日本女子プロゴルフ選手権大会
ソニー日本女子プロゴルフ選手権大会 | |
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トーナメント情報 | |
創設 | 1968年 |
開催地 | 持ち回り |
開催コース | 持ち回り |
主催 | (一社)日本女子プロゴルフ協会 |
ツアー | 日本女子プロゴルフ協会(公式戦) |
競技方法 | ストロークプレー |
賞金総額 | 2億円(2021年)[1] |
開催月 | 9月 |
最高記録 | |
最少打数 | 269 稲見萌寧(2021年)[2] |
通算スコア | -19 同上[2] |
最新優勝者 | |
竹田麗央(2024年) |
日本女子プロゴルフ選手権大会(にほんじょしプロゴルフせんしゅけんたいかい)は、毎年開催されている日本女子プロゴルフ協会主催の日本の女子プロゴルフメジャー大会(公式戦)の1つ。
概要
[編集]1968年の第1回以来から現在でも続いている伝統あるゴルフトーナメントである(2002年までは日本女子プロゴルフ選手権大会コニカ杯という名称だった)。優勝者にはJLPGA優勝杯と文部科学大臣杯、ソニー製品、メルセデス・ベンツの車[3]が副賞として贈られる。
これまでに同協会会長も務めた樋口久子が、第1回からの7連覇を含む最多の9回優勝しており、続いて大迫たつ子が4回、岡本綾子が3回優勝している。
男子の日本プロゴルフ選手権大会やACNチャンピオンシップゴルフトーナメント[注 1]と同様、毎年開催都道府県・ゴルフコースを変更して行う「サーキット方式」を採用している。この方式は、JLPGA大会では唯一である。2021年現在、賞金総額2億円、優勝賞金3600万円[1]である。
2020年の第53回大会は、新型コロナウイルス感染拡大防止対策による影響で無観客開催として開催された[4]。また、2021年の第54回大会も同様に無観客開催が決定した[5]。
2023年の第56回大会をもってコニカミノルタが特別協賛を終了することが発表された[6]。その後、2023年12月5日にソニーグループが2024年からの3年契約で特別協賛することが発表され、大会名も『ソニー日本女子プロゴルフ選手権大会』となる[7][8]。
出場資格
[編集]出場選手は最大132名に設定している。
- 歴代優勝者
- ワールドレディスチャンピオンシップ、JLPGAツアーチャンピオンシップ、日本女子オープンゴルフ選手権競技の過去3年の歴代優勝者
- 前年度メルセデスランク50名
- 前年度の当大会翌週から今年度の前週までの日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)トーナメント競技優勝者
- 開催コース所属者
- リランキングリスト上位者
- 永久シード権取得者
- 当大会の最終予選会の通過者
- JLPGAが特別に承認した選手
大会歴代優勝者
[編集]テレビ中継
[編集]- 大会の模様は、本大会の後援団体でもある朝日放送テレビの制作により、1975年より[注 4]放送されている。地上波中継は、大会2日目を朝日放送テレビと開催地の地元系列局の2局で(近畿圏・関東圏・地元系列局がない地域での開催の場合は朝日放送テレビローカルのみ)、3日目・最終日をテレビ朝日系列フルネット24局にて録画放送[注 5]。また、CS放送のスカイAでは、「スカイA ゴルフシリーズ」にて4日間全て放送する。2017年は大会公式サイトでもライブ配信されたが、最終日はスタート時間が大幅遅延され、テレビ中継も時間内に収めず、急遽競技終了までライブ配信された。2015年までは、BSデジタル放送のBS朝日で、3日目・最終日を時差ネットしていた。
- 朝日放送テレビ社内には、少なくとも1977年以降の中継映像が現存しており、中継内や関連番組、朝日放送テレビの番組公式サイトなどで、こうした映像が随時公開されている。
