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「山下駅 (宮城県)」の版間の差分

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2020年2月15日 (土) 02:05時点における版

山下駅
開業前の新駅舎(2016年6月)
やました
Yamashita
坂元 (4.9 km)
(4.2 km) 浜吉田

地図

山下駅の位置(宮城県内)
山下駅
山下駅
山下駅位置図(宮城県)
宮城県亘理郡山元町つばめの杜1丁目[注釈 1]
北緯37度57分57.9秒 東経140度53分22秒 / 北緯37.966083度 東経140.88944度 / 37.966083; 140.88944 (山下駅)座標: 北緯37度57分57.9秒 東経140度53分22秒 / 北緯37.966083度 東経140.88944度 / 37.966083; 140.88944 (山下駅)
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
所属路線 常磐線
キロ程 325.7 km(日暮里起点)
電報略号 ヤマ
駅構造 高架駅
ホーム 1面2線
乗車人員
-統計年度-
598人/日(降車客含まず)
-2018年-
開業年月日 1949年昭和24年)5月10日[1]
備考 業務委託駅
みどりの窓口
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山下駅(やましたえき)は、宮城県亘理郡山元町つばめの杜1丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)常磐線である。

概要

当駅は山元町の北部(旧)山下村に位置し、山元町役場の最寄り駅である。

当駅における運行形態

  • 上り(新地相馬原ノ町浪江方面)
    • 日中は概ね1時間に1本の普通列車(原ノ町行)が停車する。一部列車は当駅止、新地行と原ノ町以南の浪江行も設定されている[2]
  • 下り(亘理岩沼名取仙台方面)
    • 日中は概ね1時間に1-2本の普通列車(仙台行)が停車する。一部の列車には当駅始発の列車も設定されている他、朝の一部列車は仙台以北の利府にも乗り入れる[2]

歴史

全ての座標を示した地図 - OSM
全座標を出力 - KML

当駅は1897年明治30年)11月10日の中村駅(現在の相馬駅)~岩沼駅間開業に合わせて隣駅の坂元駅や吉田駅(現・浜吉田駅)などと共に開設される予定であったが、起工に際して日本鉄道山下村との間に対立が生じたため、開業の時点では山下村域に駅が開設されなかった。このため、早くも翌1898年(明治31年)には地元の有志により停車場開設運動が始められ、以後繰り返し請願が行われた[3]

この運動は第二次世界大戦により一時中断したものの、終戦後の1946年昭和21年)に請願が再開され、1948年(昭和23年)6月に着工が決定、11ヶ月ほど後の1949年(昭和24年)5月10日に開業に至った。

2011年平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震東日本大震災)に伴う津波で浸水し、営業休止となった。内陸移設および高架化されて、2016年(平成28年)12月10日に営業を再開した。

年表

  • 1949年昭和24年)
  • 1955年(昭和30年)2月1日:山下村が坂元村と合併して山元町となったため、当駅も同町内になった。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅となる。
  • 2003年平成15年)10月26日ICカードSuica」サービスが開始(仙台方面のみ)。
  • 2009年(平成21年)3月14日:原ノ町駅までICカード「Suica」サービスが開始。
  • 2011年(平成23年)
    • 3月11日東北地方太平洋沖地震東日本大震災)に伴う津波が、仙台湾の海岸線から約1km内陸にある当駅にも到達[4]、営業休止になった。
    • 4月12日:代行バスを亘理駅 - 相馬駅間で運行開始(のち原ノ町駅まで延長)。山下停留場を当駅の西方約2kmにある山元町役場前に置く。また、代行バスの快速便は2012年4月13日のダイヤ改正まで全便が山下停留場を通過していた(途中停車は新地駅(新地町役場前)のみ)。
  • 2012年(平成24年)
  • 2013年(平成25年)
    • 1月15日:被災した駅舎の解体工事開始[4]
    • 3月16日:常磐線代行バスの快速便が、再び全便山下停留場通過に変更される[7]
    • 12月3日:東日本大震災からの復興事業として、「山元都市計画都市高速鉄道東日本旅客鉄道株式会社常磐線」(L=12,010m) が宮城県により決定され、当駅を含むJR常磐線の区間が内陸移設、および、高架化されることになった[8][9]
  • 2016年(平成28年)
    • 12月9日:相馬駅 - 亘理駅間の代行バス運転終了。山下停留場廃止。
    • 12月10日:相馬駅 - 浜吉田駅間運行再開[10]駒ヶ嶺駅 - 浜吉田駅間の内陸側移設復旧にともない、旧駅舎の西方約1kmの地点に移転した新駅舎で営業を再開[4]。当駅 - 浜吉田駅間の営業キロが0.3km長い4.2kmに、当駅 - 坂元駅間の営業キロが0.4km長い4.9kmに変更される[11]。業務委託化。

