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辰部

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
康熙字典 214 部首
辛部 辰部
1 丿 2
3
广
4
5
6
7
8
9
10 11 鹿
12 13 14 15
16 17

辰部しんぶは、漢字部首により分類したグループの一つ。 康熙字典214部首では161番目に置かれる(7画の15番目、酉集の15番目)。

概要

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辰部には「辰」を筆画の一部として持つ漢字を分類している。

単独の「辰」字は十二支の第5位を意味する。十干との組み合わせた六十干支を記録し、漢代以後ではも記述した。単独では方位時刻を記述し、方位は東方偏南(南方偏東のと合わせて東南を指す)、月は旧暦3月、時刻は午前7時から9時の間を表した。

またを意味する。また十二辰十二時辰というように十二支体系の総称として使われ、『周礼』秋官「以方書十日之号、十有二辰之号」の鄭玄注に「『日』とはからをいい、『辰』とはからまでをいう」とある。ここから引伸して日時の総称、「とき」の意味にも使われる。また、星を意味することがあり、星では「北辰」で北極星二十八宿では心宿さそり座)を意味し、「星辰」で星々の総称、「三辰」で太陽の総称としても使われる。また天文暦学においてはにおける太陽と月の交点を意味する。

字源としては、「辰」字は雑草を刈るときに用いる農具の形を象る象形文字である。なお、貝を象る象形文字という説があるが、信頼できる説ではない。[1][2][3]

「辰」は農作業に関する文字に含まれることがある。

部首の通称

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  • 日本:しんのたつ(十二支に配当された獣が(たつ)であることから)
  • 韓国:별신부(byeol sin bu、星の辰部)
  • 英米:Radical morning

部首字

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例字

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  • 辱・農・

脚注

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  1. ^ 裘錫圭 (1992), “甲骨文中所見的商代農業”, 古文字論集, 北京: 中華書局, pp. 165–167, ISBN 7-101-00979-4 
  2. ^ 蘇建洲 (2020), 新訓詁学, 上海: 上海古籍出版社, p. 206, ISBN 978-7-5325-9582-2 
  3. ^ 葛亮 (2022), “説干支――基礎漢字之二”, 漢字再発現――従旧識到新知, 上海: 上海書画出版社, pp. 118–119, ISBN 978-7-5479-2884-4