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プログレスMS-09

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
プログレスMS-09
2018年10月4日にISSにドッキングしているプログレスMS-09
名称Прогресс МC-09
Progress-70P (NASA)
任務種別ISS再補給
運用者ロスコスモス
COSPAR ID2018-058A
SATCAT №43537
ウェブサイトhttps://www.roscosmos.ru/
任務期間197日
特性
宇宙機プログレスMS-09 シリアルナンバー 439
宇宙機種別プログレスMS
製造者RKKエネルギア
打ち上げ時重量7,281 kg
ペイロード重量2,450 kg
任務開始
打ち上げ日2018年7月9日 21:51:34 UTC[1]
ロケットソユーズ2.1a s/n U15000-033
打上げ場所バイコヌール宇宙基地31/6番射点
打ち上げ請負者プログレス国家研究生産ロケット宇宙センター
任務終了
廃棄種別軌道離脱
減衰日2019年1月25日
軌道特性
参照座標地球周回軌道
体制低軌道
傾斜角51.66°
ISSのドッキング(捕捉)
ドッキング ピアース天底側
ドッキング(捕捉)日 2018年7月10日 01:31:33 UTC
分離日 2019年1月25日 12:55 UTC
ドッキング時間 191日
輸送
重量2,450 kg
加圧1,230 kg
燃料705 kg
ガスカーゴ50 kg
水カーゴ420 kg
プログレスISS再補給

プログレスMS-09ロシア語: Прогресс МC-09、ロシア製造番号437、NASAではプログレス70Pと呼称)は、国際宇宙ステーション(ISS)への補給のためにロスコスモスが打ち上げたプログレス補給船。この飛行はプログレス補給船の161回目の飛行である。

来歴

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プログレスMSはプログレスMをもとに航法装置を強化した無人輸送機。この強化されたバリエーションは2015年12月21日に初めて打ち上げられた。このバージョンでは以下の強化が施されている:[2][3][4]

  • 人工衛星を展開可能な新しい外部コンパートメント。それぞれのコンパートメントは4個までの発射コンテナーを搭載することができる。プログレスMS-03で初めて搭載された。
  • ドッキングおよび密閉機構の電気モーターの予備システムの追加による強化された冗長性
  • 貨物コンパートメントへのパネル追加による微小隕石防護力の増強
  • ロシアのルーチ中継衛星とのリンク機能によって、地上局の視野外でもテレメトリーと制御が可能に
  • 地上局による軌道決定の必要なしに状況ベクトルおよび軌道パラメーターの決定を可能にするGNSS自律航法
  • 宇宙ステーションとの直接無線データ交換機能によるリアルタイムの相対ナヴィゲーション
  • ドッキング操作のための強化されたTV視野を可能にする新しいディジタル無線システム
  • 統合コマンド・テレメトリー・システム(UCTS)によるウクライナ製のChezara Kvant-V無線システムおよびアンテナ・フィーダー・システムの置き換え
  • クルスAからクルスNAディジタル・システムへの置き換え

打ち上げ

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プログレスMS-09は2018年7月9日にカザフスタンにあるバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。この打ち上げにはソユーズ2.1aロケットが使用された[5]。NASAは2018年6月28日に、プログレスMS-09が2018年7月9日に打ち上げられれば、このミッションでは打ち上げ後わずか3時間(軌道2周)でISSにドッキングする宇宙ステーションへの超高速ランデブーを成功させ、国際宇宙ステーションとの史上最速の軌道ランデブーを実現することを確認した[6]

ドッキング

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プログレスMS-09はピアース・モジュール天底側ポートに、2018年7月10日の01:31 UTCにドッキングした。

この新しい宇宙船ではクルスNAランデブー・システムが搭載され、従来の2A0-VKAアンテナおよび3基のAKR-VKAアンテナをA0-753Aアンテナで置き換えられたが、2基の古い2ASF-M-VKAアンテナは残された。クルスNAはドッキング捜査中の信頼性と安全性を向上させる。新しいSUD飛行管制システムはGLONASS(Uragan)航法衛星を使用して、自動的な軌道測定を可能にする。通信システムはルーチ5データ中継衛星を使用するように更新された微小衛星防護、照明システムおよびドッキング・ポートも強化された[3]

貨物

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プログレスMS-09宇宙船は、国際宇宙ステーションに2,450 kgの貨物と補給物資を輸送した。 国際宇宙ステーションへの貨物の内訳は以下の通り:[3][1]

  • 与圧貨物:1,275 kg
  • 燃料:705 kg
  • 酸素と空気:50 kg
  • :420 kg

CubeSat

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プログレスMS-03以来、プログレス補給船はオプションで4機のCubeSat展開器で合計24機のCubeSatユニットを運ぶことができる[3]

ドッキング解除と投棄

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プログレスMS-09は2019年1月25日 12:55 UTCに離脱した。同日遅くに宇宙船は大気圏中で炎上し、残骸は太平洋上に落下した。

関連項目

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脚注

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  1. ^ a b Progress MS-09 lifts off”. Russian Space Web (9 July 2018). 10 July 2018閲覧。
  2. ^ Progress-MS 01-19”. Gunter's Space Page (1 December 2015). 16 November 2018閲覧。
  3. ^ a b c d Progress MS-09 2018-058A”. NSSDCA. NASA (9 July 2018). 25 January 2019閲覧。  この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  4. ^ Progress-MS”. Russian Space Web (9 July 2018). 29 January 2019閲覧。
  5. ^ NASA Office of Inspector General (28 June 2016). NASA's Response to SpaceX's June 2015 Launch Failure: Impacts on Commercial Resupply of the International Space Station (PDF) (Report). NASA Office of Inspector General. p. 13. 2016年7月18日閲覧  この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  6. ^ Gebhardt, Chris (9 July 2018). “Progress MS-09 completes super fast 4-hour rendezvous with Space Station”. NASASpaceflight.com. https://www.nasaspaceflight.com/2018/07/progress-ms-09-super-fast-4-hour-rendezvous/ 9 July 2018閲覧。