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2016年11月10日 (木) 19:09時点における版

渡辺 真知子
出生名 渡邉 真知子
生誕 (1956-10-23) 1956年10月23日(68歳)
出身地 日本の旗 日本神奈川県横須賀市
学歴 洗足学園短期大学卒業
ジャンル ニューミュージック
J-POP
ジャズ
職業 歌手
作曲家
シンガーソングライター
タレント
活動期間 1977年 -
レーベル CBSソニー→ソニー・ミュージックエンタテインメント
事務所 エイプリルミュージック→小澤音楽事務所→カモメミュージック
公式サイト 渡辺真知子プロフィール

渡辺 真知子(わたなべ まちこ、1956年10月23日 - )は、日本歌手女優シンガーソングライター。本名、渡邉 真知子(読み同じ)。神奈川県横須賀市出身。一般にニューミュージックに分類される。緑ヶ丘女子高等学校洗足学園短期大学卒業。

来歴・人物

1975年高校生時代にヤマハポピュラーソングコンテストに「PIA」というグループで参加したが、エントリー時はすでにソロ活動を行っていた。『オルゴールの恋唄』で審査員特別賞(川上賞)を受賞。

1977年にデビュー。松任谷由実中島みゆきなどの次の世代のニューミュージックシンガーとして、声楽出身の豊かな声量で人気を博し、数々のヒットを生んだ。

それ以前の世代のフォーク・ニューミュージック系のアーティストと異なり、テレビラジオにも積極的に出演。アイドル歌手に近いような扱いを受けることもあった。 編曲は、初期は船山基紀が一手に引き受けた。歌謡曲的な要素もふんだんに取り入れたシングルは、ニューミュージックの歴史の中でも代表的な作品群であり、同時に船山にとっても代表作といえる。

天真爛漫な人柄で知られ、テレビ出演時の軽快なトークで人気を集めた。書道は八段の腕前で、NHK「ふたりのビッグショー」で「海」という作品を紹介している。

後年、『速報!歌の大辞テン』で渡辺のVTRが紹介された時、ゲストの工藤静香も「渡辺さんに憧れます」と語っている。

2010年4月15日には、自身のブログで、「2010年4月22日に、小澤音楽事務所を離れ、個人事務所を設立する」旨の発表を行った。

エピソード

  • デビュー当時、スターダムに上がってきたころ、渡辺が地元の沿線である京浜急行電鉄に乗車し、座席の前で立っていた時に、その目の前の座席に一人の20歳前後の男児が帽子を目深に被って泣いており、何やら口ずさんでいる様な感じであったが、渡辺が耳を澄ますと、その口ずさんでいた歌は渡辺の“迷い道”であった(その歌自体が失恋めいたものをモチーフにしている)。
  • デビュー当時、「明星」「平凡」といったアイドルのグラビア雑誌が花盛りであった。渡辺はそこに水着での出演オファーが有ったが、「顔と声以外は自信がないので」との理由で断っている。
  • プロ野球球団の千葉ロッテマリーンズのチームキャラクターが「カモメ」であるのを理由に、2007年から本拠地の千葉マリンスタジアムでのゲーム中(主に8回裏に入る前)に、「かもめが翔んだ日」が流されるようになり、ファンから絶大な支持を得ている。2007年7月3日の対オリックス・バファローズ戦では、渡辺真知子がスペシャルゲストとして迎えられ、試合開始前に国歌斉唱を行い、試合終了後に「かもめが翔んだ日」を熱唱した。尚、試合が11回まで延長したため、時刻が22時30分を過ぎたが、遅い時間になったにもかかわらず終始試合を観客席で観戦し、終了後に歌い上げた。また、これを聞いた観客が大いに盛り上がり、その後にアンコール、さらには「まちこ」コールまで起こり、予定外だったアンコールを行い、再び「かもめが翔んだ日」を熱唱した。その後10月7日(クライマックスシリーズ・第1ステージ開催前日)にスタジアムに隣接する特設会場で行われた決起集会という舞台で果たし、集まったロッテファン約9,000人の前での熱唱となった(渡辺は、翌日(10月8日)の試合開始前に国歌独唱も行った)。
  • 1992年の2時間ドラマ「家族さがし」にも出演している。このドラマは、孤独な老人たちへの心の満足を提供する家族斡旋業「レンタル家族」を舞台としたラブストーリーであり、渡辺真知子は2人の子持ち役、身重という設定の役柄を演じている。渡辺真知子がライブで花束を貰う格好をみて、演出者が「この人しか居ない!」と思ったことが縁となって、このドラマへの出演がきまった、という内容の話を、真知子本人がライブで話したことがある。
  • 渡辺真知子のラジオ番組『アフタヌーンパラダイス』(FM世田谷)[出典無効]で、「編曲者の船山基紀に褒められた曲として、以下のエピソードを交えながら「うみなり」、「メモリーズ」、「たかが恋」の3曲を挙げている。
  • 「うみなり」は、船山自身が全体的に気に入っており、かつ、船山自身による前奏のギターのアレンジにも高評価を下していた。
  • 「メモリーズ」は、学生時代の友人が社会人になって成長しているのに、真知子自身はひたすらスケジュールをこなして作詞作曲に忙殺されて消耗しきっていることに不安を感じ、また、その不安を口にすることもできない、という当時の心境が反映された曲である。このことから、曲全体が暗いイメージで作られているが、すべて暗いままではなく、「希望」を感じさせる箇所を意図的に入れている。ただし、歌詞には「希望」の箇所を入れることができず、代わりに、「あの人との今はもうメモリーズ」の「あの人との」の箇所をメジャーコードに展開した。船山からは、曲全体を暗くせずメジャーコードで展開した箇所を入れたことを非常に褒められた。
  • 「たかが恋」は、曲全体がずっと暗いままであり、メモリーズとは異なり明るい箇所はない。にもかかわらず、船山からは、伊藤アキラの歌詞によくぞこの曲をつけた、よくやった!と、頭をモジャモジャッとされたぐらい褒められた曲である。
  • また、「かもめが翔んだ日」について、以下のエピソードを明かしている。
冒頭のバース(ハーバーライトが朝日にかわる~の部分は、後から曲に入れた
本来はドンカマやメトロノーム等を用いて曲のテンポを一定にするが、この曲は、羽田健太郎のピアノに牽引されて、曲が進むにつれてテンポが早くなっている。
新曲のシングル版をプレスするときには試聴会を行うが、この曲は視聴会の時点から反響が大きく、試聴会にもかかわらず、異例の要望によりアンコールが行われた。
  • 自身の1987年のアルバム「Soi」で曲の提供を受けた、作曲家の井上ヨシマサ(近年はAKB48のヒット曲を手がけている)については、「とても優秀な人」、「頭が良い人」、「(井上ヨシマサにからかわれて)首を絞めようと思ったことが2~3回ある(笑)」「(井上ヨシマサがコンピュータ機器の購入の利便性から秋葉原に住むことを検討しているときに)住むところは人の個性を表すから、秋葉原は、井上ヨシマサ個性としてどうかな、とアドバイスした」等のコメントを残している。

