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東仙台駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
東仙台駅
駅舎(2023年5月)
ひがしせんだい
Higashi-Sendai
地図
仙台市宮城野区東仙台一丁目47番地8[報道 1]
北緯38度16分35.41秒 東経140度55分12.66秒 / 北緯38.2765028度 東経140.9201833度 / 38.2765028; 140.9201833座標: 北緯38度16分35.41秒 東経140度55分12.66秒 / 北緯38.2765028度 東経140.9201833度 / 38.2765028; 140.9201833
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
電報略号 ヒセ
駅構造 地上駅
ホーム 2面3線(実質2面2線[1]
乗車人員
-統計年度-
3,421人/日(降車客含まず)
-2023年-
開業年月日 1932年昭和7年)7月25日[1][2]
乗入路線 2 路線
所属路線 東北本線
仙石東北ライン含む)
キロ程 355.8 km(東京起点)
仙台から4.0 km
仙台 (4.0 km)
(4.1 km) 岩切[* 1]
所属路線 東北本線(貨物支線)
キロ程 6.6 km(長町起点)
備考
  1. ^ この間に東仙台信号場あり(当駅から1.7 km先)。
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東仙台駅(ひがしせんだいえき)は、宮城県仙台市宮城野区東仙台一丁目[報道 1]にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)東北本線である[1]

当駅で東北本線と貨物支線(通称:宮城野貨物線)が合流する。また、松島駅から分岐する支線を経由して仙石線へ直通する仙石東北ラインの列車も、東北本線内各駅停車となる快速(緑快速)に限り停車する。

歴史

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旧駅舎(2010年4月)

東仙台駅は、東北本線の苦竹信号所が1932年(昭和7年)に駅として開業したものである[3]。この場所は、明治、大正時代には宮城郡原町だったが、東仙台駅が開業する4年前の1928年(昭和3年)に原町が仙台市に編入合併されたことで、仙台市内となった[4]。この駅の開業に合わせて駅の周辺では、仙台市で初の事例となる都市計画法に基づく土地区画整理事業が行われて、宅地が造成された[5]。現在は旅客駅である東仙台駅だが、かつては貨物も取り扱う駅だった[6]

1936年(昭和11年)東仙台駅の隣接地に仙台政府倉庫(国立米穀倉庫)が設置され、東仙台駅からここへ向けて引き込み線が敷設された。仙台政府倉庫の構造は、敷地の中に敷設された線路に対してその両脇に倉庫群が並び立つというもので、貨車が倉庫の入口のすぐ前に到着できるようになっていた[7][8][9]。この引き込み線はのちになくなり、仙台政府倉庫も2008年(平成20年)に解体される。東仙台駅の東側にある踏切の名称は今も「倉庫前踏切」であり、かつて存在した倉庫群の名残を留めている。

戦後の復興期において仙台駅の貨客分離が立案され、これに伴って東北本線の長町駅と東仙台駅の間に貨物用の新線と新しい貨物駅である宮城野駅が建設されることになった。この新線は1960年(昭和35年)に開通し[10]、東仙台駅は旅客線と貨物線の分岐駅になった。

2015年(平成27年)、駅舎を新築するために旧来の駅舎が取り壊された。この旧来の駅舎は戦前から使用されてきた築70年以上の歴史を持つ木造建築物で、老朽化が進んでいたという。仙台市内にあるJR東日本の駅舎の中では、数少ない木造駅舎の一つだった[新聞 1][新聞 2]。仮設の駅舎の使用を挟んで[新聞 1]、鉄骨造りの新しい駅舎は2016年(平成28年)から供用を開始した[報道 1][新聞 2]

年表

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駅構造

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(駅舎側から)単式ホーム1面1線(1番線)と島式ホーム1面2線(2・3番線)、計2面3線のホームを持つ地上駅である。3番線の南側には上り貨物列車の通過線が1線ある。旅客扱いは1・2番線のみで、3番線には転落防止の柵が設けられており、主に下り貨物列車が通過する。互いのホームは跨線橋で連絡している。

仙台駅管理の業務委託駅JR東日本東北総合サービス委託)である。JRの特定都区市内制度における「仙台市内」の駅である。自動券売機自動改札機SuicaえきねっとQチケ対応)が設置されている。

トイレは1番線ホームに設置されている。かつてはプラットホームからトイレに入ることはできなかったが、自動改札化とほぼ同時期にトイレの建替えが行われ、逆にプラットホームに入場せずトイレを利用することができなくなった。

