コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

漫画アクション

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Weekly漫画アクションから転送)
漫画アクション
MANGA ACTION
愛称・略称 アクション
ジャンル 青年漫画雑誌
読者対象 30 - 50代の男性
刊行頻度 毎週(1967-2003)
月2回発行 (2003-現在)
発売国 日本の旗 日本
言語 日本語
定価 400円+税
出版社 双葉社
編集長 三田村優[1]
刊行期間 1967年7月7日 - 2003年9月30日(旧・週刊漫画アクション)
2004年4月8日 - (新・漫画アクション)
レーベル アクション・コミックス
姉妹誌 月刊アクション(休刊)
アクションヒーロー(休刊)
アクションピザッツ
まんがタウン(休刊)
ウェブサイト https://www.futabasha.co.jp/magazine/action
テンプレートを表示

漫画アクション』(まんがアクション、MANGA Action)は、双葉社が発行する日本月2回刊青年漫画雑誌。発売日は毎月第1・第3火曜日。1967年7月7日に『週刊漫画アクション』として創刊された。創刊編集長は後に双葉社の社長となる清水文人2003年に一時期休刊となったが、翌2004年に月2回刊で現在の誌名で復刊された。

概要

[編集]

『漫画アクション』は最初期の青年漫画誌であり、貸本劇画出身の漫画家を積極的に起用し、青年漫画ブームおよび劇画ブームの基盤となった。吉本浩二のノンフィクション漫画『ルーザーズ〜日本初の週刊青年漫画誌の誕生〜』は、『漫画アクション』の創刊時を描いている。

モンキー・パンチの『ルパン三世』、石ノ森章太郎の『009ノ1』、小池一夫小島剛夕の『子連れ狼』、バロン吉元の『柔侠伝』シリーズ、大友克洋の『気分はもう戦争』、長谷川法世の『博多っ子純情』、はるき悦巳の『じゃりン子チエ』、いしいひさいちの『くるくるパーティー』、植田まさしの『かりあげクン』、相原コージの『かってにシロクマ』、臼井儀人の『クレヨンしんちゃん』、西岸良平の『鎌倉ものがたり』、太田垣康男の『一平』などのヒット作の初出誌としても知られる。

部数低迷による休刊が噂に上りだすたびに、『ルパン三世』『じゃりン子チエ』『クレヨンしんちゃん』といった国民的な大ヒット作が登場し、部数が持ち直すという現象が繰り返されたため、これを指して「アクションには神風が吹く」と評された[2]。2013年から双葉社が開始した新人漫画賞「双葉社カミカゼ賞」の名称はこのフレーズに由来する。

一方、『クレヨンしんちゃん』の大ヒット以降はヒット作には恵まれず、部数は低迷する。同作をはじめとして『かりあげクン』『鎌倉ものがたり』は、2000年にファミリー向け4コマ漫画誌として創刊された『まんがタウン』へ移籍、その他の作品も他誌への移籍が相次いだ。看板作がなくなったことへのテコ入れとして成人向け漫画出身の漫画家を積極的に起用し、成人向け漫画雑誌とほぼ変わらない誌面を構成した時期もあったが、逆に旧来の読者層の離脱を招き、部数はさらに減少していった。結局は新たな「神風」は吹くことなく、販売部数低迷のため2003年9月30日発売の号をもって一旦休刊されることとなった。この時は「しばしの休刊」と表現されており、休刊する雑誌としては珍しい「復刊を前提とした休刊」だった。

2004年4月20日に月2回刊行の雑誌として復刊する。復刊(再開)号の中吊り広告では「復刊」の文字が大々的に掲げられ、アニメ版『ルパン三世』のDVD付録や掲載作品のタイトルが告知されている。この号では、日本人拉致問題を主題とした『奪還』、少年犯罪の過程を描いた『17歳。』、戸梶圭太原作のコミカライズ作品『牛乳アンタッチャブル』、2008年に映画化された『コドモのコドモ』、2010年にテレビドラマ化された『モリのアサガオ』など、多くの社会派作品の連載が同時に開始されている。その後、表紙にグラビアアイドル写真の掲載を再開している(ただし不定期的に掲載作品の作画の表紙となる)。

『新・幸せの時間』『お願いサプリマン MyPureLady』『ポルノ・グラフティ』のような成人の性描写を大々的に含む長期連載作品もあるものの、2005年以降の『鈴木先生』『駅弁ひとり旅』『罪と罰 A Falsified Romance』『麻酔科医ハナ』『Odds GP!』『漂流ネットカフェ」などの連載により正統派の青年漫画誌として再起を図ると共に、公式サイト上で雑誌掲載作品の無料ウェブコミックも包括した公式サイト「Web漫画アクション」開設など新規の読者開拓を図っている(なお、同様の試みは講談社の「モーニング・ツー」が追従している)。公式サイト「Web漫画アクション」は、2011年に「Web漫画アクション堂」にリニューアルされ[3]、後に双葉社の他のウェブコミック配信サイト「WEBコミックハイ!」「乙女ハイ!」「双葉社Webマガジン」と統合され2013年に「WEBコミックアクション」となった[4]

