コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ビニース・ザ・マスク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ビニース・ザ・マスク』
チック・コリア・エレクトリック・バンドスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル フュージョン
時間
レーベル GRPレコード
プロデュース チック・コリア、ジョン・パティトゥッチデイヴ・ウェックル
専門評論家によるレビュー
チック・コリア アルバム 年表
ラウンド・ミッドナイト(チック・コリア・アコースティック・バンド名義)
(1991年)
ビニース・ザ・マスク
(1991年)
スペイン(with ボビー・マクファーリン
(1992年)
テンプレートを表示

ビニース・ザ・マスク』(Beneath the Mask)は、チック・コリア率いる「チック・コリア・エレクトリック・バンド」が1991年に発表した、同バンドの名義では5作目に当たるスタジオ・アルバムフランク・ギャンバレおよびエリック・マリエンサルの加入後としては4作目に当たる。

背景

[編集]

エレクトリック・バンド名義の前々作『アイ・オブ・ザ・ビホルダー』および前作『インサイド・アウト』のレコーディングでは、コリアはアコースティック・ピアノも使用したが、本作では全編にわたりエレクトリック・キーボードを使用した[3]。「リトル・シングス・ザット・カウント」はスパイク・ミリガンに捧げられた曲で、「99・フレイヴァーズ」はコリアが本作のレコーディングで使用した「ヤマハ・SY99」に捧げられた曲である[4]

エレクトリック・バンドは本作を最後に、コリアとエリック・マリエンサル以外のメンバーが交替するが[5]、2004年のアルバム『トゥ・ザ・スターズ』では、本作までのラインナップが再結集した[6]

反響・評価

[編集]

ビルボード』のコンテンポラリー・ジャズ・アルバム・チャートでは2位に達した[7]

スコット・ヤナウオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け「一部の曲は記憶に残らないため、過去何作かの水準には達していない」と評している[2]。Josef Woodardは1991年9月6日付の『エンターテインメント・ウィークリー』誌のレビューでBを付け「簡潔で率直で口ずさみやすいラテン系のメロディが押し出され、エレクトリック・バンドがここ数年発表してきた作品の中では、特に分かりやすく爽やかである」と評している[8]。また、『CDジャーナル』のミニ・レビューでは「本作のポイントはポップ・フィーリング。強いて言えば攻撃性が薄れ、以前よりチャートの動向を意識した」と評されている[1]

収録曲

[編集]

特記なき楽曲はチック・コリア作曲。

  1. ビニース・ザ・マスク - "Beneath the Mask" (Chick Corea, John Patitucci, Dave Weckl) - 3:34
  2. リトル・シングス・ザット・カウント - "Little Things That Count" (J. Patitucci, D. Weckl) - 3:50
  3. ワン・オブ・アス・イズ・オーヴァー40 - "One of Us Is Over 40" (C. Corea, J. Patitucci, D. Weckl) - 4:57
  4. ア・ウェイヴ・グッドバイ - "A Wave Goodbye" (C. Corea, D. Weckl) - 4:47
  5. ライフスケープ - "Lifescape" - 5:12
  6. ジャミン・E. クリケット - "Jammin E. Cricket" (C. Corea, J. Patitucci, D. Weckl) - 6:54
  7. チャージド・パーティクルズ - "Charged Particles" - 5:20
  8. フリー・ステップ - "Free Step" - 7:47
  9. 99・フレイヴァーズ - "99 Flavors" - 3:56
  10. イリュージョンズ - "Illusions" (C. Corea, J. Patitucci, D. Weckl) - 9:47

参加ミュージシャン

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ a b チック・コリア・エレクトリック・バンド/ビニース・ザ・マスク (廃盤)”. CDJournal. 音楽出版社. 2020年11月19日閲覧。
  2. ^ a b Yanow, Scott. “Beneath the Mask - Chick Corea Elektric Band, Chick Corea”. AllMusic. 2020年11月19日閲覧。
  3. ^ 日本初回盤CD (MVCR-8)、2005年再発CD (UCCR-3004)共通ライナーノーツ(成田正、1991年6月)
  4. ^ CD英文ブックレット内トラック・リスト
  5. ^ Going Electric: 1986-1999”. chickcorea.com. 2020年11月19日閲覧。
  6. ^ Sabbatini, Mark (2004年8月21日). “Chick Corea Elektric Band: To The Stars album review”. All About Jazz. 2020年11月19日閲覧。
  7. ^ Chick Corea - Awards”. AllMusic. 2016年3月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月19日閲覧。
  8. ^ Woodard, Josef (1991年9月6日). “Beneath the Mask”. Entertainment Weekly. Meredith Corporation. 2020年11月19日閲覧。