住宅地に囲まれた場所に位置するが、東仙台地区側に駅舎があるだけで、新田地区側から駅舎に入ることはできない。

東仙台信号場・仙台総合鉄道部 - 当駅間は複単線となっており、貨物列車のうち東仙台信号場の着発線を経由する列車は専用の単線を走行する。当駅構内仙台方の上下貨物線間に渡り線があり、3番線から貨物線上りに進入できる配線となっている。定期列車では1日1本のみ、東仙台信号場→東仙台駅3番線→貨物上り線と走行する貨物列車がある。

のりば

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番線 路線 方向 行先
1 東北本線 下り 利府松島小牛田方面[13]
仙石東北ライン 高城町石巻方面[13]
2 東北本線 上り 仙台白石方面[13]
仙石東北ライン 仙台方面[13]

利用状況

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JR東日本によると、2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員3,421人である[利用客数 1]

2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおりである。

1日平均乗車人員推移
年度 定期外 定期 合計 出典
2000年(平成12年)     3,915 [利用客数 2]
2001年(平成13年)     3,895 [利用客数 3]
2002年(平成14年)     3,785 [利用客数 4]
2003年(平成15年)     3,763 [利用客数 5]
2004年(平成16年)     3,546 [利用客数 6]
2005年(平成17年)     3,351 [利用客数 7]
2006年(平成18年)     3,270 [利用客数 8]
2007年(平成19年)     3,276 [利用客数 9]
2008年(平成20年)     3,253 [利用客数 10]
2009年(平成21年)     3,159 [利用客数 11]
2010年(平成22年)     3,019 [利用客数 12]
2011年(平成23年)     2,961 [利用客数 13]
2012年(平成24年) 1,048 2,113 3,161 [利用客数 14]
2013年(平成25年) 1,076 2,207 3,284 [利用客数 15]
2014年(平成26年) 1,067 2,211 3,279 [利用客数 16]
2015年(平成27年) 1,069 2,321 3,391 [利用客数 17]
2016年(平成28年) 1,070 2,393 3,463 [利用客数 18]
2017年(平成29年) 1,087 2,436 3,524 [利用客数 19]
2018年(平成30年) 1,158 2,469 3,628 [利用客数 20]
2019年(令和元年) 1,030 2,476 3,506 [利用客数 21]
2020年(令和02年) 734 2,172 2,906 [利用客数 22]
2021年(令和03年) 800 2,283 3,084 [利用客数 23]
2022年(令和04年) 961 2,328 3,289 [利用客数 24]
2023年(令和05年) 1,039 2,381 3,421 [利用客数 1]
一日平均乗車人員(単位:人/日)

駅周辺

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駅の周辺には住宅、遊園地、マンションなどが広がる。線路を挟んで北側が東仙台地区、南側が新田地区である。仙台市内には東仙台駅の他に、「方角」と「仙台」を組み合わせた駅名を持つ駅として、北仙台南仙台西仙台ハイランド(廃駅)があるが、実際の地名となっているのは東仙台だけである。この東仙台と言う地名は、東仙台駅開業以前に命名されたものであった。元々は原町苦竹字屋敷前と称していたが、駅が開業する数年前に東仙台と町名変更された。駅名はその所在地に従ったとされている。駅のある位置は1980年(昭和55年)10月に住居表示実施に伴う町名変更で東仙台一丁目に変更されている。

バス路線

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2024年(令和6年)4月現在、東仙台駅に直接乗り入れる乗合交通は、「のりあい・つばめ」のみとなっている[14]。「のりあい・つばめ」は2回の試験運行を経て[15]、2021年(令和3年)4月2日より本格運行が開始された[14]

当駅から北方に位置する宮城県道8号仙台松島線(利府街道)沿いには、仙台市営バスの燕沢住宅前、東仙台の各バス停がある。

隣の駅

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東日本旅客鉄道(JR東日本)
東北本線・仙石東北ライン
特別快速・快速(赤快速)
通過
快速(緑快速)・普通
仙台駅 - *小田原東丁駅 - 東仙台駅 - (東仙台信号場) - 岩切駅
*:打消線は廃駅(1944年〈昭和19年〉11月11日廃止)
東北本線貨物支線(宮城野貨物線)
仙台貨物ターミナル駅 - 東仙台駅

脚注

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記事本文

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注釈

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  1. ^ 交通新聞によれば1940年(昭和15年)の営業開始としている[新聞 2]

