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*『祝福』(2010年10月、河出書房新社 / 2014年1月、河出文庫、解説:[[北村浩子]])ISBN 4309412696 |
*『祝福』(2010年10月、河出書房新社 / 2014年1月、河出文庫、解説:[[北村浩子]])ISBN 4309412696 |
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** 丹下(『イルクーツク2』2007年) |
** 丹下(『イルクーツク2』2007年) |
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** マラソンをさぼる(『[[ダ・ヴィンチ]]』2003年11月号) |
** マラソンをさぼる(『[[ダ・ヴィンチ (雑誌)|ダ・ヴィンチ]]』2003年11月号) |
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** 穴場で(『東京カレンダー』2004年7月号) |
** 穴場で(『東京カレンダー』2004年7月号) |
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** 山根と六郎(アンソロジー『東京19歳の物語』収録、G.B.、2005年) |
** 山根と六郎(アンソロジー『東京19歳の物語』収録、G.B.、2005年) |
2022年12月7日 (水) 21:40時点における版
長嶋 有 (ながしま ゆう) | |
---|---|
ペンネーム | ブルボン小林 |
誕生 |
1972年9月30日(52歳) 日本・埼玉県草加市 |
職業 | 小説家、漫画家、同人活動家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
教育 | 学士(文学) |
最終学歴 | 東洋大学第2部文学部国文科卒業 |
活動期間 | 2001年 - |
ジャンル | 小説、エッセイ、漫画 |
代表作 |
『猛スピードで母は』(2001年) 『夕子ちゃんの近道』(2006年) 『三の隣は五号室』(2016年) |
主な受賞歴 |
文學界新人賞(2001年) 芥川龍之介賞(2002年) 大江健三郎賞(2007年) 谷崎潤一郎賞(2016年) |
デビュー作 | 「サイドカーに犬」(2001年) |
ウィキポータル 文学 |
長嶋 有(ながしま ゆう、男性、1972年9月30日 - )は日本の小説家、漫画家、俳人である。漫画やテレビゲームに造詣が深く、ブルボン小林(ブルボンこばやし)名義で漫画・ゲームの批評も行っている。サブカルチャーの教養をベースにした純文学作家と評される[1]。
経歴
デビューまで
埼玉県草加市生まれ。幼少期に両親が別れ、母の故郷である北海道へと移り、登別市や室蘭市で育つ。登別市立幌別西小学校、室蘭市立港南中学校(1年後輩に安田顕)、北海道室蘭清水丘高等学校普通科を経て、東洋大学2部文学部国文学科を卒業。
少年時代には漫画やライトノベルを好んで読んでいたが、図書局に所属していた高校時代に高橋源一郎『ジョン・レノン対火星人』を読んで文学の自由さを知る。また色川武大の短編「連笑」(短編集『百』所収)を読んで、「要約できないものを書くのが文学だ」と気付かされる[2]。
1990年代半ばからASAHIネットのパソコン通信に出入りし、「パスカル短篇文学新人賞」に応募するなどしていた[3]。1997年にシヤチハタに就職し、結婚(のちに離婚)[4]。ネットで知り合った仲間と俳句の同人に参加するようになり、その中の一人には川上弘美がいた。1998年に「ブルボン小林のインテリ大作戦」というウェブサイトを立ち上げる[5]。投稿作品が予選通過や佳作を取るようになったため1999年に会社を辞め、作品執筆に専念する。2000年にASAHIネット時代からの友人が立ち上げたメールマガジンにコラムを連載し、フリーライターとして活動を開始。
小説家として
2001年に5つの文芸誌に同時に応募[3]、このうち『文學界』に送った『サイドカーに犬』が第92回文學界新人賞を受賞し、小説家デビュー。同作で第125回芥川賞候補となる。2002年、「猛スピードで母は」で第126回芥川賞受賞。
2003年、『タンノイのエジンバラ』で第29回川端康成文学賞候補。2004年、『夕子ちゃんの近道』で第30回川端康成文学賞候補。2007年、『夕子ちゃんの近道』で第1回大江健三郎賞受賞。同年『サイドカーに犬』が根岸吉太郎監督により映画化。また2008年に『ジャージの二人』が中村義洋監督により映画化された。2016年、『三の隣は五号室』で第52回谷崎潤一郎賞受賞。
2009年から2011年まで群像新人文学賞の選考委員を務めた。2016年、再婚[4]。2017年(第123回)からは文學界新人賞の選考委員を務めている。
長嶋有名義で、2015年の初回から渋谷らくごの「渋谷らくご創作大賞」の審査員を毎年務めているが、落語を聴くのは毎年この選考会の時だけであると会場で断言した上で審査員を続けている。
同人作家として