北朝鮮による日本人拉致問題を連載作品で扱った最初の漫画雑誌でもあり、復刊時の『奪還』を皮切りに、「北朝鮮拉致ドキュメンタリー」として北朝鮮による拉致被害者家族連絡会に当時所属していた拉致被害者家族の解放に向けた活動を本そういちの作画で連載し、単行本化している。

単行本は原則的に専用レーベルとなる「アクションコミックス」より刊行される。

漫画アクション(復刊後)

[編集]

現在連載中の作品

[編集]

不定期連載

[編集]

休載中の作品

[編集]

web漫画アクション堂

[編集]

『漫画アクション』公式サイト「Web漫画アクション」のウェブコミック連載ページとして設けられ、途中名称変更で「Web漫画アクション堂」になる。その後『WEBコミックハイ!』等と共に『WEBコミックアクション』へと統合リニューアルされた[4]

リニューアル前の連載作品

[編集]

web休載中の作品

[編集]
  • 霧の中のラプンツェル(あらい・まりこ)
  • クロノスヘイズ(高野真之)※『月刊コミック電撃大王』より移籍後、漫画アクション本誌から移籍
  • 僕はなぜ!? なぜ結婚できたのか!! -モテない男の恋愛処世術-(福満しげゆき)※コラム

連載終了の作品

[編集]

web漫画アクション堂連載終了の作品

[編集]

Weekly(週刊)漫画アクション

[編集]

他誌へ移籍した作品

[編集]

過去の連載作品

[編集]

あ行

[編集]

か行

[編集]

さ行

[編集]

た行

[編集]

な行

[編集]

は行

[編集]

ま行

[編集]

ら行

[編集]

わ行

[編集]

漫画以外の記事

[編集]

1980年代に「アクション・ジャーナル」という匿名コラムのコーナーがあり、毎週数本のコラムが掲載された。主な執筆者は次のとおり。

2004年の復刊後に「アクション・ジャーナル」も復活していたが、2013年に終了。

別冊漫画アクション

[編集]

1968年創刊。後に『別冊アクション』に改名された。第2・4金曜日発行の月2回刊漫画雑誌であったが、1985年に『COMICアクションキャラクター』に改題されリニューアルされた。『COMICアクションキャラクター』は、1991年に成年向け漫画雑誌アクションピザッツ』へとリニューアルされた。

連載作品

[編集]

映像化作品

[編集]

週刊時代から復刊後まで。別冊漫画アクションは除外する。また、『カノン』、『009ノ1』、『中年スーパーマン左江内氏』等、映像メディア化の展開時に出版社や掲載誌が変更になっている作品ものぞく。

アニメ化

[編集]
テレビアニメ
作品 放送年 アニメーション制作 備考
ルパン三世 1971年 - 1972年(第1作) 東京ムービー SP、劇場版、OVA、Webアニメが複数あり
1977年 - 1980年(第2作)
1984年 - 1985年(第3作)
2015年 - 2016年(第4作) テレコム・アニメーションフィルム
2018年(第5作)
2021年 - 2022年(第6作) トムス・エンタテインメント
じゃりン子チエ 1981年 - 1983年 東京ムービー新社
かりあげクン 1989年 - 1990年 東映動画
クレヨンしんちゃんアニメ 1992年 - 継続中 シンエイ動画 SP、劇場版が複数あり
殺し屋さん 2013年 オペラハウス
劇場アニメ
作品 公開年 アニメーション制作 備考
がんばれ!! タブチくん!!
(くるくるパーティー)
1979年(第1作) 東京ムービー新社 2作目のタイトルは「がんばれ!! タブチくん!! 第2弾 激闘ペナントレース」
3作目のタイトルは「がんばれ!! タブチくん!! 初笑い第3弾 あゝツッパリ人生」
1980年(第2作・第3作)
じゃりン子チエ 1981年 東京ムービー新社
この世界の片隅にアニメ 2016年 MAPPA
小林さんちのメイドラゴン 2025年 京都アニメーション テレビアニメ(2017年-2021年)は本誌移籍前
OVA
作品 発売年 アニメーション制作 備考
JUNK BOY 1987年 マッドハウス
かってにシロクマ 1987年 AIC
恋子の毎日 1989年 - 1990年 日本映像 タイトルは「青春夫婦物語 恋子の毎日」
迷走王 ボーダー 1991年 アートランド
おだいじに! 1991年 東京キッズ タイトルは「入院ボッキ物語 おだいじに!」