- 中継番組内では、コニカミノルタの特別CMが毎年放送されており、こちらには前年度の優勝者が出演している。
- 3日目・最終日中継の直前に放送されている同じく朝日放送テレビ制作である『パネルクイズ アタック25』では、オープニングのゲストクイズ(2012年4月 - 2018年秋)にて出場選手がクイズを出題していた[注 6]。2014年はイ・ボミが出演したが、放送前日に同年の大会を途中棄権した[注 7]ため、中継の宣伝クレジットが表示された際にはイの棄権についても触れられた。
- 2018年大会は、富山県で開催されたが同県にはテレビ朝日系列局がないため代わってフジテレビ系列局の富山テレビ放送が最終日の深夜に放送した[24][注 8]。
- 2021年大会はアメリカディスカバリーが運営する動画配信サービス「GOLFTV」にて4日間全日程をライブ配信した[25]。同サービスにおいて日本ツアー(日米共催除く)がライブ配信されるのは初となった。
ルーキーキャンプ
[編集]この大会では、その年の女子プロゴルフテストとティーチングプロテスト(いわゆるレッスンプロ)A級資格に合格した新人選手が、大会の運営ボランティアとして参加する実地研修「ルーキーキャンプ」を行っている。この研修では、開催地の地元自治体の市民や行政のスタッフとともに、大会運営業務(ギャラリー誘導やスコアボード表示、各種ファンサービスのアシスタント他)に携わることによって、プロゴルフの大会が多くの人々の地道な作業・支援によって支えられているかを学び取ると共に、ゴルファーとして、また社会人としての自覚を養うことを念頭に1996年から毎年行っている。
ただし、女子プロゴルフテストで上位合格をした選手については本大会に選手として出場する権利があるため、この場合はルーキーキャンプには参加しない[26]。
事件簿
[編集]- 2007年大会の第3日目(9月8日)、通算7アンダー、単独3位でホールアウトした大場美智恵がスコアカードの記載不備(マーカーがサインをし忘れ、大場も確認を怠りそのまま提出してしまった)により失格。翌9日の最終日に出場できなくなってしまった。
参考
[編集]- 日本女子プロゴルフ協会 日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ かっては、1985年から1998年まで日経カップ 中村寅吉メモリアルでも行われていた。
- ^ 最終日の競技が悪天候のため中止、3日間54ホール競技に短縮。賞金ランキング加算額も75%に減額。
- ^ 最終日競技中止により、3日目終了時点で首位に並んでいたイ・ボミと比嘉真美子の両者によるプレーオフのみが行われ、ボミが4ホール目でパーセーブ、比嘉がダブルボギーにより、ボミが勝利した[9]。
- ^ 2012年大会の公式パンフレットに、「私ども朝日放送が、本大会の放送を担当させていただいて、今年で38年目になります。」との、脇阪聰史(朝日放送社長※当時)のコメントが掲載されている。
- ^ 通常のゴルフ中継の録画放送は放送時間に合わせて、JLPGAの公式HPのスコア速報がストップされるが、当競技はLPGA主催なので録画放送でもスコア速報はストップされない。
- ^ 2018年は前枠番組『新婚さんいらっしゃい!』の拡大放送により番組自体が休止。
- ^ 病気療養中だった父親の容体急変の報を受け緊急帰国。
- ^ この日は『FNS27時間テレビ にほん人は何を食べてきたのか?』を放送していたため。
出典
[編集]- ^ a b “稲見萌寧が4打差圧勝 メジャー初制覇で賞金ランクトップ浮上”. ゴルフダイジェスト・オンライン. (2021年9月12日) 2021年9月13日閲覧。
- ^ a b "五輪銀の稲見萌寧が初メジャー制覇&今季8勝目 賞金2億円突破でランク1位浮上「このまま2けた優勝」". スポーツ報知. 報知新聞社. 12 September 2021. 2021年9月12日閲覧。
