北一已駅
北一已駅 | |
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駅舎(2017年8月) | |
きたいちやん Kita-Ichiyan | |
◄A24 深川 (3.8 km) (5.0 km) 秩父別► | |
所在地 | 北海道深川市一已町 |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | 留萌本線 |
キロ程 | 3.8 km(深川起点) |
電報略号 | キイ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
開業年月日 | 1955年(昭和30年)7月20日[1] |
備考 | 無人駅 |
北一已駅(きたいちやんえき)は、北海道(空知総合振興局)深川市一已町(いちやんちょう)にある北海道旅客鉄道(JR北海道)留萌本線の駅である。電報略号はキイ。事務管理コードは▲121501[2]。
早朝の下り列車1本は当駅を通過する。
歴史
[編集]- 1955年(昭和30年)7月20日:日本国有鉄道留萠本線深川駅 - 秩父別駅間に北一己駅として新設開業[3][4]。旅客・荷物を取扱い[1]。
- 1960年(昭和35年)4月11日:業務委託化[6]。
- 1969年(昭和44年)10月:直営駅に戻る[7]。
- 1984年(昭和59年)2月1日:荷物扱い廃止[1]。同時に閉塞合理化に伴う交換設備廃止により無人化[8]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化によりJR北海道に継承[1]。
- 1997年(平成9年)4月1日:線路名を留萌本線に改称し[4]、同時に北一已(きたいちやん)駅に改称[3][9]。
駅名の由来
[編集]当駅の所在する地名(旧村名:一已村)より。その北方に位置することから「北」を冠する[3]。
「一已」の地名はもともと石狩川の中にあった「鮭・鱒の産卵場」を指すアイヌ語の「イチャン(ican)」に由来し[5][3][10]、開拓当時屯田兵を中心とする村で威勢が良かったことから「一にして已(や)む」という意味を込め、字を当てたとされる[10]。
なお、駅名の漢字は開業以来長らく「已(い)」ではなく、「己(おのれ)」が誤用されていたが、1997年(平成9年)に「已」に改められている[3]。
駅構造
[編集]単式ホーム1面1線を有する地上駅。ホームは線路の西側(石狩沼田方面に向かって左手側、旧1番線)に存在する[11]。転轍機を持たない棒線駅となっている[11]。かつては相対式ホーム2面2線を有する列車交換可能な交換駅であった[12]。当時は互いのホームは駅舎側ホーム北側と対向側ホーム南側を結んだ構内踏切で連絡した[12]。駅舎側(西側)が下りの1番線、対向側ホームが上りの2番線となっていた[12]。交換設備運用廃止後は1993年(平成5年)3月までに線路は撤去されたが、ホーム前後の線路は転轍機の名残で湾曲していた[11]。
深川駅管理の無人駅となっている。駅舎は構内の西側に位置しホーム中央部分に接している[11]。開業当初からの建物と思われる[13]有人駅時代からの駅舎が残っている。駅舎は、当時既に廃駅となっていた深名線宇津内仮乗降場を解体、移設したとされる。木造平屋[14]の建物で、下見板張りの外壁[13]は劣化で黒ずんでおり[14]、使用されていない事務室部分などの開口部は板で閉鎖されている[13]。駅舎横に、トイレ有り。かつて存在した上りホーム(2番線)には長さ70mの花壇があり、コンクールで表彰されたこともあったという[12]。
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駅舎(2004年6月)
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ホーム(2017年8月)
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駅名標(2017年8月)
利用状況
[編集]乗車人員の推移は以下のとおり。なお「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去5年間の各調査日における平均である。
年度 | 乗車人員 | 出典 | 備考 | ||
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年間 | 1日平均 | JR調査 | |||
1967年(昭和42年) | 37,037 | 101 | [15] | ||
1968年(昭和43年) | 26,845 | 74 | |||
1969年(昭和44年) | 9,467 | 26 | |||
1970年(昭和45年) | 10,983 | 30 | |||
1971年(昭和46年) | 7,893 | 22 | |||
1972年(昭和47年) | 6,953 | 19 | |||
1973年(昭和48年) | 5,318 | 15 | |||
1974年(昭和49年) | 5,076 | 14 | |||
1975年(昭和50年) | 4,832 | 13 | |||
1981年(昭和56年) | 12 | [16] | |||
1992年(平成4年) | 6 | [11] | |||
2015年(平成27年) | 「1名以下」 | [JR北 1] | |||
2016年(平成28年) | 1.2 | [JR北 2] | 同年度中に留萌駅 - 増毛駅間廃止 | ||
2017年(平成29年) | 1.2 | [JR北 3] | |||
2018年(平成30年) | 1.0 | [JR北 4] | |||
2019年(令和元年) | 1.0 | [JR北 5] | |||
2020年(令和 | 2年)1.0 | [JR北 6] | |||
2021年(令和 | 3年)1.0 | [JR北 7] | |||
2022年(令和 | 4年)1.4 | [JR北 8] | 同年度末で石狩沼田駅 - 留萌駅間廃止 | ||
2023年(令和 | 5年)1.4 | [JR北 9] |
駅周辺
[編集]開業時は旧・雨竜郡一已村に存在した(1963年(昭和38年)に合併により深川市となる)。深川市の郊外に位置する[13]。水田地帯の真ん中にあり[14]、農耕地の中に農家が点在している[13]。
- 国道233号(深川国道)
- 北海道道281号深川多度志線
- 桜山公園(桜山レジャーランド) - 駅より北に1.6km[11][12]。敷地内にD51形蒸気機関車D51 312号機と、C58形蒸気機関車C58 98号機が静態保存・展示されている[17]。C58 98号機はかつて、国鉄のオロネ10形寝台車オロネ10 2058、オロネ10 68、ナシ20形食堂車ナシ20 7の3両の客車とともにSLホテルとして運営されていたが廃業、客車は撤去されている[17]。