ディスコグラフィ

シングル

  1. 迷い道 (1977年11月1日)
    (c/w) 愛情パズル
  2. かもめが翔んだ日 (1978年4月21日)
    (c/w) なのにあいつ
  3. ブルー (1978年8月21日)
    (c/w) 光るメロディ
  4. たとえば…たとえば (1979年1月21日)
    (c/w) 港のフェスタ
  5. 別れてそして (1979年5月21日)
    (c/w) うみなり
  6. 季節の翳りに (1979年9月21日)
    (c/w) ロンリー・レイル・ウエイ
  7. 唇よ、熱く君を語れ (1980年1月21日)
    (c/w) 海辺の昼下がり
  8. ホールド ミー タイト (1980年5月21日)
    (c/w) サマーナイト
  9. いちどだけ冒険者 (1980年9月21日)
    • テレビ朝日系ドラマ「夜の傾斜」テーマソング
    (c/w) インスピレーション
  10. たかが恋 (1981年2月25日)
    (c/w) キス・ミー・ワン・モア・タイム
  11. 恋のフリーウェイ (1981年5月21日) 
    (c/w) 雨がやむまで待って
  12. 好きと言って (1982年2月25日)
    • 第11回東京音楽祭国内大会作曲賞受賞曲
    (c/w) 港スコープ
  13. 泣いてララバイ (1983年1月21日)
    (c/w) 夕暮れSTATION
  14. メロディ (1983年11月21日)
    (c/w) 別れのドレス
  15. 真夜中のハイウェイ (1984年5月21日)
    (c/w) Off Shoreの風
  16. Espressoでお別れ (1984年10月21日)
    (c/w) 艶やかな時代
  17. 気になるあいつ (1985年10月21日)
    (c/w) 一度だけヒロイン
  18. 哀愁トラベラー (1988年3月21日)
    (c/w) 心の距離
  19. メソポタミア・ダンス (1991年12月1日)
    • ブティックジョイCMソング
    (c/w) Overseas Call
  20. 生きがい (1993年7月21日)
    (c/w) 寒い夏
  21. アンタ (1994年1月21日)
    (c/w) 愛さずにいられない
  22. 悲しみを消さない (1998年11月1日)
    (c/w) 出逢い
  23. かもめが翔んだ日(スタジアム・バージョン) (2007年8月15日)
    • 千葉マリンスタジアムおよびソニーミュージックショップのみで販売
    (c/w) それでも I love you
  24. いろいろな白 (2008年6月4日)
    (c/w) かもめが翔んだ日(スタジアム・バージョン)、それでも I love you