- ^ 2019年まではホンダ車
- ^ 【2020年】第53回日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 無観客開催決定のお知らせ JLPGA
- ^ 「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯無観客開催のお知らせ」、日本女子プロゴルフ協会、2021年8月25日閲覧
- ^ 「日本女子プロゴルフ選手権大会 特別協賛終了のお知らせ」、コニカミノルタ、2023年8月2日閲覧
- ^ ソニーによる日本女子プロゴルフ選手権大会への特別協賛について - 一般社団法人日本女子プロゴルフ協会、2023年12月5日発表、12月6日閲覧
- ^ 楽天スーパーLが来季消滅 日本女子プロにはソニーが特別協賛 - スポーツニッポン、2023年12月6日配信、同日閲覧
- ^ "19歳比嘉、最年少メジャーVならず イ・ボミが変則プレーオフ制す". GOLF Network. ジュピターゴルフネットワーク株式会社. 15 September 2013. 2023年8月7日閲覧。
- ^ テレサ・ルーが逃げ切ってメジャー3勝目 イ・ボミの3週連続V阻む - ゴルフダイジェスト・オンライン、2015年9月13日閲覧
- ^ 鈴木愛が今季2勝目 5打差10位から逆転V - 日刊スポーツ、2016年9月11日閲覧
- ^ 李知姫が今季初優勝、ツアー未勝利の東浩子は3位 - 日刊スポーツ、2017年9月10日閲覧
- ^ 申ジエ圧勝で2週連続V、2位にアン・ソンジュら - 日刊スポーツ、2018年9月9日配信、同日閲覧
- ^ 畑岡奈紗が最年少で国内メジャー3勝目 大会記録で8打差圧勝 ゴルフダイジェストオンライン 2019年9月15日
- ^ 永峰咲希が逆転でメジャー初制覇 ツアー2勝目 - ゴルフダイジェスト・オンライン、2020年9月13日配信、同日閲覧
- ^ “稲見萌寧が国内メジャー初制覇「目標としていた。早く達成できて良かった」”. ニッカンスポーツ・コム. 日刊スポーツ新聞社. (2021年9月12日) 2021年9月12日閲覧。
- ^ “ニューヒロイン川崎春花が地元・京都で19歳133日の大会最年少 4差逆転のメジャー制覇”. スポーツ報知. 報知新聞社. (2022年9月11日) 2022年9月11日閲覧。
- ^ "ルーキー神谷そら、2打差逆転で国内メジャー日本女子プロ初V 20歳145日は3番目の年少V". 日刊スポーツNEWS. 日刊スポーツ新聞社. 10 September 2023. 2023年9月10日閲覧。
- ^ “2023年日本女子プロゴルフ選手権は長崎・パサージュ琴海アイランドGCで開催”. Sponichi Annex. スポーツニッポン新聞社. (2022年2月26日) 2022年2月27日閲覧。
- ^ “竹田麗央が国内メジャー初制覇 女子プロ日本一決定戦で日本人初の完全優勝”. ゴルフダイジェスト・オンライン. 2024年9月8日閲覧。
- ^ “24年開催コース決定ー日本女子プロゴルフ選手権大会”. 日本女子プロゴルフ協会. (2022年3月29日) 2022年3月29日閲覧。
- ^ “25年開催コース決定ー日本女子プロゴルフ選手権大会”. 日本女子プロゴルフ協会. (2023年6月14日) 2023年6月15日閲覧。
- ^ “26年開催コース決定ー日本女子プロゴルフ選手権大会”. 日本女子プロゴルフ協会. (2023年6月14日) 2023年6月15日閲覧。
- ^ 『北日本新聞』2018年9月9日、テレビ欄。
- ^ “米ディスカバリー系のGOLFTV 「女子プロ選手権」で初の日本ツアー配信”. GDOニュース. (2021年9月6日) 2021年9月23日閲覧。
- ^ 日本女子プロゴルフ選手権大会第46回公式サイト・ルーキーキャンプ