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政府道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

政府道(せいふどう)は、アメリカ施政権下の沖縄において、琉球政府が設置し、維持管理を行っていた道路。日本本土における国道または県道に相当し、本土復帰後は、国道または県道に移行した。

これに対して、米国民政府および米軍が設置・維持管理した道路を軍道(軍用道路)と呼んだ。その他、政府道扱いながら維持管理を米軍が行った軍営繕道という道路もあった。

なお、鹿児島県奄美群島においても、1953年12月25日に日本に返還されるまでの僅かな間ではあったが、琉球政府の管轄期には同群島内の幹線道路約20路線以上が政府道に指定されていた。返還後は鹿児島県道となった(一部はさらに1975年に国道58号となった)。

路線標識

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政府道の路線標識は、日本の国道の路線標識と同様に青色逆三角形(通称「おにぎり」)をしていた。但し、上部の文字は「政府道」で、中央部には大きい字で路線番号、下部に英語で「ROUTE」と記載されていた。

定義

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(旧)道路法

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(1952年立法第40号)

旧道路法では、政府道の定義として、以下の各号を挙げている。

  1. 琉球政府の所在地から市町村役場所在地に達する路線
  2. 琉球政府の所在地から枢要の地又は港しんに達する路線
  3. 琉球列島枢要の地からこれと密接な関係のある枢要の地又は港しんに達する路線
  4. 数市町村を連絡する重要な幹線にしてその沿線地方と密接な関係のある枢要の地又は港しんに達する路線
  5. 地方開発のため必要にして将来前各号の一に該当する路線

(新)道路法

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(1965年立法第64号)

新道路法では、政府道の定義として、以下の各号を挙げている。

政府道とは、琉球全域にわたる幹線道路網を構成し、かつ、次の各号の一に該当する路線で、行政主席がその路線を認定したものをいう。

  1. 市又は人口2万以上の町(以下これらを「主要地」という。)とこれらと密接な関係にある主要地、港湾法(1954年立法第59号)第2条に規定する特定港湾若しくは重要港湾若しくは地方港湾、漁業法(1959年立法第158号)第6条に規定する第2種漁港若しくは第3種漁港若しくは飛行場(以下これらを「主要港」という。)又は主要な観光地とを連絡する道路
  2. 主要港とこれと密接な関係にある主要な観光地とを連絡する道路
  3. 2以上の市町村を経由する幹線で、これらの市町村とその沿線地方に密接な関係にある主要地又は主要港とを連絡する道路
  4. 主要地、主要港又は主要な観光地とこれらと密接な関係にある前各号の一に規定する政府道とを連絡する道路
  5. 前各号に掲げるものを除くほか、地方開発のため特に必要な道路

1953年に指定された政府道一覧

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所在自治体は1953年現在

沖縄本島

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(☆○○号)は1965年に番号式になった路線名と路線番号

沖縄本島周辺離島

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村役所は現在の村役場

宮古諸島

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宮古地方庁は現在の沖縄県宮古事務所にあたるが当時は平良市(現宮古島市平良)西里にあった。

八重山諸島

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八重山地方庁は現在の沖縄県八重山事務所にあたるが当時は石垣市登野城730交差点角にあった。

関連項目

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外部リンク

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