駅構造

岩沼駅管理の業務委託駅JR東日本東北総合サービス委託)。みどりの窓口自動券売機1台・簡易Suica改札機がある。

構内は旧駅の2面3線から島式1面2線に縮小されているが、1番線を主本線とした一線スルー式とすることで折り返し設備は維持されており、基本的に1番線ホームを使用する。上屋の柱は付近の橋梁のコンセプトと同様、いちご色とされた[12]

新駅舎は旧駅舎と山元町役場の中間地点(旧駅舎より西方へ約1km)に高架駅として設置された。新駅周辺は震災後に開発された新興住宅地で、災害公営住宅をはじめとする住宅のほか、学校・商業施設などの建設が進められており、駅西側にはロータリー・駐車場・駐輪場が整備されている。

のりば[12]

番線 路線 方向 行先
1・2 常磐線 下り 岩沼仙台方面
上り 相馬原ノ町方面

(出典:JR東日本:駅構内図

  • 2番線は当駅始発の仙台方面行きの列車および対向列車と行き違う原ノ町方面の列車が使用する。
  • 夜間留置は行われていない。

東日本大震災発生前

旧駅舎(2007年12月)
旧駅構内(2006年6月20日)

旧駅舎は山元町役場のある山下部落から東方約2km、新駅舎から東方約1kmに位置する花釜部落にあった(山寺字頭無150番地、北緯37度58分2.6秒 東経140度54分2秒)。旧駅舎の東側を南北に走る県道38号線沿いにはイチゴ畑が広がっていたことから、この道は「ストロベリーライン」と呼ばれていた。

単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線のホームを持つ地上駅[1]、駅舎と2・3番ホームは跨線橋で連絡していた。

2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震東日本大震災)にともない発生した津波により駅舎および線路等の施設が大きな被害を受けため、線路は撤去され、駅舎は板が打ち付けられて立入り出来ない状態となっていた。2013年1月15日より駅舎の解体がはじまり、同年3月時点では既に駅舎は撤去されていた[13]。2017年3月時点では、ホームの一部の解体が行われている。なお、トイレは現在も使用することができる。

東日本大震災にともなう代行バスは新駅開業前日の2016年12月9日まで運転され、バス停は駅から西へ約2km離れた山元町役場前に設置されていた。代行バスではSuicaは定期券のみ使用できた[14]

旧駅南側には東日本大震災の慰霊碑と駐車場が設置された[15]

のりば[12]

番線 路線 方向 行先
1・2 常磐線 下り 岩沼仙台方面
3 上り 原ノ町いわき方面
  • 2番線は当駅始発が使用した。

利用状況

JR東日本によると、2018年度(平成29年度)の1日平均乗車人員は598人である[利用客数 1]