- 深川市立北新小学校
- 空知中央バス「北新公民館」停留所(11月から3月のみ)[18]
- 北海道中央バス(高速るもい号)・空知中央バス「曙団地入口」[19]、道北バス・沿岸バス「1番通5丁目」[20]停留所(通年)
隣の駅
[編集]脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、867頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ a b 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、230頁。doi:10.11501/1873236 。2022年12月10日閲覧。
- ^ a b c d e f 太田幸夫 (2004-02-29). 北海道の駅 878ものがたり ~駅名のルーツ探求~ (1 ed.). 札幌市: 富士コンテム. p. 105. ISBN 4-89391-549-5
- ^ a b 書籍『日本鉄道旅行地図帳 全線全駅全廃線 1 北海道』(監修:今尾恵介、新潮社、2008年5月発行)44ページより。
- ^ a b 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、101頁。ASIN B000J9RBUY。
- ^ 日本国有鉄道旭川鉄道管理局 編「昭和戦後時代」『旭川・鉄道八十八年の歩み』旭川鉄道管理局、1987年3月、86頁。
- ^ “北の事典 北海道の鉄道百年 <52> 駅舎 下 むかし・いま 明治の面影残す室蘭駅”. 北海道新聞. (北海道新聞社). (1980年3月13日)
- ^ 「通報 ●山口線大歳駅ほか76駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報号外』日本国有鉄道総裁室文書課、1984年1月30日、32面。
- ^ “<こだま>「留萠駅」から「留萌駅」に”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1997年2月21日)
- ^ a b “アイヌ語地名リスト イチャ~エリ P11-20”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2017年10月20日閲覧。
- ^ a b c d e f 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館、1993年6月発行)154ページより。
- ^ a b c d e f 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館、1983年7月発行)195ページより。
- ^ a b c d e 書籍『北海道鉄道駅大図鑑』(著:本久公洋、北海道新聞社、2008年8月発行)166ページより。
- ^ a b c 書籍『ダルマ駅へ行こう!』(著:笹田昌宏、小学館文庫、2007年5月発行)65ページより。
- ^ 『深川市史』深川市、1977年、900頁。doi:10.11501/9570056 。2022年6月12日閲覧。
- ^ 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館、1983年7月発行)195ページより。
- ^ a b 書籍『蒸気機関車完全名鑑 ビジュアル改訂版』(廣済堂ベストムック、2011年1月発行)49-50ページより。
- ^ “深川市地域公共交通のあり方 検討結果報告書” (PDF). 深川市. 2019年6月8日閲覧。
- ^ “曙団地入口 のりば地図”. 北海道中央バス. 2019年6月8日閲覧。
- ^ “1番通5丁目 [深川市]”. NAVITIME. 2019年6月8日閲覧。
JR北海道
[編集]- ^ “極端にご利用の少ない駅(3月26日現在)” (PDF). 平成28年度事業運営の最重点事項. 北海道旅客鉄道株式会社. p. 6 (2016年3月28日). 2017年12月10日閲覧。
- ^ 「駅別乗車人員(2016)」(PDF)『線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために)』、北海道旅客鉄道株式会社、3頁、2017年12月8日。オリジナルの2018年8月17日時点におけるアーカイブ 。2018年8月17日閲覧。
- ^ 「留萌線(深川・留萌間)」(PDF)『線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために)』、北海道旅客鉄道株式会社、3頁、2018年7月2日。オリジナルの2018年8月18日時点におけるアーカイブ 。2018年8月18日閲覧。
- ^ “留萌線(深川・留萌間)” (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2019年10月18日). 2019年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月18日閲覧。
- ^ “留萌線(深川・留萌間)” (PDF). 地域交通を持続的に維持するために > 輸送密度200人未満の線区(「赤色」「茶色」5線区). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2020年10月30日). 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月4日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道. 2022年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月14日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道. 2022年9月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月3日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道. 2023年11月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月10日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道 (2024年). 2024年9月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月9日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 北一已|駅の情報検索(時刻表・バリアフリー)|鉄道・きっぷ|JR北海道- Hokkaido Railway Company