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BAD COMMUNICATION

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B'z > 作品リスト > BAD COMMUNICATION
『BAD COMMUNICATION』
B'zEP
リリース
ジャンル
時間
レーベル BMGビクター
プロデュース 中島正雄
チャート最高順位
  • 週間12位 (オリコン)[1]
  • 1990年度年間29位(オリコン)
  • 1991年度年間26位(オリコン)
  • 1992年度年間87位(オリコン)
ゴールドディスク
  • トリプル・プラチナ(日本レコード協会[2]
  • B'z アルバム 年表
    • BAD COMMUNICATION
    • (1989年)
    テンプレートを表示

    BAD COMMUNICATION』(バッド・コミュニケーション)は、日本の音楽ユニット、B'zの1枚目のミニ・アルバム。1989年10月21日にBMGビクターより発売された。

    このアルバムは、BMGルームス(現:VERMILLION RECORDS)の設立後も、発売権はソニー・ミュージックダイレクトGT musicに残された。

    内容

    キャッチフレーズは「エンドレスで、かまわない。止めるまで、DANCE空間。DANCE ORIENTED SPECIAL[3]

    本作からディスクレーベルが専用デザインになる[注釈 1]。初回盤のみCDケースを入れる紙製の箱が付いており、外からCDのレーベル面が見えるようになっているため、CDケースの中にある紙が入っていない。また、このケースの裏ジャケット(ディスクトレイとケースの間の紙)は収録曲が表記されている物と表記されていない物が存在する。

    同時発売されたカセットテープ版には、表題曲「BAD COMMUNICATION」のオリジナル・カラオケが収録されている。また、発売時に同時に製作されたプロモーション用7インチシングル(レコード)には、日本語ショートバージョンと英語ショートバージョンが収録されており、クラブ配布用の12インチシングル(レコード)には、英語ロングバージョンと、インストゥルメンタル(オリジナルカラオケ)が収録されている。12インチシングルのレーベルには、「Words&music:B'z」と記載されており、ジャケット裏面にスタッフの表記が全て外国人(要はデタラメ)の表記となっている。

    B'zは、本作の発売と同時に積極的なプロモーション活動を始め、ブレイクのきっかけを作った。しかし、収録曲は3曲とも7分を超えていることや、メンバーにとって遊び心や実験的な試みとしてリリースしたものであったため、ギターの松本孝弘は本作がヒットするとは全く思っていなかったという。本作は1枚目、2枚目のオリジナル・アルバムがヒットせず、松本は「だいたい3枚目くらいのアルバムでヒットすれば結構いいみたいな時代だったんだよ。3枚目が厳しいとちょっとやばいかなって感じ」と語っており3枚目のオリジナル・アルバムをヒットに繋げるための布石だったと語っている[4]。ボーカルの稲葉浩志も、本作がヒットしたことについて当時は理解出来なかったという。

    非公認ベスト・アルバム『Flash Back -B'z Early Special Titles-』には、全ての曲が収録されている。

    2021年5月21日、サブスクリプションサービスにて全曲解禁に伴い[5]iTunesでも本作が配信された。なお、本作から『FRIENDS』までのミニ・アルバムが配信されている。

    記録

    本作は、公式には『ミニ・アルバム』としているが、日本レコード協会では曲数の少なさからシングルとして扱われており、日本レコード協会調べにおいては12cmシングル(マキシシングル)で初のミリオンセラーとなった[注釈 2]

    オリコンアルバムチャートでは初登場15位[6]、最高位12位(1991年1月28日付)であり、100位以内に163週(1989年10月30日付〜1993年9月20日付。その期間中、9回にわたって100位圏外へ落ちている)チャートインしている[1][7]。1992年3月9日付においてオリコンでの累計100万枚突破を達成している。ちなみにオリコンアルバムチャートにおいて、10位以内に一度も入らずにミリオンヒットを達成した作品は本作と『Kind of Love』(Mr.Children)のみ。