近年の推移は以下のとおりである。

乗車人員推移
年度 1日平均乗車人員 出典
2000年(平成12年) 1,164 [利用客数 2]
2001年(平成13年) 1,118 [利用客数 3]
2002年(平成14年) 1,070 [利用客数 4]
2003年(平成15年) 1,037 [利用客数 5]
2004年(平成16年) 1,010 [利用客数 6]
2005年(平成17年) 986 [利用客数 7]
2006年(平成18年) 964 [利用客数 8]
2007年(平成19年) 936 [利用客数 9]
2008年(平成20年) 932 [利用客数 10]
2009年(平成21年) 882 [利用客数 11]
2010年(平成22年) 851 [利用客数 12]
2011年(平成23年) 休止(バス代行)  
2012年(平成24年) 215 [利用客数 13]
2013年(平成25年) 245 [利用客数 14]
2014年(平成26年) 255 [利用客数 15]
2015年(平成27年) 263 [利用客数 16]
2016年(平成28年) 367 [利用客数 17]
2017年(平成29年) 585 [利用客数 18]
2018年(平成30年) 598 [利用客数 19]

駅周辺

隣の駅

東日本旅客鉄道(JR東日本)
常磐線
坂元駅 - 山下駅 - 浜吉田駅

脚注

記事本文

注釈

  1. ^ JR東日本・山下駅情報より

出典

  1. ^ a b c 『週刊 JR全駅・全車両基地』 50号 郡山駅・会津若松駅・三春駅ほか、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年8月4日、22頁。 
  2. ^ a b 山下駅(宮城県)時刻表”. 駅探. 2019年9月21日閲覧。
  3. ^ “花冷え対策?駅前の像に謎の「心遣い」”. 河北新報 (河北新報社). (2015年4月23日). オリジナルの2015年5月18日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150518101134/http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201504/20150423_13046.html 
  4. ^ a b c 止まらぬ人口流出、駅舎がなくなった(震災取材ブログ) @宮城・山元(日本経済新聞 2013年5月6日)
  5. ^ 常磐線の復旧について”. 東日本旅客鉄道仙台支社 (2012年3月5日). 2013年6月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年3月7日閲覧。
  6. ^ 代行バス時刻表(2013年3月15日まで) (PDF)
  7. ^ 代行バス時刻表(2013年3月16日以降) (PDF)
  8. ^ 山元都市計画都市高速鉄道の決定 (PDF) - 山元町
  9. ^ 宮城県総合交通プラン(平成25年度〜平成29年度)取組・事業一覧表 (PDF) - 宮城県
  10. ^ 常磐線相馬~浜吉田間の運転再開日の決定について” (PDF). 東日本旅客鉄道仙台支社 (2016年7月28日). 2016年7月28日閲覧。
  11. ^ 常磐線相馬~浜吉田間運転再開に伴う営業キロの変更及び運賃の適用等について” (PDF). 東日本旅客鉄道仙台支社 (2016年10月12日). 2016年10月12日閲覧。
  12. ^ a b c JR東日本 常磐復興工事区 (2016年6月). “常磐線 駒ヶ嶺・浜吉田間鉄道復旧工事情報「つなげよう、常磐線!」第12号” (PDF). 山元町. 2016年10月15日閲覧。
  13. ^ 止まらぬ人口流出、駅舎がなくなった(震災取材ブログ)@宮城・山元 日本経済新聞2013年5月6日
  14. ^ 代行バスのご案内JR東日本仙台支社
  15. ^ 慰霊碑建立地を山下駅跡地に選定河北新報2016年12月11日

利用状況

  1. ^ 各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月8日閲覧。
  2. ^ 各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
  3. ^ 各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
  4. ^ 各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
  5. ^ 各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
  6. ^ 各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
  7. ^ 各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
  8. ^ 各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
  9. ^ 各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
  10. ^ 各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
  11. ^ 各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
  12. ^ 各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
  13. ^ 各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
  14. ^ 各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
  15. ^ 各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
  16. ^ 各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
  17. ^ 各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
  18. ^ 各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月8日閲覧。
  19. ^ 各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月8日閲覧。

関連項目

外部リンク