同人作家としても活動しており、2006年に柴崎友香、名久井直子、福永信、法貫信也とともに同人誌『メルボルン1』を、2008年に第2弾『イルクーツク2』を刊行。また2007年にはブルボン小林名義で『スポンジスター』を刊行している。
漫画評論家として
ブルボン小林名義での漫画評論の活動も活発で、『週刊文春』でコラム「マンガホニャララ」を隔週で連載していた(2019年に連載中止)。2010年から小学館漫画賞、2012年から手塚治虫文化賞の選考委員も務める。
2011年には漫画制作ソフト「コミPo!」を使用し、ウェブコミック配信サイト『ぽこぽこ』(太田出版)にて初の漫画作品『フキンシンちゃん』を連載、後に単行本化した。
俳人として
公開句会「東京マッハ」[6]のメンバーの一人[7]であり、俳句同人「傍点」[8]の主催。2014年には初の句集『春のお辞儀』を刊行した。
また2019年度のNHKの俳句番組『NHK俳句』にて毎月第二週の選者を担当している[9]。
2008年までは「長嶋肩甲」という俳号を使っていた[10]。短歌の新人賞「笹井宏之賞」第2回(2020年)の選考委員を務めた[11]。
作品一覧
小説
単行本
- 『猛スピードで母は』(2002年1月、文藝春秋 / 2005年2月、文春文庫、解説:井坂洋子)ISBN 9784167693015
- 『タンノイのエジンバラ』(2002年12月、文藝春秋 / 2006年1月、文春文庫、解説:福永信)ISBN 9784167693022
- 『ジャージの二人』(2003年12月、集英社 / 2007年1月、集英社文庫、解説:柴崎友香)ISBN 9784087461183
- ジャージの二人(『すばる』2003年3月号)
- ジャージの三人(『すばる』2003年11月号)
- 『パラレル』(2004年6月、文藝春秋 / 2007年6月、文春文庫、解説:米光一成)ISBN 9784167693039
- 『文學界』2004年2月号
- 『泣かない女はいない』(2005年3月、河出書房新社 / 2007年10月、河出文庫、解説:加藤陽子)ISBN 9784309408651
- 『夕子ちゃんの近道』(2006年4月、新潮社 / 2009年4月、講談社文庫、解説:大江健三郎)ISBN 9784062763349
- 瑞枝さんの原付(『新潮』2003年4月号)
- 夕子ちゃんの近道(『新潮』2003年7月号)
- 幹夫さんの前カノ(『新潮』2004年1月号)
- 朝子さんの箱(『新潮』2004年3月号)
- フランソワーズのフランス(『新潮』2004年7月号)
- 僕の顔(『新潮』2004年12月号)
- パリの全員 (書き下ろし)
- 『エロマンガ島の三人 長嶋有異色作品集』(2007年6月、エンターブレイン / 2010年7月、文春文庫、解説:バカタール加藤)ISBN 9784167693046
- 『ぼくは落ち着きがない』(2008年6月、光文社 / 2011年5月、光文社文庫、解説:堺雅人)ISBN 9784334749538
- ぼくは落ち着きがない(『本が好き!』連載、2007年2月号 - 2008年1月号)
- 『ねたあとに』(2009年2月、朝日新聞出版 / 2012年2月、朝日文庫、解説:長嶋康郎[12])ISBN 9784022646514
- 『祝福』(2010年10月、河出書房新社 / 2014年1月、河出文庫、解説:北村浩子)ISBN 4309412696
- 丹下(『イルクーツク2』2007年)
- マラソンをさぼる(『ダ・ヴィンチ』2003年11月号)
- 穴場で(『東京カレンダー』2004年7月号)
- 山根と六郎(アンソロジー『東京19歳の物語』収録、G.B.、2005年)
- 噛みながら(『ぼくは落ち着きがない』非売品限定カバー裏掲載、光文社、2008年)
- ジャージの一人(ブルボン小林『ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ』収録、太田出版、2004年)
- ファットスプレッド(『小説すばる』2006年5月)
- 海の男(『新潮』2005年11月号)
- 十時間(『すばる』2010年10月)
- 祝福(『文藝』2010年秋号)
- 『佐渡の三人』(2012年9月、講談社 / 2015年12月、講談社文庫)ISBN 9784062179935
- 佐渡の三人(『文學界』2007年1月号)
- 戒名(『群像』2009年3月)
- スリーナインで大往生(『群像』2011年11月号)
- 旅人(『群像』2012年6月号)
- 『問いのない答え』(2013年12月、文藝春秋 / 2016年7月、文春文庫)ISBN 978-4163828305
- 『愛のようだ』(2015年11月、リトル・モア)ISBN 978-4898154243
- 書き下ろし
- 『三の隣は五号室』(2016年6月、中央公論新社)ISBN 978-4120048555
- 『アンデル』2015年1月号 - 10月号
- 『もう生まれたくない』(2017年6月、講談社 / 2021年11月、講談社文庫)ISBN 978-4062206273
- 『群像』2017年1月号
- 『私に付け足されるもの』(2018年12月、徳間書店)
- 四十歳(『文學界』2014年3月号)
- 白竜(『文學界』2016年1月号)