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e 『週刊 JR全駅・全車両基地』 23号 盛岡駅・平泉駅・山寺駅ほか74駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年1月20日、19頁。 
  2. ^ a b 駅の情報(東仙台駅):JR東日本”. 東日本旅客鉄道. 2024年8月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月26日閲覧。
  3. ^ 『仙台市史』特別編9(地域史)291頁。
  4. ^ 『仙台市史』特別編9(地域史)284-285頁。
  5. ^ 『仙台市史』特別編9(地域史)292頁。
  6. ^ 『仙台市史』特別編9(地域史)154頁。
  7. ^ 『仙台政府倉庫建造物調査報告書』(全国遺跡報告総覧のPDF版を2018年10月24日に閲覧)
  8. ^ 『仙台市史』特別編9(地域史)285-286頁。
  9. ^ 『新田』15-16頁。
  10. ^ 『仙台市史』通史編8(現代1)214-215頁。
  11. ^ a b c 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、406頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  12. ^ 駅の情報(東仙台駅):JR東日本”. 東日本旅客鉄道. 2021年11月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年11月12日閲覧。
  13. ^ a b c d JR東日本:駅構内図・バリアフリー情報(東仙台駅)”. 東日本旅客鉄道. 2024年9月26日閲覧。
  14. ^ a b 「のりあい・つばめ」(燕沢乗合交通)が本格運行を開始します | 仙台市”. 仙台市 (2024年4月23日). 2024年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月26日閲覧。
  15. ^ 「のりあい・つばめ」第2回試験運行(運行終了)| 仙台市”. 仙台市 (2023年6月3日). 2024年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月26日閲覧。

報道発表資料

[編集]
  1. ^ a b c d 東北本線「東仙台駅」がリニューアルいたします。』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道仙台支社、2016年2月19日。オリジナルの2016年7月5日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20160705163020/http://jr-sendai.com/upload-images/2016/02/higashisendai.pdf2020年12月11日閲覧 
  2. ^ 2003年10月26日(日)仙台エリアSuica(スイカ)デビュー!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2003年8月21日。オリジナルの2020年5月26日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20200526144246/https://www.jreast.co.jp/press/2003_1/20030806.pdf2020年5月26日閲覧 
  3. ^ 2015年5月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道仙台支社、2015年2月26日。オリジナルの2020年5月24日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20200524065508/http://jr-sendai.com/upload-images/2015/02/201505daiyakaisei.pdf2020年12月11日閲覧 
  4. ^ Suicaエリア外もチケットレスで! 東北エリアから「えきねっとQチケ」がはじまります』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2024年7月11日。オリジナルの2024年7月11日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20240711051550/https://www.jreast.co.jp/press/2024/20240711_ho02.pdf2024年8月1日閲覧 

新聞記事

[編集]
  1. ^ a b c d e <東仙台駅>築74年の木造駅舎お別れ」『河北新報河北新報社、2015年9月9日。オリジナルの2016年3月23日時点におけるアーカイブ。2016年3月23日閲覧。
  2. ^ a b c d e 「JR仙台支社 東仙台駅リニューアル」『交通新聞』交通新聞社、2016年2月25日。

利用状況

[編集]
  1. ^ a b 各駅の乗車人員(2023年度)”. 東日本旅客鉄道. 2024年7月22日閲覧。
  2. ^ 各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  3. ^ 各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  4. ^ 各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  5. ^ 各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  6. ^ 各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  7. ^ 各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  8. ^ 各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  9. ^ 各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  10. ^ 各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  11. ^ 各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  12. ^ 各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  13. ^ 各駅の乗車人員(2011年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  14. ^ 各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  15. ^ 各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  16. ^ 各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  17. ^ 各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  18. ^ 各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  19. ^ 各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月7日閲覧。
  20. ^ 各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月11日閲覧。
  21. ^ 各駅の乗車人員(2019年度)”. 東日本旅客鉄道. 2020年7月11日閲覧。
  22. ^ 各駅の乗車人員(2020年度)”. 東日本旅客鉄道. 2021年7月23日閲覧。
  23. ^ 各駅の乗車人員(2021年度)”. 東日本旅客鉄道. 2022年8月6日閲覧。
  24. ^ 各駅の乗車人員(2022年度)”. 東日本旅客鉄道. 2023年7月13日閲覧。

参考文献

[編集]
  • 仙台市史編さん委員会 『仙台市史』通史編8(現代1) 仙台市、2011年。
  • 仙台市史編さん委員会 『仙台市史』特別編9(地域史) 仙台市、2014年。
  • 仙台市教育委員会 『仙台政府倉庫建造物調査報告書』(仙台市文化財調査報告書第351集) 仙台市教育委員会、2009年。
  • 宮城野区役所・地元学講座編集委員会 『新田』 宮城野区民ふるさと創生事業実行委員会、1993年。

関連項目

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外部リンク

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