アルバム

  1. 海につれていって (1978年5月2日)
    1.海のテーマ~海につれていって 2.かもめが翔んだ日 3.片っぽ耳飾り 4.愛情パズル 5.私の展覧会 6.迷い道 7.なのにあいつ 8.今は泣かせて 9.朝のメニュー 10.あなたの歌
  2. フォグ・ランプ (1978年11月1日)
    1.オーヴァーチュア(インストゥルメタル) 2.今夜は踊って 3.ブルー 4.赤い服 5.今はどのあたり 6.フォグ・ランプ 7.予告篇 8.光るメロディー 9.少しはまだ悲しいけれど 10.黒い天使 11.ミッド・ナイト
  3. 遠く離れて (1979年6月21日)
    1.自然の中に 2.うみなり 3.さよならに愛をこめて 4.幸せラプソディー 5.たとえば…たとえば 6.南の国の恋人達 7.別れてそして 8.港のフェスタ 9.空港 10.異国にて 11.ワインとあなたと
  4. メモリーズ (1979年12月21日)
    1.メモリーズ 2.海辺の昼下り 3.Water Taxi 4.Marionette 5.季節の翳りに 6.ときめきの時 7.あわせ鏡 8.Lonely Railway 9.Play Map 10.明日へ
  5. Libra (1980年8月21日)
    1.涙の音 2.唇よ,熱く君を語れ 3.Love-Safety Zone 4.Summer Night 5.Rainy Day 6.ホールド・ミー・タイト 7.Stop The Music 9.或る男と女の物語 9.Aha! 10.Dream
  6. Feel Free (1981年6月21日)
    1.Feel Free 2.恋のフリーウエイ 3.シー・スルー 4.蝶のように 5.Love is… 6.HARA HARA 7.MAMA MIA(なんてことなの!) 8.雨がやむまで待って 9.束縛 10.それなのに私は
  7. そっとふりむいて (1982年3月21日)
    1.If you don't mind 2.港スコープ 3.夢ひとかけら 4.思い思われ 5.Fly away 6.好きと言って 7.Only youと囁いて 8.Bye Bye 涙 9.ガラスごしの言葉 10.せつなくジェラシー
  8. Welcome To Yokosuka (1983年1月21日)
    1.Welcome To Yokosuka 2.泣いてララバイ 3.夢の夢 4.罠 One Night Love 5.ホンキートンク メモリー 6.中華街で乾杯 7.男たち女たち 8.One Side Game 9.夕暮れ Station 10.Sailing Night
  9. メリーさんは知らない (1983年11月21日)
    1.メリーさんは知らない 2.あいつがやって来る 3.A・N・TA 4.指定席 5.シンデレLa-La-La 6.タクシーのりばまで 7.紅・JUNCTION 8.メロディ 9.別れのドレス 10.日曜日の夜は
  10. B♭m 愛することだけすればよかった (1984年10月21日)
    1.愛することだけすればよかった 2.Mon Cheri 3.Off Shoreの風 4.真夜中のハイウェイ 5.ブルー 6.艶やかな時代 7.冬のサンバ 8.Espresso でお別れ 9.From Room To Room
  11. ソア Soi (1987年11月28日)
    1.特別なスタンス 2.Look Before You Leap 3.運命線 4.フィレンツェより遠い 5.New Day For You 6.セイレーンの涙 7.Cheek to Cheek 8.ベイサイド・カフェ 9.星降る夜に気をつけて 10.心の距離
  12. TAHIBALI (1990年3月1日)
    1.TAHIBALI 2.GOSTO DE SAMBA 3.コハウ・ロンゴロンゴ ~ものいう樹~ 4.Overseas Call 5.Seagull 6.BETTERFLY FISH 7.VAMOS CANTER 8.LOVEBIRD 9.夢をわたる鳥たち 10.いつものように
  13. 時の贈り物・ベストセレクション (1995年11月22日)
  14. 歌祭~歌って歌って恋をして~(ライブ) (1998年8月21日)
  15. 大切な順番 ~Special Best~ (2002年5月22日)
  16. 渡辺真知子 GIFT BOX 4枚組ベストコレクション (2006年11月10日)
    • ソニーミュージックショップのみで販売
  17. 鴎30 ~海からのメッセージ (2007年2月14日)
  18. ゴールデン☆ベスト (2008年6月4日)
  19. 渡辺真知子 コンサート/それでも I love you ~横須賀より愛をこめて~(ライブCD & DVD) (2008年8月20日)
    • ソニーミュージックショップのみで販売
  20. Machiko Premium 1975-1982 (2010年6月30日)
    • ソニーミュージックショップのオーダーメイドファクトリーで販売終了。紙ジャケオリジナルアルバム復刻(ファースト・アルバム「海につれてって」から7枚目のアルバム「そっとふりむいて」までのシングル・アルバムの全音源(未CD化シングルB面曲含む)にヤマハ時代の音源(オルゴールの恋唄、小さな朝の世界、グッドマン、デリカシィ・ベイビー(いずれもポプコン・ライブ)、更に、ヤマハ時代のお宝音源としてテレフォンラブ、ななつちがい、あじさい、オルゴールの恋唄(スタジオバージョン) 等を収録。紙ジャケット、Blu-spec CD仕様で渡辺真知子本人インタビュー、解説の別冊ブックレット付。
  21. Machiko Premium 1983-2011 (2011年10月20日)
    • ソニーミュージックショップのオーダーメイドファクトリーで販売中。紙ジャケオリジナルアルバム復刻(8枚目のアルバム「Welcome To Yokosuka」から2007年のアルバム「鴎30」までとシングル音源に、未発表曲である「香る頃」(作詞・作曲:渡辺真知子)、初のCD化となる「いちどだけヒロイン」、「別れのドレス」及び「真夜中のハイウェイ」の別バージョン、そして、「冬のバレリーナ」、「青空に誓って」(ゲーム「ワイルドアームズ」のエンディング曲)、「もしもピアノが弾けたなら」(アルバム「歌鬼Ⅱ」)、更に、迷い道やブルー等のセルフカバーを含むレア音源をボーナス・トラックとして収録)。紙ジャケット、Blu-spec CD仕様で渡辺真知子本人インタビュー、解説の別冊ブックレット付。
  22. 腕の中のスマイル (2012年10月26日)
    1.かもめが翔んだ日 2.愛(いのち)のゆくえ 3.腕の中のスマイル 4.ブルー 5.あたしだって 6.Smile  7.Amazing Grace  8.展覧会の絵 9.歌って歌って恋をして 10.横須賀ストーリー
  23. Amor Jazz(2013年1月25日)
    1.夢を渡る鳥たち 2.Amar hacindo el amor 3.愛の賛歌 4.Speak low 5.Como fue 6.Volare 7.Summer time 8.Cry me a river 9.What’s new 10.Here’s to life
  24. Amor Jazz2 ~Show-WA~(2014年9月10日)
    1.かもめが翔んだ日 2.迷い道 3.Mi Tierra Natal 4.My Way 5.リンゴ追分 6.ブルー 7.蘇州夜曲 8.チャイニーズスープ 9.また逢う日まで 10.唇よ、熱く君を語れ
  25. いのちのゆくえ ~My Lovely Selections~(2015年6月24日)
    • 渡辺真知子が自ら選曲した1975年~2015年の40年間の音源によるオールタイムベスト。岩崎宏美に提供した「あなたにだから」のセルフカバー、歌とピアノの同時一発録音の「たかが恋」、そして未CD化のライブ音源9曲を収録。全50曲。