実写化

[編集]
テレビドラマ
作品 放送年 制作 備考
同棲時代 1973年(TBS版(SP)) TBS
1985年(フジテレビ版(SP))
子連れ狼萬屋錦之介版時代劇SP高橋英樹版北大路欣也版 1973年(萬屋錦之介版(第1部))
1974年(萬屋錦之介版(第2部))
1976年(萬屋錦之介版(第3部))
1984年(時代劇SP版) 萬屋錦之介が主演だが、1973年 - 1976年ドラマ版とは放送局が異なる
1984年(高橋英樹版(SP))
2002年(北大路欣也版(第1部))
2003年(北大路欣也版(第2部))
2004年(北大路欣也版(第3部))
ぼくたちの疾走 1984年 TBS、大映テレビ
恋子の毎日 1989年(SP1)
1988年(SP2)
恋の街東京 1989年(SP)
別れたら好きな人 1999年
トトの世界 2001年 NHKNHKエンタープライズ21 タイトルは「トトの世界〜最後の野生児〜」
リーマン戦記・独身3(ドラマ 2003年 テレビ朝日共同テレビ タイトルは「独身3!!」
サマヨイザクラ 2009年(SP) フジテレビ東宝
漂流ネットカフェ 2009年
モリのアサガオ 2011年 テレビ東京テレパック タイトルは「モリのアサガオ 新人刑務官と或る死刑囚「絆」の物語」
鈴木先生 2011年 SP、劇場版(共に2013年)あり
この世界の片隅に 2011年(日本テレビ版(SP))
2018年(TBS版(連続))
駅弁ひとり旅 2012年 ショウゲート タイトルは「駅弁ひとり旅〜東北編〜」
罪と罰 A Falsified Romance 2012年 WOWOW
走馬灯株式会社 2012年
幸せの時間 2012年 東海テレビ
東京都北区赤羽 2015年 テレビ東京松竹撮影所 モキュメンタリー。タイトルは「山田孝之の東京都北区赤羽」
BARレモン・ハート 2015年(第1期) BSフジ SP(2017年 - 継続中)あり
2016年(第2期)
極道めし 2018年 BSジャパンザ・ワークス
夕凪の街 桜の国 2018年(SP) NHK広島放送局 タイトルは「夕凪の街 桜の国2018」
ハイポジ 2020年 テレビ大阪ダブ タイトルは「ハイポジ 1986年、二度目の青春。」
あなたがしてくれなくても 2023年 フジテレビ
Webドラマ
作品 配信年 制作 備考
ぼくは麻理のなか 2017年 フジテレビ
日本をゆっくり走ってみたよ〜あの娘のために日本一周〜 2017年
実写映画
作品 公開年 配給 備考
子連れ狼(若山富三郎版松竹版 1972年(若山富三郎版 第1作 - 第4作) 東宝 1作目のタイトルは「子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる」
2作目のタイトルは「子連れ狼 三途の川の乳母車」
3作目のタイトルは「子連れ狼 死に風に向う乳母車」
4作目のタイトルは「子連れ狼 親の心子の心」
5作目のタイトルは「子連れ狼 冥府魔道」
6作目のタイトルは「子連れ狼 地獄へ行くぞ!大五郎」
1973年(若山富三郎版 第5作)
1974年(若山富三郎版 第6作)
1993年(松竹版) 松竹
高校生無頼控 1972年(第1作) 東宝 2作目のタイトルは「高校生無頼控 突きのムラマサ」
3作目のタイトルは「高校生無頼控 感じるゥームラマサ」
1973年(第2作・第3作)
同棲時代 1973年(第1作・第2作) 松竹 1作目のタイトルは「同棲時代-今日子と次郎-」
2作目のタイトルは「新・同棲時代-愛のくらし-」
ルパン三世(1974年版2014年版 1974年(第1作) 東宝 タイトルは「ルパン三世 念力珍作戦」
2014年(第2作)
嗚呼!!花の応援団 1976年(第1作・第2作) 日活 2作目のタイトルは「嗚呼!!花の応援団 役者やのォー」
3作目のタイトルは「嗚呼!!花の応援団 男涙の親衛隊」
平成版も制作があるが出版社移籍後
1977年(第3作)
博多っ子純情 1978年 松竹
ア・ホーマンス 1986年 東映洋画
恋子の毎日 1986年 東映
ルーズ戦記 オールドボーイ韓国映画アメリカ映画 2003年(韓国映画) 韓国:SHOW EAST / CJエンタテインメント
日本:ショウゲート
2013年(アメリカ映画) アメリカ:フィルム・ディストリクト
日本:ブロードメディア・スタジオ
韓国映画版のリメイク
夕凪の街 桜の国 2007年 アートポート
コドモのコドモ 2008年 ビターズ・エンド
大阪ハムレット 2009年 アートポート
星守る犬 2011年 東宝
極道めし 2011年 ショウゲート
オリジナルビデオ
作品 発売年 制作 備考
獣のように 1990年(第1作・第2作) 2作目のタイトルは「続・獣のように」
3作目のタイトルは「獣のように・完結編」
1992年(第3作)
ダンドリくん 1992年 タイトルは「ダンドリくん 実写版」