- Mr.セメントによろしく(『文學界』2017年1月号)
- どかない猫(『すばる』2015年1月号)
- 遡行するガール(「小説BOC』2017年夏号、「フキンシンちゃん遡行する!」改題)
- 桃子のワープ(『読楽』2018年6月号)
- ムーンライト(『J-novel』2014年12月号)
- 雨漏りの音(『THE BIG ISSUE』342号)
- 先駆者の最後の黒(『すばる』2013年1月号)
- Gのシニフィエ・シニフィアン(『読楽』2014年5月号)
- 瀬名川蓮子に付け足されるもの(書き下ろし)
- そういう歌(『文藝』2016年秋季号)
- 『今も未来も変わらない』(2020年9月、中央公論新社)
- 『婦人公論』連載
- 『ルーティーンズ』(2021年11月、講談社)
- 願いのコリブリ、ロレックス(「群像」2021年2月号)
- 願いのロレックス(「文學界」2021年2月号)
- ルーティーンズ(「群像」2021年8月号)
雑誌掲載
エッセイ等
- 『いろんな気持ちが本当の気持ち』(2005年7月、筑摩書房 / 2011年10月、ちくま文庫、解説:しまおまほ)ISBN 978-4480428868
- 『電化製品列伝』(2008年10月、講談社 / 2011年11月、講談社文庫〈『電化文学列伝』に改題〉、解説:豊崎由美)ISBN 978-4062771108
- 『安全な妄想』(2011年9月、平凡社 / 2014年11月、河出文庫)ISBN 978-4582835359
- 『本当のことしかいってない』(2012年12月、幻戯書房)ISBN 978-4864880114
- 『観なかった映画』(2017年3月、文藝春秋)ISBN 978-4163906041
- 『俳句は入門できる』(2019年12月、朝日新聞出版)
漫画
- 『長嶋有漫画化計画』(2012年3月、光文社)ISBN 4334928129
- 『フキンシンちゃん』(2012年4月、マッグガーデン)ISBN 978-4861279874
俳句集
- 『春のお辞儀』(2014年4月・ふらんす堂、2019年4月・書肆侃侃房)ISBN 978-4781406527
「ブルボン小林」名義
- 『ブルボン小林の末端通信 Web生活を楽にする66のヒント』(2003年1月、光文社)ISBN 978-4334007508
- 『ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ』(2005年1月、太田出版 / 2009年9月、ちくま文庫)ISBN 978-4872339215
- 『ぐっとくる題名』(2006年9月、中央公論新社 / 増補版、2014年10月、中公文庫)ISBN 978-4121502278
- 『ゲームホニャララ』(2009年9月、エンターブレイン)ISBN 978-4047260368
- 『マンガホニャララ』(2010年5月、文藝春秋 / 2013年4月、文春文庫)ISBN 978-4163722603
- 『マンガホニャララ ロワイヤル』(2013年4月、文藝春秋)ISBN 978-4163762708
- 『ザ☆マンガホニャララ 21世紀の漫画論』(2018年11月、クラーケン)ISBN 978-4909313041
教科書・入試問題への採用
教科書
- 『精選 言語文化』『新編 言語文化』(東京書籍、令和4年度、高校国語) - 小説「雨漏りの音」が採用。
入試問題
出演
- 『NHK俳句』(NHK教育テレビジョン、毎月第二週選者)[9]
- 『たまむすび』(TBSラジオ、第一水曜日コーナーレギュラー「マンガ、ときどき本」、ブルボン小林名義、2020年4月1日〜)[13]2022年2月16日、博多大吉の代理として出演。
その他
参考文献
- 長瀬由紀峰編『長嶋有』(「作家特殊研究」研究冊子第二号、法政大学大学院人文科学研究科日本文学専攻「作家特殊研究」研究冊子刊行委員会、2013年1月)
脚注
- ^ 2001年芥川賞、僧侶として初受賞の玄侑宗久、サブカル教養を活かすブルボン小林こと長嶋有
- ^ 作家・長嶋有が明かす「わが人生最高の10冊」
- ^ a b 長嶋有ロングインタビュー 2002年4月号ダ・ヴィンチニュース
- ^ a b こんなことしてていいのか日記 長嶋有編(1)2017年1月小説すばる
- ^ 「ブルボン小林」というペンネームは、ASAHIネット時代にブルボンと小林製薬のコマーシャルのセンスについて熱弁したところ名付けられた。
- ^ 公開句会・東京マッハ公式WEB
- ^ 他のメンバーは千野帽子、堀本裕樹、米光一成。
- ^ 傍点
- ^ a b “2019年度 俳句選者紹介”. NHK俳句. 日本放送協会. 2019年8月11日閲覧。
- ^ 俳句ホニャララ Vol.1 俳号の話
- ^ 笹井宏之賞
- ^ 長嶋康郎は長嶋有の実父であり、『古道具ニコニコ堂です』(2004年、河出書房新社)などの著書のある国分寺市の古道具店「ニコニコ堂」の店主。つげ義春とも交流があった。同店の常連であった関係から、佐野洋子が『猛スピードで母は』の装画を手がけている。
- ^ ブルボン小林が語る、『スキップとローファー』評に赤江&大吉も唸る! TBSラジオ たまむすび