コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

随願寺

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
随願寺

本堂
所在地 兵庫県姫路市白国三丁目12番5号
位置 北緯34度52分19.77秒 東経134度42分45.87秒 / 北緯34.8721583度 東経134.7127417度 / 34.8721583; 134.7127417座標: 北緯34度52分19.77秒 東経134度42分45.87秒 / 北緯34.8721583度 東経134.7127417度 / 34.8721583; 134.7127417
山号 増位山
宗派 天台宗
本尊 薬師如来
開基聖徳太子
中興年 (伝)天平7年(735年
中興 (伝)行基
正式名 増位山随願寺
歴史的・非略体)增位山隨願寺
札所等 播磨西国三十三箇所第4番
播州薬師霊場第15番
文化財 木造毘沙門天立像、本堂・開山堂ほか(重要文化財)
行基菩薩坐像ほか(市文化財)
法人番号 4140005014044 ウィキデータを編集
随願寺の位置(兵庫県内)
随願寺
テンプレートを表示

随願寺(ずいがんじ)は、兵庫県姫路市にある天台宗寺院である。山号は増位山(ますいさん)。本尊は薬師如来

概要

[編集]

姫路市街北方に位置する増位山西南の山間にある。『播州増位山随願寺集記』(乾元元年・1302年成立)所収の寺伝によれば、厩戸皇子(聖徳太子)が高麗僧の慧便(えべん)に命じ開基した増位寺が前身であり、後に行基によって中興されたという。『集記』によれば、当初は法相宗寺院であったが、承和元年(834年仁明天皇の命により天台宗寺院となり、嘉承2年(849年)「随願寺」の寺号を与えられたと伝え、後には播磨天台六山の一つに数えられるようになった。『集記』は宇多法皇白河法皇などの行幸、平清盛による伽藍修造、源頼朝による一切経奉納などの事跡を伝えるが、他に史料がなく、中世以前の寺史については伝承の域を出ない。

17代長吏(住職)の正覚房道邃(しょうがくぼうどうずい、? – 1157年)は学僧として知られ、多くの著作がある。

中世末期には多くの衆徒を抱え、多数の坊舎が立ち並ぶ大寺院であったが、天正元年(1573年)に三木の別所長治に攻められ全山焼失。寺僧は他所に避難していたが、天正14年(1586年)旧地に再興された。今の本堂は、寛文6年(1666年)姫路藩主榊原忠次によって再建されたものであり、堂内には狩野探幽作の天井画が残っている。

2014年8月、小寺休夢の僧名「善慶」が刻まれた供養塔が、塔頭の地蔵院跡地から見つかった[1]

伽藍・境内施設

[編集]

文化財

[編集]

重要文化財(国指定)

[編集]

兵庫県指定文化財

[編集]
  • 木造薬師如来坐像

姫路市指定文化財

[編集]

御詠歌

[編集]
  • 播磨西国三十三箇所
ただ頼め 仏の誓い 増位山 まいる心の たのもしき身を
  • 播州薬師霊場
増位山 のぼりてみれば ありがたや 瑠璃の薬を あたえまします

年中行事

[編集]
  • 2月11日 - 追儺会ならびに大護摩(本堂)
  • 毎月6日 - 実相院殿護摩供(実相殿)
  • 毎月28日 - 不動明王護摩供(念仏堂)

前後の札所

[編集]
3 八葉寺 - 4 随願寺 - 5 光正寺
14 薬常寺 - 15 随願寺 - 16 圓教寺

交通

[編集]

バス

[編集]

JR姫路駅北口より神姫バスに乗車、「白国」停留所下車、北へ約350m。本堂へは、更に約800m登山。

  • 81系統 江鮒団地行き 又は 北条行き
  • 82系統 古法華公園行き
  • 84系統 福崎駅前行き (溝口経由)
  • 86系統 福崎駅前行き (江鮒団地経由)

鉄道

[編集]

JR播但線野里駅より徒歩約13分。

道路

[編集]

兵庫県道518号砥堀本町線より随願寺入口交差点北へすぐ。

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 平安時代の同寺の高僧。
  2. ^ 播磨国総社に残る文書に登場。
  3. ^ 黒田孝高の叔父。

出典

[編集]
  1. ^ “官兵衛の叔父・小寺休夢の供養塔見つかる 姫路”. 神戸新聞NEXT (神戸新聞社). (2014年8月20日). オリジナルの2014年8月21日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140821200054/http://www.kobe-np.co.jp/news/himeji/201408/0007256288.shtml 2014年8月閲覧。 

参考文献

[編集]
  • 『日本歴史地名大系 兵庫県の地名II』、平凡社、1999
  • 『兵庫県大百科事典』、神戸新聞出版センター編・刊行、1983(「随願寺」「正覚房道邃」の項)

関連項目

[編集]