出演

ほか多数

NHK紅白歌合戦出場歴

年度/放送回 曲目 出演順 対戦相手
1978年(昭和53年)/第29回 迷い道 09/24 原田真二
1979年(昭和54年)/第30回 2 たとえば…たとえば 04/23 角川博
注意点
  • 出演順は「出演順/出場者数」で表す。

テレビドラマ

CM

  • TOYOTA「ボイスナビ体感試乗キャンペーン」(1996年)
野球選手の野茂英雄との共演。「迷い道」を歌いながら自動車を運転する渡辺に、助手席に座る野茂が「真知子さん、ナビつけたら?」とつぶやく。
中畑清と夫婦役で共演。CMでは夫婦揃っての疾走シーンがあり、最終的に電車に追いつくほど(設定では最大で80 km/h)まで加速する[1]
  • 興和「バンテリン」(2000年代)

映画

ラジオ番組

楽曲提供

  • 岩崎宏美「あなたにだから Duet with 渡辺真知子」(作詞・作曲)
  • 川島なお美「銀幕のヒロイン」「まるでカサブランカ」(作曲)
  • 研ナオコ「材木座あたり」(作曲)
  • 酒井法子「キライにならないで」「SAYONARA」(作詞・作曲)「太陽の一日」(作詞)
  • ナンシー・ルー「旅の続き」(作詞・作曲)
  • ノーランズ「やさしく地球に接吻を」(作曲)
  • 一青窈「あたしだって」(作曲)

脚注

  1. ^ 「テレビじゃわからない“あの人たち”の秘密 『アスパラドリンク』の中畑清の走りは時速何キロ?」『女性セブン』1997年9月18日号、75頁。

関連項目

外部リンク