    ちなみに本作と、『FRIENDS II』までの1990年代にミニ・アルバムとして発売された作品は、全てミリオンセラーとなっている。

    収録曲

    1. BAD COMMUNICATION (7:26)
      本アルバムの表題曲であるロック・ダンスビート曲で、様々な音をサンプリングしている。
      楽曲タイトルについて稲葉は、「半端じゃない、生半可じゃないコミュニケーションと言う意味で使いたかった。」と語り、詞の内容については「歌詞はありがたくない表現で書いている。それを聞いて反対に『あぁ、やっぱりコミュニケーションって必要なんだ』と思ってくれると嬉しい。」と語っている[8]
      富士通FM TOWNSCMソングのタイアップがついた経緯として、本作をレコーディングしているスタジオの隣で偶然宮沢りえ出演のCM曲の制作をしており、上手く曲が出来ないところに松本が呼ばれ、「松本達の新曲を持って来てくれ」と言われて何となく提出したのが採用のきっかけだった。松本は「運がよかった」と当時を振り返っている[4]。また、この曲がきっかけでフジテレビ系の音楽番組『夜のヒットスタジオ』に出演し、これがB'zとしてのテレビ番組初出演となった。
      前述のクラブ配布用の英語バージョンを制作した際に、そちらが有線の洋楽チャートに載ってしまい先に英語バージョンが有線で流れていた。そのため本作が発売後B'zは「BAD COMMUNICATION」を日本語でカバーしているグループと勘違いされていた[4]
      この曲のギターリフレッド・ツェッペリンの「トランプルド・アンダーフット」と酷似しているため盗作との指摘があり、その酷似性と知名度からB'zの盗作疑惑において代表的な存在とされている[9][10][11][注釈 3]
      ライブでは多く演奏されているが、その際は原曲とは大幅に異なるハードロック風にアレンジされている(詳細は下記を参照のこと)。
    2. OUT OF THE RAIN -OFF THE LOCK STYLE- (7:41)
      1stアルバム『B'z』に収録されている「君を今抱きたい」の全英詞アレンジ違い。演奏時間は7分41秒で、現時点でのB'zの全曲中、最も長い曲。
    3. DA・KA・RA・SO・NO・TE・O・HA・NA・SHI・TE -OFF THE LOCK STYLE- (7:14)
      1stシングル「だからその手を離して」の全英詞アレンジ違い。前曲とは異なり、「だからその手を離して」という言葉が歌詞やタイトルにそのまま使われている。
    4. BAD COMMUNICATION オリジナルカラオケ ※カセットテープ版にのみ収録
      表題曲のカラオケ・トラック。なお、B'zは基本的に『B'z TV Style SONGLESS VERSION』と『B'z TV STYLE II Songless Version』以外では、『love me, I love you』までのシングル・カセットテープでしかカラオケバージョンは収録されていない[注釈 4]

    「BAD COMMUNICATION」のバージョン違い

    • BAD COMMUNICATION (JAPANESE SHORT VERSION)
      7インチ盤のみに収録。日本語バージョンを短くしたバージョン。CD作品には未収録となっている。
    • Bad Communication E.Style
      2ndミニ・アルバム『WICKED BEAT』に収録された全英詞バージョン。アレンジは原曲とほぼ変わらないが、全体的に音がやや重くなった。また、稲葉のボーカルも厚みが出ている。
    • BAD COMMUNICATION (000-18)
      8thアルバム『LOOSE』収録。アコースティックブルース調になっており、3番の歌詞がカットされている。
    • Bad Communication E.Style
      7インチ盤、ベスト・アルバム『B'z The Best "Pleasure"』、韓国限定発売のミニ・アルバム『DEVIL』収録。『WICKED BEAT』に収録されているバージョンと同表記だが、こちらはそれを短くしたショートVer.となっている。
    • BAD COMMUNICATION -ULTRA Pleasure Style-
      ベスト・アルバム『B'z The Best "ULTRA Pleasure"』収録。原曲の打ち込みだった部分の多くが生音になり、ハードロック調にアレンジされた。一部カットされている箇所があり、演奏時間は原曲より約1分短い。

    タイアップ

    参加ミュージシャン

    ライブ映像作品

    BAD COMMUNICATION

    脚注

    注釈

    1. ^ オリジナル・アルバムでディスクレーベルが専用デザインになったのは3枚目のアルバム『BREAK THROUGH』から。
    2. ^ ただし、オリコンではミニ・アルバム扱いだったため、オリコン調べによる12cmシングル初のミリオンヒットとなった作品は、福山雅治の『HELLO』。
    3. ^ ただしその「トランプルド・アンダーフット」もドゥービー・ブラザーズロング・トレイン・ランニンと似ていることが指摘されている。
    4. ^ 例外的に、38thシングル『愛のバクダン』の初回盤でのみ表題曲の「TV STYLE」を収録している。

    出典

    1. ^ a b “B'z、さらなる記録更新へ!ニューアルバムリリース決定!”. ORICON NEWS (オリコン). (2006年5月10日). https://www.oricon.co.jp/news/21023/full/ 2020年9月1日閲覧。 
    2. ^ 日本レコード協会 ミリオン以上認定作品」『The Record』第443号、日本レコード協会、1996年10月1日、4頁。 
    3. ^ MUSIC FREAK MAGAZINE - B'z Dictionary(「キャッチコピー」「catch copy」の項)”. エムアールエム. 2019年9月28日閲覧。
    4. ^ a b c 『be with!』第75巻、B'z Party、2007年9月。 
    5. ^ “B'zが全曲サブスク解禁、初配信ライブを映像作品化”. 音楽ナタリー. (2021年5月21日). https://natalie.mu/music/news/429056 2021年5月21日閲覧。 
    6. ^ オリコン週間アルバムチャート1989年10月30日付
    7. ^ “B'z、歴代No.1アーティストまでの軌跡!”. ORICON NEWS (オリコン株式会社). (2006年5月25日). https://www.oricon.co.jp/news/22742/full/ 2020年11月25日閲覧。 
    8. ^ 『B'z Unreal Music『B'z TWELVE』』祥伝社、2000年、171頁。ISBN 4-3966-1118-8 
    9. ^ 都築響一「サルマネクリエイター天国18回」『マルコポーロ』94年10月号、文藝春秋社 
    10. ^ TAK・E. 著「元ネタ完全ガイド」、宝島編集部 編『音楽誌が書かないJポップ批評14 「B'zの不思議」再考!』宝島社、2001年。ISBN 4-7966-2335-3 
    11. ^ 夏至明 著「B'z」、宝島編集部 編『「パクリ・盗作」スキャンダル読本』宝島社、2006年。ISBN 4-7966-5072-5 

    外部リンク

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