レーベル

[編集]
  • 『漫画アクション』を母体誌とする専用レーベルの「アクションコミックス」より刊行。略称は「AC」。
  • 刊行を開始したのは、1972年4月であり、初期はカタカナでアクションコミックスと表記されていた。1979年に英語表記「ACTION COMICS」と統一されている。有名な作品も多く輩出している為、関連レーベルである「パワァ・コミックス」にて刊行されていた作品も存在する。
  • 1980年代から1990年代後半にはワイド版を刊行しており、特殊な装丁のもの(A5判変形で各菓子メーカーの板チョコレートのデザインを模した藤原カムイ『CHOCOLATE PANIC』など)や、他誌掲載作(江口寿史『寿五郎ショー』など)を積極的に刊行していた。
  • 過去には成人向誌の『アクションピザッツ』、『メンズヤング』等からの単行本も一括して取り扱っており、これらの背表紙には主に「AC」のロゴのみ付されていた。2000年代後半あたりに成人向の背表紙は黒基調デザインにおおよそ統一され、2012年頃に単行本化が子会社のエンジェル出版(エンジェルコミックス)へ移行後も踏襲されている。
  • 2000年以降に増刊された『まんがタウン』に元から連載されていた作品は『「ACTION COMICS」まんがタウン』(特徴としては、楕円形に白抜きで表示)、ピザッツに関しては作品により揺らぎがあり、英語表記「ACTION COMICS PIZAZZ」がされる場合とされない場合がある。
  • 2015年10月よりNHN comicoが運営しているコミックサイトおよびコミックアプリであるcomicoに連載されている作品で他社より刊行されている作品を除く作品は『「ACTION COMICS」comico BOOKS』シリーズとして刊行開始した。

姉妹誌

[編集]

雑誌

[編集]

Webサイト

[編集]

増刊誌

[編集]
  • アクションデラックス(1979年 - 1980年、休刊)
  • スーパー・フィクション(1979年 - 1987年、休刊)
  • アクションBROTHER(1987年 - 1989年、休刊)
  • Men'sアクション(1991年 - 1993年、休刊)
  • コミックハイ!(2004年、一時休刊。のち復刊、2005年 - 2015年、再休刊)
  • A-ZERO(2008年 - 2009年、休刊)
  • まんがタウン(独立創刊、2000年 - 2023年、休刊)

ミスアクション

[編集]

1987年にミス・コンテスト「第1回ミスアクション」オーディションが開催され、初代ミスアクションとして彩木美来が選ばれている。

2012年6月には、25年振りにミスアクションを決めるオーディションが開催された。

2013年4月21日に2013年のグランプリである森実咲荒井つかさがお披露目された[5]

2017年を最後に開催されていない。

グランプリ

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ “イケオジ、元戦闘工作員、天狗、ねこと個性豊かな主人公が登場する28作品”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年1月31日). https://natalie.mu/comic/column/508995 2023年1月31日閲覧。 
  2. ^ 吉田豪 (2004年5月30日). “漫画アクション 復刊3号(吉田豪さんのコミック教養講座)”. BOOK asahi.com. 朝日新聞社. 2012年6月10日閲覧。
  3. ^ アクション公式サイト、福満しげゆきらの新連載を無料配信.コミックナタリー(2011年5月26日).2024年10月22日閲覧。
  4. ^ a b WEBコミックアクションリニューアル!”. 双葉社. 2013年4月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月22日閲覧。
  5. ^ ミスアクション2013グランプリ決定「森実咲&荒井つかさ」お披露目”. ORICON NEWS (2016年10月5日). 2023年9月3日閲覧。
  6. ^ ミスアクション水月、胸はナンバー1/デイリースポーツ online”. デイリースポーツ online (2023年9月3日). 2023年9月3日閲覧。
  7. ^ 『ミスアクション2016』4人お披露目 GPはグラビア初心者”. ORICON NEWS (2018年10月31日). 2023年9月3日閲覧。

外部リンク

[編集]