタイヤに履き替える。ブラウンGPは残り10周でバリチェロ、残り9周でバトンがピットイン。タイヤはバリチェロがハードタイヤ、バトンがソフトタイヤのためにここで2台の順位が入れ替わり、5位、6位でコースに戻る。その後ろにはアロンソがファステストラップをマークし、7位まで順位を上げてくる。更にその後ろではコバライネン、グロック、ハイドフェルド、中嶋、フィジケラの5台で1ポイントを争う展開になる。

その後は大きな順位変動はなく、ウェバーがデビューから132戦目で悲願の初優勝。1981年ラスベガスグランプリで優勝したアラン・ジョーンズ以来28年振りのオーストラリア人の優勝となった[1]。また132戦目での優勝はバリチェロの125戦を抜いて最も遅い記録となった。2位にベッテルが入り、レッドブルは3戦連続、今期3度目のワン・ツーフィニッシュ。3位には今期初の表彰台となるマッサ。4位以下も順位の変動はなく、ロズベルグ、バトン、バリチェロ、アロンソ、コバライネンまでがポイント獲得。

結果

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順位 No ドライバー チーム 周回数 タイム/リタイア グリッド ポイント
1 14 オーストラリアの旗 マーク・ウェバー レッドブルルノー 60 1:36'43.310 1 10
2 15 ドイツの旗 セバスチャン・ベッテル レッドブルルノー 60 +9.252 4 8
3 3 ブラジルの旗 フェリペ・マッサ フェラーリ 60 +15.906 8 6
4 16 ドイツの旗 ニコ・ロズベルグ ウィリアムズトヨタ 60 +21.099 15 5
5 22 イギリスの旗 ジェンソン・バトン ブラウンメルセデス 60 +23.609 3 4
6 23 ブラジルの旗 ルーベンス・バリチェロ ブラウンメルセデス 60 +24.468 2 3
7 7 スペインの旗 フェルナンド・アロンソ ルノー 60 +24.888 12 2
8 2 フィンランドの旗 ヘイキ・コバライネン マクラーレンメルセデス 60 +58.692 6 1
9 10 ドイツの旗 ティモ・グロック トヨタ 60 +1'01.457 20
10 6 ドイツの旗 ニック・ハイドフェルド BMWザウバー 60 +1'01.925 11
11 21 イタリアの旗 ジャンカルロ・フィジケラ フォースインディアメルセデス 60 +1'02.327 18
12 17 日本の旗 中嶋一貴 ウィリアムズトヨタ 60 +1'02.876 13
13 8 ブラジルの旗 ネルソン・ピケ ルノー 60 +1'08.328 10
14 5 ポーランドの旗 ロバート・クビサ BMWザウバー 60 +1'09.555 16
15 20 ドイツの旗 エイドリアン・スーティル フォースインディアメルセデス 60 +1'11.941 7
16 12 スイスの旗 セバスチャン・ブエミ トロ・ロッソフェラーリ 60 +1'30.225 17
17 9 イタリアの旗 ヤルノ・トゥルーリ トヨタ 60 +1'30.970 14
18 1 イギリスの旗 ルイス・ハミルトン マクラーレンメルセデス 59 +1 Lap 5
Ret 4 フィンランドの旗 キミ・ライコネン フェラーリ 34 エンジン 9
Ret 11 フランスの旗 セバスチャン・ブルデー トロ・ロッソフェラーリ 18 油圧 19

脚注

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外部リンク

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前戦
2009年イギリスグランプリ
FIA F1世界選手権
2009年シーズン
次戦
2009年ハンガリーグランプリ
前回開催
2008年ドイツグランプリ
ドイツの旗 ドイツグランプリ 次回開催
2010年ドイツグランプリ