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== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
* [[アポロドーロス]]『ギリシア神話』[[高津春繁]]訳、[[岩波文庫]](1953年)
* [[アポロドーロス]]『ギリシア神話』[[高津春繁]]訳、[[岩波文庫]](1953年)
* [[パウサニアス]]『ギリシア記』飯尾都人訳、龍溪書舎(1991年)
* [[パウサニアス (地理学者)|パウサニアス]]『ギリシア記』飯尾都人訳、龍溪書舎(1991年)
* [[ヒュギーヌス]]『ギリシャ神話集』[[松田治]]・青山照男訳、[[講談社学術文庫]](2005年)
* [[ヒュギーヌス]]『ギリシャ神話集』[[松田治]]・青山照男訳、[[講談社学術文庫]](2005年)
* [[ヘシオドス]]『[[神統記]]』[[廣川洋一]]訳、岩波文庫(1984年)
* [[ヘシオドス]]『[[神統記]]』[[廣川洋一]]訳、岩波文庫(1984年)

2021年11月15日 (月) 10:55時点における版

カリロエーとクリューサーオールの子ゲーリュオーンを描いたアッティカ黒絵式アンフォラミュンヘン州立古代美術博物館en)所蔵。
 オーケアノスの娘カリロエーの系図(ヘーシオドス神統記』より)
 
オーケアノス
 
 
 
 
メドゥーサ
 
ポセイドーン
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
カリロエー
 
 
 
クリューサーオール
 
 
 
ペーガソス
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ゲーリュオーン
 
エキドナ
 
テューポーン
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オルトロス
 
ケルベロス
 
ヒュドラー
 
キマイラ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

カリロエーあるいはカッリロエー古希: Καλλιρρόη, Kallirrhoē )は、ギリシア神話女神、女性である。長母音を省略してカリロエカッリロエとも表記される。

オーケアノスの娘

このカリロエーは、オーケアノスとテーテュースの3000人の娘たちオーケアニデスの1人で[1]クリューサーオールとの間に3頭の怪物ゲーリュオーン[2][3][4]と、エキドナを生んだ[5]。エキドナはテューポーンとの間に多くの怪物を生んだ。

スカマンドロスの娘

このカリロエーは、トローアスの河神スカマンドロスの娘で、トロイアの王トロースとの間に、クレオパトラーイーロスアッサラコスガニュメーデースを生んだ。ガニュメーデースはその美しさのゆえにゼウスにさらわれた。アッサラコスの家系からはアイネイアースが出た[6]。イーロスはイーリオスを創建した[7]

アケローオスの娘

このカリロエーは、河神アケローオスの娘で、アルクマイオーンとの間にアムポテロス、アカルナーンを生んだ[8][9]

カリロエーは父アケローオスがアルクマイオーンの母殺しの罪を浄めたときに、アルクマイオーンと結婚した。しかしカリロエーはアルクマイオーンにハルモニアーの首飾りと長衣(ペプロス)を欲しがったため、アルクマイオーンはペーゲウスのところに行って嘘をついて返してもらった。しかし嘘であることを知ったペーゲウスは息子たちに命じてアルクマイオーンを殺させた。アルクマイオーンが殺されたことを知ったカリロエーは、復讐するため、ゼウスに子供たちをすぐに大人にしてほしいと願うと、子供たちは突然大人になり、ペーゲウスの子供たちを殺し、その後ペーゲウスとその妻を殺し、復讐を果たした。2人はそのことを母に伝えたのち、アケローオスの言葉によって、首飾りと長衣をデルポイに捧げ、アカルナーニア地方に植民した[10][注釈 1]

リュコスの娘

このカリロエーは、リビアの王リュコスの娘である。トロイア戦争後、ディオメーデースが帰国の航海でリビアに流され、リュコスに捕われたとき、カリロエーはディオメーデースに恋をして助けた。しかしディオメーデースはカリロエーを捨てて帰国したため、悲しみのあまり自殺した[12]

その他のカリロエー

脚注

注釈

  1. ^ パウサニアースによればカリロエーが欲しがったのは首飾りで、アルクマイオーンを殺害したペーゲウスの子供たちが首飾りをデルポイに捧げたとしている[11]

脚注

  1. ^ ヘーシオドス、351行。
  2. ^ ヘーシオドス、287行-288行。
  3. ^ ヘーシオドス、979行-982行。
  4. ^ アポロドーロス、2巻5・10。
  5. ^ ヘーシオドス、295行-297行。
  6. ^ アポロドーロス、3巻12・2。
  7. ^ アポロドーロス、3巻12・3。
  8. ^ アポロドーロス、3巻7・5-7・6。
  9. ^ パウサニアス、8巻24・9。
  10. ^ アポロドーロス、3巻7・5-7・7。
  11. ^ パウサニアス、8巻24・10。
  12. ^ a b 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』、p.102a。
  13. ^ ヒュギーヌス、145話。

参考文献